【女子サッカー】先制するも逆転を許し、上位勢に2連敗/東洋大戦

ア式蹴球女子

関東大学女子リーグ戦 前期第8節

2026年5月23日(土)17:00 Kickoff

@早大東伏見グラウンド

試合結果

チーム 前半 後半 合計
早大
東洋大

得点者

前半

9分 福島茉莉花

20分 伊藤愛唯(相手)

34分 柳原さくら(相手)

後半

22分 高岡澪(相手)

 前節は上位の日大に0-1で惜敗を喫したア式蹴球部女子(ア女)。関東大学女子リーグ戦(関カレ)前期第8節は、同じく上位および昨季の関カレ王者・東洋大を本拠地・東伏見に迎えた。序盤から速攻を仕掛けたア女は、9分にMF福島茉莉花(スポ2=東京・十文字)のゴールで幸先よく先制する。しかし、その後東洋大に2点を許し前半を終えると、後半にも再び失点。その後のア女の攻撃も相手ゴールには及ばず、結果は1-3。2試合連続での黒星となった。

先制ゴールを喜ぶ選手たち

 試合開始早々、ピンチは急に訪れる。4分にDF新井みゆき(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)がクリア気味で下げたボールをGK福田真央(スポ1=JFAアカデミー福島)がキャッチすると、間接フリーキックとして取られてしまう。ペナルティエリア内でのフリーキックとなったが、シュートブロックで防ぎ難をしのぐ。ピンチの後、最初にチャンスをつかんだのはア女だった。9分、左サイドの高い位置でDF佐溝愛唯(社3=大阪・大商学園)がボールを持つと、ペナルティエリア内左へ斜めに抜け出したFW﨑岡由真副将(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)へパス。抜け出した﨑岡は相手をずらして中央へ折り返すと、後ろ向きでボールを受けたFW千葉梨々花主将(スポ4=東京・十文字)から最後は福島がゴール右隅のサイドネットへ流し込んだ。流れる連携から先制したア女は、その後もカウンターで攻撃を仕掛ける。一方で、東洋大はペースを崩さず高い位置でボールを保持し続けると20分、左サイドの佐溝の裏をインナーラップで突破されクロスが上げられる。中央でボールを拾った相手選手がさらに奥へセンタリングし、流れ込んだ相手FWに頭で合わせられ失点。幸先よく先制したア女だったが、すぐに追いつかれてしまう。それでも振り出しに戻ったゲームの流れをつかんだのは、再びア女だった。ア女は高い位置でボールを持つと、今までにないスピード感でサイドを駆け上がり中央へボールをつないでいく。27分、MF小島世里(スポ2=東京・十文字)の左サイド個人突破から最後はMF米村歩夏(スポ3=宮城・聖和学園)のダイレクトシュートもクロスバーを越える。続く29分、ペナルティエリア内で背負ってボールを受けた千葉が混戦を個人技で突破し相手GKと一対一もシュートを触られ枠外。直後のコーナーキックで右サイドへこぼれてきたボールを小島がトラップしシュートを放つもゴール左へそれる。その後もカウンターから右サイドのFW三宅万尋(スポ3=東京・十文字)が仕掛けシュートまでいくなど、再三チャンスを生み出した。残すは得点のみであったが、それをつかみ取ったのはア女ではなかった。34分、カウンターで東洋大に攻め上がられると、左サイドをカットインされ、ペナルティエリア内に縦パスを入れられる。ボールを受けた相手選手は間髪入れずに反転してシュートし、ボールはゴールへと吸い込まれた。2失点目を許したア女は、攻撃の勢いを増すことはできず、前半を終了した。

相手選手をかわす三宅

 後半が始まると、試合の運びが大きく変わった。前半は高い位置からハイプレスをかけボールを握っていた東洋大が、プレスをかけ始めるラインを後方へ落としたため、ア女がボールを運びやすくなる。左サイドの高い位置でボールを持った佐溝は59分、福島とのワンツーから中央へカットインしていき、その右足から強烈な弾丸シュートを放つ。しばらく両チームともゴール前に迫ることのできない時間が続く中、試合はまたも相手によって動かされた。67分、左サイドの佐溝の裏を取られ突破されると、そのままペナルティエリア横まで運ばれ折り返し。中央でフリーで待っていた相手選手が右足を振り抜くと、ダメ押しの追加点を奪われた。2点ビハインドを追いかけるア女は、攻撃の糸口をつかむことができないまま試合時間が経過。前半のような勢いのある攻撃を演出することはなく、最後まで相手からゴールを奪うことはできなかった。

ボールを持ちながら、次の動きを指示する新井

 2週連続で上位勢と対戦したア女。結果は2連敗と、厳しい現実を突きつけられた。今節では、前節にないスピーディーな攻撃で相手ゴールに迫ったが、複数失点を許し完敗した。上位勢の試合に勝つ強さを痛感させられた試合だったに違いない。次なる戦いに向けて、新井の言葉通り「下を向いている時間はない」。この悔しさを糧にどう改善を重ねていくのか、ア女の関カレ前期の残り3試合に注目したい。

(記事 髙橋彗人 写真 堤健翔、林朋亜)

※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません

早大出場メンバー

GK21福田真央(スポ1=JFAアカデミー福島)

DF2新井みゆき(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)

DF3杉山遥菜副将(スポ4=東京・十文字)

DF4佐溝愛唯(社3=大阪・大商学園)

→89分、DF30尾辻夏奈(スポ1=静岡・藤枝順心)

DF5吉田玲音(社3=新潟・帝京長岡)

MF7米村歩夏(スポ3=宮城・聖和学園)

MF19福島茉莉花(スポ2=東京・十文字)

→89分、MF27片岡さら(商1=山梨・日本航空)

MF22小島世里(スポ2=東京・十文字)

FW9千葉梨々花主将(C)(スポ4=東京・十文字)

→72分、MF13福岡結(スポ3=岡山・作陽学園)

FW10﨑岡由真副将(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)

FW11三宅万尋(スポ3=東京・十文字)

試合後インタビュー

野田明弘監督(平23スポ卒=サンフレッチェ広島ユース)

ーー試合を振り返っていかがですか

 結果は13というところで、しっかり敗戦は受け止めて、次節に向けてしっかり準備をしていかないといけないなと試合後の気持ちとして率直に思っています。前半のところで先制点が取れたことと、さらに前半の折り返しまでは早大のペースで、決定機のところも多くつくれていた中で、追加点を奪うことができなかった。その中で、東洋大さんは決定機をしっかり2発決めて逆転したところは、やはり相手の質の部分が高かったなと思います。

ーー前節は無得点かつ1失点で終わりましたが、今節は早い時間帯に得点を奪いました。この点は、1週間積み上げてきた成果が発揮できたところですか

 そうですね。もちろんディフェンスの部分の修正はしましたけど、東洋大さんと対戦する、上位陣と戦っていく上で勝ち点3を目指していくとなってくると、やはり得点をしっかり取れるチームを作っていかなければいけないということをチーム全体で再認識して、1週間守備の改善もしましたが、より攻撃に重きを置いてトレーニングした結果、先制点だったり、決定機をつくることにはつながったので、そこは良かったと思います。ただ、やはりそこで(ゴールを)決めきれなかったところと、スカウティングとして相手の攻撃に対しての準備はしてきましたけど、試合中に相手の質が高かったりとか、立ち位置だったり、なかなか狙いを持ってボールを奪えなかったりという(点を)ゲームの中で自分たちでより修正をすることができずに失点してしまったところは、また新たな課題なのかなという印象です。

ーー前半と後半の試合内容が大きく異なるように見受けられました。野田監督から見て、どのような違いがあったと受け止めていますか

 前半でより決定機も多くつくれたということで、パワーを持って、運動量を持ってやれていた。ただ、そこで点数が取れず、2失点した。そして後半は負けている状況なので、しっかり戦術面の確認と、より運動量を増やしながら得点を目指していこうと入った中で、後半の最初はそんなに悪くなかったと思います。ですけど、やはりそこで決定機をつくり出して決め切ることができなくて、一瞬の隙で背後を使われて3失点目をしてしまった。そこで、前半のうちにより勢いを持ってパワーを使っていた部分と、後半の最初にパワーを使ったところで運動量のフィジカル的な部分と、3失点目をしてしまったというメンタリティで少し落ちてしまったかなというところがあります。なので、自分たちの試合状況での修正だったり、メンタリティの部分をもう少し高めてやっていかないといけないという、東洋大さんとやったからこそ、ポジティブに言うと大きな伸びしろを感じるようなゲームだったと思います。

ーーチームを引っ張るFW千葉梨々花主将(スポ4=東京・十文字)の関カレでのスタメン起用が増えましたが、その意図を教えてください

 シーズン最初の頃は、ケガの部分で試合に出れるようなコンディションじゃなかったところから、彼女の努力もあって、関東リーグ(関東女子リーグ)でしっかり得点という結果を出したところが大きいかなと思います。あとはシステム上4-3-3だと、スリートップの頂点の選手でしっかり起点を作るところはポイントになってくるので、やはり梨々花(千葉)のところでしっかり起点ができているときには良い攻撃にはつながっていると思うので(起用しています)。

ーー次節への意気込みをお願いします

 日大と東洋大という上位との戦いで敗戦が続いていますけど、リーグ戦なので、もう切り替えて。そして、次の十文字女子大、順大と慶大。順位が同じくらい、もしくは下のチームになってくるので勝ち点9を取れるように、メンタルのところもケアしながら、しっかり切り替えて、次節に向けて準備していきたいと思います。

 

DF新井みゆき(スポ4=埼玉・浦和レッズレディースユース)

ーー試合を振り返ってみてどうでしたか

 前回の日大戦もかなり決定機をつくれた中で、勝ち切れなかったという悔しい思いをみんな持っていました。だから絶対に今回は勝ち点3を取りに行こうという強い気持ちを持って臨んだ中で、 特に前半は多くの決定機を日大戦よりもつくれましたが、やはり決め切れないというところがあって。最初に先制点を奪うところは良かったと思いますけど、1点取り返されてから複数失点という形で、結局後半も相手ペースにのまれて、結果的に31の完敗という形で終わってしまって、非常に悔しい思いです。

ーー先制後に複数失点をしてしまいました。ディフェンスラインとして難しさはありましたか

 東洋大さんは質がすごく高くて、ポジショニングで嫌な位置を取ってきたり、変化が多くて、声を掛け合いながら守備をするというところが非常に大事でした。そんな中で、やはり集中を少し切らしてしまったりとか、そういう時に隙を突かれて、崩されてクロスでやられるという形が、ディフェンスラインとして、もっとコーチングの部分であったり、最後に身体を投げ出して失点を防ぐところだったりがまだまだ足りていないなと感じています。

ーー攻撃では目を見張る展開が複数ありました。右サイドとしての手ごたえはありましたか

 自分はサイドバックなので、だいたい後ろから上がっていきますけど、今日は万尋(三宅)が一対一の場面を多く作っていて、常に一対一の突破からクロスやシュートができていました。自分はいつも攻撃参加できる時はしていますけど、今日は相手がついてきているのが見えたので、下を取って逆に展開するという意識をしてやっていました。

ーー上位勢に2連敗という結果となりました。次節はどのように試合に臨んでいきたいですか

 2連敗という中で、下を向いている時間はないと思うので、切り替えて次節の十文字(女子大)戦で必ず勝ち点3を取れるようにチーム全員で一から積み上げていきたいと思います。

 

MF福島茉莉花(スポ2=東京・十文字)

ーーご自身が決めた先制点を振り返ってください

 日大戦で負けてしまったことで、ここ(今節)は絶対負けられないという中で、チームで攻撃の部分を徹底して練習しました。(試合では)キックオフから練習通りの自分たちの良い形が作れて、クロスから得点を取ることができたので、そこは良かったなと思いました。

ーー後半は福島選手も含め、チームであまり前を向くことができませんでした。その点をどのように振り返られますか

 東洋大が後半に中盤を締めてきたので、前半のうちに決め切らないといけないし、相手はそういった難しい姿勢の中でも決め切る力はあったし、まずそこの差を感じました。1本1本を決め切らないとこういう結果につながることを目の当たりにした試合になりました。

ーー次節への意気込みをお願いします

 既に2連敗している中で絶対に負けられないし、ここで勝てるかどうかは自分たちの力量にかかっていると思います。なので、この1週間は先週、先々週よりもギアを上げていかないといけないし、個の部分で自分を上回っていかないといけないと思うので、一から引き締め直してチームでやっていきたいなと思います。