第42回U20日本陸上競技選手権大会 10月3〜4日 静岡・草薙総合運動場陸上競技場
若き力がぶつかり合う第42回U20日本陸上競技選手権大会(U20日本選手権)が今年も静岡の地で開幕。初日は昨年も入賞を果たした相場遥心(スポ1=長野・佐久長聖)と高舘友杜(創理1=千葉・船橋東)が共に5位入賞を果たした。2日目は髙木敬太(スポ1=大阪・春日丘)が最終6投目で68メートル42の自己記録に迫るスローを見せ、2等に。2日間にわたり、早大勢が高いポテンシャルを発揮した今大会となった。

表彰台でスローの構えをする髙木敬
男子110メートルハードルには、相場が出場。予選はスタート直後から合志侑乃輔(洛南高)が抜け出し、相場は2位を争う展開に。相場は中盤から加速し、徐々に3位集団を引き離していく。最後は合志に迫る勢いを見せ、13秒60のタイムで午後に行われる決勝へ駒を進めた。決勝で唯一の大学生となった相場は、スタートからリズム良くハードルを越えていき、横一線の先頭争いに加わる。しかし、7台目のハードルを越えた辺りで先頭争いから徐々に後退。相場は意地を見せたいところであったが、巻き返すことはできず、5着でフィニッシュ。「疲労が抜けきらないままの試合となった」と関東学生新人陸上競技選手権大会からの連戦が響いたかたちとなった。メダル獲得とはならなかったものの、昨年に続き、2年連続の入賞を果たした。

ハードルを越える相場
男子3000メートル障害には高舘が登場した。高舘は「前方でレースを進めようと考えていた」とプラン通りに、序盤から積極的にU20世界選手権でも入賞を果たした古賀想太(筑波大)の背中につき、先頭集団でレースを進める。先頭集団から少しずつ遅れる選手が増える中、1000メートルを通過。依然として、高舘は古賀をマークし、障害を越えていく。高舘は苦しい表情ながら、懸命に腕を振り、2000メートル付近の水濠へ。この水濠を飛び越えると、古賀がペースアップ。高舘は徐々に離され、3番手でラスト1周を迎える。表彰台に上がるため、この順位をキープしたいところであったが、後続の選手2人に抜かされ、5位でゴール。ただ、タイムとしては9分1秒31を記録し、自己記録を更新。「個人的には大きな前進となり、非常に嬉しい」と喜びを噛み締めた。

レースを走る高舘
男子400メートルハードルには齋藤悠仁(スポ1=千葉・八千代)、酒井大輔(スポ1=四学香川西)が出場。予選3組目に姿を現した2人は、スタートから勢いよく飛び出した。酒井は序盤から隣のレーンの選手を抜き去るほど、スピードに乗る。齋藤もバックストレート中盤からギアを上げ、前を走る選手を追っていく。しかし、決勝に進むための着順争いから遠のいていく2人。2人はホームストレートで競り合うかたちになり、ゴールラインまで着順を争う激しい接戦に。結果は齋藤が6着、酒井が7着でフィニッシュ。両者共に決勝進出を逃すこととなった。

ハードルを越える齋藤
髙木敬が男子やり投に出場した。髙木敬は1投目に61メートル72のスローで暫定5等につけると、2投目では65メートルを超える、65メートル58で3等へとジャンプアップ。4投目以降の試技に進むことができるトップエイトに残った。4、5投目では記録を伸ばすことはできず、迎えた最終6投目。「どうでもなれと、思い切って投げた」と思いが込められたやりは自己記録に迫る68メートル42の地点に突き刺さり、髙木敬は2等へ。そのまま順位を抜かされることなく、昨年と同じ、2等で表彰台に上がった。試技ごとに観客に手拍子を促し、応援を背にやりを投じた髙木敬は、美しい軌道のビックスローで観客たちを魅了した。

やりを投じる髙木敬
今シーズン対校戦でも活躍した相場、髙木敬を筆頭に、早大のルーキーたちがU20日本選手権でも実力を発揮した。それぞれが大学に入り、手にした嬉しさや味わった悔しさなどを糧に、来シーズンからも早大の柱としてチームを引っ張ってくれるだろう。
(記事、写真 永尾早渡)
結果
▽男子110メートルハードル
予選(4組1着+4)
2組
濱崎秀馬 DNS
3組(+1・7)
相場遥心 13秒60(2着)決勝進出
決勝(+1・2)
相場遥心 13秒58(5着)
▽男子400メートルハードル
予選(3組2着+2)
3組
齋藤悠仁 52秒94(6着)
酒井大輔 52秒95(7着)
▽男子3000メートル障害
決勝
高舘友杜 9分1秒31(5着)自己新
▽男子やり投げ
決勝
髙木敬太 68メートル42(2等)
コメント
相場遥心(スポ1=長野・佐久長聖)
ーー関東新人(関東学生新人陸上競技選手権大会)から連戦となりましたが、コンディションはいかがでしたか
今シーズンは(予選と準決勝の)2本で終わってしまう試合が多かった中で、(決勝まで)3本走ることができた関東新人での疲労が抜けきらないままの試合となりました。
ーー昨年も出場したU20日本選手権ですが、今シーズンで進化したところはどこですか
昨年より順位を落としてしまったことは悔しいですが、強いて挙げるとするなら修正力だと思います。昨年は予選から決勝でタイムを落としてしまったのですが、今年は少しでも(タイムを)あげることができた点が成長したところだと思います。
ーー今シーズン全体を振り返ってみていかがですか
今シーズンは自分の勝負したいところで勝負しきれないレースが多くあったと思います。特に対校戦では予選と同じタイムを出していれば決勝で走れていたかもしれないのに、自分の悪い動きが出てしまい、たくさん悔しい思いをしたシーズンだったと思います。その中で0秒01ですが、自己記録を更新できたので、確実に成長を感じることのできたシーズンでもありました。
ーー冬季練習で鍛えたい箇所はどこですか
体づくりをしっかりと行いたいです。ハードル選手の中では身長が低い方なので、その分全体的に筋肉をつけて、学生のトップに限らず、シニアのトップで戦えるようになりたいと思います。
高舘友杜(創理1=千葉・船橋東)
ーーレース序盤から古賀想太(筑波大)選手につくかたちでレースを進めていましたが、プラン通りでしたか
大学に入ってからのレースは、後方でレースを進めることが多く、足で障害の感覚をつかめていなかったので、(今日は)前方でレースを進めようと考えていました。結果的に古賀選手が良いペースで試合をつくってくれたので、当初の予定通りに(タイムを)刻むことができました。
ーー自己記録更新となりましたが、率直な感想はいかがですか
大学に入ってから、あまり結果が出ない日々が続いており、今回はその悪い流れを断ち切るターニングポイントとして捉えていました。1年ぶりに自己記録の更新を果たすことができたので、0秒60という短い伸び幅ですが、個人的には大きな前進となり、非常に嬉しいです。
ーー今シーズンのトラックレースを振り返ってみて、いかがですか
関東インカレ(関東学生対校選手権)や日本インカレ(日本学生対校選手権)など、全く走れないレースが多くありました。今回のレースを除けば、完全に赤点のトラックシーズンです。ですので、今回のレースでその流れを断ち切ることができて良かったです。
ーーロードシーズンに向けての意気込みをお願いします
同級生と比べて距離を踏めていないため、地力をつける時期だと捉えています。ロードシーズンの積み重ねが大きな成長の足がかりとなるように頑張ります。ロードレースにもいくつか出場すると思うので、距離を踏んだ中でしっかりと結果を出していくことを意識して取り組んでいきます。
髙木敬太(スポ1=大阪・春日丘)
ーー本日の試合振り返ってみていかがでしたか
ケガを抱えながらの試合だったので、流れが悪かったです。最後にロング(スロー)ができたのは良かったのですが、全体的には良くなかったと思います。
ーー最終6投目はどのような心境で挑まれましたか
3等以上が決まっていたこともありますが、U20(のカテゴリー)でタイトルを取れるチャンスは今年しか残っていなかったので、どうでもなれと、思い切って投げました。
ーー順位は昨年と同じですが、今年進化した部分はどのあたりですか
昨年は記録自体もそこまで良くなかったので、最後に記録を伸ばせたことと、(1投毎の)アベレージを高めることができたことが成長できたところだと思います。
ーー今シーズンを振り返ってみていかがですか
関東インカレもケガで思うように投げれない部分がありましたが、(チームに)貢献できたのは良かったです。日本インカレでは(チームに)得点を持って帰ることができなかったので、チームに貢献できるように、もっと練習していこうと思います。