第96回関東大学サッカーリーグ戦 1部 第13節 | ||||
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早大 | 1 | 1-3 0-1 |
4 | 駒大 |
【得点】 (早大)09’平松柚佑 (駒大)19’松本 ケン チザンガ、38’小島 心都、43’鷹啄 トラビス、90+3’松本 ケン チザンガ |
関東大学リーグ戦(リーグ戦)は第13節を迎えた。試合は9分、DF西尾颯大(スポ4=千葉・流通経大柏)のクロスをMF平松柚佑(社3=山梨学院)が流し込み先制点を挙げる。しかし19分、CKからヘッドで合わせられ試合は振り出しに。さらに38分、43分と連続で失点を重ね、1-3で試合を折り返した。後半からFW安斎颯馬(社2=青森山田)をはじめ積極的に選手交代を敢行。攻勢を強める早稲田大学ア式蹴球部(早大)だったが、73分に、すでに交代枠を使い切った中、DF鈴木俊也副将(商4=東京・早実)が負傷。10人での戦いを余儀なくされる。追加タイムにはカウンターから再び失点を許し、1-4。3点差をつけられての悔しい大敗となった。
得点に喜ぶ平松と奥田
早慶サッカー定期戦での快勝から18日。一部リーグ残留へ、そしてインカレ出場・優勝への苦しい旅が再び始まった。前半序盤はリーグ戦初スタメンとなったMF福井寿俊(文構2=東京・国学院久我山)も中盤でからみながら、スムーズなプレス回避を見せるなど早大ペース。9分、左サイドからのクロスが流れたところを西尾が拾い、マイナスに返した先で平松が落ち着いて合わせ、早い段階で先制に成功した。勢いに乗りたい早大だったが、19分に与えたCKから豪快に頭で決められ1-1。試合は振り出しに戻る。37分には福井が渡したパスを平松がエリア手前から狙うが枠外。すると直後の38分、中盤でボールを奪われるとセンターライン付近からの豪快なロングシュートを決められ勝ち越しを許してしまう。さらに43分、右サイド深い位置でのFKから再びヘディングでのゴールを許し1-3。厳しい2点のビハインドを負って前半を折り返す。
関東リーグ初スタメンとなった福井
まず一点が欲しい早大は、後半頭から安斎、DF藤本隼斗(スポ3=柏レイソルU18)を投入。50分にもFW駒沢直哉(スポ2=ツエーゲン金沢U18)を投入し、攻撃の活性化をはかる。55分、最終ラインからのロングボールに駒沢が飛び出し、マイボールにしたところでマイナスの安斎へ。しかし安斎のシュートは惜しくもキーパー正面に飛んだ。57分にも再び駒沢がドリブルでコースを切り開き、ミドルシュートを放ったが止められてしまう。すると、なかなか得点出ない早大にアクシデントが。73分、キャプテンマークを巻く鈴木副将がピッチにしゃがみこんでしまう。すでに交代枠を使い切った早大は、10人での戦いを強いられることとなった。それでも主導権を握り続けた早大だったが、試合最終盤にカウンターを食らう。DF平瀬大(スポ4=サガン鳥栖U18)が追いすがったが相手FWの落ち着きが勝り、ダメ押しの4点目。この一点で大勢は決し、早大は3点差をつけられての悔しい敗戦となった。
「残り9試合勝たないと本当に残留が見えてこないので、まずは1試合大事に戦いたい」と試合後インタビューで語った平瀬
「個人の持っている力をつなぎ合わせられていないし、やっていかなければいけない」と語ったのは外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)。前途有望なタレントの揃うチームだからこその難しさが、チームの足かせとなっているのかもしれない。しかしそういったこの力が結集した時、足かせを振りちぎった時こそこのチームは爆発力を帯びる。先日、宿敵を粉砕したあの試合が、その力の何よりの証明であるはずだ。リーグ首位を走る明大との一戦に向けて、「まずは1試合大事に戦いたい」と平瀬。早大の飽くなき挑戦の姿勢に期待したい。
(記事 大幡拓登 写真 髙田凜太郎、熊谷桃花)
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 1 | ヒル 袈依廉 | スポ2 | 鹿児島城西 |
DF | 2 | 平瀬 大 | スポ4 | サガン鳥栖U18 |
DF | 3 | 監物 拓歩 | スポ4 | 清水エスパルスユース |
DF | 5 | ◎鈴木 俊也 | 商4 | 東京・早実 |
DF | 24 | 西尾 颯大 | スポ4 | 千葉・流通経大柏 |
→70分 | 15 | 森 璃太 | スポ3 | 川崎フロンターレU18 |
MF | 4 | 小倉 陽太 | スポ3 | 横浜FCユース |
→60分 | 10 | 植村 洋斗 | スポ3 | 神奈川・日大藤沢 |
MF | 6 | 平松 柚佑 | 社3 | 山梨学院 |
MF | 22 | 平野 右京 | 人3 | 兵庫・滝川 |
→HT | 12 | 藤本 隼斗 | スポ3 | 柏レイソルU18 |
MF | 25 | 福井 寿俊 | 文構2 | 国学院久我山 |
→HT | 7 | 安斎 颯馬 | スポ2 | 青森山田 |
MF | 31 | 山下 雄大 | スポ4 | 柏レイソルU18 |
FW | 9 | 奥田 陽琉 | スポ3 | 柏レイソルU18 |
→50分 | 11 | 駒沢 直哉 | スポ2 | ツエーゲン金沢U18 |
◎=キャプテン 監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実) |
コメント
外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)
――今日の試合を振り返っていかがでしたか
後期のスタートというか、これから連戦がスタートしていく中で非常に大きなゲームいう位置付けでやってきました。こういうかたちで相手のストロングの部分を自分たちが受けて敗戦をすることになったというのは非常に悔しいです。
――スタメンに平野選手(右京、スポ3=兵庫・滝川)や福井選手(寿俊、文構2=東京・國學院久我山)など、これまで先発の機会が少ない選手を起用した意図は
早慶戦が終わって非常にいいかたちでゲームができていました。短かったですが合宿をして、そうした中でチーム内に良い競争だったり、後期に向けた空気感だったりがいろいろなところで出ていました。安斎(颯馬、社2=青森山田)が離脱していたりとか植村(洋斗、スポ3=神奈川・日大藤沢)が選抜に行っていたりなどもありました。そういったところで対駒沢においた対策も含めて彼らを起用しました。
――駒沢のストロングに対して、対策していた部分、対策していたがうまくいかなかった部分はありましたか
インプレー中に関しては対策通りでしたし、大きくそこで何かっていうこともなかったです。一番は自分たちが相手のプレッシャーというか状況の中で入れられたボールに対してどうビルドアップしていくかというところです。一点取るまでは理想的というか本当に狙い通りのかたちで狙い通りの選手たちがその状況を作ってゴールしました。そのかたちをやり続けるっていうところでした。しかし、少し相手が引いたというかプレッシャーをかけてこなくなったので、そこでバランスが崩れたというか自分たちから誘いに来る状況を作ってしまっていたので、そこがポイントになってしまったなと感じています。
――前半を2点ビハインドで折り返しましたが、ハーフタイムに与えた指示や選手たちを送り出す際にかけた言葉はありましたか
セットプレーもゲーム前に大きなポイントに挙げていました。そこに対してロングシュートの部分も含めて我々にとっての不運みたいなところも含めて、しっかり切り替えてゲームに臨めるそういう状況ではあると思ったので、もう一回しっかりとゲームを作りにいくところに関して徹底していこうということで送り出しました。
――後半はボールを保持して押し込む時間も多かったように感じましたが、手応えはいかがでしたか
左サイドも改善できていたし、右京(平野、人3=兵庫・滝川)が前半いいかたちを作って以降、相手に乱れた部分があったのでそこで流動性と安斎を入れたことでボールの前進の仕方はかなりバリエーションが増えてできていたので、そこは早めに一点でも返せていたらそこから自分たちのリズムがもう一度生まれるのではないかと思っていました。
――失点シーンは崩されたというよりはセットプレーや相手の素晴らしいシュートによるものが多かったと思います。そこから立て直せなかったところは課題と感じますか
そうですね。セットプレーの重要性というのは常々言っているものの、今回駒沢さんにはコーナーからマンマークについている選手にやられてしまいました。そういったものが試合で実際に大きな影響を及ぼしているということを改めて痛感させられました。このことと自分たちがゲームを支配するということは別物ではないというかセットプレーも含めて試合だと思うので、そこに対してもう一度自分たちが謙虚に向き合って、また連戦になるので切り替えていきたいと思います。
――この先の連戦は落とせない試合が続くと思います。どのような準備をしていきたいと考えていますか
今日のことをしっかり切り替えてリカバリーをして、日々やるべきことは変わらないです。良い競争というか、そういった状況でもしっかりパワーを作り出す日常を生み出して、明治戦に向かっていきたいなと思います。
――リーグ戦で勝てていない状況で、何が足りていないと感じますか
積み上げてきているものは早慶戦も含めて、この2カ月間リーグ戦がない中でやってきたことは間違ってないと思います。今日も自分たちのかたちに関しては出ていました。やはりそういうところとこの厳しさに対して、もう一個自分たちが向き合いきるというか、ゲーム中の一つ一つの切り替えだったりとか球際のところだったり、そこの部分で劣っているとは思わないです。自分たちが90分やり通すだけの、セットプレーとかのゲームが切れている時にもう一度強い気持ちや勇気を持って、個人としてもチームとしてももっとそこにエネルギーを増やせるようにしたいと思います。なので、セットプレーで個人でやられてしまうのは個人の問題でありつつも、我々は(Jリーグ)内定者が多くいる中で少し個人に依存してしまう。早稲田はつながりやチームとしてのあり方をずっと追求してきているチームなので、そこが個人に寄ってしまっていると感じます。それは周りからの見え方や個人個人の例えば将来とか、自分っていうものに対する効果が強いなというのがこの一年思うことでもあるので、なんとか個人の持っている力をつなぎ合わせられるようなところが足りていないし、やっていかなければいけないと思います。
――駒大は外池さんが常に言っている愚直に謙虚にというところを体現しているようなチームで、学ぶべきところが多かったのではないでしょうか
仰る通りで我慢するところは我慢するとか、サッカーで上回るところ以上にサッカーに向き合うところは我々ももっとやらなければいけないです。どうしても欲や良いことに選手個人の裁量でいってしまうところはあるし、僕はそれをサッカーの中で否定すべきものではないと思いますが、そういったところが勝敗を決めてくるというか勝敗を分ける部分になってくると思います。サッカーをやり続ける以上はJリーグに行くメンバーたちも向き合うことになると思うので、そういったものをしっかり感じられるように学生生活や関東リーグの中で学んで、気づいて、成長していける時間になるようにまたやっていきたいと思います。
平瀬大(スポ4=サガン鳥栖U18)
――今日の試合を振り返って率直な感想をお願いします
今日勝って、残り10試合勢いつけていこうというところでこのような結果になってしまいとても悔しいです。
――序盤からリードする展開の中でのゲーム運びというところで、どのようなことを意識していましたか
せめて1-0で前半を折り返したかったのですが、前半の内に3点取られてしまったので予想外でしたけど、2点くらい後半取り返せるかなと思っていました。
――崩された失点という訳ではなかった中で、ご自身としてどのように振り返られますか
相手の特徴的にたくさん(ボールを)蹴ってくるという中で、前にも高い選手がいてそこは監物も対応してくれていたのですが、やはりあまり与えたくないセットプレーを何本も与えてしまったので、相手に得点するチャンスを結構与えてしまったところが失点した要因だったと思います。
――後半は高い位置でボールを回せる機会も増え、平瀬選手自身も攻撃に関与していましたが何かハーフタイムに指示などはありましたか
特に個人的にはなかったのですが、やはり得点が欲しかったので攻撃参加しないといけないですし、でも1人減ってからは自分が残って監物に攻撃参加するような指示を出しました。
――後半は内容的には悪くなかったようにも見受けられましたがいかがでしたか
ある程度(ボールを)前には運ばせてくれて、相手が引いて自分たちが前に運べるスペースがあったので、けどやはり後ろで1対1の部分で負けてしまい、ああいった失点をしてしまったのでそこは課題かなと思います。
――中2日で明治戦、そこから連戦となりますがどのように準備していきたいですか
相手(明治)は首位ですし、やはり残り9試合勝たないと本当に残留が見えてこないので、まずは1試合大事に戦いたいと思います。
福井寿俊(文構2=国学院久我山)
――初スタメンでしたがどのような意気込みで臨まれましたか
前期あまり勝てていなかったので、後期、自分みたいな新しい力というか、そういう選手が流れを変えていきたいなという思いはありましたね。
――今日の試合を通してどのような役割を任されていましたか
自分はビルドアップが特徴的なので、ボールをいっぱい受けてどんどん前と後ろを繋ぐ役割を任されているかなと思います。
――周りとの連携で何か意識していたことはありますか
距離感をなるべく近めでサポートしてあげること、みんながやりやすいように周りにうまく循環させられるような役割を意識していました。
――手応えや、貢献できたなと感じる部分はありますか
自分的にできない感覚はなかったですけど、チームが負けているので、もっと何か変えないといけない部分はあるのかなと思います。
――具体的に変えないといけない部分はどこだと考えていますか
ビルドアップはなんとなく形になってきているとは思うんですけど、やっぱり一個、相手のゴール前近くに行った時のイメージやアイディアが足りないかなと思います。あと一点取った後の振る舞い方、セットプレー今日もやられましたし、集中力もそうですし、アイディアと集中力みたいなのはもう少し必要かなと思います。攻撃の部分があと点1点だけなので、もっと点を取れるチームになりたいですね。
――前半で交代となったと思うのですが、その点についてはいかがですか
前半で1-3だったので、攻撃的に行く必要があったのかなと思います。そこは監督の判断なので、もう少し出たかったですけど、そこは従うしかないって感じです。
――ここから連戦になると思います、最後に意気込みをお願いします
厳しい状況ですけど、落ち込んでいる余裕はないので、前を向いて頑張っていければいいかなと思います。