2026年関東大学テニスリーグ 9月15日 東京・有明テニスの森テニスコート
雨天の影響により、試合開始時刻が遅れて始まった筑波大戦。互いにここまでのリーグ戦を全勝で迎え、優勝を占う天王山となったが、ダブルスを3勝、シングルスでも5勝と終わってみれば早大が圧倒的な強さで勝利。見事にリーグ戦の優勝と全日本大学対抗テニス王座決定試合(王座)への出場権を獲得した。

円陣を組む早大庭球部
D1は今年の全日本学生室内テニス選手権大会(インカレインドア)でダブルス準優勝を果たした、本山知苑(スポ3=三重・四日市工)・島笙太(スポ2=岡山・関西)ペアが登場。第1セットから髙妻蘭丸・山本律(筑波大)ペアと白熱した争いとなる。だが、少しずつ相手ペースに運ばれ、本山・島ペアはゲームカウント3ー5の0−40と追い詰められてしまう。しかし、本山は「相手も良いプレーをしていた中で、(ゲームを)取るには強気にいくしかない」と試合後に振り返ったように、攻めの姿勢でタイブレークへと持ち込む。タイブレークでも劣勢の状況をしのぐ展開となったが、強気の姿勢を崩さずに、逆転でタイブレークを制し、7ー6と接戦をものにした。

相手の返球に備える島(左)、本山
第2セットも緊迫した戦いが続き、本山・島の2人がポイントを取る毎に、早大庭球部のチームメートたちが喜びを爆発させる。サービスゲームをキープし合う展開が続く中、試合が動いたのは4ー4から迎えた島のサーブゲーム。速さと強さを兼ね備えたサーブが髙妻・山本ペアに突き刺さり、5ー4になる。絶対にブレークしたい、続く筑波大のサービスゲーム。一時は0ー30と厳しい状況になるが、ここでも強気に攻め、40ー30と逆転。デュースに持ち込まれるも、マッチポイントを奪い、6ー4で勝利。「最後の緊迫した場面で勝ち切ることができて、応援してくれていたチームメートと勝利を喜べたのは嬉しかったです。チームの勝利に大きく近づくための重要な試合だったので、かなり感情が入っていました」と本山が語ったように、D1の大一番に勝利すると、2人は試合後にチームメートと笑顔で喜び合った。

会話を交わす本山(左)、島
D2には、永山寛基主将(スポ4=大阪・浪速)・森田皐介(スポ4=福岡・柳川)ペアが登場。第1セット前半は、互いにサービスゲームをキープする展開が続いた。しかし、セット後半には森田がセンターを狙った威力のあるサーブを繰り出し、試合の流れを引き寄せる。流れを渡すことなく、落ち着いたプレーを見せ6-3で第1セットを先取した。

サーブを放つ森田
第2セットも勢いそのままに得点を重ねる。セット後半になっても高い集中力を維持し、相手の意表を突くプレーでポイントを奪っていく。最後まで主導権を渡すことなく、6-1で第2セットを制し、ストレート勝ちを収めた。

バックハンドで返球する永山主将
D3は、遊川大和(スポ3=岡山・関西)と前田優(スポ3=兵庫・西宮甲英)の2人が出場した。試合序盤から遊川の鮮やかなボレーや、前田のコートに叩きつけるようなスマッシュなどがさく裂する。試合前半は一進一退の熱戦が続いていたが、ゲームカウント3ー2から迎えた遊川のサーブゲーム。伸びのあるサーブでゲームポイントをノータッチサービスエースで取る。これで勢いに乗った2人は続くゲームを連続でブレーク、キープを果たし、1セット目を獲得した。

ラリーをする遊川
2セット目に入っても、遊川は思い切りよく腕を振ったファーストサーブからリズムをつくり、前田はネットプレーをミスをせずにきっちりとポイントを重ねていく。試合後半まで相手に流れを渡すことなく、このセットも6ー2とし、勝利を決めた。

サーブを放つ前田
S6には、D2にも出場した森田が出場。森田はストレートとクロスを打ち分ける鋭いストロークでゲームを積み重ねていく。序盤から安定したラリー展開を見せ、5-0と圧倒的なリードをつくる。6ゲーム目も落ち着いたプレーで、6-0のラブセットで第1セットを制した。第2セットでは、三浦陽(筑波大)が先に1ゲームを奪い、森田に食らいつく。しかし、連戦による疲労を感じさせることなく、冷静な判断力を見せた森田は、相手を振り回すラリー展開でゲームを奪っていく。安定したプレーを続け、6-2で第2セットを制し、ストレート勝ちを収めた。

バックハンドでボールを返す森田
S5には、土海悠太(スポ1=岡山・関西)が出場。序盤は新川朝日(筑波大)の強烈なストロークに振り回される場面も見られた。しかし、激しいラリー戦が続く中、土海は正確なストロークで主導権を握り、6-2で第1セットを制した。第2セットでは、アドバンテージが続いた1ゲーム目を制すると、勢いに乗り、鋭いサーブでサービスエースを奪う。さらに、威力のあるフォアハンドで相手を圧倒し、ゲームを奪っていく。最後まで攻撃の手を緩めず、6-0のラブセットで第2セットを制し、ストレート勝ちを決めた。

フォアハンドでストロークを打つ土海
S4の藤崎幹太(創理2=埼玉・早大本庄)は松村怜(筑波大)とロングラリーが多い展開になったが、軽快なフットワークでボールを拾い、ロングラリーを制し、ポイントを取っていく。序盤こそ競り合う展開が多かったが、1セット目の試合が進むにつれ、切れ味鋭いクロスへのストロークを武器に、相手を圧倒。セットポイントも針の穴を通すコントロールの打球で奪い、ゲームカウント6ー3で先手を取った。2セット目に入っても、集中力を切らさずに、相手にミスを誘うプレーでポイントを積み重ねるが、松村もパワーのあるスイングで藤崎を苦しめる。カウント2ー3からテンポよくゲームを奪われ、2ー5とピンチに。雨天による一時中断を挟み、流れを変えたいところではあったが、2ー6と第2セットを落とした。勝負の第3セットでは、序盤に松村にミスが連発すると、藤崎は5ー0と一気に畳み掛ける。次のゲームをラブゲームでブレークし、6ー0と圧巻の第3セットとなった。

ガッツポーズをする藤崎
S3にはD1にも出場した、島が出場。島は角度をつけたワイドへのサーブを軸に試合を組み立てていく。しかし、島とD1でも雌雄を決した山本にシングルスラインの際まで目一杯使ったラリーを展開され、ゲームを奪われる。だが、島も負けじと変幻自在にコースを使い分け、山本を揺さぶり、反撃ののろしを上げる。しかし、徐々にゲーム差が広がり、3ー5に。最後のゲームも島はパワフルなショットを見せたが、3ー6とセットを先取された。続く2セット目では、島の実力の高さを存分に発揮し、安定したプレーでポイントを取っていく。しかし、3ー1となった場面で山本が左大腿(だいたい)側部のメディカルタイムアウト(MTO)により、試合は一時中断。治療の時間を挟んだものの、試合はここで終了。島のRET勝ちとなった。

サーブを放つ島(写真はダブルス)
S2に安藤雄哉(スポ2=神奈川・湘南工大付)が登場。安藤は気迫のある力強いストロークでラリーを返し、要所の場面でポイントが決まると、渾身(こんしん)のガッツポーズを見せる。だが、松永朔太郎(筑波大)も安藤を上回るような威力のあるボールで安藤のミスを誘う。ファーストセット後半も安藤は懸命に食らいつくが、ネットにかかってしまうボールが増えていく。何とか勝利への糸口をつかみたかったが、2ー6とファーストセットを落としてしまった。セカンドセットは、序盤は2ー2と逆転勝利へ着実にゲームを重ねていく。しかし、徐々に松永に試合のペースを握られてしまい、ゲーム差が離れていく。最後まで泥臭く諦めないプレーを見せてくれたが、2ー6とこのセットも落としてしまい、ストレートでの敗北となった。

力強くストロークを打つ安藤
S1は、インカレインドアの決勝でもマッチアップした本山と髙妻の戦いとなった。試合開始直後から、インカレインドアの熱戦さながら、大学生同士とは思えない、ハイレベルなプレーを連発。互いに実力が拮抗(きっこう)し合う中、本山は「自分から簡単なミスをしないことを心がけていました」と相手のミスを拾い、ポイントを奪っていく。勝負が動いたのは、3ー2からの本山のサービスゲーム。このゲームを髙妻にブレークされてしまうが、「嫌な流れで(ゲームを)取られてしまいましたが、すぐに切り替えて、4-3とブレークできたのが良かった」と次のゲームをブレークし、再度リードを奪う。このブレークで勢いに乗り、連続で本山はキープ、ブレークを果たし、6ー3で先手を取った。2セット目は本山のサービスゲームから始まる。高い打点から放たれる高速サーブで髙妻を圧倒。1ー0とゲームを先取。コートチェンジの間に、髙妻はMTOを取ると、次戦を見据えた戦略からかここで試合を終える選択を取った。本山はRET勝ちを果たした。

バックハンドでボールを返す本山(写真はダブルス)
早大は全勝対決となった筑波大戦を制し、優勝と王座への出場権を獲得した。だが、「王座を見据えて、全力で全員が勝ちに行き、まずはリーグ戦全勝優勝を目指したい」という本山の言葉通り、関東大学リーグの最終戦の日大戦も全勝優勝へ全身全霊で挑んでいく。
(記事 國友咲、永尾早渡、写真 石川翔一、川田真央)
結果
◯早大8-1筑波大●
ダブルス
D1 ◯本山知苑・島笙太 2-0(7-6(8)、6-4) 髙妻蘭丸・山本律
D2 ◯永山寛基・森田皐介 2-0(6-3、6-1) 北根弘基・松永朔太郎
D3 ◯前田優・遊川大和 2-0(6-2、6-2) 福谷優斗・北澤開
シングルス
S1 ◯本山知苑 RET[6-3、1-0] 髙妻蘭丸
S2 ●安藤雄哉 0-2(2-6、2-6) 松永朔太郎
S3 ◯島笙太 RET[3-6、3-1] 山本律
S4 ◯藤崎幹大 2-1(6-3、2-6、6-0) 松村怜
S5 ◯土海悠太 2-0(6-2、6-0) 新川朝日
S6 ◯ 森田皐介 2-0(6-0、6-2) 三浦陽
コメント
本山知苑(スポ3=三重・四日市工)
――ダブルスの第1セットから、タイブレークという接戦の展開でしたが、振り返っていかがですか
ゲームカウント3-5で迎えた相手サーブのラブフォーティーの場面では、相手も良いプレーをしていた中で、(ゲームを)取るには強気にいくしかないと思っていました。重要な場面でも自分たちから積極的にプレーすることができ、タイブレークでもずっと劣勢の中、強気のプレーを続け、最後に逆転することできたのは良かったと思います。
――第2セットのマッチポイントの場面、ポイントが決まった瞬間の心境はいかがでしたか
ダブルスで、チームメートが2-0とリードしてくれていて、自分たちが3-0にすれば、筑波大戦の勝利に大きく近づけると思っていました。だからこそ、最後の緊迫した場面で勝ち切ることができて、応援してくれていたチームメートと勝利を喜べたのは嬉しかったです。チームの勝利に大きく近づくための重要な試合だったので、かなり感情が入っていました。
――シングルスの第1セットは、どこがキーポイントになりましたか
相手選手は、強気に早くポイントを終わらせようとするプレーが多かったです。そこで自分はしっかりと(ボールを)返して相手のミスを待ち、自分から簡単なミスをしないことを心がけていました。3-2のサービスゲームでは嫌な流れで(ゲームを)取られてしまいましたが、すぐに切り替えて、4-3とブレークできたのが良かったと思います。
――最後に、リーグ戦全勝優勝がかかる最終戦や王座(全日本大学対抗テニス王座決定試合)に向けて、意気込みをお願いします
次戦の日大戦は、昨年の王座の決勝で敗れている相手です。自分たちは王座出場を決めていますが、昨年のリーグ優勝は4勝1敗での優勝だったので、王座を見据えて、全力で全員が勝ちに行き、まずはリーグ戦全勝優勝を目指したいです。そして、王座でも昨年は悔しい準優勝という結果だったので、明後日の試合をしっかり勝って、王座に向けて良いスタートを切り、王座優勝できるように頑張りたいと思います。