【野球】香西主将が無四球完封13奪三振 13年ぶりとなる「準完全試合」達成!/東大1回戦

野球

東京六大学春季リーグ戦 4月18日 神宮球場

早大
5ー0
東大
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
東大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
早大 0 1 0 1 0 0 3 0 x 5

◆バッテリー

〇香西ー尾形

◆二塁打

尾形、髙橋海

◆三塁打

なし

◆本塁打

髙橋海(1号、2回ソロ) 尾形(1号、8回3ラン)

 リーグ戦初戦の先発マウンドに上がった香西一希主将(スポ4=福岡・九州国際大付)は、初回から三者凡退に抑える上々の立ち上がり。その後は7回途中までパーフェクトピッチングを続ける。好投に応えるように打線は2回、髙橋海翔(スポ3=山梨学院)がリーグ戦初安打初本塁打を放ち先制。また、尾形樹人(スポ3=宮城・仙台育英)が5回にリーグ戦初安打となる適時二塁打、8回に3点本塁打を放ちトドメを刺した。香西主将は9回を投げ切り被安打1無四死球、13奪三振。圧巻の投球で勝利を呼び込み、リーグ13年ぶりの準完全試合を達成した。 

 4月8日に逝去された故野村徹元監督(昭36卒=大阪・北野)への追悼の意を込め、喪章をつけてリーグ初戦に臨んだ早大。リーグ戦初戦の先発マウンドを託されたのは香西主将だった。リーグ戦初先発での大役を指名された際は「一瞬頭の中が真っ白になるような感覚でした」と語るように、責任の重さを感じていた。

 それでも小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)からの期待に応えるように、香西主将は初回から持ち味を大いに発揮する。ストライク先行のピッチングで相手打線を圧倒。テンポよくアウトを積み重ね、試合の主導権を握った。

好投を見せた香西

 打線は宣言通り阿部葉太(スポ1=神奈川・横浜)を1番・センターで起用。高校時代ぶりとなる松本慎之介(3年)との対戦結果は四球に終わった。岡西佑弥副将(スポ4=智弁和歌山)も四球を選び、1死一、二塁と好機を演出する。だが続く寺尾拳聖副将(人4=長野・佐久長聖)がショートへの併殺打に倒れ、初回から先制とはならなかった。 

 試合が動いたのは2回。1死走者なしで打席に立った髙橋海が、リーグ戦初安打初本塁打を左翼席に運び、先制点を奪う。昨季は3試合に出場するも結果を残せずスタメン定着とはならなかったが、レギュラーとして迎えた今季、その才能を一振りで示した。

先制の本塁打を放った髙橋海

 4回、德丸快晴(スポ2=大阪桐蔭)の安打と盗塁でチャンスを作ると、尾形が左中間を破る適時二塁打を放ち1点を追加。リーグ戦初安打が、好投を続ける香西主将を援護する女房役らしい一打となった。

 2点の援護をもらった香西主将は更にギアを上げる。5回には3者連続三振を奪う好調ぶり。コースを突く制球とキレのある直球で、相手打線を全く寄せ付けなかった。

 香西主将は7回1死まで無安打無四死球の完璧な投球を続けたが、秋元諒(3年)にライトへの安打を許す。しかし、ため息をつく観客をよそに後続を難なく抑え、流れを引き渡さなかった。

 打線は8回、代わった江口直希(4年)を攻め立て、無死二、三塁の好機を演出する。ここで打席には本日2出塁の尾形。振り抜いた打球はバックスクリーン横へ吸い込まれ、3点本塁打に。点差を5点に広げ、試合を決定づけた。

自身の3ランで生還する尾形

 香西主将は9回もマウンドへ。疲れを全く感じさせない投球で淡々と2者連続で三振を奪った。そして最後の打者を二ゴロに打ち取り、ゲームセット。武器である制球力を存分に生かし、被安打1、無四死球、13奪三振。圧巻の内容でリーグ戦初先発初完封を飾った。また、加嶋宏毅氏(元慶大)以来13年ぶりとなる準完全試合も達成した。

被安打1の無四球完封勝利を挙げた香西

 早大の背番号「10」が、主将としての責任を全うするように自らの手で勝利をたぐり寄せた一戦。山根潤太郎副将(教4=神奈川・鎌倉学園)や髙橋海、尾形にもリーグ戦初安打が生まれ、打線も着実に前進している。ノーヒットノーランから始まった新体制ナインは、確実に成長した姿で神宮のグラウンドに立っていた。

 無失策の守備、期待のルーキー・阿部へもサインを出すバント采配。手堅い小宮山野球を体現していた試合でもあった。好スタートを切った早大。この勢いのまま、頂点へと突き進む。

 

(記事 森若葉、写真 田島凜星、藤井一成)

※写真は早スポ野球班のX、インスタグラムでもご覧いただけます。

早大打者成績

打順 守備 名前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8
1 (中) 阿部葉太 3 0 0 .000 四球 投犠 二ゴ 三振 左飛
2 (二) 山根潤太郎 3 1 0 .333 投犠 四球 右安 一邪飛 遊ゴ
3 (三) 岡西佑弥 2 0 0 .000 四球 三飛 一ゴ 死球
4 (左) 寺尾拳聖 4 0 0 .000 遊併殺 遊ゴ 二ゴ 三振
5 (右) 德丸快晴 4 2 0 .500 遊ゴ 左安 左飛 一安
6 (一) 髙橋海翔 4 3 1 .750 左本 三振 右安 右2
7 (捕) 尾形樹人 3 2 4 .667 中飛 左中2 四球 中本
8 (指) 大平健一郎 2 0 0 .000 三振 三振
(打指) 川尻結大 1 0 0 .000 中飛
8 (打指) 三戸創太 1 0 0 .000 三ゴ
9 (遊) 大内碧真 3 1 0 .333 一安 一飛 三振 四球
(投) 香西一希 – – –

早大投手成績

名前 試 勝 負 回 安 四 振 失 責 率
香西一希 1 1 0 9 1 0 13 0 0 0.00

コメント

◆香西一希(スポ4=福岡・九州国際大付)

--本日のピッチングを振り返って
 バックのみんなが守備で助けてくれました。なんといっても尾形(樹人、スポ3=宮城・仙台育英)がいいリードで引っ張ってくれたので、自分は尾形を信じてしっかり自分のボールを投げこもう。という思いで投げることができてよかったと思います。

--先発を言い渡されたのはいつ頃でしたか
 先週の日曜日でした。

--その時の気持ちはいかがでしたか
 主将就任を告げられた時と一緒で、本当に一瞬頭の中が真っ白になるような感覚でした。オープン戦では後ろで投げることが多かったので、先発を伝えられてからは今日に向けて1週間準備することができたかなと思います。

--久しぶりの先発マウンドはいかがでしたか
 高校生以来の先発で不安なところもありました。でも、九州国際大付高の楠城監督にとにかくコントロールとテンポというところを言われて育ったので、それを思い出して今日は初回からしっかり投げることができたかなと思います。

--常にストライク先行のピッチングでしたが、振り返って
 冬場のピッチャー陣の取り組みとして、しっかりゾーンの中で勝負して3球目までに追い込むというところを課題にしてやってきました。なので、まずは自分がそれを体現できるようにという思いで投げて、今日はいいピッチングができたと思います。

--終盤までパーフェクトピッチングでしたが、記録への意識はありましたか
 全くなかったと言えば嘘になります。でも点差が2点差だったので自分がいけるところまで投げて、後ろに良いかたちでつなげればいいなという思いでした。とにかく2点を守りきろうという意識を持って終盤はマウンドに上がっていました。

--リーグ13年振りの準完全試合を達成しました
 フォアボールがなかったところが1番良かったです。これも冬場のピッチャー陣の意識として、フォアボールをとにかく少なくするという意識でやってきました。なのでフォアボールがなかったことが1番嬉しいです。これから先発をするにしても後ろで投げるにしても、とにかくフォアボール出さないように、テンポよく投げるということを意識してやっていきたいと思います。

--初スタメンながら好リードと打撃でも貢献した尾形選手に対して
 初スタメンとは思えないぐらい堂々として、自分をリードで引っ張ってくれました。また、バッティングも魅力の選手なので、打点を稼げて、1発打てるところでは1発打てるというところで春のキーマンとなる選手だと思っています。いいスタートを切ってくれて、安心して見ていました。

--最後に今後の意気込みをお願いします
 天皇杯奪還に向かって目の前の一球に集中して全力でやるだけなので、チーム一丸となって明日からも戦っていきたいと思います。