第84回早慶定期戦 東京・代々木第二体育館
今年で84回目となるバスケットボール早慶戦。当日は悪天候に見舞われ開催が危ぶまれたが、運営スタッフや関係者各位の献身的な尽力により、無事開催された。両校の応援部やOB・OGも数多く駆けつけ、バスケットボールの聖地・代々木第二体育館は今年も熱気に包まれた。

関東リーグ一部のトップを走る早大と、現在は三部に所属し二部昇格を目指す慶大の戦いは前者が圧倒すると予想されていた。しかし、慶大はカテゴリーの差を感じさせない執念を見せ、どちらが勝ってもおかしくないゲーム展開だった。インサイドからの攻撃を中心とした慶大だったが後半にかけて3Pシュートの成功率を上げていった早大が86-68で勝利した。

ティップオフ後、瞬く間もなくボールの取り合いをし、ジャンプボールシチュエーションに持ち込む両校。最初の得点は主将・城戸のターンショットだった。続くG嘉手川太智(商4=沖縄・開邦)が速攻からバスケットカウントを獲得し6点のランを見せ、試合早々、早大が流れを掴みかける。しかし慶大は柳本晴暖(3年)の3Pシュートで会場は大盛り上がり。さらに済々黌高校出身の桑原(慶應大・2年)がエンドワンを獲得すると8-8の同点となる。それでも焦りを見せない早大はF三浦健一(スポ4=京都・洛南)が3Pシュート、ドライブショットを沈めると城戸、嘉手川も連続で3Pシュートに成功。16-24で第一Qを終了した。

第2Q序盤は相手ディフェンスを掻き回すテンポの良いパスワークから3Pシュートを決める早大らしい攻撃が光った。昨年に比べてシュート数を増やしているG下山瑛司(スポ4=愛知・中部第一)だが、より安定感のあるシュートを披露する。しかしファウルが重なり、ディフェンスの連携が乱れ、慶大にフリーの状態から3Pシュートを許す場面もあった。それでも終盤は早大が相手のファウルを誘ってフリースローを獲得。またセカンドチャンスを得点につなげ11点のリードを保ち、37-48で前半を終えた。

F藤山拓斗(スポ3=新潟・開志国際)の3Pシュートで始まった後半戦。前半で19得点の活躍を見せた三浦に対するマークも次第に強くなっていく。特にドライブからポイントを狙う場面ではダブルチームで対応され、三浦自身がファウルをとられる場面も見られた。二桁のリードを持っていた早大は、8点差まで追い詰められながらも3Pシュートで応戦。65-57で最終Qを迎えた。

第4Qでは早大が11点のランを見せ、慶大はたまらずタイムアウトを要求。それでも早大は福岡第一高コンビ・城戸とG宮本耀(スポ1=福岡第一)が連続で3Pシュートを沈めて一気に慶大を突き放した。さらに怪我から復帰したSG遠藤琢磨(商4=山形南)もブロックショットを決めてベンチは大盛り上がり。86-68で勝利し、早大は早慶戦7連覇を達成した。

技術を磨き、経験値を積んできた4年生の偉大さが改めて感じられた早慶戦。中でも三浦は40分間フル出場し、両チーム最多となる27得点をマークした。シュート成功率を見ると2Pシュートは50%、3Pシュートは44%。早大の得点力の要である三浦にとって最後となる早慶戦で、4年生らしい堂々たる活躍を見せた。昨年の関東大学リーグ戦(リーグ戦)でMVPに輝いた三浦。今年も早大を優勝へ、そして2連覇へと導けるのか期待がかかる。また、今月初旬に開催された関東大学新人戦において新人王を獲得した宮本は3Pシュート3本を含む13得点の活躍を見せた。早大の未来を担う存在として今後の成長ぶりにも注目だ。
来月は新人戦インカレ、8月にはAUBLと早関戦を経てリーグ戦・全日本大学選手権(インカレ)へと進む。個の力を尊重しながらも、チーム全体で、バスケットボールの原点にして真髄である「スピード」と「リバウンド」を磨き続ける早大。昨年果たせなかったインカレ優勝へ向けた挑戦はまだまだここからだ。夏を経てさらに強くなった早大を見られる日が待ち遠しい。
(記事 北郷美結 写真 高津文音、吉田真悠)
早大 スターティングメンバー
| Pos. | # | 選手名 |
|---|---|---|
| G | 0 | 下山瑛司(スポ4=愛知・中部第一) |
| G | 3 | 嘉手川太智(スポ4沖縄=開邦) |
| G | 4 | 城戸賢心(スポ4=福岡第一) |
| F | 6 | 三浦健一(スポ4=京都・洛南) |
| F | 9 | 藤山拓斗(スポ3=新潟・開志国際) |
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
| 早大 | 24 | 24 | 17 | 21 | 86 |
| 慶大 | 16 | 21 | 20 | 11 | 68 |
コメント
城戸賢心(スポ4=福岡第一)

――早慶戦はどんな心持ちで臨みましたか
チームとしては一年に一度なので、絶対に負けられないって気持ちで準備してきました。個人としては怪我で二年間出ていなかったので、絶対に勝ちたいと思っていました。
――大観衆の中でプレーした感想を教えてください
特に緊張は感じていなかったです。
――前半のコンディションとしてはどうでしたか
慶應さん達の圧に負けて自分たちのプレーができなくて苦しい場面が続いたんですけど、後半は自分たちのバスケができたのですごく楽しい時間だったと思います。
――後半攻撃が変わったきっかけはありますか
みんな固い部分があったので思いっきりやっていこうと声かけがあって、いいプレーができました。
――今日イチの自分のプレーをあげるとしたらどこだと思いますか
みんな緊張してる中での最初のファーストプレーだと思います。
――今日の点差はご自身の中で満足のいく結果ですか
自分たちのバスケットができなかったという点ではまだ満足ではないと思います。
――これから夏にかけて強化していきたい部分を教えてください
自分たちはサイズがないので、中国に行って世界と戦う中で課題を克服できるように頑張ります。
下山瑛司(スポ4=愛知・中部第一)

ーー最後の早慶戦になりましたが、今日の試合の勝因は
後半の出だし3クォーター目のところで、早稲田らしさというか、オフェンスの流れがすごいつかめてきて、ディフェンスでもリバウンドを中心に徹底したディフェンスができたっていうところで、流れが来たと思います。
ーーその流れが来る前、流れがあまり良くないときにファウルをもらう場面やスリーを決める場面が多く見られましたが振り返って
もっと自分的にはできたかなっていう風に感じていて、流れが悪い時にもっとアタックして周りを活かすプレーが自分の強みでもあるんで、そこで周りを生かしきれなかったってところは自分の反省ではあるんですけど、最後自分のシュートを打って決めきれたってところはすごい次に繋がるかなと感じてます。
ーーファウルが立て込んでる時間も声かけを欠かさずに落ち着いて対応しているように見えました。
4年間を通した変化は4年間でやっぱり先輩方から学ぶことって多かったと思うんですけど、その中で自分がガードとして常に冷静でいないといけないなっていう風に感じて、そこは今日は意識してやれたかなという風に思います。
嘉手川太智(商4=沖縄・開邦)

ーー今日の試合を振り返って
慶應の気持ちの強さに押し切られて、なかなかペースつかめなかったってのはあったんですけど、最後勝てて良かったです。
ーー慶應のアグレッシブなディフェンスにはどう対応していきましたか
ディフェンスもそうですし、ルールボールとかリバウンドとか、泥臭いころは慶応ならではというか、カラーが出てたんで、そこは結構怖かったんですけど、僕の役割ともかぶっていたので、慶応に負けないようにというか、自分が気持ちの面では引っ張っていくんだみたいな気持ちで今日は頑張りました。
ーー第1クォーター序盤に沈めた3Pシュートを振り返って
まず率直に嬉しいです。関東選手権ではなかなか3Pシュートが決まらなくて、個人的に悔しかったんですけど、そっから結構しっかりコーナースリーを練習して、あと1本大事なところで決めれたので自分の中では3点以上の価値がありました。
ーーリーグ戦に向けて
リーグ戦は去年優勝っていう形で終わっているので、しっかり先輩たちの思いや気持ちを引き継いで、2連覇できるように頑張りたいと思います。
三浦健一(スポ4=京都・洛南)

ーー最後の早慶戦を振り返って
(台風の影響により)開催されるか分からない中、開催できて本当に良かったです。慶大さんとは六大学リーグ戦でもやっていましたが、別チームだと認識して臨んだので、勝ててよかったです。出だしのところは、なかなかチーム全体そろって練習することがなかったのもあって、仕方ないことは仕方ないというか。結果的には4年連続で勝てたので、非常にうれしい気持ちで終わることができました。
ーー今日も大量得点の活躍を見せました。ご自身のオフェンスを振り返って
教育実習からおととい帰ってきたばかりで。全然バスケをできていなくて、やばいかなと思いましたが、なんとか感覚でまかなえて良かったです。
ーーゴール下ではダブルチームをかけられる場面もありました
慶大さんに限らずどのチームでも、僕がボールを持ったら絶対に寄ってくると思うので。今日もそれでスティールされたり、ミスしたりする場面が何回もありました。そこでクリエイトしたりさばいたりするのは、自分の課題・やるべきことだと思います。(相手が)来るから出すんじゃなくて、来てもフェイクをかけて、そこで駆け引きしながら出すか出さないかみたいな。なかなかそういうことをするチャンスはないと思うので、今自分が置かれている立場を楽しみながらやりたいと思います。
ーーリーグ戦への意気込みをお願いします
リーグ戦の前に新人インカレ、AUBL、早関戦もあって。色々とバタバタしますが、照準は全てリーグ戦に持っていきたいです。早稲田は今年も、リーグ戦で良い結果を残して、それがインカレにつながるようにやっていくと思います。まずはケガなく、自分のコンディションを整えて。1個1個目の前のことに集中して、課題を着実に潰して。良いチームになって、優勝目指して頑張っていきます。