【男子ラクロス】2年連続のFINAL4突破! 「169人全員でつかんだ勝利」(井原主将)

男子ラクロス

第38回 関東学生リーグ戦 1部FINAL4

10月18日 大井ホッケー競技場メインピッチ

Team 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
早稲田大学 0 0 3 2 5
日本体育大学 0 1 1 2 4

得点者

1Q

なし

2Q

なし

3Q

進藤洸翔、吉田宗一郎、山田伊織

4Q

山田伊織、吉田宗一郎

試合前、入場する選手たち

 2年連続で日体大との顔合わせとなったFINAL4。勝てば全日本大学選手権への進出が決まり、負ければ即引退となる命運をかけた大一番だ。両校の熱気が渦巻く大声援の中、試合は序盤からFINAL4らしい一進一退のハイレベルな攻防が繰り広げられる。第2クォーター(Q)中盤に先制を許し0-1で迎えた後半、早大の反撃が始まる。第3Qに爆発的な連撃で3点を奪い逆転に成功すると、第4Qにも2点を追加して差を広げようとする。しかし、日体大も意地を見せて得点を積み重ね、試合終了まで残り2分を切った場面で1点差まで詰め寄られる。息をのむ激闘の中で輝きを放ったのは、守護神・G長田謙伸(政経4=埼玉・大宮開成)だ。試合を通して相手の鋭いシュートを幾度となく跳ね返し、チームの勝利を引き寄せる。最後は相手の追撃を凌ぎ切り、5-4でタイムアップ。接戦を制した早大が2年連続のFINAL4突破を果たした。

FOに臨むFO富田隼平(商4=神奈川・県立大和)

 試合最初のポゼッションを獲得すると、MF三戸優也副将(商4=東京・早実)やMF井原幸輝主将(商4=東京・早大学院)らを中心に果敢に敵陣へ攻め込み、積極的にゴールを狙いに行く。しかし、日体大の堅守に阻まれ、惜しくもネットを揺らすことはできない。攻守が目まぐるしく入れ替わる激しい展開の中でも、DF島田和毅(商4=東京・早大学院)の好守でピンチを脱する場面も見られたが、互いに得点を許さず、0-0で第1Qを終えた。

 続く第2Q、立ち上がりの攻撃権は相手に譲るも、すぐさまボールを奪い返して対応。その後は第1Qと同様に攻守が交錯する展開となるが、やや日体大に主導権を握られ、徐々に守備に回る時間が長くなる。必死のディフェンスを続けていたが、相手の右サイドからの鋭いシュートがネットを揺らし、先制を許してしまう。一刻も早く追いつきたい早大もオフェンスへと持ち込むが、相手の堅固な守備陣に阻まれ、なかなかシュートエリアまで迫ることができない。終盤も相手にボールを保持され揺さぶられる時間が続いたものの、追加点を与えず守り切った。

得点後のAT山田

 後半開始早々相手に攻められるが、MF井原が敵陣までボールを運び、反撃の口火を切る。その後、DF渡部夏偉(商3=東京・早稲田)のボール奪取を起点に、DF石川慶(法4=県立千葉)のアシストを受けたAT進藤洸翔(国教4=東京都市大附属)が鋭いショットを突き刺し、ついに試合を振り出しに戻す。その直後、AT吉田宗一郎(教育4=東京・早実)が勝ち越し弾をねじ込み、一気に逆転に成功。大歓声を背に受ける早大に対して、日体大も意地の猛攻を仕掛けてきたが、ディフェンス陣の強固な連携とG長田の好セーブで一歩も引かない。さらに、AT山田伊織(国教4=早稲田佐賀)が持ち前の速いシュートを叩き込みリードを広げる。終盤に1点を返されたものの、つかんだ流れを渡すことなく3-2とリードを守って最終Qへつなげた。

 勝利へのカウントダウンが始まる運命の第4Q。攻撃の手を緩めない早大は、7分にAT吉田がこの日2点目を沈めて波に乗ると、10分にはAT山田も力強いショットでネットを揺らし、決定的な3点差をつける。しかし、ここから日体大が驚異的な粘りを発揮。直後に鋭いロングシュートで2点差と追い上げられると、完全に相手ペースの猛攻を浴びる。それでもG長田が圧巻の反応で好セーブを連発し、追撃を最小限に食い止める。 試合終了まで残り2分を切ったところでついに1点差まで迫られ、直後には相手にポゼッションを許す絶体絶命の窮地に陥った。それでも全員で泥臭くゴール前を死守し、最後は怒とうの追撃を凌ぎ切って5-4でタイムアップ。歓喜の瞬間を迎えた。

試合後の選手たち

 前半のビハインドを跳ね返し、後半の爆発力と土壇場の粘り強さでつかみ取った接戦の勝利。オフェンス陣が勝負どころで畳みかけ、終盤の日体大の猛追に対してはディフェンス陣が集中力を切らさず1点リードを死守した。これで2年連続となる全日本大学選手権への進出を決定づけた早大。しかし、チームが目指すのはあくまで「全日優勝」の頂点だ。次の舞台は、宿敵・慶大と関東の王座を懸けて激突するFINAL。苦しい激闘を制した経験を糧に、井原組は悲願の日本一へ向けてさらなる高みへと突き進む。

(記事 小畑萌 写真 石澤直幸、高津文音、中部百合子、皆川紘人)

試合後インタビュー

MF井原幸輝(商4=東京・早大学院)

ーー今日の試合を振り返っていかがでしたか

 去年と同じカードということでかなり意識していたところはありました。その中で日本体育大学さんはプレースタイルが結構似ているなという印象を持っていて、一人ひとりの技術が高いですし、組織的に攻めて守るチームだったので、明大戦が終わってからの3週間でスカウティングなどしっかりと準備をしました。それがいい形につながったのかなと思いますし、何より勝ち切れて良かったです。

ーー今日の試合に向けて、主将としてはどのようなことを意識しましたか

 やっぱりチームが勝つことが大事なので、プレーでなかなか上手くいかなくてもしっかりチームのプラスになるように、というところは日ごろから意識してきました。今日もビハインドの状況だったんですけど、得点関係なくずっと次の1点を全員で取りに行こうという姿勢を変えないようにベンチの中でも声掛けができたので、チームの方向性というところを自分が示せたのかなと思っています。

ーー今日は大観衆の応援がありました その中でプレーをした感覚はいかがでしたか

 本当に迫力がすごいなと感じましたし、ベンチにいると後ろから背中に声が来ていて、プレー中の声も通らないくらい大きな声援でした。苦しいときの後押しや、リードの場面では1点を取った以上の流れを応援から持ってこられたのかなと思うので、試合に出ていたメンバーだけではなく169人全員でつかみ取った勝利です。

ーー次の試合に向けての意気込みをお願いします

 去年は全国で優勝しましたが、FINALでは勝ち切れていないですし、しっかり関東1位として全国に臨みたいと思っています。六大戦、早慶戦と2連敗している慶應が対戦相手なので、そこはちょっと他のチームよりも意識しながら、3度目の正直で必ず倒して1位通過したいと思います。

G長田謙伸(政経4=埼玉・大宮開成)

ーー全国出場を決めました。今の気持ちはいかがですか

 勝てば全国、負ければ引退という大一番だったので、内容がどうであれ、勝てたことが最高です。

ーー素晴らしいセーブを何度も見せました。自身のプレーに点数を付けるなら

 個人的には100点を付けたいくらいです。ですが伸びしろを信じたいので、95点とします(笑)。

ーー本日のプレーで良かった点は

 相手のシュートよりも先に動かないということを意識していました。相手をちゃんと見てから動くということができていたので、すごく良かったです。

ーー強敵の日体大相手に前半ビハインド。後半で逆転できた要因は

 コーチや主将を中心に、我慢比べという話を前半からしていました。上手くいかない流れを想定していたことで我慢比べに持ち込めて、勝ち切れました。

ーー最後は日体大の猛攻から逃げ切りました。苦しい時間帯の心境は

 「負ければ引退」という言葉が頭によぎるような瞬間でした。それでもとにかく目の前のプレーに集中して、自分の出来ることをやることを意識していました。

ーー今日は大観衆の声援を受けての試合でしたが

 やっぱ最高ですね(笑)。一個一個のプレーに歓声が沸くことは当たり前じゃないので、感謝しながらプレーをしていました。

ーー関東王者を決めるFINALへの意気込みをお願いします

 相手は慶大ということで、六大学交流戦でも、早慶戦でも負けている相手です。3度目の正直ですし、早慶ということで負けられないので、しっかり勝ち切ります。

AT吉田宗一郎(教育4=東京・早実)

ーー今日の一戦は緊張しましたか

 去年も経験していた舞台だったので、去年ほどは緊張しなかったんです。でもここからは一戦一戦負けたら終わりの試合なので、緊張はしましたね。ここからも本当に長いんですけど、まずは勝つことができて本当によかったです。

ーー日体大戦を振り返ってみてどうでしたか

 前半なかなかオフェンスが機能していなくて苦しい時間が続いたんですけど、ディフェンス陣が最小失点に抑えてくれたのでそこからしっかり修正していい流れを持って来れたと思います。

ーーハーフタイムを挟んで第3Qに入るときの気持ちを教えてください

 ハーフタイムの間にコーチ陣や全員から声かけがありました。「全員で足を動かして最後まで走り切ろう」と言われて、自分たちは実力が劣っているとは一切思っていなかったのでとにかくやるべきことを最後までやり切ろうと話をして、とりあえずそこに集中していました。

ーーその流れで得点を決めたときはいかがでしたか

 チームが苦しい中で点を取ることができました。自分はなかなかリーグ戦は思うように活躍できなかったので、大事な場面で得点を取れたのは本当によかったと思います。

ーーオフェンスリーダーという立場でプレッシャーとかはありましたか

 普段の練習ではリーダーとして自分の役割を全うしようという意識はあります。でも試合に入ったらあくまでオフェンス6人の一人だし、グラウンドに立ってる10人の一人だし、もっといえばボックスに入っている全員の中の一人だし、早稲田に関わる全ての人間の中の一人だと思っています。だからこそとにかく自分の力を最大限発揮しようと思っていました。

ーー最後にFINALに向けた意気込みをお願いします

 次は慶應戦で、公式では早慶戦、リーグ戦と3試合目の戦いになります。ここまで2敗を喫しているので、絶対に勝ちたいと思います。