【ラグビー】天理大Bに無念の逆転負け 菅平で見えた課題と手応え

ラグビー男子

夏季オープン戦 8月23日 対天理大B アンダーアーマー菅平サニアパーク

 菅平合宿もいよいよ終盤。天理大A戦での快勝の勢いそのままに、早大Bは天理大B戦に臨んだ。舞台は菅平高原・サニアパーク。「太陽に最も近い場所」を意味するその名の通り、照りつける強烈な陽光の下、熱い戦いが幕を開けた。試合は開始早々に先制を許す苦しい立ち上がりとなったが、すぐさま鋭いランやパスワークで相手ディフェンスをこじ開け、同点に追いつく。さらに、絶妙なキックから追加点を奪うなど技ありの攻撃で試合をひっくり返し、前半を12ー7の僅差で折り返した。後半に入っても、得意のラインアウトモールを起点にトライを奪い、秋シーズンへ向けて大きな手応えを示した。しかし、後半中盤以降は自陣でのスクラムで劣勢を強いられ、じわじわと相手に流れを渡してしまう。終盤に差し掛かると、相手FWの力強い連続攻撃を止められずに同点に追いつかれ、そこから立て続けにトライを許して一気に突き放された。終盤には選手交代で流れを変えようと懸命な反撃を試みたものの、そのままスコアは動かず17ー33でノーサイド。前半の鮮やかな逆転劇や粘り強いディフェンスで主導権を握りながらも、後半のスクラムの劣勢や終盤の連続失点に泣き、秋の飛躍へ向けて大きな教訓を残す悔しい敗戦となった。

攻守でチームに貢献したSH川端

 天理大Bのキックオフで幕を開けた一戦。早大Bは開始早々、立て続けにペナルティーを犯し、自陣ゴール前へと釘付けにされる。迎えた7分、相手FWの重厚なヒットに屈し、痛恨の先制トライを許してしまう。しかし、早大Bもすぐさま牙をむく。この合宿でカテゴリーを上げ、持ち味の力強いキャリーが光るLO駒井良(スポ2=東海⼤⼤阪仰星)がチームを勢いづける。その流れに乗り、CTB東佑太(スポ1=東海⼤⼤阪仰星)、HO堂薗尚悟(スポ1=神奈川・桐蔭学園)のパワフルな突破を起点とすると、最後はWTB髙野恵次郎(スポ1=福岡・小倉)がこじ開けるようにインゴールへ飛び込んだ。SO寺⽥結(スポ3=広島・尾道)のコンバージョンも決まり、スコアは瞬く間に7ー7の振り出しへ。先週末の帝京大C戦で抜群のパフォーマンスを見せたNO・8⿓康之助(⽂構3=東京・早⼤学院)が、今試合でも鋭いランでスペースを突き、一気にチャンスを演出。迎えた20分、早大Bは敵陣22メートル付近から、寺田の逆足である左足から放たれた絶妙なキックがボールを転がすと、最後はFB⽥中⼤⽃(教3=東京・早実)がインゴールへ飛び込みグラウンディング。技ありの連係で12ー7と試合をひっくり返した。激しいポジション争いを繰り広げるSHでは川端隆⾺(スポ2=⼤阪桐蔭)が、天理大Bの屈強な大柄FW陣に対し、ひるむことなく身体を張った執念のタックルで魅せる。その後は両者一歩も譲らず、こう着状態へ。互いに追加点の奪えないまま、早大Bは12ー7とわずかなリードを守り切ってハーフタイムを迎えた。

コンバージョンキックを蹴るSO寺田

 迎えた後半戦、早大Bは寺田と田中大の左右両足のキックから試合を組み立てる。7分、ラインアウトモールから最後は堂薗がゴールを叩き割った。この菅平合宿を通して早大はラインアウトモールを起点に得点する場面が多く、これは秋シーズンに向けても1つの大きな武器となるだろう。しかし12分、自陣での天理大Bボールのスクラムで大きく崩される。そのままBKへ展開を許し、フェーズを重ねる暇もなく一気にゴールラインを割られて失点してしまい17ー12に。この菅平合宿で大きくカテゴリーを上げたPR原幹司(社3=東京・早実)が敵陣ゴール前で相手をなぎ倒す力強いキャリーをみせるも、得点に結びつけることはできない。しかし、その後の30分には自陣深くまで攻め込まれると、天理大BのFWの連続攻撃で最後はゴールラインを明け渡してしまい、17ー17。左隅からの難しいキックを決められてしまい、17ー19とリードを許してしまう。そしてモメンタムは天理大Bへ。35分にも失点を許してしまい、17ー26。立て続けにもう1トライを許してしまい、17ー33と点差を広げられてしまう。早大BはSO中川空河(⼈2=福岡・修猷館)やCTB佐々⽊凜太郎(スポ1=東京・⽯神井)を投入して流れを引き寄せようとしたが反撃もむなしくノーサイド。17ー33と悔しい試合展開となってしまった。

新しいポジションにも挑戦したPR平山

 多彩な攻防で主導権を握る収穫を得た一方で、試合終盤を耐え抜く堅守の構築という、秋の飛躍に向けた課題が見つかる一戦となった。そして今試合の1つの注目ポイントとなったのは、PR平⼭⾵希(スポ2=⼤分東明)のポジション転向だろう。元々3番を背負っていた男が、今試合では1番に挑戦した。そして早大Bには、京産大B戦がまだ残されている。関東大学ジュニア選手権のため、そしてこれからの秋シーズンに『赤黒』を身にまといグラウンドに立つため。最後に清水組の仲間と共に歓喜をつかみ取るため。彼らは立ち止まらない。泥臭く前へ足掻き続ける。

記事:大林祐太 写真:早稲田大学ラグビー蹴球部提供

メンバー表