【野球】髙橋煌稀が9回140球1失点の熱投で完投勝利! 「伊藤樹さんみたいになりたいと思っていた」/法大2回戦

野球

東京六大学春季リーグ戦 4月26日 神宮球場

早大
2-1
法大
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
早大 1 0 0 0 1 0 0 0 0 2
法大 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1

◆バッテリー

〇髙橋煌ー尾形

◆二塁打

壽田

◆三塁打

なし

◆本塁打

なし

 前日の試合で法大に完敗を喫した早大は26日、勝ち点獲得へ絶対に負けられない2回戦に挑んだ。試合は早大が2点を先制すると、先発の髙橋煌稀(スポ3=宮城・仙台育英)が9回1失点10奪三振の完投勝利。1勝1敗とし、3回戦に望みをつないだ。

 打線は初回、1死から2番・山根潤太郎副将(教4=神奈川・鎌倉学園)が相手失策で出塁。その後盗塁、四球、パスボールで1死2、3塁にチャンスを拡大する。そしてこの好機を寺尾拳聖副将(人4=長野・佐久長聖)が右犠飛でしっかりと返し、早大が初回からノーヒットで1点を先制した。

 早大の先発は髙橋煌。最速151キロのストレートで押し込み、最初の2回を0点に抑えた。最初の山場は3回。四球と犠打で1死2塁になると、1番・境亮陽(2年)のヒットで1死一、三塁とピンチを広げる。それでも再度ギアを上げた髙橋煌は続く金谷竜汰(4年)を三ゴロ、藤森康淳主将(4年)を三振に切って取り、窮地を脱した。

先発の髙橋煌

 髙橋煌の好投に応えたい打線は5回、この日3安打の先頭・壽田悠毅(社4=東京・早実)が二塁打で出塁する。続く湯浅桜翼(スポ2=宮城・仙台育英)のバントで1死三塁とすると、打席には1番・阿部葉太(スポ1=神奈川・横浜)。バットが折れながら一ゴロを放つと、折れたバットが一塁手の今泉秀悟(3年)を襲った。これにより本塁への送球が遅れ、三塁走者の壽田はホームイン。早大が2点目を追加した。

この日3安打の壽田

 その後も髙橋煌は快調な投球を見せ、6回まで無失点の毎回奪三振の好調ぶり。中盤からは「しっかり指にかかっていた」と語る変化球で法大打線を封じ込めた。しかし、7回に試練が訪れた。先頭の只石貫太(2年)と代打の奥村凌大(1年)に連続安打を浴び、無死一、二塁のピンチを招く。その後2死一、三塁までこぎつけたところで、打席にはここまで2安打の境。捕手の構えよりやや中に入った直球をレフト前に運ばれ、1点を失った。その後四球で2死満塁のピンチとなり、続くは藤森主将。それでもここは遊飛に打ち取り、気迫のガッツポーズを見せた。

マウンドに集まる髙橋煌、小宮山監督、尾形(左から)

 さらなるターニングポイントは8回。簡単に2死を取ると、続く6番・小川大地(3年)を平凡なサードゴロに打ち取る。しかしこのゴロを三塁手の岡西佑弥副将(スポ4=智弁和歌山)が悪送球。続く奥村にもヒットを浴び、本来ならチェンジの場面が一転して2死二、三塁のピンチとなった。そして打席には前日の試合でタイムリーを放っている熊谷陸(3年)。少し浮いた外角のストレートを弾き返すと、強烈な打球がレフトを襲った。落ちれば一気に逆転となる場面だったが、この打球をレフトの寺尾が渾身のダイビングキャッチ。髙橋煌も「最高でした」と語る大ファインプレーで、この日最大のピンチを乗り越えた。

ファインプレーを見せ笑顔でベンチに帰る寺尾

 打線は壽田以外の選手が1安打に抑え込まれ、1点差のまま最終回を迎えた。ここまでの球数は120球を超えていた髙橋煌であったが、この回も続投。「伊藤樹(令8スポ卒=現楽天)さんみたいに9回を投げ切れるピッチャーになりたい」という強い気持ちでマウンドに上がった。1死から境にこの日4本目の安打を打たれるが、続く金谷を三邪飛に抑え2死とする。そして最後の打者は藤森主将。インローに沈むスプリットにバットは空を切り、この日10個目の奪三振で自身初の完投勝利を決めた。

最後の打者を抑えて吠える髙橋煌

 3回戦へ何とか望みをつないだ早大。しかし、髙橋煌の好投が光った一方で、散発4安打に終わった打線の不安は未だ拭えていない。守備のミスも目立つ野手陣にはさらなる奮起が期待される。

 勝ち点が決まる法大3回戦の先発は、法大1回戦で先発した宮城誇南(スポ4=埼玉・浦和学院)か。それとも東大1回戦で完封し、本日ブルペンにも入らなかった香西一希主将(スポ4=福岡・九州国際大付)か。明日の法大戦が天皇杯奪還への分水嶺となる。

 

(記事 石澤直幸、写真 牧咲良、森若葉)

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早大打者成績

打順 守備 名前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (中) 阿部葉太 4 0 1 .190 二ゴ 二ゴ 一ゴ 三直
2 (遊) 山根潤太郎 3 0 0 .077 三ゴ失 一飛 四球 三ゴ
3 (三) 岡西佑弥 3 0 0 .200 四球 三振 遊ゴ 一飛
4 (左) 寺尾拳聖 3 0 1 .222 右犠飛 投ゴ 投ゴ 三ゴ
5 (右) 德丸快晴 3 0 0 .250 中飛 三振 四球 三振
6 (一) 髙橋海翔 3 1 0 .313 中飛 遊安 二併殺 四球
7 (捕) 尾形樹人 4 0 0 .250 三振 投ゴ 投ゴ 右飛
8 (指) 壽田悠毅 4 3 0 .625 中安 右越2 右安 一ゴ
9 (二) 湯浅桜翼 3 0 0 .182 左飛 犠打 遊失 三振
(投) 髙橋煌稀 – – – –

早大投手成績

名前 試 勝 負 回 安 四 振 失 責 率
髙橋煌稀 2 1 0 9 9 2 10 1 1 0.69

コメント

◆髙橋煌稀(スポ3=宮城・仙台育英)

ーー本日の投球を振り返って
 昨日負けて、今日は絶対勝たないといけないなという試合でした。先発するからには最後まで投げ切りたいという気持ちでマウンドに上がりました。結果として9回までしっかり投げ切れて、勝てて良かったなと思います。

ーー変化球が上手く決まっていました
 今日はしっかり指にかかっていて、落差もしっかりありました。低めにもしっかり制球できて良かったと思います。

ーー東大戦では先発を外れたが、その分の意識は

 先発するからには後ろとは違う意識で、最後まで投げ切りたいという気持ちでした。気合を入れて投げることができました。

ーー8回の寺尾選手のダイビングキャッチを振り返って

 ちょっと球が抜けてしまい、いい当たりになってしまいました。寺尾さんが取れそうなところをしっかりキャッチしてくれて、最高でした。

ーー尾形樹人選手(スポ3=宮城・仙台育英)とのバッテリーを振り返って

 試合前からコースに投げ切って、高低を使って投げようと話をしていました。キャッチャーが構えたところに良い球を投げられたので良かったと思います。

ーー小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)が「(伊藤)樹の後継 」と話していたことを受けて

 ずっと背中を見てきて、(伊藤)樹さんみたいに9回を投げきれるピッチャーになりたいと思っていました。そう言っていただけて嬉しいです。

--本日140球を投げきりましたが、スタミナは

 初めて140球も投げたので、疲れました。ですが試合中は球数を気にせず、とにかく9回投げ切って抑え勝ちたいなという気持ちしかなかったです。

--球数についてベンチで話したことは

 大野郁徳主務(政経4=東京・早実)に何球までいけるかを聞かれました。最初に自分が「100球くらい」と言ったら「100球かぁ…」と返されたので、「140でもいけます」と言ったら、本当に140球でした。

--今後の試合に向けて

  東大戦を通して調子が上がってきたので、今回の感覚で次も投げられたらと思います。