日本学生対校選手権2日目、3日目 9月6日~7日 神奈川・日産スタジアム

激しい雨が選手たちを襲った日本学生対校選手権(日本インカレ)後半戦。しかし、日産スタジアムでは最後まで熱戦が繰り広げられた。大会後半では男子3000メートル障害で佐々木哲(スポ2=長野・佐久長聖)が関東学生対校選手権(関東インカレ)に引き続き2冠を達成。女子400メートルハードルではガードナ・レイチェル麻由(スポ1=神奈川・法政二)と千葉史織(スポ3=宮城・仙台一)がワンツーフィニッシュを果たした。男子は総合4位、女子は総合7位と、目標としていた男子総合優勝、女子総合3位には届かなかったものの、選手たちは3日間を全力で戦い抜いた。
★13分台を記録も悔しさが残るレースに(男子5000メートル)
男子5000メートル決勝には山口竣平(スポ3=長野・佐久長聖)が出場した。山口は4月に先んじて実施された男子1万メートル決勝で優勝を飾っており、観客からの注目度も高い中での出走となった。雨という厳しいコンディションの中でも力強い走りで13分台でレースをまとめ、4着でフィニッシュした。

集団でレースを進める山口
スタート直後は集団の後方につけた山口だったが、400メートルを72秒で通過後、徐々に前方に位置を上げていく。集団は1000メートルを2分54秒、2000メートルを5分47秒で通過。序盤はややスローペースなレース展開になるが、2000メートル通過直後から選手たちは次々とペースを上げる。2000メートルから3000メートル間のラップタイムは2分39秒と、それまでより10秒以上速いペースに加速。ペースが上がる中で、2番手につけていた山口は一時は先頭に立つ。しかし、3000メートル手前でベナード・キクンビ(創価大)に、さらに3000メートル過ぎには井上朋哉(順大)にも追い抜かれ3番手に後退。それでも後方の集団とは差を広げ、山口はすぐ後ろにつけていた菅野元太(創価大)と共に前を走る2人の背中を追う。差が縮まらないままレースは残り1周へ。ラスト300メートル付近で菅野がスパートをかけると、山口は食らいつこうとするがついていくことができず、13分59秒15で4着でのフィニッシュとなった。

4位でレースを終えた山口
今季ここまで圧巻の走りを披露し続けてきただけに、悔しさの残る結果となった山口。しかし、合宿の疲労が残る中でも安定して13分台を出すことができていることからも、彼の実力は疑いようがない。来月には出雲全日本大学選抜駅伝も迫っている。来たる駅伝シーズンでは持てる力を存分に発揮し、チームを勝利へ導く走りに期待だ。
(記事 吉田真悠、写真 石本遥希)
★初の入賞を狙うも、惜しくも12等に終わる(女子走幅跳)
2日目の午前中に行われた女子走幅跳には内藤香乃(スポ4=兵庫・北摂三田)が登場した。雨が降りしきる中、入賞を目標に最後の日本インカレに挑んだものの、トップエイトに残ることはできず、12等で競技を終えた。

跳躍に臨む内藤
1度目の跳躍では5メートル74をマークし、順調な滑り出しを見せる。しかし、2度目の跳躍では記録なしとなってしまう。4回目以降の試技に進むため、好記録が期待された3度目の跳躍では、5メートル78と記録を伸ばすも、トップエイトの記録には届かず。12等で競技終了となった。

跳躍する内藤
目標には届かなかったものの、最後の日本インカレを戦い抜いた内藤。シーズンインから着々と記録を伸ばしてきた内藤にとって、今シーズンは実りのあるシーズンとなっただろう。走幅跳だけでなく、400メートルハードルや七種競技をマルチにこなしてきた彼女の姿は、多くの後輩に刺激を与えたに違いない。
(記事 川田真央、写真 永尾早渡)
★佐々木哲が関東インカレとの2冠を達成する!(男子3000メートル障害)
男子3000メートル障害には、高舘友杜(創理1=千葉・船橋東)と佐々木哲が出場。「チームに1点でも多く得点を持って帰りたい」という思いを抱いていた佐々木哲は、優勝を果たし、チームに8点を持ち帰る大車輪の活躍を見せた。さらに、同種目で関東インカレとの2冠を達成した。

水濠(すいごう)を越える佐々木哲
前日からの雨が続く中、男子3000メートル障害がスタート。佐々木哲は「自分のリズムをある程度保ちながら1番手、 2番手でリラックスして走る」という言葉が表すように、序盤から先頭でレースを進め、ペースメイクをしていく。高舘は集団の中盤あたりで様子をうかがう展開に。1000メートルを3分1秒で通過し、徐々に隊列が縦一列に長くなり、依然として佐々木哲は先頭を走るが、高舘は隊列の後ろの方へと下がっていく。2000メートルを5分59秒で通過すると、「ラスト1000メートルから勝負」と狙い通りに、一気にペースアップ。先頭は辻昴介(順大)、キプゲノ・ケネス(札幌学院大)、山﨑草太(中大)の4人に絞られる。佐々木哲は変わらず、先頭をひた走り、ラスト1周手前で辻との一騎打ちに。最後の水濠(すいごう)を越えるまで、激しいつばぜり合いとなる中、後ろから一気に山﨑が加速し、佐々木哲を追い詰める。しかし、佐々木哲も息を切らしながらも、鬼気迫る表情でゴールに飛び込み、優勝を勝ち取った。同シーズンに関東インカレと日本インカレの2冠を獲得するのは、佐久長聖高の先輩でもある村尾雄己(NTT西日本)以来の記録となる。一方の高舘は、初の日本インカレを17位という結果で終えた。

表彰式で笑顔を見せる佐々木哲
1年生ながら日本インカレに出場した高舘は、この経験が成長へとつながるバネになるだろう。また、どのようなコンディションでも勝ち切る強さを見せた、佐々木哲。勝利の星の下に生まれたスーパースターは、「早大が目標にしている総合優勝にしっかりと自分が走って貢献したい」と駅伝シーズンでも一番星のように輝くことを誓ってくれた。
(記事 永尾早渡、写真 石本遥希、植村皓大)
★水嶋にアクシデント発生も8位入賞(男女800メートル)
女子800メートルには、鈴木翼沙(スポ4=東京・日大櫻丘)と正木紗(スポ3=岡山朝日)の2名が出場。今季、自己新記録をマークしている2人が健闘を見せた。

レースを走る正木
正木は予選1組に出場。集団の前方でレースを進めたが、最後のスパートで引き離される。そのまま粘り切ることができず、3着で予選敗退となった。一方、最後の日本インカレとなる鈴木翼は予選3組に出場した。序盤は最後尾につけるも、300メートル付近から徐々に順位をあげ、最後のコーナーで3位に浮上。その後も安定した走りを見せ、準決勝進出を決めた。準決勝は同日夜に行われ、鈴木翼は1組に出場した。スタート直後から最後尾でレースを進めるも、600メートル付近でスパートをかけ、次々と前の選手を捉えて5位に。しかし、最後はわずかに及ばず決勝進出を逃した。

準決勝のレースを走る鈴木翼
目標とする決勝には届かなかった鈴木翼だが、最後まで諦めない姿勢を貫き、最高学年としての意地を見せた。一方、予選敗退に終わった正木は、この悔しさを糧に、来シーズンのさらなる飛躍を誓う。
男子800メートルには、水嶋優斗(スポ4=東京・高輪)が出場した。決勝では右脚にアクシデントが起きるも、8位入賞を果たした。

準決勝のレースに臨む水嶋
予選4組に出場した水嶋は、序盤から前方でレースを進めた。400メートル付近でスパートをかけて先頭に立つと、最後は後方の選手に追い上げられたものの、最終2着で余裕を持って準決勝進出を決めた。同日夜に行われた準決勝では1組に出場。スタート直後は3位につけ、仕掛けるタイミングをうかがいながらレースを進める。600メートル付近から徐々にペースを上げ、一時は先頭に立つも、最後はスパート勝負に敗れて3着でフィニッシュ。苦しみながらもタイムで拾われ、決勝進出を決めた。

苦しい表情を見せる水嶋
そして迎えた翌日の決勝。水嶋は積極的な走りを見せ、集団の前方でレースを進める。しかし400メートルを過ぎたあたりで右脚に異変が起きる。思うようにペースが上がらず、1人、また1人と後方の選手に前を譲っていく。前の集団から大きく離されながらも、なんとか最後まで走り切り、日本インカレで自身初の入賞を果たした。
最後まで苦しさを抱えながらも、懸命に走り抜いた水嶋。自身初の入賞という結果を手にし、最後のインカレでこれまでの努力を結果につなげた。その背中で見せた諦めない姿勢は、これから臙脂(えんじ)を担う後輩たちへと受け継がれていく。
(記事 阿部仁胡、写真 石本遥希、田邉桃子)
★ガードナ、千葉が無双 完全勝利のワンツーフィニッシュ(女子400メートルハードル)
関東インカレでの白熱の競り合いから3カ月。日産スタジアムの地で早大ハードルブロックが誇るダブルエースのガードナ、千葉が再び相見えた。ガードナは6月の日本選手権で56秒台を記録し、U20世界選手権にも参戦した。一方の千葉は関東インカレでガードナを抑えて優勝。今大会での両雄の再戦に大きな期待がかかった。

予選のレースを1着で通過したガードナ
大会2日目に行われた予選を通過した野村美月(スポ3=栃木・石橋)、千葉、ガードナは翌日の準決勝にも登場。1組目のガードナ、2組目の千葉は共に58秒台を記録する盤石の走りを展開し、余裕の決勝進出を果たした。3組でのレースとなった野村は、2レーンからスタート。隣のレーンに選手がおらず、前を走る選手との距離をなかなか詰めることができない。それでも3人での決勝進出を目指し、懸命に腕を振り続けた。ゴールラインまで走り抜けた野村のタイムは、1分01秒66。6着でのゴールとなり、惜しくも決勝進出を逃した。

準決勝でも盤石の走りを見せた千葉
今大会直前の対談でガードナ、千葉が挙げた目標は、共に優勝。日本学生トップの称号を得るため、決勝のレースでは、両者の意地がぶつかり合った。2人は注目選手として紹介され、決勝のレース前から早稲田対決に期待が高まった。号砲とともに仕掛けたのは、ガードナ。今大会から前半のインターバルを16歩から15歩へと変更し、「インターバル間で詰まることがなくなり、スムーズに走れるようになった」という言葉の通り、前半から快調にハードルを越える。しかし、5台目のハードル付近から、千葉も猛追。千葉は、コーナーでさらに勢いに乗り、ホームストレート手前でついに逆転する。関東インカレと真逆の展開となった両者の戦いは、劇的な結末を迎えた。千葉がガードナに先行し、最後のハードルを越え優勝したかと思われた矢先、ガードナがギアチェンジ。猛烈な加速を見せ、前を行く千葉にぐんぐんと迫る。意地と意地がぶつかり合う中、スプリント勝負を制したのは、ガードナ。千葉は、0・19秒差で準優勝となり、惜しくも関東インカレとの2冠を逃した。

優勝し、笑顔でWポーズをするガードナ
3位以下に圧倒的な差をつけ、実力を遺憾なく発揮したガードナと千葉。学生の域におさまらない2人は、どこまで進化を続けるのか。『早稲田から世界へ』。この言葉を2人が体現する日は、そう遠くないかもしれない。
(記事 石本遥希、写真 石本遥希、植村皓大)
★渕上、復活の激走! 苦境の前半戦を払拭する劇的3位(男子400メートルハードル)
「単純に苦しい時期だった」前半シーズンをこのように振り返ったのは、渕上翔太(スポ3=東福岡)であった。自己記録48秒台を持つ渕上は、長引くケガに悩まされた。本調子ではない中で臨んだ関東インカレでは、7位入賞。渕上にとっては、非常に悔しい結果であった。一方、平田和(スポ4=鹿児島・松陽)は、最高学年として、前半シーズンからフル稼働。日本学生個人選手権や関東インカレで好走を見せ、チームを引っ張ってきた。渕上は2年ぶりの優勝、平田は念願の初優勝を目指し、日本インカレに挑んだ。

予選のレースの臨む平田
予選のレースに出場した渕上、平田は、両者ともに余裕を持ちながらゴールし、準決勝進出を決めた。大会最終日、準決勝1組に出場した渕上は、順調なスタートを決める。序盤は横一線であったが、バックストレートで徐々に抜け出し、ホームストレート手前で先頭に浮上。狩野健太(青学大)の追い上げもあったが、最後は余裕を持って1着でフィニッシュ。49秒台をマークし、万全の状態で決勝へと駒を進めた。準決勝3組でのレースとなった平田は、好スタートを決め、バックストレートでも加速。持ち味である「中盤以降の失速を抑える力」を発揮し、先頭が見える良い位置でホームストレートに入る。しかし、最後のハードルへの歩数が合わず、痛恨の失速。先行する選手たちに遅れをとるかたちとなり、無念の6着でのゴールに。レース後には、悔しさがこみ上げた。

決勝進出を果たした渕上
翌日に行われた運命の決勝。「やみくもに速く走ろうとしていた」関東インカレでの悔しさを晴らすべく、2年ぶりの優勝を目指し、雨の中での決勝に挑んだ。2、3台目のハードルから徐々に加速し、バックストレート後半でトップスピードに。レース後半も勢いを落とさず、菊田響生(法大)、柳田聖人(東洋大)と並び、先頭争いを繰り広げる。ホームストレートに入り、2人との差が開き始める中、内藤悠(中京大)が渕上を猛追する。最後の最後までもつれた表彰台争いは、0・01秒差で内藤を振り切り渕上が3位。3年連続の表彰台を獲得した。

表彰式で笑顔を見せる渕上
「3年連続で表彰台に乗れたことは素直にうれしい」と語った一方、「今年も優勝を逃してしまった」と悔しさもあらわにした渕上。準決勝、決勝と49秒台での走りを見せたが、自己記録と比べるとまだまだ物足りないであろう。来シーズンは、早大の絶対的エースとして。鍛錬の冬を越え、再び日本一を目指す。
(記事 石本遥希、写真 石本遥希、植村皓大)
★若菜が決勝6位に! 上島も女子主将として勇姿を見せる(男女200メートル)
男子200メートルは、若菜敬(スポ2=栃木・佐野)と髙須楓翔(スポ4=千葉・成田)が登場。女子200メートルには、上島周子(スポ4=東京・富士)が400メートルに続き登場した。男子では、若菜が予選、準決勝を共に組1着で突破し、決勝に進出。決勝では6位入賞を果たした。女子200メートルの上島は全力で駆け抜けたものの、予選敗退となり、4年目の日本インカレが幕を閉じた。

レースを走る上島
女子200メートル予選には、女子主将の上島が登場。前日も女子400メートルに出場し、個人種目2種目の出場となった上島。上島は万全の状態ではないが、スタートから力強く腕を振り、足を動かす。ホームストレートに入っても、上島は懸命に前を見据え、ゴールまで走り抜いた。タイムは25秒48の組6着という結果で最後の日本インカレを駆け抜けた。

レースを終えた上島
個人2種目とも予選敗退となってしまったが、女子主将として早大競走部を支えた勇姿は後輩たちに受け継がれていくはずだろう。
男子200メートルは、予選3組目の髙須が序盤から先頭付近でレースを進める。ホームストレートに入ってからも安定した走りを見せ、3着で準決勝をつかみ取った。予選6組目の若菜はスタートから軽やかな走りを見せ、ラスト30メートルで横一線となっていた先頭争いから抜け出し、1着でフィニッシュ。両者ともに準決勝へと駒を進めた。

準決勝のレースを走る髙須
昨日からの雨が続く中、準決勝1組目に若菜が登場。序盤は少し出遅れたものの、コーナーをまわり、ホームストレートに入ると、一気に加速。インコースを走る実力者のアブラハム光オシナチ(関大)を抜くなど、予選からの調子の良さを発揮し、準決勝も組1着で通過。準決勝2組目の髙須は好スタートを切り、スピードに乗っていく。ホームストレートでもスパートをかけたが、他の選手のラストスパートに追いつくことができず7着でゴール。決勝に進むことは叶わなかった。

準決勝のレースを走る若菜
強く降る雨がスタート前の静寂を切り裂く中、若菜が決勝の舞台で走り出す。スタートから加速していくが、上体が揺れ、他の選手に遅れ始め、コーナーに差し掛かる。ホームストレートでもラストスパートで伸びきらずに20秒97の6着でフィニッシュ。表彰台には届かなかったが、ゴールまで走り切った若菜にスタンドのチームメイトから拍手が起こった。

決勝のレースを終え、握手を交わす若菜
髙須、若菜は雨天の中にも関わらず、力強い走りで観客を沸かせた今大会。髙須は最終学年としての誇りを見せ、チームを勢いづける姿は部員の目にも焼き付いただろう。若菜も高校時代から活躍する実力の高さを発揮した今大会となった。それぞれがこれからも目標に向かい走り続ける。
(記事 永尾早渡、写真 石本遥希、植村皓大、田邉桃子)
★4位に終わるも、早大歴代2位の好記録!(女子4×400メートルリレー)
4×400メートルリレー(マイルリレー)には関東インカレの優勝メンバーである木下晏里(商2=徳島文理)、ガードナ、山本真菜(スポ4=三重・伊勢)、千葉が登場。関東インカレとの2冠を目指し、横浜の地に乗り込んだ。予選を危なげなく通過し、決勝では4位と表彰台こそ逃したものの、早大歴代2位の好記録をマークした。

予選のレースでバトンパスをする山本(写真左)、ガードナ
2日目の午後に行われた予選。号砲が鳴ると、1走の木下は着実に前との距離を縮めていく。2走のガードナも先頭争いをする集団から抜け出し、リードをつくって3走の山本にバトンパス。山本も猛追してくる後続の選手たちから逃げ、リードを保ったまま、バトンはアンカーの千葉へ。堂々の走りで順位を守り、余裕をもって1着でフィニッシュ。最終日の決勝進出を決めた。

決勝のレースでも1走を走った木下
運命の決勝は、大会終盤に行われた。予選と同じオーダーで挑んだ女子マイル勢。レースがスタートすると、ほぼ横一線の混戦状態となった。ホームストレートに入ると青学大、立命大、福岡大が徐々に抜け出し、木下もそれを追いかける。バトンを受けた2走のガードナは、持ち前のスピードを生かして先頭集団との距離を詰めていく。集団から抜け出すことはできなかったものの、前が見える位置でバトンを山本につないだ。山本は、1度は位置を落とすも、後半は執念の走りで追い上げ、3番手に浮上。アンカーの千葉は、「自分の走りに集中するのみ」と集団の後方からラストスパートを試みるも、前を行く大学をかわすことはできず。あと一歩のところで表彰台を逃す4位となった。しかし、タイムは早大歴代2位となる3分37秒40の好記録。おのおのが持てる力を発揮したレースとなっ

決勝のレースでアンカーを走る千葉
大雨の中、全員が力強い走りを見せた女子マイルリレー。しかし、彼女たちが見据えるのは表彰台の真ん中だ。日本選手権リレーに向けて、彼女たちは更に速さを追い求める。
(記事 川田真央、写真 石本遥希、植村皓大、田邉桃子)
★熾烈(しれつ)な争いの中、3位をつかみ取る(男子4×400メートルリレー)
男子マイルリレーには松本悠斗(スポ2=佐賀北)、森田陽樹(創理4=埼玉・早大本庄)、渕上翔太(スポ3=東福岡)、権田浬(スポ3=千葉・佐倉)のオーダーで挑んだ。昨年の日本インカレは予選落ちに終わり、関東インカレでは3位と、悔しさを味わってきた早大男子マイル。頂点を目指し、予選を組1着で通過したものの、決勝では優勝争いに絡むことができず。それでも、ハイレベルな戦いの中で3位をつかみ取った。

予選のレースに臨むマイルメンバー
予選は、女子マイル勢が決勝進出を決めた直後に行われた。松本は好スタートを決めると、外側のレーンを走る大学との距離を徐々に縮めていく。2走の森田はバトンを受け取ると、すぐに先頭に躍り出た。貫禄の走りで3走の渕上へバトンをつなぐ。渕上もリードをしっかりと守り抜き、先頭で権田にバトンパス。権田も安定したレース運びで逃げ切り、組1着で予選を突破した。

決勝のレースで2走を走る森田
大会のフィナーレを飾る決勝。予選と同じ走順で、決戦に挑んだ。レースが始まると、まずは筑波大がリードをつくる。東洋大、中大と実力校が後に続き、松本はそれを懸命に追いかけた。2走の森田がぐんぐんと位置を上げ、前の3校に追いつこうとするも、なかなか距離は縮まらず、4番手で渕上にバトンパス。渕上はバトンパスの際に福岡大と接触しそうになり、前との距離が更に離れてしまう。それでも渕上は「前に追いつくことしか考えていなかった」と、磨き上げたスピードでトラックを駆け抜け、ホームストレートで福岡大と並んでアンカーの権田にバトンを渡した。先頭争いは東洋大、筑波大、中大の3校に絞られたかに見えたが、ここで東洋大がバトンを落としてしまう痛恨のミス。権田は並んでいた福岡大を突き放して3番手に位置を上げ、前を走る中大と筑波大をとらえようと必死に追い上げる。しかし、追いつくことはできず、3位でフィニッシュした。

3位を獲得し、笑顔を見せる4人(写真左から権田、渕上、森田、松本)
優勝した中大は日本学生記録をマークするなど、ハイレベルなレースとなった男子マイル。優勝こそ逃したものの、「覇者」を目指して走り抜けた彼らの姿は多くの人の心に残っただろう。日本選手権リレーでは「覇者で在れ」を体現するために、頂点に向けて走り続ける。
(記事 川田真央、写真 石本遥希、田邉桃子)
男子結果
▽男子200メートル
予選(7組3着+3)
3組(+0・4)
髙須楓翔 21秒33(3着)準決勝進出
6組(-2・2)
若菜敬 21秒16(1着)準決勝進出
準決勝(3組2着+2)
1組(+0・1)
若菜敬 20秒85(1着)決勝進出
2組(-0・4)
髙須楓翔 21秒48(7着)
決勝(+0・1)
若菜敬 20秒97(6着)
▽男子800メートル
予選(7組3着+3)
4組
水嶋優斗 1分52秒37(2着)準決勝進出
6組
岩下和史 DNS
準決勝(3組2着+2)
1組
水嶋優斗 1分49秒54(3着)決勝進出
決勝
水嶋優斗 2分01秒54(8着)
▽男子5000メートル
決勝
山口竣平 13分59秒15(4着)
▽男子400メートルハードル
予選(7組3着+3)
1組
平田和 50秒85(2着)準決勝進出
3組
渕上翔太 51秒04(1着)準決勝進出
6組
酒井大輔 DNS
準決勝(3組2着+2)
1組
渕上翔太 49秒79(1着)決勝進出
3組
平田和 51秒21(6着)
決勝
渕上翔太 49秒53(3着)
▽男子3000メートル障害
決勝
佐々木哲 8分44秒46 (1着)
高舘友杜 9分14秒89 (17着)
▽男子4×400メートルリレー
予選(5組1着+3)
4組
早大(松本-森田-渕上-権田) 3分05秒54(1着)決勝進出
決勝
早大(松本-森田-渕上-権田) 3分05秒80(3着)
女子結果
▽女子200メートル
予選(7組3着+3)
3組(-1・7)
上島周子 25秒48(6着)
▽女子800メートル
予選(5組2着+6)
1組
正木紗 2分13秒69(3着)
3組
鈴木翼沙 2分12秒19(3着)準決勝進出
準決勝(2組3着+2)
1組
鈴木翼沙 2分13秒13(5着)
▽女子400メートルハードル
予選(7組3着+3)
5組
野村美月 1分01秒61(4着)準決勝進出
6組
千葉史織 1分00秒13(1着)準決勝進出
7組
ガードナ・レイチェル麻由 1分00秒38(1着)準決勝進出
準決勝(3組2着+2)
1組
ガードナ・レイチェル麻由 58秒47(1着)決勝進出
2組
千葉史織 58秒34(1着)決勝進出
3組
野村美月 1分01秒66(6着)
決勝
ガードナ・レイチェル麻由 57秒55(1着)
千葉史織 57秒74(2着)
▽女子4×400メートルリレー
予選(4組1着+4)
3組
早大(木下-ガードナ-山本-千葉) 3分41秒87(1着)決勝進出
決勝
早大(木下-ガードナ-山本-千葉) 3分37秒40(4着)
▽女子走幅跳
決勝
内藤香乃 5メートル78(+1・4)(12等)
コメント
佐々木哲(スポ2=長野・佐久長聖)
ーー日本インカレの出場を決めた時期や理由をお聞かせください
関東インカレの後、大前(祐介、平17人卒=東京・本郷)監督とお話をした際に、日本インカレでもぜひ(走って欲しい)とオファーをいただきました。水嶋(優斗、スポ4=東京・高輪)さんや岩下(和史、スポ4=神奈川・神大附)さんの最後の日本インカレでもあったので、一緒に走りたいと思い、出場しました。
ーー関東インカレとの2冠のプレッシャーなどはありましたか
(プレッシャー)はあまりなかったですが、チームに1点でも多く得点を持って帰りたいという思いがありました。合宿が終わってから中2日であり、疲労感もあった中でしっかりと走り切れました。あまりプレッシャーもなく、良いパフォーマンスができたと思います。
ーー夏合宿期間の中、3000メートル障害の調整はどのようにされていましたか
全く障害の練習もやっておらず、水濠はぶっつけ本番で挑みました。
ーー関東インカレと同じようにレースプランはフロントランを考えていましたか
あまり逃げ切れる自信がなかったので、ある程度余力を残しつつ、ラスト1000メートルから勝負という思いでした。(他の選手の)後ろにつきすぎてもリズムが崩れてしまうので、自分のリズムをある程度保ちながら1番手、 2番手でリラックスして走ることを意識して走りました。
ーーここからのシーズンへの意気込みをお願いします
これから三大駅伝も始まるので、早大が目標にしている総合優勝に貢献したいです。まだ夏合宿も残っているので、しっかりと距離を踏みながら、長い距離に適応していけるように、(練習を)積み上げていきたいと思います。
ガードナ・レイチェル麻由(スポ1=神奈川・法政二)
ーーかなり強い雨の中でしたが、コンディションはいかがでしたか
少し気温が低い中で行われた大会でしたが、体のコンディションは比較的良く、あまり雨の影響は受けませんでした。
ーー関東インカレでは準優勝でしたが、今回は優勝されました。率直な感想を教えてください。
優勝を目指して挑んだ大会であったので、目標を達成できて素直に嬉しいです。また、コンディションが悪い中でもセカンドベストを出せたことは、今後に向けて自信にもなりました。
ーーインターバルを15歩にしてみて、どのような変化がありましたか?
15歩にしたことで、インターバルで詰まることがなくなり、スムーズに走れるようになりました。自分の理想としている走りに近づいている感覚があり、以前よりも余裕を持ってインターバルを走れるようになったと感じています。
ーー関東インカレに続き、日本インカレでも早大勢でワンツーフィニッシュを達成しました。試合後に千葉さんと何か言葉を交わされましたか?
いつもの練習後のように、お互いに今の走りについて振り返りました。
ーーマイルリレーでは2走を務めましたが、どのようなことを意識して走りましたか?
マイルで日本一を獲るためには、前半から積極的に攻める必要があると思っていたので、最初から出し切るつもりで走りました。ただ、第3コーナーで外側に追いやられてしまい、苦しい展開になってしまいました。先頭で渡すことができなかったことが悔しいです。
ーーU20世界選手権も経験されましたが、今後目指していく目標はありますか?
U20世界選手権を通して、世界のトップ選手と戦う中で学んだことがたくさんありました。この経験を生かして、まずは自分の走りをさらにレベルアップさせたいです。また、インターバル15歩を当たり前にしたいと考えています。そして、来年度に行われる(FISU)ワールドユニバーシティゲームズに出場し、決勝に残ることを目指して頑張りたいです。
千葉史織(スポ3=宮城・仙台一)
ーー400メートルハードルで関東インカレとの2冠に対する意識はありましたか
今回は今回の大会で考えていたので、2冠というものはあまり意識していませんでしたが、優勝というものは強く感じて走りました。
ーーラスト100メートルのガードナさんとの一騎打ちはどのような思いで走られましたか
ラストは本当に自分との戦いでした。その中で最後に体が動かなくなってしまい、自分の悪い癖が出てしまったので、そこは弱さであると思います。
ーーマイルリレーではアンカーとして、どのような気持ちでレースに臨みましたか
チームとして優勝を目指していた中だったのでプレッシャーもありましたが、仲間のことを信じて、自分のやれることをやろうという気持ちでした。
ーーバトンが受け取った瞬間、どのようなことを意識して走り出しましたか
自分の走りに集中するのみだと思い、走りました。混戦の中で走りづらさはありましたが、自分の走りをつくれるよう意識しました。
ーー今後の目標をお願いします
個人では、日本記録を更新して日本を代表して戦える選手になることを目標にしています。今シーズン中に56秒台を出し、チームとしては日本選手権リレーで優勝をつかみ取ります。
渕上翔太(スポ3=東福岡)
ーー日本インカレの400メートルハードルで3年連続表彰台に立ちましたが、率直な感想をお聞かせください
今年も優勝を逃してしまったという悔しさがあります。ただ、3年連続で表彰台に乗れたことは素直に嬉しく感じています。
ーー関東インカレから改善されたことはありますか
とにかくレース展開を自分の軸に戻すように心がけました。関東インカレではケガの影響もあり、やみくもに速く走ろうとしていました。そこからの3カ月間は、自分のやりたいことやレース展開を常にイメージしながら淡々と練習をこなせたと思います。
ーーマイルリレーにかける思いはいかがでしたか
「森田さんを勝たせたい」という気持ちで走りました。たくさんお世話になりましたし、3年間自分に早稲田のマイルについてずっと伝え続けてくださった方なので、その思いに応えたい一心でした。
ーー先頭を追いかける走りとなりましたが、レースプランはありましたか
いろいろな想定をしていましたが、走り始めてからは前に追いつくことしか考えていませんでした。自分が(バトンを)もらった段階で先頭集団と離れていたので、4位集団で自分のレースを展開するというよりは、ラストのペースが落ちても良いからとにかく先頭に近づきたいといった思いでした。
ーー今後の目標をお願いします
個人としては新しい挑戦をして、来シーズンにつながる取り組みをしていきたいと思います。マイルリレーでは、日本選手権リレーでの優勝を目標に頑張ります。