関東大学女子リーグ戦 後期第3節
2026年7月11日(土)18:00 Kickoff
@早大東伏見グラウンド
試合結果
| チーム | 前半 | 後半 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 早大 | 0 | 1 | 1 |
| 東京国際大 | 0 | 0 | 0 |
得点者
後半
16分 米村歩夏
前節・山梨学院大戦で苦い敗北を喫したア式蹴球部女子(ア女)。今節では東京国際大をホームに迎え、勝ち点を取り戻すべく戦った。試合開始直後から相手チームの高い最終ラインに対して、背後のボールを狙うア女。しかし、思うようにボールを運ぶことができないまま前半を終える。後半に入ると、61分に裏へ飛び出したMF米村歩夏(スポ3=宮城・聖和学園)のループシュートで先制。その後は押し込まれる展開が続いたが、全員でア女の代名詞である堅守を見せ相手に得点を与えず。クリーンシートで勝ち点3をつかみ取った。

ア女のキックオフで試合が始まった。立ち上がり4分、左サイドからワンタッチプレーで崩し、最後はFW﨑岡由真副将(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)がダイレクトでミドルシュートを放つが、ボールは惜しくもポストに阻まれる。その後は、高い位置でプレスをかける東京国際大とその背後を狙うア女、そして両者のセカンドボールの奪い合いという構図で試合が続いていく。前半の半ばでは、思うようにボールを運ぶことができず、自陣に押し込まれる苦しい時間帯を耐え忍ぶ。その中でも、FW三宅万尋(スポ3=東京・十文字)を中心に攻撃陣は裏へ抜ける動きを頻繁に見せると、45+1分、2列目から飛び出したMF福島茉莉花(スポ2=東京・十文字)にDF佐溝愛唯(社3=大阪・大商学園)がスルーパスを供給。裏へ抜けた福島はそのままゴール前へ駆け上がるが、相手DFに後ろから倒され、ペナルティエリア手前でFKを獲得した。このFKこそ枠を捉えなかったものの、試合開始から目指していた形を具現化して前半を折り返した。

HT、ア女は選手の配置を変更した。左サイドでプレーしていたMF小島世里(スポ2=東京・十文字)を右サイドに、左サイドバックをしていた佐溝をサイドハーフへと押しあげた。この佐溝を攻撃的なポジションへ動かした采配が、のちに決勝点につながることになる。後半に入ると、前半終了間際に演出した2列目からの飛び出しをさらに狙っていくア女。迎えた55分、﨑岡が裏へ飛び出し左サイドからセンタリング。中央で福島が合わせるもシュートは外れた。続く58分、今度は右サイドの小島のパスから三宅が抜け出しフィニッシュに持ち込む。そして61分、待望の瞬間が訪れた。左サイドで浮いたボールを受けた佐溝がファーストタッチで相手を突破すると、「ここがチャンスだ、今だ」と米村が瞬発的に走り出す。その動きを見逃さなかった佐溝は、相手の頭上を超えるパスを裏のスペースに送ると、抜け出した米村は倒れこみながらもループシュート。ボールはゴールへ吸い込まれた。アンカーの選手がチャンスと見るや最前線まで駆け上がって得点を挙げる、まさにア女の流動的な攻撃スタイルを象徴する得点だった。一方、先制後はアウェーチームに押し込まれる展開となる。「苦しい時間を全員でクリアをすることを徹底した」というGK田村亜沙美(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)の言葉通り、臙脂(えんじ)色のイレブンは体を張った守備を見せる。最後まで集中を切らさず、タイムアップの笛が鳴るまで堅守を完遂した。

前節の敗戦から流れを断ち切るためにも、絶対勝利を掲げた今節。思い通りにいかない時間帯がありながらも、クリーンシートで勝ち切ったことには大きな意味がある。今季のア女は得点数を課題にしている一方で、失点数に関しては最少タイの9失点に抑えている。シーズンを通して代名詞である堅守を体現できている証拠といえるだろう。関東大学女子リーグ戦(関カレ)の夏の中断期間に入るまで、残る試合はあと2つ。対戦相手はいずれも前期に苦戦を強いられた神奈川大と国士舘大だ。今節の勝利を自信に変え、次節以降も突き進むア女の姿を見逃せない。
(記事 髙橋彗人 写真 堤健翔)
※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません
早大出場メンバー
GK1田村亜沙美(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
DF2新井みゆき(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)
DF3杉山遥菜副将(スポ4=東京・十文字)
DF4佐溝愛唯(社3=大阪・大商学園)
DF5吉田玲音(社3=新潟・帝京長岡)
DF30尾辻夏奈(スポ1=静岡・藤枝順心)
MF7米村歩夏(スポ3=宮城・聖和学園)
MF19福島茉莉花(スポ2=東京・十文字)
MF22小島世里(スポ2=東京・十文字)
→62分、MF14望月美希(スポ3=INAC東京レオンチーナ)
FW10﨑岡由真副将(C)(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)
→90分、FW9千葉梨々花主将(スポ4=東京・十文字)
FW11三宅万尋(スポ3=東京・十文字)
→62分、FW25田中沙羅(社1=岡山・作陽学園)
試合後インタビュー
GK田村亜沙美(スポ4=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
ーー今季、関カレ初出場となりました。まずは試合を振り返ってみて
前節勝ち点を落としているからこそ、絶対に今日勝ち点3をつかむことが大事だったので、その点ではしっかり無失点に抑えて、全員で勝ち点3をつかめた部分は、ほんとに良かったかなと思います。
ーー苦しい時間があった中、無失点に抑えました。守備面についてはいかがでしたか
守備面に関しては、やはり苦しい時間帯が多かったです。前半では、クリアが相手に引っかかってしまったりとか、どうしてもセカンドボールを拾われてしまう場面が多かったですけど、そこをしっかり後半から修正して、苦しい時間を全員でクリアをすることを徹底した結果、しっかりゼロに抑えられたと思いますし、ちゃんと最後のギリギリまで全員が体を張って守った結果が、今日のゼロにつながったかなと思います。
ーー個人としてのプレーの感触はどうでしたか
今日は、自分の強みであるシュートストップを生かすようなシーンはなかったですけど、しっかり最後まで集中を切らさないこと、それからキックに関しては、相手が前からかけてくるのに対して、つなぐのが難しかった時にしっかり大きく前に飛ばすといった面では、割り切って飛距離を出すことができた部分は良かったかなと思っています。
ーーア女の正GKをめぐる競争について、どう捉えていますか
キーパーズはほんとに仲が良くて、すごい毎日切磋琢磨しながら練習できているのは、一つ早稲田としての強みかなと思っていて。けれど、一つのポジションを争う、とても熾烈(しれつ)な争いだと思うので、毎日の練習を大切にしながら、もちろん楽しくやるところはやりますけど、バチバチやるところと、しっかり切り替えながら、全員でいいキーパーズを作れているかなと思うので、引き続き、いい選手がたくさんいると思うので、自分もしっかりこのポジションを死守できるように、日々の練習から頑張っていきたいなと思います。
ーー次節・神奈川大戦では、どういった戦いをしていきたいですか
今日は苦しい展開が多くて、自分たちが求めているサッカーというのが、なかなか体現できなかったなという点は、課題として残るなと思います。次節では、自分たちのサッカーを体現しながら、神奈川大相手に対しても、ビビることなく、結果にももちろんですし、内容にもこだわって、勝ち点3をつかみたいと思います。
MF米村歩夏(スポ3=宮城・聖和学園)
ーー試合を振り返ってみていかがですか
前節の反省を生かして、まず「勝ち切る」というところを全員で意識してやった中で、なかなか自分たちがやりたいサッカーはできなかったですけど、しっかりみんなで戦い抜いて、勝ち取った勝利だったなと思います。
ーー決勝点を挙げました。得点シーンについて教えて下さい
スカウティングで、相手の最終ラインがちょっとルーズということを全体で共有していたので、全体としてそこを意識していた中で、佐溝愛唯がボールを持った時に、もう、ここだと思って走り出して、イメージ通り決められたという感じです。
ーー佐溝選手が持った途端、一気に駆け出して行きました。ボールが来るとわかったのでしょうか
はい。「ここがチャンスだ、今だ」と思って走りました。
ーー中盤ではセカンドボールの奪い合いが随所に見られました。振り返っていかがですか
自分自身の中では、セカンド、球際で先に触るというところは、結構相手に勝てたかなとは思います。そこで相手に勝てたときに、やはり蹴って1個前に行きたいという気持ちもあったから蹴りましたけど、試合を振り返って、自分たちのリズムをつくりたい中で、中盤がそこを拾って、しっかりつなぐという選択肢も、もっと持てていたら、自分たちらしいサッカーにもっとつなげられたかなと思います。
ーー次節・神奈川大戦に向けてどう挑んでいきたいですか
まずは一人一人が戦うことと、チーム全体で戦うというところが大事になってくると思うし、その中で自分自身は、アンカーというポジションで試合をつくっていけるように、今週1週間練習して、いい状態で臨めればいいなと思います。
MF福島茉莉花(スポ2=東京・十文字)
ーー試合を振り返っていかがですか
先週は中断期間が2週間あった中で山梨学院大戦に臨んで、そこで負けてしまった悔しさがありました。今週1週間の練習を全員が高い基準で取り組めたから、今日の得点も勝利も全員のものだなと思います。
ーー普段の試合よりもゴール前で顔を出す場面が多くありました。何か意識したことはありますか
サイドが起点になった時の相手のディフェンスラインがズレるというか、2列目から飛び出していこうという共通認識があったので、そういった隙を逃さずに自分が背後を狙ってゴールに絡むような動き出しを意識しました。
ーー後期が始まって以降、いまだに複数得点がありません。この点はどのように捉えていますか
単純にシュート数が少ないということで、そうなると1得点のゲームになってきてしまうので、難しい中でも自分で仕掛けて打ち切る力とか、少ないチャンスの中でも決め切る力は必要だなと感じました。
ーー次節への意気込みをお願いします
前期では自分らが勝っていて、相手はすごく悔しい思いをしていると思うので、絶対に前期よりも高い基準でやってくると思います。なので、タフな試合になるとは思いますけど、それを上回れるように、自分たちがペースを握り、前進しゴールを守って複数得点で勝ち切りたいなと思います。