関東大学新人戦 東京・代々木第二体育館
新人戦4試合目は因縁の相手・白鷗大との決勝進出を懸けた大一番。前日の試合でアクシデントに見舞われたF野津洸創(スポ1=静岡・藤枝明誠)もスターティングメンバーとしてコートに立った。試合終盤、G木村魁斗(スポ2=茨城・下妻第一)の3Pシュートで逆転した早大。そこからの「長い」5分間を耐え抜き、宿敵から勝利をつかみ取った。

開始早々、トンプソン(白鷗大・2年生)にコーナーから3Pシュートを決められ、第1Q序盤は追いかける展開となった早大。それでも大量リードは許さず、最大でも2ポゼッション差にとどめた。得意のオールコートオフェンスで着実に得点を重ねると、残り2分を切った場面で南川が大脇(白鷗大・2年生)のシュートをブロック。直後にF松本秦(スポ2=京都・洛南)が3Pシュートを沈め、逆転に成功した。22―21と1点をリードして第1Qを終えた。

第2Qの主役は南川陸斗だった。果敢なリングアタックで相手のファウルを誘うと、2本連続で3Pシュートを沈める。また、南川より約10センチ高いオカプ(白鷗大、2年生)や内田(白鷗大、2年生)のダブルチーム相手に一切の迷いを見せず、鋭い突破からレイアップシュートを決めた。主将の活躍で流れが早大に傾きかけるも、白鷗大は1対1の場面で内田や八田(白鷗大・2年生)が高い決定力を発揮。45ー44でハーフタイムを迎えた。
第3Q序盤、野津が4つ目のファウルを犯してベンチへ下がると、代わって今村がコートに立った。高い相手に対しても臆することなく飛び込むリバウンドと果敢なアタックが持ち味の今村は、3Pシュートを沈めて前日に続く活躍を披露し、会場を沸かせる。互いに点を取り合う展開の中、今度は松本に4つ目のファウルを告げる笛が鳴った。絶対的エースのファウルトラブルによる失速も危惧されたが、松本はそれを感じさせない。厳しいマークを受けながらも3Pシュートを沈め続け、白鷗大に主導権を渡さず、66ー68で第3Qを終えた。

運命の最終Qは木村の3Pシュートで幕を開けた。G宮本耀(スポ1=福岡第一)、今村も強気なプレーでインサイドから得点を重ね、早大は流れに乗り始める。しかし、オカプの連続シュートで白鷗大が追いつき、試合は再び振り出しに戻った。互いに一歩も譲らぬ攻防が続く中、残り3分20秒で南川がこの日3本目となる3Pシュートに成功。95―90と5点差をつけて残り1分を切ったが、今度は宮本にまさかのアンスポーツマンライクファウルが宣告された。それでも早大はタイムアウトを挟みながら試合をコントロール。残していたファウルを使って時間を削り、最後は白鷗大に難しいシュートを打たせ、95―92で逃げ切った。

最後の最後まで結末が読めない激戦を制した早大。昨年の全日本大学選手権決勝で敗れた白鷗大へのリベンジを果たした。終始一進一退の攻防が続く中で、持ち味である攻撃力だけでなく、ディフェンス面での成長も目立った。「松本・野津が中心となって相手留学生を抑えながら、跳ねたボールをみんなで取りに行くことを課題としていた」と南川。この日は全員がその意識を体現し、高さで勝る白鷗大を相手に最後まで戦い抜いたことが勝利につながった。

因縁の相手を乗り越え、いよいよ決勝へ駒を進めた早大。その前に立ちはだかるのは、スター軍団・東海大だ。大会3連覇を狙う東海大最大の武器は、圧倒的な組織力を誇るディフェンス。スピードを武器に攻撃回数を増やす超攻撃型の早大と、プレッシャーディフェンスで相手の時間とリズムを奪う東海大。両者の激突は、まさにコンセプトの戦いと言える。どちらが自らの理想とするバスケットを40分間貫き通すのか――。
さらに、世代を代表するプレーヤー・十返翔里と松本秦のマッチアップ、そして宮本ツインズの初対決にも注目が集まる。6月7日、代々木第二体育館、最終戦。勝利の雄叫びを上げるのは、果たしてどちらだ。
(記事 北郷美結、写真 齋藤汐李・吉田真悠)
早大 スターティングメンバー
| Pos. | # | 選手名 |
|---|---|---|
| F | 1 | 南川陸斗(文2=京都・東山) |
| F | 12 | 松本秦(スポ2=京都・洛南) |
| G | 18 | 宮本耀(スポ1=福岡第一) |
| F | 19 | 野津洸創(スポ1=静岡・藤枝明誠) |
| G | 32 | 木村魁斗(スポ2=茨城・下妻第一) |
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
| 早大 | 22 | 23 | 21 | 29 | 95 |
| 白鷗大 | 21 | 23 | 24 | 24 | 92 |
コメント
F南川陸斗(文2=京都・東山)

ーー本日の試合を振り返って
去年と今年、インカレとスプリングトーナメントで負けてる相手で、メンバーが違うとはいえ、リベンジマッチってことで、相手の高さがあるのはもうわかってたので、リバウンドは全員で頑張ろうっていう試合でした。
ーー高さに対しての、オフェンス面での対応は
相手がゆっくり2点を確実にっていうチームに対して、うちはどんどん速い展開で、3Pとかドライブでアップまでっていう速い展開を作って、うちのペースでバスケットができれば全然勝機はあると思ってたので、それが体現できたのがよかったんじゃないかなと思います。
ーー出だしから強気なプレーが見られましたが
1番点を取ってる秦(松本)のところに寄るのはわかってたし、僕に留学生の選手がついてくることもわかっていました。ドライブとか自分の強みを活かせるプレイができるんじゃないかなと思ってたので、それができてよかったなと思います。
ーー昨日の中大戦とは異なり高い相手に対応できた要因は
僕の強みがいろいろなプレーができるところで、自分よりサイズが小さい相手には高さでアドバンテージを取ったり、自分より大きい相手に対しては自分のステップワークだったり、得意なところを出せるっていうのが良さだと思ってるので、それができた結果ではないかなと思います。
ーーディフェンスはコミュニケーションをとれていましたか
秦とか洸創(野津)が留学生のところついてくれていて、リバウンドを取るのは難しいので、そこはもう心中しようってよく言うんですけど、その跳ねたボールをいかに周りがとってあげるかっていうところをみんなで課題にしてやっていました。
ーー途中からゾーンディフェンスにした理由は
秦が4つ目のファールをしたので、マッチアップしてついてたら、秦のところでファールが混んでしまうので、ゾーンを急遽初めてやりました。ゾーンをやったら、結果的にすごくはまっていいディフェンスができたんじゃないかなと思います。
ーートランジションで早い展開にもっていけてたと思いますが
良いディエンスをして、良いリバウンドが取れたら、良い速攻が出せるっていうのをよく言ってて、そこが1番大きかったとすごく思います。全体的にリバウンドも前に負けた2試合に比べたら、取れた回数が多かったんじゃないかなと思っているので、そこが要因かなと思います。
ーー最後のタイムアウトではどのようなことを確認していたのですか
まだファールが残っていたので、ファールで刻んで刻んで、短い時間にして3Pとかタフなシュートをノーファールで守ろうということ話していて、結果的にそれができたのかなと思います。
ー明日は決勝です。意気込みをお願いします
去年チームとしては、インカレの決勝に立っていたのですが、秦以外はコートに立ってた選手がいないので、ほとんど初めてのような経験で、すごくワクワクしてるのと同時に、ここまで来たからには絶対優勝取りたいなと思っています。
F今村優志(東京・東海大高輪台)

ーー試合を振り返って
白鷗さんはずっと因縁の相手だったんで、みんな力を出し切れるようにアップの時から集中してました。勝ち切れてよかったです。
ーー強気のドライブがたくさん見られました
やっぱり中に行った時に留学生だったり相手がでかいんでブロックされる怖さは少しありますけど、自分の強みはドライブなので、そこは絶対やり続けようと思ってドライブしました。(松本)秦、(木村)魁斗、(南川)陸斗が調子良かったんで、そこにディフェンスが寄ってくれる分、自分がボール持った時に相手とのギャップがあってそれをカウンターで抜いたりとか。練習でやっていることを出せたと思います。
ーースリーポイントも決めました
去年の新人インカレでスリーポイントの確率が8分の1とかで悔しい思いをしたので、1年間シュートフォーム直したりとかシュート練習をして、それが大事な場面で効いてると思います。
ーー他の選手への掛け声がチームをまとめたと思います
自分はみんなよりもそういうパッションとか声の部分でチームを引っ張っていけると思ってるんで、ベンチから出てくる分最後まで声出してチーム引っ張ろうかなって思います。
ーー明日の決勝に向けて
もうここまで来たので、最後は因縁の相手である東海を倒して優勝したいと思います。
F松本秦(スポ2=京都・洛南)

ーー早大が理想とするハイペースな展開に持ち込めた要因は?
僕たちは14秒で攻め切ることを意識していて、オフェンス回数を増やそうというふうに話していたので3Pシュートも持ち味にしていますし。自分たちが主導権を握って試合を進められた時間帯が多かったと思います
ーーオールコートでは強みをいかせていた一方で、ハーフコートオフェンスの改善点は
明日の相手は東海大だとしても日大だとしてもビッグマンがいて、ガード陣もすごく身体能力の高い上手い選手が多いので、1対1でまず勝てないとと思います。オフェンスはもちろん、ディフエェンスでも守り切らないとなので。まずはチームプレーの前に個人の1対1でしっかり守り切ることを意識したいです
ーー留学生の対応は松本選手中心でした。今日のディフェンスを振り返って
最初は結構ファウルしてしまったんですけど、後半では上手く抑えることができたと思います
ーー最後のタイムアウトでチームで確認したことは
あの場面では3点差あって、チームファウルが2個だったので、タイムアウトから戻ったら少し時間を使わせて4ファウルまで切って最後ノースリーで守り切ろうと話していました。それをしっかり味方が遂行してくれたので最後相手にタフショットを打たせることができたと思います。
ーー早大初の新人戦優勝に向けて意気込み
ここまで来たらもうやるしかないと思っているので。4連戦でみんな疲労が溜まってきているとは思うんですけど、明日は最後試合に勝ってみんなで笑顔で終われたらなと思います。