東西伝統の一戦は3年連続となる敗戦 シーズン開幕に向けて大きな課題が残る結果に

ア式蹴球男子
試合結果

第101回早関サッカー定期戦

2025年3月10日(月)18:30 Kickoff

@大阪・万博記念競技場

試合結果

チーム 前半 後半 合計
早大 0 0 0
関学大 0 1 1

得点者

後半

36分 相手

スターティングイレブン

 東西の伝統校同士の一戦、第101回早関サッカー定期戦が大阪・万博記念競技場にて行われた。関学大との直近10年間の定期戦での対戦成績は4勝2分4敗とほとんど互角のア式蹴球部(ア式)。この試合は前半から相手のサイド攻撃に苦しみ、主導権を握られる。それでもGK海本慶太朗(スポ3=大宮アルディージャU18)の好セーブもあり0-0で前半を折り返す。後半も立ち上がりは相手のペースで進むが、途中出場のMF柏木陽良(スポ3=鹿島アントラーズユース)を中心として徐々に流れを取り戻す。しかし81分、相手の右サイドの攻撃から先制点を献上してしまう。同点に追い付きたいア式だったが、得点を最後まで奪えず。関学大相手に3年連続の敗戦となった。

ボールを運ぶ鈴木

 前半の立ち上がりはなかなかボールが落ち着かない展開が続く。25分には相手のFKから決定機を迎えるも海本が好セーブを見せてここを凌ぐ。30分、左サイドでFKを獲得したア式。キッカーはDF伊藤稜介(スポ2=ジュビロ磐田U18)、左足のクロスボールをFW鈴木大翔(スポ3=ガンバ大阪ユース)がボレーで合わせるも枠を捉えることはできず。その後は相手の左サイドからの攻撃で何度もピンチを迎えるも、粘り強い守備を見せて前半を0ー0で折り返す。

ボールを回す尾崎凱琉(スポ2=大阪桐蔭)

 後半開始直後に鈴木のクロスからMF山市秀翔主将(スポ4=神奈川・桐光学園)にシュートチャンスが訪れるもうまくミートすることはできず。その後は相手がア式ゴールに迫る展開が続くも、海本の好守もあり得点を許さない。流れを変えたいア式は63分に柏木とMF谷村峻副将(スポ4=FC東京U18)を投入する。すると直後に柏木が中盤をドリブルで突破しシュートまで持ち込むも、このシュートは枠の上に外れてしまう。76分にはMF本保奏希(スポ4=JFAアカデミー福島U18)が中盤をドリブルで突破するも、相手DFの集中した守備でシュートを打つことはできず。すると81分に試合が動く。相手右サイドからのクロスを一度はア式DFが弾いたものの、こぼれ球を左足で押し込まれて先制を許してしまう。同点に追い付きたいア式は直後に柏木がFKで直接ゴールを狙うも相手GKの好セーブに阻まれてしまう。その後DF佐々木奈琉副将(社4=新潟・帝京長岡)、本保がシュートチャンスを迎えるも、どちらも枠を捉えることができず。0ー1のまま試合終了となった。

試合後の両チーム

 戦術の部分で戦う試合ではなかったからこそ、個人の能力や強さの部分での力負けを痛感するゲームとなった。「個人の盤面でほとんど負けていた」と試合を振り返った兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)は「この差を埋めるには日常の部分でやっていくしかない」と話す。今季の目標である関東リーグ2部優勝、1部昇格に対して「まだまだ大きな距離がある」と現在のチーム状況を語ったのは主将の山市。まだシーズンが開幕していないことが今のチームにとっては救いだ。3年連続の開幕出遅れということになれば、昇格という目標から大きく遠ざかることになる。個人としてもチームとしても課題と向き合い、開幕時に万全の状態になることを期待したい。

(記事、写真 和田昇也)