チーム全員でつかみ取った1勝! 3回戦へとつなげた!

男子バレーボール

 全日本大学選手権(全日本インカレ)2回戦、早大は名城大と対戦した。第1、2セットは安定感のある試合運びを見せ、試合の主導権を握るとセットを奪った。第3セットはメンバーを替えて挑んだ。一進一退の攻防が続き、デュースにもつれ込む。なかなかブレイクできず、苦しい時間が続いた。ここでOH山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)にトスを集め、その山田がスパイクを何本も連続で打ち抜く活躍を見せた。なんとか早大が逃げ切り、セットカウント3-0(25-10、25-16、32-30)で3回戦進出を決めた。

 第1セットは立ち上がりから攻撃的なバレーを展開し、ブレイクを重ねていった。MB伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)のAクイックが決まると、今度はOH水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)のパイプ攻撃が決まる。さらにその水町がサービスエースを決め、攻撃で相手を圧倒した。終盤にはOH大塚達宣(スポ4=京都・洛南)がサイド、後方から強烈なスパイクを叩き込み、後半にも連続ブレイクすると、最後は水町のスパイクで25-10。第1セットを先取した。

トスを上げる前田とクイックを打つ岩本

 続く第2セット、立ち上がりは相手に2点を先行されたが、大塚がサービスエースを決め、さらにサーブで崩し早大の攻撃へとつなげた。さらにリベロ荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)が相手のスパイクに反応した好レシーブを見せ、好機を大塚が決め切った。その後もしっかりとセッター前田凌吾(スポ1=大阪・清風)へとレセプションを返し、OP重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)のライト攻撃や、MB秋間直人(スポ4=愛知・桜台)、伊藤のクイックとブロックの的を絞らせない攻撃を展開する。最後は途中出場のOH畑虎太郎(スポ1=福井工大福井)が決め切り25-16でセットを連取した。

3セット目に大量得点でチームをけん引した山田

 第3セットは1回戦と同様に、大幅にメンバーを替えて挑んだ。試合は一進一退の攻防戦に。序盤は山田のスパイクを中心に得点を重ねた。また3枚ブロックで相手スパイクを封じ、さらに山田のサービスエースで3連続得点に成功する。だが、相手のクイックに苦しめられ、お互いに流れを引き寄せられない時間が続く。中盤以降はMB岩本大吾(スポ4=兵庫・市尼崎)のクイック攻撃や、3枚でのシャットアウトなどで得点を重ねていく。そして20点以降は、サイドアウトの応酬(おうしゅう)に。早大は畑と山田にトスを集め、サイドからの猛攻で得点を奪う。対する名城大はブロックを上手く利用し、ポイントを重ねた。お互いに決め切れない時間が続いたが、最後は山田が高い打点からバックアタックを叩き込み、32-30。なんとか逃げ切り、ストレート勝利を収めた。

 安定感のある試合運びを見せた第1、2セット。それに対し、第3セットは「自分たちの軸がぶれてしまった」(秋間)と立ち上がりでもたついてしまい、緊張感のある展開へともつれ込んでしまった。だがチーム全員でつかみとった勝利ということに変わりない。3回戦で対戦する東亜大は中国リーグで春、秋連覇を遂げ、西日本大学選手権でも3位と堂々の結果を残した強者だ。それでもここまで積み重ねてきたことを存分に発揮できれば自ずと結果は付いてくるはずだ。まずは目の前の一勝に向け、全員で走り抜きたい。

 

(記事 山田彩愛、写真 前田篤宏)

 

セットカウント
早大 25-10
25-16
32ー30
名城大
スタメン
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)
アウトサイドヒッター 大塚達宣(スポ4=京都・洛南)
ミドルブロッカー 秋間直人(スポ4=愛知・桜台)
ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)
オポジット 重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)
セッター 前田凌吾(スポ1=大阪・清風)
リベロ 荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)
途中出場
中島明良(法4=京都・洛南)
馬渕純(スポ2=岐阜商)
山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)
畑虎太郎(スポ1=福井工大福井)
芳賀雄治(商4=山形南)
岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市尼崎)
布台駿(社3=東京・早実)
 
コメント

MB秋間直人(スポ4=愛知・桜台)

――今日の試合を振り返って

 1、2セット目はとても良いゲームの入り方で戦っていく気持ちが全面に出たセットだと思いました。3セット目は少しチーム全体として相手の勢いを受けてしまった印象があったので、明日以降改善できたらと思っています。

――ブロックで好プレーが出たときとアウトになってしまった時の差はう言ったところにあると思いますか

 止めに行こうとして欲張ってしまっている時は止まらない印象があります。欲張らず真っ直ぐ手を前に出した時に止まると思います。

――チーム全体のディフェンスを振り返って

 とても良かったと思います。後ろのレシーブがいいので安心してブロックを跳ぶことができてます。

――今日の試合の収穫と反省点をそれぞれ教えて下さい

 チームの反省点としては、3セット目に自分たちの軸がぶれてしまった点です。収穫としては全日本インカレは総力戦だと思っているので名城大学戦はチーム全員で戦うことができた点です。

――3回戦、東亜大戦への意気込みをお願いします!

 当たるのは、どこも強豪となるので、ワンプレーワンプレーにしっかりと集中して頑張りたいと思います!

 

OH山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)

――今日の試合を振り返って

 3セット目はBチームが主体だったのですが、入り方が良くなかったのかなと。Aチームより勢いのある入り方をしないとダメだったのかなと今振り返って思います。

――勝負どころで山田選手にトスが託される場面も多かったと思います。今日の試合で自信になった部分はありましたか

 全日本インカレではスタメンはないのですが、今年1年通して春、東日本、秋の途中までスタメンで出場させてもらったので、こういうプレッシャーのかかる状況は今までにもありました。それもあって、緊張はゼロではなかったのですが自分の中では比較的余裕がある状態で、落ち着いて自分のやるべきことはやって、上がってきたボールは全部決めるという気持ちでやりました。

――デュースにもつれ込んだ中で、チーム内でどのような話をしていましたか

 まずサイドアウトをしっかりと取ろうということです。それでブレイクできる時には、相手スパイカーの絞り方であったり、ディグが上がったら次どこに上げるかだったり、とにかくチーム内で意思統一をしていました。

――明日以降チームとして修正していきたい部分は

 明日から他のリーグでの上位チームと当たるということで、今日のようにはいかないと思いますし、Bチームがセットのスタートから試合に出る機会も減ってくると思います。途中出場だとしても、チームの流れを変えられるように、今日から切り替えて、また頑張っていきたいと思います。

――3回戦への意気込みをお願いします!

 出場機会があるかはわからないのですが、外から相手チームをしっかり見て、どうやって点を取ろうとか考えて、出たときには元気よく頑張りたいと思います!