【野球】尾形樹人選手インタビュー「栗原選手や近藤選手みたいに」2026年秋季早慶戦前特集

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 扇の要としてチームを支える尾形樹人(スポ3=宮城・仙台育英)。今季は打率3割超えと、打撃でも存在感を示している。優勝を逃した立大戦の振り返りから、リードへのこだわり、そして早慶戦への思いまでを聞いた。

※この取材は10月27日にオンラインで行われました

甘い1球を捉え切れなかった

ーー現在の練習の雰囲気は
 優勝の可能性はなくなりましたが、早慶戦で2勝して4年生を送り出そうと思って、3年生以下は練習しています。

ーー優勝を逃した時のチームの雰囲気は
 全員が優勝を目指していたので、優勝を逃した立大戦の後は、みんなかなり暗かったです。

ーー春からの手応えの変化は
 結局、負けた試合は投手陣が点を取られて崩れた展開が多かったので、成長している部分はありましたが、あまり変わっていないのかなと思います。

ーー立大1回戦では、田中優飛(立大3年)に8回無失点に抑えられました。野手としての反省点は
 今季初めてレベルの高い左投手と対戦したからか、全員が1巡目からアジャストすることができませんでした。そのままずるずると行ってしまったと思います。

ーー明大2回戦では、湯田統真(明大3年)に完封負けを喫しました。相手エース級の攻略については
 相手にいいようにカウントを稼がれて、自分たちが苦しいバッティングをするようになっていました。レベルの高いピッチャーの強い球を、いかに1球で捉えるかが大事だと感じました。

ーー立大1回戦は、0-0の9回裏にサヨナラ本塁打を浴びました。反省点は
 打者に一番合いそうな直球で、安易にストライクを取りに行ってしまったことが反省です。

ーー髙橋煌選手も反省の1球と語っていました。カウントを取りに行かなければならない難しさは
 球数も130球ほど行っていた終盤だったので、三振を取るよりは打たせていこうと思っていました。それを簡単に行き過ぎたと感じています。

ーー今季好投を見せている髙橋煌選手に、昨季から感じる進化は
 基本的にはずっとあんな感じですね。少しずつ集中力がついたり、バッターを見て「ここは抜いてもいい」「ここは力を入れる」ということを理解できたりしていると感じます。

打席に立つ瞬間だけは何も考えずに

ーー今季は打率3割台と好調です。打撃の状態は
 状態はぼちぼちなんですけど、神宮に行くと「打てそうだな」と感じます。自分の中ではいいイメージを持って打席に立てていると思います。

ーー自信がついてきたのでしょうか
 自信はあまりないですね。毎回、試合の前は打てるか不安なんですけど、打席に立つ瞬間だけは何も考えずに立てていると思います。

ーー打率3割という数字への意識は
 あまり意識はしていません。早慶戦が終わった時に、良い数字が残っていればいいなと思っています。

ーー今季の飛躍の要因は
 凡退した時も、深いカウントまで持ち込めていることが成長かなと思っています。ボール球を振ることも減って、フォアボールを選べるフルカウントなどは増えました。粘り強さは増しつつあるので、あとはもっと粘れたら、良い率を残せたのかなと思います。

ーー現在の課題は
 今言った選球眼もそうですし、甘い1球をファウルにしてしまうことです。その1球を捉えて、外野の頭を越すような打球を打てる力を身に付けたいです。

ーー理想の打者像は
 今の日本だと、栗原陵矢選手(ソフトバンク)や近藤健介選手(ソフトバンク)が、率を残せて、かつホームランを打てる選手です。そういった中距離から長距離のヒッターになりたいと思います。

ーー今季はまだ本塁打がありません。そこを伸ばしたいですか
 そうですね。あと一伸びという打球が続いているので、冬に体づくりをして、レベルアップしたいと思います。

ーーここまで、引っ張った打球はあまりありません。打球方向の意識は
 打球方向はあまり意識していません。勝手に良い打球が左中間方向に飛んでいくのかなと思います。あとは、ゴロアウトを減らそうという意識が、左中間への強い打球につながっているのかなと思います。

ーー髙橋煌選手は「もっと打ってほしい」と話していました
 自分はあまりバッティングの選手じゃないと思っているので、守備に集中させてほしいと思うんですけど(笑)。金森さん(栄治助監督、昭54教卒=大阪・PL学園)からは「自分が打って、自分が配球すればチームは負けない」と最近言われたので、それを意識してやっていきたいと思っています。

どれだけ先のバッターまで打ち合わせできるか

ーー今季の守備面を振り返って
 守備の中でもピッチャーとのコミュニケーションの部分では、春に大量失点の惨敗があって、少しでも改善しないといけないという思いでした。やりたいことができたり、できなかったりでしたが、もっと試合の中で落ち着いて球種を選択できたのかなと反省しています。

ーーコミュニケーションの面で、春から変えた点は
 タイムを取る回数を、春から増やしました。1イニング1回しか取れないですが、その中でどれだけ先のバッターまで打ち合わせできるかを意識していますね。

ーー守りのタイムでは、その先の打者のことも話しているんですね
 相手のバッター、その次のバッターをどうするかはもちろん、もしもの時のことも想定しながら話しています。

ーー春は「投手に優しくしすぎた」とリードを反省していました。それを経て変えた面は
 春は、フォアボールが多すぎたので、とにかくストライクを取りに行ってしまい、ストライクを取れる球を選んで、それを打たれました。秋は、ボール先行でも、強打者相手の苦しい場面でも、インコースを突いたり、変化球の厳しい球でストライクを取りに行ったりしました。そこは夏に結構取り組んできました。

ーー今季、リードの手応えがあった試合は
 勝った試合はだいたい接戦を守り切った試合なので、それらは良かったですね。でも、どの試合も終盤に追い上げられているので、その集中力のなさは改善したいと思います。

ーー一方で、明大2回戦では17失点を喫しました。あのような試合をリードする難しさは
 フォアボールが続くと、ほかの投手にも伝染していくと感じます。悪い流れがグラウンドに広がったことが、17失点につながったのかなと思います。

ーー四球が多いとリードは厳しいですか
 構えたところに来るだろうという想定で配球を組んでいるので、難しいですね。そういった想定外のことを考えられていない自分も悪いと考えながらやっています。

何としても2連勝で送り出したい

ーー1年後にはドラフト会議を控えています。プロへの思いは
 もちろんプロに行きたい気持ちもありますが、今の総合力や技術では、すぐには活躍できないと思います。ドラフト1位の渡部海さん(青学大4年)は、誰が見てもドラフト1位というキャッチャーだったので、そこに追いつけるように頑張りたいと思います。

ーー今春、初めて早慶戦に出場しました。グラウンドで感じたことは
 いつもはあまりお客さんが入っていない神宮球場で試合をしているので、人の多さにすごく感動しました。

ーー渡辺和大(慶大4年)の印象は
 オール早慶戦でも、普通の早慶戦でも、すごく三振しています。良いピッチャーだと感じています。

ーー対戦したい相手は
 意識しているのは渡辺憩くん(慶大3年)です。出場機会は少ないですが、1年、2年と早慶戦で活躍しているので、本塁打の数やヒットの数では負けたくないと思います。

ーー4年生と臨む最後の戦いです
 1年生の時から良くしてもらった先輩なので、何としても2連勝で送り出したいと思います。

ーー小宮山悟監督(平2教卒=千葉・芝浦工大柏)にとっても、最後の早慶戦になります
 自分が早大に入れたのは監督さんのおかげだと思うので、何としてでも勝って送り出したいと思います。

ーー最後に早慶戦への意気込みを
 勝つだけです。しっかり準備して、盛り上がる早慶戦にしたいと思います。

(取材・編集 石澤直幸)

◆尾形樹人(おがた・みきと)
2005(平17)年12月13日生まれ。181センチ、88キロ。宮城・仙台育英高出身。スポーツ科学部3年。今季は打撃好調の尾形選手。髙橋煌選手と息の合った連携にも注目です!

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