第3回に登場するのは、今年度井原組の主将を務めるMF井原幸輝主将(商4=東京・早大学院)、副将を務めるMF三戸優也副将(商4=東京・早実)、G長田謙伸副将(政経4=埼玉・大宮開成)。学生日本一に輝いた昨シーズンを振り返るとともに、主将・副将として臨む今年度の意気込みについて伺った。
※この対談は、3月4日に行われたものです。

対談中の井原
お互いの紹介
――左隣の人の他己紹介をお願いします
長田 三戸優也君です。商学部に所属していて、性格としてはすごく優しくて誰とでも仲良くできて、悩みがある子がいたら相談に乗ってあげるような人です。特徴は足が速くて、かけっこ日本代表と僕達の間では言われています(笑)。小学生の時にいたら一番モテるような、とんでもなく足が速くて、2月1日の国立でも80mくらいダッシュして点を決めています。足の速さが特徴でそれをプレーでも活かしている印象です。
三戸 井原君はとにかく主将としては日本一へのこだわり、執念が部内で一番強いかなと思っています。お兄さんが4個上にいて早稲田ラクロス出身なのもあって、早い段階から日本一を意識してやっているのを尊敬しています。本当にいつでも変わりなく高い意識を保って練習に臨んで、いろんな人のことを気配りしながらやっていて、すごい尊敬しています。多少メンタル的に弱いところもあるんですけど、そこはみんなで一緒にやっていこうかなと思っています。
井原 長田謙伸君はすごくポジティブな性格です。みんなが考え込んでる時でも切り替えて「いや大丈夫でしょ」という明るい発言をしてくれるので僕自身も何度も救われています。2年生からリーグ戦に出ていて、ゴーリーという一人しか出ない最後の砦を任されています。一年間リーグ戦に出続けてくれて、本当に日本一の立役者だと思っています。プライベートでいうと埼玉出身なんですけど埼玉愛が強いです。われわれ埼玉出身の選手がいないので、僕達がイジるとプライドを持って埼玉の魅力を語ってくれます(笑)
――オフシーズンは休めましたか
三戸 僕は就活とインフルであまり何もできなかったです。年末は結構就活で忙しくて、年始は父親の実家に帰省してそこから帰ってすぐインフルになったので年始は何もせずって感じです。
長田 僕が一番思い出に残っているのは大晦日の日にラクロスのイベントみたいなのがあって、それに同期6人くらいで行って、終わってからマザー牧場に行ってバンジージャンプを飛んだことです。これが全国優勝した年でしたし、最後気持ちよく締めれたなっていうオフシーズンで一番印象に残っている出来事です。井原君も一緒に行きました。
井原 そうですね。僕もそれかもしれないです。成蹊大学が主催しているイベントでいろんな大学や社会人のラクロスをやっている人が来て、最後に紅白戦みたいなのをやったんですけど、一応個人としても点を取れて、そのあと弾丸で「どっか行こう」ってなってずっと話してて、そこから「バンジー行こう」ってなりました。僕は高いところが無理で、絶対できないと思ってたんですけど流れで行くことになってしまって、覚悟を決めて飛びました。すっごく怖かったです。

試合中の井原
昨シーズンを振り返って
――昨シーズンの結果を振り返ってみて
井原 僕は結構一年間苦しんだというか、あまり輝かしい結果は残せなかったです。一年間Aチームでプレーさせてもらったんですけど、そのメンバーを絞る時にどうしてもメンバーに漏れることが多くて、ずっともがいていました。ただ3年生のうちに日本一を経験することは自分たちの代にとっても絶対にアドバンテージになると思ったので、必ず野澤組で日本一をとって連覇という形で自分たちの代も終わりたいと思っていました。本当に少しでも力になるように、自分もメンバーに入れるように必死に腐ることなく頑張って、一応全国の決勝ではベンチボックスに入ることができました。点は取れなかったんですけど、それまでやってきて最終的に決勝戦に出れたのでよかったかなと思っています。
三戸 シーズン始まった当初と早慶戦ぐらいまでの期間はあまり日本一は見えていなかったです。六大戦は優勝したんですけど日本一になるようなチームには正直あんまり思えてなくて、早慶戦も大敗してしまって、その後の最強決定戦という試合でもよくない負け方をしてしまって、あそこがチームの底だったかなというのはあります。そこからリーグ戦期間中にチームが成長していけたかなというのは感じました。一点差ゲームを勝ち切ってどんどん勝負強くなって、だんだんチーム目標にしていた10ー4で勝つ、点をとって勝つというのを体現できるようになりました。シーズンを通した成長が野澤組の大きな部分だったかなと思っています。
長田 昨年の結果を振り返るとこれ以上ない成績だったなと率直に思います。その中で自分自身がポジションリーダーとして野澤組の人たちと関わりながら一年間、優也が言ったみたいにシーズンの初めから10ー4で勝つというのを目標に掲げていました。そこに足りないものを常に考えながら、それこそ六大戦、早慶戦、リーグ戦とずっと積み上げてきたという形だったので、その中で一個一個課題をクリアしながらチームとしてどんどん上達してる実感はありました。それが最終的にチームとしてうまくいって全国大会決勝まで行くことができて、一位を取れたというのが井原組にとってもいい経験でしたし、野澤組には結果が残ったことに対する感謝の気持ちが大きいです。
――昨シーズンで印象に残っている試合は
長田 いろいろあるんですけど、一番はやっぱり10月20日の日体との関東FINAL4かなと思っています。関東FINAL4は負ければ4年生が引退、勝てば全国という一番プレッシャーがかかる試合です。野澤組の一個前の田中組はそこで負けてしまって涙を呑んでいたので、そこに対してもう一度チーム一丸となって向かっていけて、結果としては10ー7で失点数は多かったですけど10点取るというチームが一番やりたいことをできました。大一番の試合でチーム目標を達成できたのですごく印象に残っています。
三戸 FINAL4で勝った瞬間は、すごくほっとしましたね。これでひとまず全国に行けるっていう。でも最後にやった国立での試合が僕的にはすごい印象に残っていて、やっぱり国立の舞台というのは一生記憶に残る試合だったと思っています。控え室に行く通路にサッカーの超有名選手のサインがあったり、世界陸上を走った人のサインがあったりっていうので、そういう人たちと同じ舞台に立てたんだなっていう点で印象に残っています。あとは個人としても点を取ることができたので、点を取った瞬間の景色はずっと忘れないだろうなっていうので全日(全日本選手権)の決勝が印象に残っています。
井原 僕は前半戦になるんですけど、5月くらいにAチームで調子が上がらなくて、Bチームに落ちちゃった時のBチーム六大戦の早慶戦です。本当に直前に落ちてしまったので結構落ち込んでいたんですけど、3点ビハインドの状況で一人で3点取って同点に持っていって、そのあと逆転することができました。自分が勝たすことができたっていう実感がありましたし、ちょうどその日Bチームですけど慶應との試合ということで全員が応援に来てくれていました。決めた時のスタンドの沸き具合とか、あとから写真とか残ってたんですけど、その瞬間スタンドの全員が喜んでくれているのを見て、本当に結果を出せて良かったし、これだけ応援してもらえるのはすごい心強いなと思いました。 あとは出てないんですけど、リーグ戦予選の最後の中央戦です。そこは早稲田がFINAL4進出と順位が決定していたので、言ってしまえば消化試合でした。今まで出れていない自分と何人かの同じポジションの人たちが一人はどっちか出せて、調子が良ければ二人ともベンチに入れるって言われたのですごい目の色変えて2週間くらい取り組んで、個人的にも調子は良かったんですけど、選ばれることはなかったです。そこでちょっとスイッチが切れかけた部分があって、すごい三戸くんとかにも相談していました。でもその時の悔しさが原動力になって「ここで折れたらだめだ」と思ってもう一踏ん張りできたので、最後の決勝の舞台で試合に出れたのかなと思います。

対談中の三戸
役職について
―― 今の役職についた経緯を教えてください
三戸 副将を決める時にまずは立候補者を出して、その後事前に集めたフォームをもとに推薦された人も出て、その出揃った候補者から決めました。立候補したのが僕と謙伸で、結構他にも推薦された人がいて、その中でだんだん一人一人について深掘りしていきました。
井原 その前に副将に求める人物像を全員であげて、それにマッチするかどうかもみんなで話し合いました。
三戸 話し合いを何回か重ねて、最終的には投票で得票数の多い人って感じで決まりました。
――昨年と違い、副将が二人になった背景は何ですか
長田 二人になった背景としては、わりと例年複数人で去年が異例だったっていうのもあります。井原組自体人数が多いのと、その中でバランスだったりとか、あとは井原を支える上でどういう動き方がいいのかって考えた時に、自分は2年生から試合に出てて試合経験があるっていうのは一個メリットとしてあるし、三戸だったらいろんなところに気を配れるっていう3人のバランスとかも踏まえた上で副将を二人置くという感じになりました。
――主将はどのように決まりましたか
井原 主将も最初は立候補制で、僕ともう一人が立候補してくれました。僕は一年生の頃から学年キャプテンとしてやっていて、日本一を夢見て下級生の頃から自分たちの代がどう優勝するのかを考えてきたので、やりたいというかは自分がやるべきかなと思っていたので、僕は自信を持って立候補しました。決め方としては、副将と同じで主将に求める人物像を挙げてもらった後に、立候補した二人が退席して、二人がいない中でお互いのいいところ悪いところをあげてもらった感じです。最初それからすぐに投票していったん自分に決まったんですけど、もう少し時間をかけるべきっていうのを同期のメンバーが言ってくれました。それはそうだなと思って、今までやってきたからそのままお願いするというわけじゃなくて、しっかりどういうところが必要か話し合って細かいところまで求めてくれたので、最終的に多数決で決まったんですけど、あれがあったからこそより一層気が引き締まりました。みんなが選んでくれたからには責任を持ってやらなくていけないなと思っています。
―― 井原さんからみて前主将の野澤さんはどんな存在でしたか
井原 なんというかすごい人だなと思っていて。一言で表せないんですけど家が近所というのもあってすごいプライベートでも関わる機会が多くて、自分が一年生の時から二年生の学年代表としてすごいコミュニケーションを取ってくれました。本当にチームのために動く人というイメージが強くて、細かいですけど合宿の時の荷物の運搬を誰よりも早く来て先輩である野澤さんがやっていたりだとか。去年の主将として本当に彼自身代表経験があるからこそすごい高いレベルを常に求めてくれて、それを僕たち下級生にもわかりやすく浸透させてくれたというところもあります。僕としてはすごい選択に迷った時に野澤さんだったらどうするかというのを二年生、三年生の時から考えるようになっていました。行動の指針として野澤さんの行動パターンというか、どうするか考えるのが勝手に染み付いてました。
――お互いを主将・副将として見た時にどんな印象か
長田→井原 やっぱり一個思うのは、組織に対していろんなことを考えてるし、その中で自分の目指す組織像っていうのがあって、そこに対してどうすればそれがうまくいくのかを改革しようとしてるなっていうのは印象としてあります。例えばアップであればちょっとトレーナーとのコミュニケーションがうまく取れてなくてアップが全体的に遅くなっちゃうことが多くて、その中で学生主体でやってみようっていうのをしたりとか。印象としては試行錯誤しながらチームをいい方向に進めようとしてるっていう感じです。
三戸→井原 井原は毎日変わらずに妥協しないで常に周りを見てやっているなっていうのがすごい印象としてあります。自分の場合だと日によってやる気が出ない日とか、自分のことだけでいいやとか思っちゃうんですけど、井原は毎日変わらずにチームを良くするためにチームの練習の雰囲気とかを常に意識しながら来てくれています。それは主将としての責任感の強さなのかなと思っていて尊敬しています。
井原→長田・三戸 僕は優也も言ってくれたように同じことを求め続けて、基準に達してなかったらひたすら同じことを指摘、発言することが多いです。多分中にはまた言ってるなって思う人もいると思うんですけど、そういう時にこの二人がびしっと言ってくれます。特にプレー面での指摘とかが響くというか、自分とは違った言葉の重みが二人にはあると思っています。優也はすごいチーム全体のことを見てくれていて、学年とかABCチームありますけど、そこも関係なくいろんな人の声を拾おうとしてくれています。謙伸もそういうところをやってくれているんですけどやっぱり2年生から出ているし、2年生の最後のFINAL4で決めれてしまったっていう一試合の大事さとかを知っているので、発言の重みが人一倍あるしまわりもそれが響いているのかなっていう印象はあります。
――チームの始動が他の大学に対して遅れていますがそこについてはどうですか
井原 遅れているし、今年は目標を全日本選手権優勝と去年の国立で社会人を倒すことにひと段階あげました。本当に去年と同じペースでやっていても早慶戦にまた負けちゃうし、リーグ戦にも間に合わないと思うので、何段階も基準を上げて、ペースというか練習の一回一回の質にこだわらないといけないと思います。あっという間に早慶戦を迎えちゃいますし、リーグ戦も開幕してしまうと思うので、それの焦りというか時間がないという点はすごく感じています。ただ全日本選手権を経験した3年生がたくさんいますし、2年生も何人か出てくれていたのでそこの経験値っていうのは他大学にはないというか、得ていないものだと感じています。そこに出ていたメンバーがどれだけ天井を決めずにチームを引っ張っていけるかがここから先大事かなと思っています。
三戸 他の大学より遅れていて、合同練習とか合同試合とかやっていく中で多少自分たちの完成度に不安が出つつあるというか、ここからさらにギアを一段階上げていかなきゃなと思っています。最近幹部も目の色を変えてやろうとしてるんですけど、井原も言っていた通り、去年の年明けから2月までの他大が経験できなかった部分の経験値はすごく大きいです。野澤さん中原さんっていう日本代表を経験している人たちと少しでも長くできたのがとても大きな経験だったので、それをAの人たちのレベルでも維持してさらに進化させて、そこに新たに加わったメンバーを追い付かせることをしていければなと思っています。
長田 二人が言ってくれたように、やっぱりシーズンが始まるのが遅れてて焦りっていうのももちろんあります。でもその中で結局できることは変わらないと思っていて、どの大学も同じように一日が過ぎて、だいたい同じような練習をするので、そこで差をつけるとしたら一回一回の練習にどれだけこだわれるかっていうところだったり、練習試合に対してどれだけの熱量を持って取り組めるのかっていうところだと思います。チームの完成度っていうところに焦りはもちろんあるんですけど、しっかり早慶戦っていう長期的な目標に向かって、どうやってそこでありたい姿に対して標準を合わせていけるのかっていうのはすごく楽しみなところではあります。

試合中の三戸
今季のチームについて
――今季のチームスローガンは何ですか
井原 チームスローガンは「PULSE」です。英語で脈とか行動って意味なんですけど、今年はチーム理念を指名を全うするチームにしました。26年度の井原組が終わった時に全員がもちろん美しい形で終われれば喜ぶ人もいると思うんですけど、最後メンバーに入れなかった人もいる中で全員が心の底から悔しがったりとか、落ち込んだりとかそういう終わり方ができればそれは全員が部活に本気で取り組めたのかなと思います。そのためには一人一人がどうチームに貢献できるのかを常に考えて、使命を全うすることが大事だと思ったので理念として使命を全うするチームっていうのを置きました。スローガン自体は理念をどう定着させるかっていうものだと思っていたので、最初みんないろいろかっこいいのを考えてくれて、それを理念と結びつけていきました。同期の中島光喜くん(文構4=東京青稜)が「PULSE」っていうのを結構序盤に提案してくれて、初めはあまり受け入れられていなかったんですけど、一人一人がチームの脈として働く、脈って止まってしまうと組織全体が機能しなくなってしまうものだと思うので。すごいそれはチームと同じだなと思って、一人でも頑張り続けてその脈を流し続ければ浸透すると思うし、逆に一人でもそういうのをサボってしまうと組織がまた回らなくなってしまうっていうのをうまい具合に表している言葉かなと思ったので「PULSE」にしました。
――去年と違う今年のチームの色はありますか
三戸 4年生の色が全然違うなと思っています。去年はわりと野澤さんにみんなでついていくチームだったかなと思うんですけど、今年の井原組は幹部をやっている人たちがみんな我が強くて、いろんな意見を持って発信してくれる人たちで、幹部全員でチームを引っ張っていくという雰囲気があります。それに加えて幹部じゃない人も各々置かれた立場で自分の役割に本気になれる人が多いです。例えば応援を仕切っている人だったら今までやったことのない応援に挑戦したり、試合の配信をする人も任されたら自分なりに本気でやってくれる人とか、そういう人たちの集まりなので全員主体性、当事者意識という言葉がしっくりくるかなと思っています。それを強く感じていて、チーム全員が使命を全うできるような雰囲気になっていくんじゃないかなと感じているところです。
長田 僕も雰囲気とかは似たような感じで、やっぱり4年生が各々意見を自由に言える環境で、その分色としても自由で活発な雰囲気なのかなと思っています。それは多分4年生結構みんな思ってるところなんですけど、戦術面で言うとディフェンスに関しては昨年よりも小さく守って、その中で自分のゴーリーのセーブだったり連動でボールを奪ったりするところからオフェンスにつなげていこうというのを今年は去年よりも意識してやっているところです。なのでディフェンスからオフェンスに参加するラクロスが野澤組の魅力でもあったと思うんですけど、今年はさらにそれを発展させてより面白いラクロスが見せれるんじゃないかと思っています。
井原 新チームは三戸くんが言ったこともそうなんですけど、自分だけじゃなくて同期全員が、僕たちの学年が結構同期愛が強いというか、この人が頑張っているから俺も頑張ろうっていうモチベーターになる人がたくさんいるなと思っています。そういう人たちが学年ミーティングを年末年始から重ねていく中で、一人一人に自覚が芽生えて、目の色変えてチームのために行動している人が増えているので、そういう人が増えていくことで下級生にも変わったなっていうのが伝わってより良いチームになっていくかなと思っています。あとは上下の壁もそこまでないので、今新2年生も結構Aチームにたくさん入ってるんですけど、彼らがどれくらい自我を出してぐいぐい先輩たちの中に入り込んできてくれるかがすごい楽しみだなと思っています。
―― 4年生が抜けての練習はどんな雰囲気ですか
井原 本当にそれがここ最近の悩みというか、少し危惧している点ではあって、野澤さんほど強くいう人がいない、僕が怪我していて練習に入れていなかったっていうのもあります。これまでは野澤さんが本当に基準を示してくださって、それができていなかったらはっきり厳しく言ってくれるし、できていたらそれはそれで盛り上げてくださっていました。対して自分たちは良く悪くも楽しく練習できているんですけど、そういう一つの軽いミスであったりとかを流してしまっている雰囲気があるので、全員でいい雰囲気でできているからこそ上級生を中心にもっとお互いが質の高さを求めていかないといけないなと考えています。
三戸 ミスであったりとか、本当に細部まで詰めるっていうことは全然足りてないところだとは感じているんですけど、裏返すと去年よりはミスをできる環境というか、いい意味でミスを恐れていない人が多いのかなと思っています。新しくAチームに入ってきた2年生がミスを恐れて小さいプレーをするのではなく、躍動して思い切ってプレーしてくれているのはいいところだと感じています。ただ、そういう小さなミスを詰めていかないと日本一の強い組織にはならないと思うので、そこはやっていきたいと思っています。
長田 昨年やっぱり野澤組のシーズンが2月まであって長かった分、Aチームにいた下級生はAでプレーするのが長かった裏返しで、逆にいなかったメンバーはB・Cチームにいるのが長かったことがひとつ課題かなと思っています。どうしてもAとBでは求められるものも全然違うし、練習の強度や雰囲気も違う中でそこにまだ適応できていないことが課題としてあるかなと思います。なので今の練習面での課題でいうと、Aの基準にチーム全体が合わせること、その中で幹部やポジションリーダーといった去年出ていた人たちを中心に、基準を引き上げていく必要があると思っています。

対談中の長田
六大戦に向けて
――六大戦がまもなく始まりますが心待ちとしてはいかがですか
長田 まだそんなに六大戦が始まるなって感じはしないです。チームとして基礎技術の向上に励んでいるということもあって、そんなに実践を重視してやっていません。その中でなんで今基礎技術の向上を中心にやっているかを考えた時に、早慶戦に今4年連続で負けていて、そこにしっかり標準を合わせたいと考えています。その時に目先の六大戦を優先するんじゃなくて、基礎技術を中心にやっていこうっていうのがチームのテーマとしてあります。六大戦に関していうなら、基礎技術の向上に加えてもちろん試合の勝敗も早稲田として戦う上では絶対に勝たなければならないと思っています。でもそれと同じくらい一人一人の技術が上がっている実感が感じられる試合になるといいなと思ってます。
三戸 昨年王者として、ちゃんと結果を出していかないといけないなとは思っています。最近合同練習とか、早稲田の練習に他の人が何人か入ってきてくれているんですけど、「これが日本一のチームか」みたいな、「日本一のマインドセットってこういうものなのか」っていう発言をちらほら耳にします。日本一のチームとして見られるということを意識して、しっかり相手を圧倒して勝ちたいです。去年良かったこととしてシーズンを通して全員が成長できたことが挙げられます。六大戦は全員に機会を与えて、結果もこだわるんですけど全員が公平に機会をもらえるような方針で行くので、勝ちにこだわりつつも全員の成長を優先していきたいと思っています。
井原 さっき謙伸も言ってくれたんですけど、早慶戦に4年連続負けている中で、去年は日本一になったんですけどやはり前半の完成度っていうのが課題として残っています。今年は早慶戦も絶対に勝ちたいと思っていますし、去年と同じペースで成長しても絶対に間に合わないと思うので、六大戦は個人の成長もそうですけど、六大戦から完成度をあえて求めてたいてます。そう全員を出す中でひとつの形を作っていければ、早慶戦・リーグ戦と戦いやすくなっていくんじゃないかと思います。
――六大戦の目標は
井原 チームとしては、六大戦優勝を目標にしています。六大戦に優勝すると、毎年関西の優勝校とプレシーズンマッチという形で6月に関西に遠征する機会があります。やはり昨年全国を経験して、遠征って意外と疲れるなっていうのをみんな感じたと思います。そういう経験を前半のうちにできる、全国前にできるのは結構大きなメリットだと思うので、試合数が増えるというのもありますけど、優勝を通して地方への遠征も経験できたらなと考えています。特に日本一に近づく上で、もちろん全員が成長する機会でありながらも結果にこだわっていきたいなと思います。
三戸 個人としては毎試合点を取りたいと思っています。去年自分は要所要所の部分で点を取ることが多くて、勝負強さを発揮できてはいたんですけど、今年は4年生として要所で取っていればいいというわけではないです。チームを勝たせられるようにコンスタントに点を取っていきたいなとは思っています。
長田 個人としての目標は、まずはゴーリーなのでしっかりセーブして失点を減らして、チームの勝ちに貢献するというのがひとつあります。もう一個はいわゆるクリアというディフェンスからオフェンスにボールをつなぐところです。昨年はその役割を野澤さんが多く担ってくれていて、そこがいなくなった分自分がやらなきゃいけない役割が増えていると思うので、そのクリアの面でしっかりチームに貢献できるように六大戦は頑張りたいです。

試合中の長田
今後の目標
――今季の個人としての目標は
長田 昨年は割とシーズンとしては結構良かったと思っています。関東のベスト10も取れたというのがあるので、引き続きタイトルというのは狙っていきたいです。ベスト10は取れたんですけどセーブ率のタイトルは取れなかったところがあるので、そこの二冠を目指して個人としては頑張りたいと思います。
三戸 前半シーズンでいえば、早慶戦MVPを目指したいなと思っています。シーズン全体で得点王はちょっと吉田宗一郎(教4=東京・早実)に勝てる気がしないので。自分は1on1が得意で、その一対一の部分では日本の学生だったら誰にも負けないような選手になりたいなとは思ってます。副将というところでは、自分のことだけではなくてちゃんとチーム全体を見続けるっていうのを意識したいです。少しでも多くの部員が達成感を感じられるようにするために、一人一人に向き合っていきたいなって思ってます。
井原 僕はこれまでずっとチームのことばかり考えていて、自分の成長にあまりフォーカスできていなかったです。今年は主将としてチームのことを考えながら、一年間を通して一番成長する選手になりたいなと思っています。本当に一年生の頃から支えてくださってる先輩方とか、自分の兄貴ともう一人その代の方がコーチしてくださったりとか、重なってはいないんですけど4つ上の人や斎藤組の方とかいろんな方々に支えてもらった代だと思うので、そういう思いを背負って早慶戦を戦って一点は取りたいなと思います。さっき印象に残っている試合で挙げたように、自分で決めて周りが湧くっていうのはすごく嬉しいので、それをAチームの試合でたくさん生み出せるように頑張りたいと思います。
――ラストイヤーにかける思いとは
三戸 まず結果の面でいうと、絶対に全日本選手権で優勝したいと思っています。去年は全学で優勝することを目標にしていて、全学で優勝した後は本当にやりきったなとは思っていました。けど全日で負けて嶋田雄二監督(平成7政経卒=神奈川・桐光学園)が、「いくら学生日本一になっても、最後の試合というのが四年間の一番大きな記憶になる。最後の試合が締めくくるものになるんだよ。」と言っていて。去年全日で負けてやっぱりまだやりたいというか、もっと頑張りたい、まだやり足りないという思いが自分の中で出てきたので、4年間終わった時にそういう気持ちを持って終わるのは嫌だと思いました。今年一年は全てにおいて妥協せずにやり切りたいと思っていて、その結果が全日本選手権優勝であればいいなと思ってます。
長田 ラストイヤーというところもあるので、三戸と同じように一番は必ず目標を達成して終わりたいという気持ちがあります。大学四年間をラクロスに費やすという選択をした中で、結局自分たちの代の記憶が一番残ると思いますし、一番責任持って戦わないといけないところだと思います。自分の選択を肯定するというか、そのためにもチームとして特に昨年の目標であった全国大会優勝というのを達成してその達成感ややりがいみたいなものを感じました。もう一度味わいたいなとは思っているので、自分自身チームに関しても個人に関してもコミットして必ず目標達成できるように頑張っていきたいと思います。
井原 結果の面だと二人が言っているように目標を達成することだと思っています。あとは同期含めて本当に熱い思いを持った人たちばかりなので、Aチームで出る人はその人たちの思いを背負って、全日本選手権優勝を達成して、全員で喜びたいというのが一番にあります。あとは早稲田ラクロスの歴史の中でも2018年2019年と連覇した代が最強世代と言われている中で、今年も連覇のチャンスがあります。その時よりも圧倒的な強さを持って野澤井原組のこの二世代が最強世代というのを新たな歴史として作りたいなっていう大きな野望があります。
ありがとうございました!
(取材・編集 高津文音)

◆三戸優也(みと・ゆうや)(※写真右)
2004(平16)年5月17日生まれ。東京・早実高出身。商学部4年。166センチ、67キロ。最近はスパジャポに行ってみたいと話す三戸選手。温泉やサウナといった身も心も整う場所が好きなようです!
◆長田謙伸(おさだ・けんしん)(※写真左)
2005(平17)年3月23日生まれ。埼玉・大宮開成高出身。政治経済学部4年。175センチ、71キロ。映画館や荒川の河川敷の夕陽を見るのが好きだと話してくれた長田選手。ふとした瞬間に垣間見えるロマンチックな一面にも注目です!
◆井原幸輝(いはら・こうき)(※写真中央)
2004(平17)年5月27日生まれ。東京・早大学院高出身。商学部4年。171センチ、73キロ。音楽への愛と情熱は誰にも負けないという井原選手。一番好きな歌手は優しい歌声が魅力の幾田りらさんだそうです!