【ラグビー】驚異の逆転劇 早大C接戦を制す

ラグビー男子

春季オープン戦 6月14日 対帝京大C 早大・上井草グラウンド


                       雲が太陽を覆い隠した少し薄暗い早大・上井草グラウンドで帝京大Cとの伝統の一戦が幕を開けた。帝京大Cの鋭いアタックで先制点を奪われ、さらに積み重なるペナルティーで追加点を許してしまう早大C。しかし28分WTB河村和樹(教1=東京・早実)が大きく前に抜け出すとSO寺田結(スポ3=広島・尾道)がトライに成功し7点を返す。その後攻めきれない時間が続いた早大Cは前半を7-17で折り返した。後半開始直後、CTB吉廻温真(スポ1=早稲田佐賀)のディフェンスを切り裂くようなランで得点を奪う。その後は帝京大Cの強烈なモールに苦しめられるも、負けじと早大CはBKの力強いアタックで取り返す。奪い奪われの試合展開の中、勝負を決めたのは早大Cだった。BK陣のアタックで大きくゲインを切りペナルティーを誘う。最終的にクイックテンポのアタックで走り込んだLO松澤慶(スポ3=佐賀・早稲田佐賀)がグラウンディングに成功し、28-27としついに逆転となった。早大Cは粘り切る執念のディフェンスで帝京大Cの怒涛のオフロードを止め切りノーサイド。28-27で早大Cの勝利となった。

力強いアタックでグラウディングを狙うLO松澤

試合開始直後、敵陣で帝京大Cのペナルティーを誘った早大Cはクイックスタートから先制点を狙うもハンドリングエラーでボールを渡してしまう。しかし、その後は帝京大Cの屈強なフィジカルから繰り出されるアタックを早大Cのディフェンスが押し返す。いい調子かに思えたが帝京大BKの鋭いアタックにゲインを許すと早くもトライを奪われてしまう。9分、早大CはスクラムからCTB東佑太(スポ1=東海大大阪仰星)の強烈なアタックで相手からペナルティーを奪う。敵陣深くまで攻め込んだ早大Cだったが帝京大Cのスティールでトライチャンスを逃す。13分、帝京大Cのハイパントを交えたアタックから早大Cはペナルティーを犯し自陣深くまで攻め込まれてしまう。鋭いタックルで帝京大Cを止めるもその後のスクラムでペナルティーをとられ、帝京大Cのラインアウトモールから追加点を許す。28分、自陣15メートルからのラインアウトアタックで吉廻が大きくゲインを切る。そこからBKが素早く展開し河村がステップで相手をいなし、さらにボールを前へと進め、最終的にFL山田凛太(法4=茨城・茗溪学園)がパスを受けトライラインへと持ち込んだ。寺田がコンバージョンを決め7-12とした。しかし36分、キックゲームからディフェンスラインのギャップをつかれトライを奪われ、前半を7-17で折り返した。

素早いステップで展開するWTB河村

後半開始直後、敵陣15メートルのラインアウトから吉廻の鋭いランで帝京大Cのディフェンスを突き破り、後半最初のトライを挙げる。しかし早大Cはその後ペナルティーを連続で犯し、10分、帝京大Cのモールに上手くずらされてトライを取られ、14-22。57分、トライライン前でのラインアウトからモールを組むも、これは帝京大Cの強烈なディフェンスによってボールを出すことが出来ずモールパイルアップとなった。しかしその直後のスクラムでFWが意地を見せペナルティーを奪うことに成功する。ここで早大Cはスクラムを選択し、寺田の力強いボールキャリーでトライラインへとボールをねじ込み21-22と追いついた。68分、早大Cは自身のペナルティーから自陣深くへ攻め込まれると帝京大Cのモールを止め切ることが出来ずトライを奪われる。73分、またしても自陣深くまで攻め込まれた早大Cであったが、今度は帝京大Cのモールを止め切りモールパイルアップへと持ち込んだ。その後のスクラムで早大Cはペナルティーを奪い陣地を前へ進める。74分、自陣10メートルでのアタックで寺田からのパスを受け取ったFB小野晏 (スポ2=徳島・城東)が大きくゲインを切ると相手のペナルティを誘う。そのままクイックテンポのアタックで最終的には走り込んできた松澤がグラウンディングに成功。スコアは28-27となりついに逆転となった。残り時間わずか、お互いのプライドをかけた試合は最後まで帝京大Cの猛攻を止め切った早大Cの勝利となった。

ボールキャリーをするSO寺田

この日最初の試合となったが、互いが互いを超えるために全力をぶつけ合う至高の一戦であったことは間違いない。特に勝利に直結したのは寺田のコンバージョンゴールの正確さだろう。帝京大Cとのトライ数は早大Cが4本で帝京大Cの5本と比べると一本少ないが、グラウンド端からも正確に狙い撃つキックでギリギリの試合を制した。もちろんそれだけではない。FWは前半劣勢だったスクラムでは、後半には修正しペナルティーを取り返す。BKは吉廻、東らルーキーが光るアタックをしていた一方、全員が献身的なディフェンスで帝京大Cの強烈なアタックを止め続けた。全員の勝ちにこだわる執念がこの結果を作り出した。『赤黒』を目指す彼らに今後も期待したい。

                (記事:髙野凌世 写真:堀内遥寿、吉田明日香)

コメント

◆FL山田凜太(法4=茨城・茗渓学園)ゲームキャプテン

ーー帝京戦への思いを教えてください。

チームとしては一番のターゲットゲームとして入念に準備していました。また、個人としても上のカテゴリーに上がる最大のチャンスであるので非常に気持ちが入っていました。

ーーゲームキャプテンとして今日の試合のコンセプトを教えてください。

接点バトルです。ラグビーで一番に大切なコンタクトの局面の勝負にこだわることをコンセプトにしていました。

ーー今日の自身のプレイを振り返っていかがですか

反省の残るプレーが多いと同時にリーダーとしての役目を充分に果たすことができませんでした。しかし、下級生を中心に多くの選手が自分の役割を全うしてくれたと思います。

ーー前半はセットプレイが上手くいかない印象でしたが後半はどのように修正しましたか。

セットプレーの細かい部分のコミュニケーションを取りました。加えて、マインドセットの部分で我慢という言葉をチームに対し言い続けていました。

ーー今後の意気込みを教えてください

健伸を日本一のキャプテンにするために自分の役割を全うします。

◆CTB吉廻温真(スポ1=早稲田佐賀)

ーー今試合のコンセプトを教えてください

 前回の試合に続いて、自分的にはコリジョンの部分にしっかり焦点を当ててプレーしました。

ーー帝京戦への特別な思いはありますか

 負けちゃいけない試合ってことを先輩から聞いていて。今日はC戦は勝ちきることができてよかったです。

ーー今日の自身のプレイを振り返っていかがですか

 いい部分もあったんですけど、まだフィジカルの勝負で相手を圧倒できてないっていう課題が出たので、しっかり上井草で練習していきたいと思います。

ーー今後の意気込みをお願いします

 春季大会が終わると夏の合宿が始まるので、しっかりラグビーを練習して上手になりたいと思います。

◆CTB東佑太(スポ1=東海大大阪仰星)

ーー今試合のコンセプトを教えてください

 絶対にタフなゲームになることはわかってたんで自分個人としコリジョンバトルのところ。コンタクトで絶対引かずにチームのために体を当て続けようと思っていた。出せた部分もあったがイージーミスも多かったのでそこは修正するべき点だと思いました。

ーー今日の自身のプレイを振り返っていかがですか

 アタックではしっかりと一年生らしくいい意味で積極的にできた部分もあったんですけどその中でもミスっていう部分が目立ってしまったのでそこをしっかりと修正して信頼してもらえる選手になりたい。

ーー今後の意気込みをお願いします

今後もタフな試合が続いていくと思うし、夏合宿も始まっていくのでしっかりと自分自身の課題を見つめたうえで自分がどう成長していくのかを考えてラグビーをして日々切磋琢磨していきたい。

◆LO原田恒耀(スポ1=福岡・修猷館)

ーー帝京戦への思いを聞かせてください。

春のターゲットゲームであり、また東海大学戦での敗戦もあって、絶対に勝たなければいけないという思いで挑みました。

ーー今日の試合のコンセプトを教えてください。

とにかくしんどい状況で「我慢」をすること、そして接点の勝負で勝つことをテーマにしていました。

ーー前半のセットプレーは上手くいかない印象でしたが、その原因はどこにありますか?

スクラムは相手の思うように組ませてしまった事、ラインアウトは意思疎通の齟齬や思うようにテンポが出せなかった事が原因であると反省しています。

ーーまた後半どのように修正しましたか?

スクラムは押す方向を意識する事、ラインアウトはシンプルなサインでテンポを出すことを意識しました。

ーー今後の意気込みを教えてください

赤黒を着るという目標のためにこれまでに出た自分の課題を修正しつつ、チームに不可欠な存在となれる様に成長していきます。

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喜びを分かち合う選手達

ボールを構えるHO堂園

 

冷静にボールをさばくSH宮下

スペースへ走りこむPR池田

果敢に前へ仕掛けるWTB佐藤

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