古賀が準決勝の舞台へ!

バドミントン

 全日本学生選手権(インカレ)も残すところあとわずか。大会5日目のこの日は男女単複4、5回戦が行われ、それぞれの種目に1組ずつが出場した。古賀穂(スポ2=福島・富岡)が準決勝進出を決めると共に、シングルスでは古賀、中西貴映(スポ3=埼玉・大宮東)、ダブルスでは我妻美沙紀(スポ4=宮城・聖ウルスラ学院英智)・中西組が全日本総合選手権(全日本総合)への出場権を獲得した。

 4回戦に登場した渡辺俊和(スポ1=埼玉栄)・鈴木朋弥(商1=宮城・聖ウルスラ学院英智)組は、最後まで相手のペースを崩すことができず、ここで姿を消すこととなった。男子シングルスでは、古賀がファイナルゲームまで勝敗の分からぬ激闘を繰り広げる。「どちらかというと自分のやりたいようにできていた」(古賀)。拮抗(きっこう)した状態の中でも思い切ってプレーした古賀に軍配が上がった。続く5回戦の相手はジュニア時代から一緒にプレーしてきたという筑波大の馬場湧生。第2ゲームで16-16と並ばれたものの、そこから一気に突き放す。納得のいくプレーを披露し、あすの準決勝に向けて弾みをつけた。

5回戦を突破し、全日本総合本選の挑戦権を得た古賀

 女子ダブルス4回戦では我妻・中西組がファイナルゲームに突入。21点目を先取されたが、早大ペアは最後まで諦めなかった。気持ちで乗り切り、5回戦へと駒を進める。しかしベスト4へのカベは厚く、猛攻もここまで。「自分の力を出し切れたので後悔はしていない」(我妻)。試合後、清々しい表情でインタビューに答えた我妻。我妻にとって最後のインカレは、ダブルスベスト8で幕を閉じた。一方女子シングルス4回戦を順当に勝ち上がり5回戦を迎えた中西。この日既に3試合を戦い抜いていたが、疲れを感じさせない気迫の込もったプレーを見せる。第1ゲーム、第2ゲーム共にジュースまでもつれ込んだが、ファイナルゲームではあと一歩及ばず惜敗。接戦だっただけに悔しい結果となった。

接戦の末5回戦敗退となった我妻(左)・中西組

 早大からインカレ最終日に臨むのは古賀のみ。「しっかり挑戦して全力を尽くす」(古賀)。格上相手にも物おじしないプレーを期待したい。そしてきょう惜しくも敗退となった選手たちは、既に次の戦いを見据えていた。「あと少しの部分をこれから埋めて全日本総合につなげていけたらいい」(中西)。大舞台で輝きを放つべく、選手たちは前を向いている。

(記事 田中佑茉、写真 橋本望)

結果

▼男子シングルス
▽5回戦

古賀穂(スポ2=福島・富岡)○2-1(21-13、21-18)

▽4回戦

古賀穂(スポ2=福島・富岡)○2-1(21-17、19-21、21-19)

▼男子ダブルス
▽4回戦

渡辺俊和(スポ1=埼玉栄)、鈴木朋弥(商1=宮城・聖ウルスラ学院英智)●0-2(18-21、7-21)

▼女子シングルス
▽5回戦
中西貴映(スポ3=埼玉・大宮東)●1-2(26-28、22-20、18-21)
▽4回戦
中西貴映(スポ3=埼玉・大宮東)○2-0(21-18、21-17)

▼女子ダブルス
▽5回戦
我妻美沙紀(スポ4=宮城・聖ウルスラ学院英智)、中西貴映(スポ3=埼玉・大宮東)●1-2(21-23、21-15、14-21)
▽4回戦
我妻美沙紀(スポ4=宮城・聖ウルスラ学院英智)、中西貴映(スポ3=埼玉・大宮東)○2-1(21-11、20-22、23-21)

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コメント

我妻美沙紀(スポ4=宮城・聖ウルスラ学院英智)

――我妻選手にとって最後の全日本学生選手権(インカレ)が終わったと思いますが、今のお気持ちは

特にダブルスは優勝を目指してやっていて、ベスト8で終わってしまったんですけど、全日本総合選手権(全日本総合)の出場権を取れたので、また次に向けて残りの学生としての競技人生をかけて頑張りたいと思います。

――今大会の団体戦について振り返っていただいてよろしいでしょうか

シングルスが全然勝てなくて、チームに勢いをつけることができなかったんですけど、同期の島田(きらら女子主将、スポ4=青森山田)・金森(望、スポ4=福岡・九州国際大付)組のダブルスとか中西貴映(スポ3=埼玉・大宮東)にすごく助けられて、本当に今回の団体戦は助けられたというのが強く印象に残っています。チームとして戦うことができて、団体戦で勝つことのうれしさを感じられたのですごく良かったです。

――個人戦ではきょうの4回戦、接戦でしたね

もう本当に最後の第3ゲームも最初にマッチポイントを取られて負けそうだったんですけど、最後中西が強気で引っ張ってくれたので、攻めて勝つことができてすごくうれしかったです。

――5回戦もファイナルまでいきましたが、どのような気持ちでプレーしていましたか

最後の試合ということで悔いが残らないように思いっきりプレーしたんですけど、第3ゲームはもう動けなくて負けちゃいました。でも自分の力を出し切れたので後悔はしてないです。

――全日本総合選手権(全日本総合)に向けて意気込みをお願いします

去年は予選で終わってしまったので、ことしは予選で勝って本選に出場できるように、去年より良い成績を残せるように頑張りたいと思います。

中西貴映(スポ3=埼玉・大宮東)

――まずきょうのシングルスを振り返っていかがでしたか

きょうの初戦に勝ったら全日本総合に出られるということで、何としてもそこは勝つという気持ちで臨みました。結果2-0で勝てたのはすごく良かったと思います。その後の相手は団体戦では簡単に負けてしまった相手だったのですが、きょうは負けてしまったけど内容的には悪くなかったので、あと少しの部分をこれから埋めて全日本総合につなげていけたらいいのかなと思います。

――ダブルスは振り返っていかがでしょうか

ダブルスは4回戦のファイナルゲームで21点目を先取された時にもう負けを覚悟しましたが、全日本総合の切符をつかむことができて良かったです。でも最後は自分が引いてしまいました。シングルスで足を痛めてしまっていてあまり思うような動きができずに、我妻さんにとっては最後のインカレでこんな風になってしまって、申し訳ないと思います。

――全日本総合への挑戦権を獲得しましたが、これからどのような意識で練習をしていきたいですか

昨年もダブルスでは出場したんですけど予選で負けてしまいました。ことしもまた予選からなんですけど、本選に出て勝とうっていう話をさっき我妻さんとしました。なのでそうなれるように、もう一度一から見直してやっていきたいと思います。シングルスは初めて全日本総合に出るのですごく楽しみです。同じ高校の先輩の奥原希望さん(日本ユニシス)がいらっしゃるので、頑張って勝ち上がって試合ができたらなと高校生の時からずっと思っていました。やっとチャンスの時がきたのでそれを目標にやっていこうと思います。

――インカレ全体を振り返っていかがでしたか

去年より、団体戦とシングルスでは結果としては良い結果が残せてすごく良かったと思うんですけど、やっぱりもっと勝ちたかったというのも今の率直な気持ちです。でも自分も強い人たちと戦えるという自信がついた大会でもありました。優勝はできなかったですけど最低限の目標だった全日本総合の切符を取れて、団体戦でも十何年ぶりのベスト4や2位へいったということだったので、全部が満足というわけではないですがいい大会だったんじゃないかなと思います。

古賀穂(スポ2=福島・富岡)

――全日本総合への出場権を手にしました

目標がナショナルチームに入ることなので、そのスタートラインに立てたことが今はうれしいというかほっとしているというか。まあこれから厳しい戦いが続くと思うんですけど、全日本総合でも頑張りたいと思います。

――4回戦はかなり接戦でしたが、振り返っていかがですか

点数的にはファイナル19っていうすごい接戦だったんですけど、気持ち的にはそんなに追い詰められてなくて、どちらかというと自分のやりたいようにできていたので、点数はけっこうぎりぎりでしたけど、自分的には楽にできました。

――5回戦はいかがでしたか

5回戦の相手は同じジュニアでやってきた人で昔から知っていたので、気負わずにすごく自然体でできました。それが今大会初めてで、5回戦まではすごくプレーが硬かったんですけど、5回戦は一番良いプレーができたんじゃないかなって思います。

――5回戦の相手選手の弱点は知っていたということでしょうか

弱点は知らなかったんですけど、どういうプレーヤーっていうか、どういうプレーをしてくるのかっていうのは知っていたので、対策はできました。

――今大会入って調子は徐々に上がってきている印象を受けます

そうですね。5回戦でやっと上がってきたなって感じです。

――最後にあすの試合に向けて意気込みをお願いします

格上だと思っているので、しっかり挑戦して全力尽くして頑張っていきます。