5月22日 春季関東学生リーグ戦 埼玉・所沢市民体育館
関東学生リーグは折り返しの3日目を迎える。連覇をねらう早大は2連勝スタートから2連敗を喫し、その道のりはより険しいものとなった。今日の相手は、昨年の関東学生女王・青井さくらをエースに擁する強豪・筑波大だ。筑波大は昨年の春王者、早大は秋王者と、関東を制した2校のマッチアップとなった。 初戦のダブルスを惜しくも落とした早大だが、2番手の堀江こぺり(教2=東京・早実)が反撃の狼煙をあげる。3番手の大場心春(人2=静岡・浜松学芸) はリーグ戦初勝利となる大金星を挙げ、エース司千莉主将(スポ3=大阪・香ヶ丘リベルテ)もすかさず続く。その後3-3となり、早大は守護神に渡邉心葉(スポ1=高知・明徳義塾)を送り出す。難敵相手に前半から飛ばし2セットを連取。相手の牧野も粘り強く戦い、フルセットとされるも、最後はデュースを勝ち切り勝利。早大は4時間超の大熱戦を制し、連敗を2でストップした。
1戦目は小野蒼彩(スポ2=広島・進徳女)・渡邉心葉(スポ1=高知・明徳義塾) ペアによるダブルスだ。相手は青井さくら・牧野里菜ペアと一筋縄ではいかない相手だ。前半は早大・渡辺による速攻からリズムを作って、小野が中陣ミドルから強打で相手を翻弄していく。甘いボールを逃さずに早い段階から仕留めることができていた。相手のドライブにはすさまじい威力があり、下がれば押し負けてしまう。前半から互いが自分のパターンに持ち込むために主導権を争う。1セット目は相手の猛攻に耐え切れず少し差をつけられてしまった。第2セットは9-11と落としてしまうも相手の背中をとらえる。そして第3セットの台上でのけん制で相手に展開を作らせない。自分たちのリズムに持っていきたいなかで、3セット目は11-9で終盤を押し切りセットを取り返した。しかし、青井のフォアハンドが終始早大ペアを苦しめたか。完全攻略とはならず、3-1で試合を落とした。

惜しくも敗れる小野・渡辺ペア
2番手は堀江こぺり(教2=東京・早実)だ。堀江の代名詞はなんといってもそのバックハンド。すさまじい威力はさることながら、浮いたボールは伸びてくるような勢いがある。ストレートにクロスに振り切っても破壊力は抜群。まさに“必殺技”と言っていいのが堀江のバックハンドだ。しかし前半はそのバックハンドの精度が低く、オーバーする場面が目立っていた。しかし、終盤にかけて微調整、精度の上がったバックハンドを中心とした試合を組み立てていく。スピンのかかった下回転サーブから浮いたレシーブが返ってくると、バックハンドを振りぬき相手は全く反応できなかった。中盤以降は堀江がペースをつかみそのまま力で押し切った。 結果は3-1と試合をイーブンへと戻した。

堀江がチームに勢いをもたらした
3人目として大場が登場。チームで唯一のカットマンだ。大場の戦いぶりはとにかく粘り強かった。台上の駆け引きでは低め低めの返しで、相手に強打を打たせない。大きなラリーに持ち込まれても、本人が勝因として挙げた「左右に散らした」カットで相手のミスを誘いながらしっかりと点を積み重ねていった。浮いたチャンスボールに対してコーナーに打ち抜く精密性もあった。丁寧なプレーで先に王手をかけたのは大場だ。第4セットは相手も持ち前の攻撃力で押していく。大場を台から遠くへ遠くへと離していき、大場のレシーブを苦しい形に強いてくる。ここからは我慢比べだ。それでも大場は冷静さを失わずに丁寧にコースに打ち分けながら戦うが4セット目は11-13で落とし、試合はフルゲームへ。最終セットもシーソーゲームに。最後は堅実なプレーを根気強く続けた大場に軍配が上がった。
4人目はダブルスでも出場したペンホルダーの小野だ。対戦相手、青井さくらのプレースタイルはまさに超前陣速攻型。台に張り付いて前でボールをさばく。ボールの力も十分にあり、エンジンがかかったときのスピード卓球はまさに脅威だ。6-1から大きくまくられ、1セット目を落としてしまう。そのような相手だが、前陣型だけに大きなラリーになった時のロングは流石に苦しいか。高々とトスを上げるサーブで相手を差し込んで、中陣あたりの位置から相手コートの深くにフォアドライブを決める。台上から主導権をつかみ、パワー勝負を仕掛ける小野は1セットを取り返す。1-2で迎えた第4セットは13-13にもなる大激闘。ここを落とし、1-3で敗戦はしたものの、大学卓球界を代表する選手を相手に、小野もしぶとく食らいついた。

初勝利が大金星となった大場
2-2と五分とされた早大はここでエース・司千莉主将(スポ3=大阪・香ヶ丘リベルテ)が出る。サーブからのドライブへとつなぐ展開力で序盤から安定してスコアを稼いでいく。しっかりしたフォームからフォア、そしてバックへ鋭くロングへと飛ばしていく。1セット目は6-1にまでスコアを伸ばし、主導権を握った。そのまま1セット目を取りきるも、2セット目は、相手も反撃。だが3セット目は再び司がとる。4セット目も司に有利な展開で試合が進み、相手は3―0でタイムアウト。それでも流れは止まらずに4セット目を取りきり、ゲームセットとなった。 結果は3-1、流石の安定感を見せた司の勝利でチームは王手をかけた。

さすがの活躍を見せたエース・司
その後2台進行で試合は6・7戦目へ。6番手の2年生・山田彩心(社2=島根・明誠)は前半から押され気味。1-1と途中でイーブンとしたが、経験豊富な対戦相手・直江に実力を発揮させてもらえずに、1-3で敗戦。 一方同時並行で行われた第7戦では、ルーキーの渡邉がコートへと向かう。相手は前回優勝に大きく貢献した牧野だ。強敵を相手に渡邉は果敢な攻めを見せる。しっかりと台に張り付きながらボールを前でさばいて自分のペースでラリーを進める。 しかしさすがは牧野、返球の精度が高く、派手さはないものの着実にスコアを重ねてくる。しかし全体としては渡邉が推している印象。2セットを先取し、勝利へと大きく近づく。しかし相手も、昨年春の優勝の立役者・牧野だ。渡邉の速攻に徐々に対応していき、フルセットへと持ち込む。このころには他台の試合も終わり、大会全体の注意がこの一戦に集まる。しかし、渡邉は落ち着いていた。5セット目は渡邉もタイミング外す返球など、工夫をしながら相手を崩しにかかる。そして、試合最終盤には複数回のサービスエースを決め勝利を手繰り寄せた。デュースにまでもつれた試合は大激闘の末渡邉が勝ち切った。

6戦目に出場した山田
後がないところで、大きな1勝をもぎ取った早大。堀江・司のさすがの活躍はさることながら、大場やルーキー・渡邉の強敵に対する大戦果は一つの収穫だ。敗戦したメンバーもストレート負けはなく、全員にただでは負けないという気概を感じられた。2連敗からの再出発をした早大卓球部。その戦いはまだ終わらない。
(写真、記事 竹田朋矢)
大場心春(人2=静岡・浜松学芸)

--本日を振り返っていかがですか
リーグ戦で1勝もしていない中での前半起用で不安な部分もありました。でも後ろに主将や同期が待っていたので、そこに回せるようにっていう気持ちでした。
--フルゲームまでもつれましたが、勝因は何だったと思いますか
相手が左右にボールを送った時にミスをしてくれたことです。粘ることがまず1番だったんですけど、粘りつつコースを左右に散らしたことで相手のミスを誘えたかなって思いました。
--リーグ戦初勝利となりましたが、ご感想は
素直に嬉しかったです。自分の3つ上に深谷和花さん(令8スポ卒)という先輩がいるのですが、ベンチで深谷さんみたいにできているよって言われて、憧れの姿に結構近づけた気がしたので、それがとても嬉しかったです。
--早大は3勝2敗で前半を折り返したが、ここまでの結果を振り返って
優勝を目指していた中で昨日2敗してしまったのは悔しい部分ではありました。でも今日の筑波大戦での1勝は自分にとってもチームにとっても大きな勝利だったと思うので後半戦もこの調子で頑張っていきたいと思います。
▼試合結果
| 春季関東学生リーグ第5戦 | ||
| 早大 | ○4-3 | 筑波大 |
| 小野・渡邉 | ●1-3 | 青井・牧野 |
| 堀江 | ○3-1 | 近藤 |
| 大場 | ○3ー2 | 上澤 |
| 小野 | ●1-3 | 青井 |
| 司 | ○3-1 | 萩原 |
| 山田 | ●1-3 | 直江 |
| 渡邉 | ○3-2 | 牧野 |