【女子サッカー】首位相手に攻撃陣を封じられ、悔しい完封負け/山梨学院大戦

ア式蹴球女子

関東大学女子リーグ戦 後期第2節

2026年7月4日(土)18:00 Kickoff

@早大東伏見グラウンド

試合結果

チーム 前半 後半 合計
早大
山梨学院大

得点者

前半

38分 宿野部夏澄(相手)

 2週間ぶりの開催となった関東大学女子リーグ戦(関カレ)の後期第2節。ア式蹴球部女子(ア女)は首位・山梨学院大をホームに迎えた。リーグ3位に位置し、関カレ優勝を目指すア女にとって、首位争いに食い込む絶好の機会となった今節。序盤から山梨学院大のハイプレスに苦しみ、前半にCKから失点を許す。後半も激しい球際の攻防が続く中、ア女は攻撃を仕掛け続けたが、ゴールにはあと一歩届かず。前期の敗戦に続き、インカレ(全日本大学女子選手権)王者相手に連敗を喫した。

ドリブルするFW三宅万尋(スポ3=東京・十文字)

 試合の立ち上がりから、山梨学院大のハイプレスがア女に襲いかかった。激しい前線からのプレッシャーをかいくぐるべく、ア女は自陣からのビルドアップを試みる。しかし、試合は首位チームにボールを握られる形で進行する。その中でも攻撃の機会をうかがっていたア女は21分、MF米村歩夏(スポ3=宮城・聖和学園)のサイド展開を起点に相手のプレスを突破。アタッキングサードで再びボールを受けた米村からFW﨑岡由真副将(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)へつなぐ。﨑岡はボックス内に侵入するも、シュートは相手DFに防がれた。その後一進一退の攻防が続く中では、DF杉山遥菜副将(スポ4=東京・十文字)を中心に守備陣が一対一の局面で奮闘。そして31分にチャンスが訪れた。相手のハンドから得たFKで、米村のクロスがゴール前へ。混戦の中から杉山が2度シュートを放ったが、最後は無念にもクロスバーに阻まれた。その後、自陣で耐える時間が続くと38分に試合は動く。相手のCKから低く鋭い軌道のボールをニアサイドで合わせられ、先制点を献上。アウェーチームの激しいプレスに苦しみながらもビルドアップの手を緩めなかったア女だが、ゴールには届かずに前半を01で折り返す。

ボールを出す杉山

 HT、ア女はケガで離脱していたDF吉田玲音(社3=新潟・帝京長岡)を関カレ5試合ぶりに投入。主力メンバーの復帰に注目が集まる中、51分にさっそく吉田が機能する。相手GKからのロングボールを吉田が落ち着いて回収すると、即座にサイドハーフのDF新井みゆき(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)へ鋭いパスを供給。新井はオーバーラップしていたDF尾辻夏奈(スポ1=静岡・藤枝順心)へ広げると、ルーキーの絶妙なセンタリングは左サイドを駆け上がってきたMF小島世里(スポ2=東京・十文字)の元へ。フリーで相手GKと対峙した小島は、浮き球にダイレクトで左足を振り抜いたが、惜しくもゴール上へと外れた。前半に比べてア女のポゼッション時間が増える一方、山梨学院大の勢いも衰えず、両チームによる激しい球際の戦いが随所に繰り広げられる。ホームチームが劣勢の展開で迎えた72分、最終ラインでのロストからゴール前で相手に決定機を与えてしまう。しかし、相手の決定的なシュートをGK福田真央(スポ1=JFAアカデミー福島)がビッグセーブで防ぎ、追加点を与えない。続く77分、相手が裏抜けすると福田が剥がされゴールが空いてしまうも、ここは運よくシュートが枠外へと外れた。終盤にかけて選手交代やポジション替えを行い、攻撃の手を尽くしたア女だったが、首位チームの牙城を崩すことはできず。無情にも試合終了を告げる笛がピッチに鳴り響いた。

ボックスへの侵入を試みる小島

 首位・山梨学院大を相手に挑んだ今節。結果は前期に続いての敗北となり、インカレ王者相手にシーズンダブルを喫する形となった。今シーズンのア女は上位勢に勝てていない。その課題を覆すべく臨んだ試合なだけに、悔しさは一層大きい。しかしながら、「日本一を取るための基準の高さ」を見たことが収穫だと杉山は次を向いている。関カレの後期戦はまだ始まったばかり。ここからさらなる成長を遂げるア女の戦いに、今後も注目したい。

(記事 髙橋彗人 写真 安田直樹、山口愛結)

早大出場メンバー

GK21福田真央(スポ1=JFAアカデミー福島)

DF2新井みゆき(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)

→90分、MF28牧野生成(社1=大阪・大商学園)

DF3杉山遥菜副将(スポ4=東京・十文字)

DF4佐溝愛唯(社3=大阪・大商学園)

DF30尾辻夏奈(スポ1=静岡・藤枝順心)

→83分、DF23小林睦(スポ2=神奈川・湘南ベルマーレU18ガールズ)

MF7米村歩夏(スポ3=宮城・聖和学園)

MF19福島茉莉花(スポ2=東京・十文字)

MF22小島世里(スポ2=東京・十文字)

→90分、FW25田中沙羅(社1=岡山・作陽学園)

FW9千葉梨々花主将(C)(スポ4=東京・十文字)

→HT、DF5吉田玲音(社3=新潟・帝京長岡)

FW10﨑岡由真副将(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)

→83分、DF26長谷川和花(スポ1=埼玉・RB大宮アルディージャWOMEN U18)

FW11三宅万尋(スポ3=東京・十文字)

試合後インタビュー

DF杉山遥菜副将(スポ4=東京・十文字)

ーー試合を振り返ってみていかがですか

 関カレは1週間中断していました。なので、この2週間で首位(山梨学院大)を倒すためにみんなで準備してきた中で、その練習で準備したことを発揮することもそうですし、それがうまくいかなくても前向きに、試合に対して相手を上回る熱量で戦うということを意識して全員で挑みました。

ーー山梨学院大のハイプレスにどう対処していきましたか

 前から来ることは予測できていたので、それに対してまずは準備を早くすることであったり、中盤の選手たち各々がしっかりと立ち位置を取った中で、ディフェンスラインはそれを見て判断するという準備はチームでできていました。それに対して、相手の自分たちを上回ってやるぞという熱量に、まずは個で戦えていなかったり、準備が遅かったり、判断力がなかったり、技術ミスだったり、いろんな部分で山学(山梨学院大)に上回られてしまったという印象です。

ーー一対一の局面で手ごたえはありましたか

 自分的にはまず一対一に持ち込まれている時点で、センターバック(CB)としては準備の段階で良くないなと思っています。例えばインターセプトを狙いすぎて裏に抜け出されたり、まずは前線の守備の人たちにコーチングをして、そういう場面にならないような対応をしたかったので、そこはまず課題だなと感じています。また、一対一に持ち込まれた後の対応としては悪くはなかったと思いますが、個人的にはCBだったら勝率100%までいかないと、シュートは打ち切られてしまうので、全く手応えがなかったわけではないですが、修正してもっとCBとして成長する余地は感じました。

ーー首位との対戦で得られたことがあれば、教えてください

 マイナスなことは言いたくないですが、1週間山学(山梨学院大)という首位を倒すために準備してきていたのに、やはり相手に上回られたという試合の感覚があり、それは日本一を取るための基準の高さを見せつけられたなと思いました。なので、自分たちでまずは今日中に自分にも仲間にもちゃんとベクトル向けて向き合って、もっと危機感を持って日々取り組まないといけないという気持ちの部分にはなりますけど、そこを4年生として見せつけられたし、得られたことだなと思いました。

ーー次節への意気込みをお願いします

 次節こそはどんな形でもいいから、勝利するために全員で、個でもチームとしても相手を上回って戦うし、ディフェンス陣としてはゼロ(無失点)に抑えて、火曜日の練習から目の色を変えてやっていきたいと思っています。

 

GK福田真央(スポ1=JFAアカデミー福島)

ーー2週間ぶりの公式戦でした。試合を振り返っていかがですか

 山梨学院大に絶対に勝とうという試合でした。ただ、試合で押される展開が多かったり、自分たちのミスで厳しい状況になってしまうことがあって、個人では、ビルドアップの部分で全然足りていないなと感じました。

ーー相手チームは、常に前線からプレッシャーをかけてきました。ビルドアップではどのような難しさがありましたか

 自分の一番の課題は、相手の状況を見ながらパスするということです。相手が前からプレスしている時は(味方の)FWの選手が空いていたり、絶対フリーな選手はいるので、そこを見なくてはいけないけど、コントロールの位置がまだ落ち着けていないなと思います。

ーー相手のCKから失点しました。あの場面を振り返ってください

 失点シーンではDFの選手もマークはついてくれてはいましたけど、相手選手がヘディングしたところで、DFの選手との連携というか、自分のポジションの予測が少し足りてなかったなと感じました。

ーー複数失点だけは避けようと、後半にはスーパーセーブがありました。あの場面を振り返ってください

 (ビハインドの状況で)1点取ろうということで、全員が前がかりになっていた中で、絶対にここで失点したら流れが自分たちに来ないと思っていました。フリーで打たれる時は、自分が全力で飛んで届くか届かないかっていうか、賭けのような部分もあるんですよね。なので体を伸ばしたことが、(シュートを)止めることができた要因になったかなと思います。

ーー毎試合無失点という目標に対して、どのように取り組んでいきたいですか

 リーグで優勝をチームで目指しているので、今後の失点は許されないと自分で責任を感じています。(今節までの)失点は9ですけど、ビルドアップの部分でコミュニケーションが足りてなかったり、選手にどういうボールが欲しいとか、その要求という部分はもっと練習からやらなければいけないことですし、優勝を目指しているので、チーム全体が勝てるオーラをつくっていきたいなと思いました。