【野球】大内碧真選手インタビュー「守備は40点、打撃は65点」2026年秋季早慶戦前特集

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 正遊撃手としてダイヤモンドの中枢を担う大内碧真(スポ4=埼玉・浦和学院)。今季は長年の課題だった打撃で才能を開花させたが、その背景には春の悔しい経験があった。学生野球の締めくくりを前に、これまでの振り返りとともに、現在の思いを伺った。

※この取材は10月27日にオンラインで行われました

努力が神宮の舞台で発揮できた

ーー秋季リーグ戦に向けてどのように取り組みましたか
 春は自分の中で結果が出せず、チームも5位という悔しい結果に終わってしまったので。神宮の舞台でどうやって結果を出すかを考えた時に、まずは野球選手として、人として成長することが第一だと考えて、私生活を正すことに一番に取り組みました。野球の面では、走攻守すべてのレベルを上げないと他大に勝つのは難しいと考えたので、春と同様にウエイトトレーニングもそうですし、特に守備とバッティングで、どうやったら結果を出せるかを考えながら日々取り組んできました。

ーー具体的な目標は
 秋のリーグ戦を迎えるにあたって、鈴木コーチ(浩文、平5社卒=東京・関東一)にバッティングを指導してもらいました。鈴木コーチからは打率3割を目標にしろと言われて、そこを目指していつもバッティングに取り組んでいました。

ーー開幕後は打撃が好調でした。手応えは
 今までそんなに打つバッターではなかったので、こうやってヒットやタイムリーが出て、すごくうれしかったというのが一番です。一日300から500スイングを毎日徹底して続けてきたので、その努力が神宮の舞台で発揮できたのはすごく自信になりました。

ーー打撃開花の一番の要因は、スイングを続けてきたことですか
 そうです。スイングを続けることで、自分の型がもう一段階レベルアップするというか、型がつくれるので、しっかり安定したスイングができるようになったと思います。

ーー春から変えた部分は
 春先は体重移動を使ったバッティングが多かったんですけど、秋を迎えるにあたって、軸で打つことを意識しました。体重移動だと、自分の思っている感覚より差し込まれたり、打ち損じたりすることが多かったんですけど、軸で打つことで、ボールの見極めや速い真っすぐにも対応できるようになったので、そこが成長したかなと思います。

ーー好調が続いていましたが、立大戦では無安打でした。打てなかった要因は
 この先もずっと課題になるのが左ピッチャーとの対戦で、自分の中で左ピッチャーには少し苦手意識があります。立大戦では(打順を)2番に上げてもらったんですけど、立大の田中(優飛、3年)を打ち崩すことができませんでした。いい流れで、いい打率で迎えた立大1回戦で左ピッチャーを打てなかったのを、2回戦でも少し引きずったというか。打率が下がっていくことを無意識に感じて、自分にプレッシャーをかけていたのが、ヒットにつながらなかった原因かなと思います。

ーー立大2回戦では、大内選手らしくない2失策がありました
 負けられない試合で、自分のミスで負けてしまったというのが、一番は自分に対して悔しいです。ショートとして出してもらっている中で、守備の要である以上ミスはしてはいけないポジションですし、早稲田の野球はやっぱり守備のチームなので、大事な場面でミスをしてしまったのは、まだまだ自分の実力不足だと感じました。

ーー立大戦の後、優勝の可能性が消滅しました
 春5位という成績で、秋は絶対に天皇杯を奪還すると掲げて、夏のキャンプもオープン戦も戦ってきたんですけど。他大と比べた時に、自分の実力はもちろん、まだまだ技術や練習が足りなかったという後悔があります。

ーー約1週間がたった現在の心境は
 まだ早慶戦が残っていますし、慶大は優勝が懸かっています。早稲田である以上、なんとしても慶大には負けていられないと考えて、また気持ちを切り替えました。ラスト1カードなので、そこに向けて自分ができる最大限のことをして臨んでいきたいと思っています。

ーー明大戦などでは好プレーも多くありました。今季の打撃と守備に点数を付けるとしたら
 守備は40点、打撃は65点ですね。守備はミスしてしまった部分と、まだまだ捕れたなという打球もあったので、自分の一番の売りにしている守備を、もっとみんなに見てもらえたらということで40点かなと思います。バッティングは春先より成長した部分もあったので加点なんですけど、立大戦の負けられない試合で、チャンスで1本打てなかったところを含めて65点くらいかなと。

今後の人生でも財産になる1年

ーーこの1年間を振り返って
 一番の感想は、あっという間でした。4年間の中でも一番短いシーズンだったと感じます。チームの代表として戦った1年間だったので、必死にやれていた部分と、ああしておけばよかったという後悔があって、すごく短い1年だったと感じています。

ーー守備が強みだと自覚したのはいつ頃ですか
 もともと小さい頃からバッティングより守備のほうが好きで、自主練習でも守備をすることが多かったです。小さい頃に好きで取り組んでいたことが、高校ぐらいから評価されるようになって、自信になって、強みになったのかなと思います。

ーーAチームに定着するまでは、どのようなことを考えて練習していましたか
 監督も守備はできて当たり前とおっしゃるので、まずは守備のことを考えて、スローイングや確実性を上げていくことで評価してもらい、Aチームに定着できたのかなと思います。

ーー4年間で一番苦しかった時期は
 一番つらかったのは、4年春のリーグ戦です。

ーー逆に、一番思い出に残っていることは
 たくさんありますね。この1年間はつらいこともあったり、秋のリーグ戦で打った時はうれしかったりして、すごく充実していて、今後の人生でも財産になる1年だと感じます。それ以外だと、去年の春のリーグ戦で渋谷さん(泰生、令8スポ卒=現カリフォルニア州立大サクラメント校)がけがをした時に、自分が代わりにショートとして試合に出て、リーグ戦3連覇に少しでも貢献できたことと、先輩たちと優勝を分かち合えたことは、すごく思い出に残っています。

ーー4年間で得たものは
 野球の技術や考え方は、大学に入ってすごく成長できました。一番は、あいさつや私生活など、野球選手である前に人として自分を律することを勉強させていただきました。

ーー高校野球と大学野球の違いや共通点は
 一番の違いは、大学生は大人として見られるので、自立して、自分で考えて何事にも取り組んでいかないといけないところです。高校は監督に言われたことを必死にやりますが、大学は自分のどこが足りないのかを自分で分析して、伸ばして戦っていく。そこは大きな違いがあったと思います。高校も大学も変わらないのは、とにかく全力でプレーすること。どのカテゴリーで野球をやる人間にとっても大事なことだと思いました。

ーー同期の皆さんはどのような存在ですか
 一番は家族のような存在で、つらいこともうれしいことも、苦楽をともにしてきたので、かけがえのない存在です。自分ができていないことをしっかり指摘してくれた同期もいるので、そういうことを言ってくれる仲間はすごく大切なんだと感じました。

自分の役割を果たすだけ

ーー早慶戦を前にした現在の思いは
 慶大に友達が多いので負けたくないですし、春はベンチにも入っていなかったので、秋こそは自分が出て勝ちたいと強く思っています。

ーー大内選手にとって早慶戦とは
 「花の早慶戦」というくらいですから、すごく伝統のある一戦だと思います。早稲田に入学する前から早慶戦を見ていましたし、入ってからも早慶戦に出て活躍したいと思いながら練習してきたので、伝統の一戦に自分が出て、慶大を倒したいとすごく思っています。

ーー規定打席到達は意識していますか
 いや、特にしていないですね。監督も自分が(左投手を)苦手なのを多分知っていますし、どこで出ても自分の役割を果たすだけだと思って試合に出ているので、特に意識はしていないです。

ーー早慶戦での自身の役割は
 慶大は打つチームなので、守備ではミスできません。自分が先頭に立って、守備で引っ張っていくことを意識して戦っていきたいと思っています。

ーー早慶それぞれの注目選手は
 早稲田は霜(結太、国教2=アメリカ・マクレーン)じゃないですか。春にああいう活躍をしているので、秋も早慶戦男になるんじゃないかと思っています。慶大は、小原(大和、慶大4年)と吉野(太陽、慶大4年)の2人がすごくバッティングがいいので。2人ともプロ志望届を出していますし、レベルの高い選手なので、ずっと注目しています。

ーー最後に早慶戦への意気込みを
 最後の集大成になるカードなので、しっかりと準備して、ラストの早慶戦で活躍して、早稲田が勝ち点を取れるように全力を尽くして頑張りたいと思います。

(取材・編集 田島凜星)

◆大内碧真(おおうち・あおま)
2004(平16)年5月11日生まれ。174センチ、76キロ。埼玉・浦和学院高出身。スポーツ科学部4年。試合前は音楽を聞いて気持ちを高めるのがルーティン。特に好きなアーティストにはONE OK ROCKを挙げてくれました!

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