Sprout Camp/明大戦 3月16日 慶應義塾大学日吉記念館
Sprout Camp2日目は1日目で別グループに所属した明大と対戦。試合は勝敗に関係なく3セット行われ、最終セットは15点マッチのルールだ。1セット目、中盤追い詰められる場面がありつつも、最後はOH小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)が3連続で得点を決め、先取する。2セット目は選手を変えながら、1セット目の勢いを保ったまま連取。勝利が決まった3セット目はメンバーを大きく変え、接戦を繰り広げる。最後は相手に流れを渡し、13-15でセットを落とすが、セットカウント2ー1(25ー23、25ー20、13ー15)で勝ち星をあげた。
第1セットはMB菅原啓(教3=山形南)のクイックで先制点を取ると、その後も小野のバックアタック、OP徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)のストレートコースのスパイクとテンポ良く攻撃し、点を重ねていく。中盤は明大の勢いある攻撃に崩され始め、17-20と3点差をつけられた一方、早大のタイムアウト後はリベロ布台聖(スポ3=東京・駿台学園)を中心に積極的に声を掛け合い、チームを盛り上げていく。最後は小野がスパイクを決めると、サーブに下がった後には2連続のサービスエースを獲得し、25-23でセットを先取した。
2連続サービスエースを決めた小野
続く2セットも序盤からスパイカーが躍動し、好調に試合を進めた。ブロックを飛ばすOH佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園)のスパイク、MB麻野堅斗(スポ3=京都・東山)のクイック、真下に突き刺さる小野のスパイクと多彩な攻撃を魅せる。その後もブロックポイントを決めるなど、押す勢いで相手のミスを誘い、20ー11まで点差を広げた。終盤はメンバーを大幅に変えた早大に対し、相手も粘りのプレーで詰めてくる。2連続失点の中、途中出場の畑虎太郎(スポ4=福井工大福井)が4年生としての意地を見せ、スパイクを決め切った。序盤の点差もあり25ー20で今セットを終え、この時点で勝利が決定。
サーブを打つ菅原
大幅にメンバーを変えて挑んだ第3セット。新入生のセッター瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北)のトスから佐藤がバックアタックを決め、早大が先制点を挙げる。チームに合流して間もない瀬川と麻野のコンビネーションも印象的だった。互いに取っては取られる展開が続くも、ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)のバックアタックが決まり、早大が一歩出たところでコートチェンジ。終盤は相手のミスもあり13ー12と1点差を保っていたが、相手の攻撃からボールをつなぐことができず、3連続失点。13ー15で最終セットを落とした。
スパイクを打つ佐藤
今年初めて開催したSprout Camp。新体制で初めて挑んだ試合だったが、新入生を含めチーム全員で戦った2日間だった。2日目の試合では、第1、2セットで多くのスパイカー陣が活躍を見せ、大幅にメンバーを変えて挑んだ第3セットも新入生、上級生が共に戦う姿が見られた。昨年度からチームの中核を担ってきた新4年生を中心に、前田凌吾主将(スポ4=大阪・清風)が引き続きチームを引っ張っていく。メンバーも昨年とほぼ変わらないかたちでの編成になるため、さらなる躍進が期待される。チーム力は時間をかけて鍛えていくことになるだろうが今回の大会で新入生を含め、新体制で新たな可能性を見出すことができた。春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)は4月12日開幕。コミュニケーションを大切に、チーム全員で「異常を極める」姿に期待したい。
(記事 芦刈れい、写真 井口そら、井口瞳)
セットカウント | ||||
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早大 | 2 | 25-23 25-20 13-15 |
1 | 明大 |
スタメン | ||||
アウトサイドヒッター 佐藤遥斗(スポ3=東京・駿台学園) アウトサイドヒッター 小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー) ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ3=京都・東山) ミドルブロッカー 菅原啓(教3=山形南) オポジット 徳留巧大(スポ2=長野・松本国際) セッター 前田凌吾(スポ4=大阪・清風) リベロ 布台聖(スポ3=東京・駿台学園) |
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途中出場 | ||||
梶村颯汰(スポ4=東京・安田学園) 板垣慧(政経4=京都・洛南) 畑虎太郎(スポ4=福井工大福井) 伊東昌輝(商3=山梨・日本航空) 大坊心彩人(商2=岩手・不来方) ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大) 瀬川桜輝(スポ1=宮城・東北) 本多心(教1=東京・早実) |
コメント
梶村颯汰副将(スポ4=東京・安田学園)
――2日間を振り返って
チームで言うと、反省点を挙げるとしたら1日目はやらなければいけないことが噛み合わないことが多くてコミュニケーション不足が見られたので、やってきたことを100%発揮する意識が足りなかったと思います。良かったところは、今日に関してははリフレッシュしていい空気感、コミュニケーションをとってダイナミックなプレー、挑戦的なプレーが見られたので「挑戦」という意味だとすごくいい1日だったと思います。個人の面では、反省点は特にないと思っていて、声掛けやプレーもチームに貢献できたと思いますし、自分にとっては良かったです。運営としては前例がない大会ということで、多少の運営ミスとかもありましたが、大学バレー界で見たら必要な一歩だったと思うので、今後の大学バレーの発展のために自分たちが一歩踏めたことが有意義だったかなと思います。
――サーブの調子が良いように見えましたが
今年サーブに力を入れているので、自分の武器を大事にして取り組んでいきたいと思います。
――春季リーグ戦に向けて意気込みをお願いします
春季リーグ戦は勝ち負けを僕は求めていなくて、最後にインカレで笑えるように、春リーグをいい挑戦ができる舞台として全員が意識を統一した上で取り組めたらなと思っています。個人としては試合に出たいという気持ちはありますが、チームに対して貢献できるように頑張ります。
伊東昌輝(商3=山梨・日本航空)
――2日間を振り返って
チームの中で、大会の趣旨が新体制のお披露目や若い選手が出るということだったので、そこでチーム全員で2日間の試合をどう取り組むかを意識してプレーしていました。それが今日チームとして出せたのではないかなと思います。
――今回、初めてリベロのユニフォームを着たと思いますが
早稲田のリベロのユニフォームを着てプレーするのが憧れだったので、いざこういう大きな会場を用意していただいて、自分がそのユニフォームを着てプレーできたのは、すごく嬉しかったです。
――声出しは意識していますか
自分が1年生の時、リベロだった荒尾さん(荒尾怜音、令6スポ卒=現ヴォレアス北海道)と布台さん(令6社卒)が自分の中でのお手本で、それを見て学んだので、自分もできないなりにも体現しようと思っていました。
――春季リーグ戦に向けて意気込みをお願いします
まだまだチームとしては作れておらず完成していない状態ですが、その中でも全日本インカレ優勝を見据えて一つのスタートとして、しっかりと結果ではなく過程を重視して全力で頑張りたいと思います。個人としては、出るチャンスがあれば全力で掴みに行くということを意識していきたいと思います。
小野駿太(スポ2=静岡・聖隷クリストファー)
――2日間を振り返って
(公式)試合とかではなくて、練習試合のようなイベントは初めてだったので、最初は緊張したのですが、イベントとして楽しむことができたし、お客さんとも交流できて良かったのかなと思います。
――サービスエースを決めた時の気持ちは
攻めるつもりだったので、一本目は意図せずあのコースに行ってしまって少し焦ったのですが、結果的に入って、攻めの姿勢が報われたのかなと思います。二本目は軽く打ったのですが、なぜか決まってしまいました。自分が狙ったコースではなかったのでその点ではあまり喜べはしないのですが、あの点差で決められたというのは自分としては良かったかなと思います。
――春季リーグ戦に向けて意気込みをお願いします
勝ち負けではなく、自分らしさを出して、早稲田に少しでも貢献できればいいなと思います。
大坊心彩人(商2=岩手・不来方)
――2日間の試合をセッターとして振り返って
こういう舞台を経験できたということがプラスなのかなと思うのですが、プレー面ではまだまだで、メンタル面でも足りていないなという風に振り返っています。
――試合に出場する際の心境はいかがでしたか
緊張しました。ただ、声を出そうとか自分にできることをちゃんとやろうかなという気持ちでした。
――春季リーグ戦に向けて意気込みをお願いします
春季リーグ戦では出場機会があるか分からないですが、ベンチに入るかどうかというところに入り込めるように、自分をアピールしていければいいなと思っています。
徳留巧大(スポ2=長野・松本国際)
――2日間を振り返って
Sprout Campという今までにないことをやるというのと、練習試合でも公式試合でもない緊張した場面で行うということが気持ち的には少し複雑でした。春リーグなどは固定メンバーだと気持ちが作れるし、ずっと出てずっと調子がいいというタイプなので、コートから出ると集中力が切れるという自分の甘さが出てしまったかなと思いました。松井先生が言っていたように、バレーだけでなくみんなの交流を増やすという意図で行われたので、そちらも意識しなくてはいけなくて大変でした。
――サーブが変わったように見えましたが、いかがですか
打つ場所は変えずにフォームを意識するようにしていました。今年の目標が「ダイナミック」で、低くて早いトスばっかり打っていると小さくなってしまって、去年はそれが出てしまっていたので、治せる期間に大きなフォームでというのを意識しています。まだ春リーグまで時間があるので、それまでに合わせられればいいなと思います。
――春季リーグ戦に向けて意気込みをお願いします
去年と今年の春季リーグ戦での違いを見せるのとともに、(全日本)インカレから変わったところを見てほしいと思います。何が進化したとかチーム全体であると思うので、勝ちにこだわるだけではなく、みんなが思い描いたバレーが優勝というところにつながればいいと思いますし、自分がまずは自立してプレーできるように頑張りたいと思います。
ローゼンマーク有廉ジュニア(スポ2=茨城・土浦日大)
――2日間を振り返っていかがでしたか
スプラウトキャンプが初めて行われた大会だったので、大会の雰囲気も(いつもと)違いました。春リーグとかは1年生が全部環境を整えていたりするのですが、今回は先輩たちも会場の設備を手伝っていたり、観客の方と一緒につながりを持つ大会でした。試合については、去年はずっとオポジットをやっていたのですが、2月からミドルを始めました。松井監督に「ミドルもオポジットもできるように」と言われたので、自分としては良かったのではないかなと思います。
――ポジションの使い分けは難しいですか。また、やりやすいのはどちらのポジションですか
1番難しいのはブロックで、ミドルはサイドもパイプも全部行かなきゃ行けないのですが、オポジットはサイドとパイプだけなので、ミドルの時は周りを見やすくするために遠くの方を見たりして意識しています。個人的にはオポジットの方がやりやすいです。
――試合に出る機会も多かったと思いますが、いかがでしたか
チームに貢献できたかはあまり分からないのですが、自分がやるべきことはできて会場を盛り上げられたのではないかなと思います 。
――春季リーグ戦に向けての意気込みをお願いします
まだメンバーが固定されていないのですが、メンバーに入れるよう努力していきたいです。