浦田が3位入賞! 4年生が貫禄を見せつける

男子アーチェリー

 関東学生個人選手権(個選)予選から2週間。関東の学生ナンバーワンアーチャーを決める関東学生個人選手権の本選がこの日行われた。今大会には今年6月の全日本学生王座決定戦(王座)をもって引退した4年生の選手も出場。浦田大輔(基理4=東京・早大学院)が3位に入り、表彰台に立つなどチーム上位を4年生が占め、その貫禄を見せつける結果となった。

 前日に行われた女子同様、穏やかな気候の中行われた前半。引退から2カ月経った4年生がスタートダッシュを決める。前男子主将の中野勇斗(商=東京・早大学院)は3エンド終了時点で3位に立つと、杉田蒼月(教=東京・麻布)も4エンドまで10位以内をキープ。山本も一時は上位20人に入るなど、今年の王座メンバーでもある4年生がさすがの行射を見せた。その中でも際立ったのが浦田だ。「後半すごく点数が下がってしまった」と中野が苦笑いしたように、他の4年生メンバーが後半にかけてスコアを落とす中、後半に入っても浦田の勢いは衰えず。最終エンドには56点をマークし、見事に表彰台を射止めた。

表彰式後、賞状を掲げる浦田

 一方の現役選手では丸尾風瑛(スポ1=福岡・柏陵)が現役選手唯一の600点台となる601点を記録。2年連続での出場となった山下健友(スポ2=愛知・東海)は74位に終わった昨年からスコアを伸ばして33位に入り、確かな成長を示した。

チームの現役選手最高得点を記録した丸尾

 新体制初の公式戦となった今回の個選。豊富な経験と安定した実力を持つ4年生が引退してなお、3年生以下の選手たちの壁となった。「今の4年生に力があって、そこが抜けたので、王座に向かって成長していかなければいけない」と井上副将が語ったように下級生時から主力を担ってきた現在の4年生の穴はまだまだ大きい。しかし、これは現役選手の伸びしろとも言える。今大会で得た収穫と課題を胸に、王座制覇に向けた最初の一歩を踏み出した早大男子の今後の成長に期待したい。

(記事 星野有哉、写真 藤田珠江、星野有哉)

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結果

▽リカーブ男子

3位 浦田大輔 635点

17位 丸尾風瑛 601点

19位 杉田蒼月 600点

29位 中野勇斗 588点

33位 山下健友 578点

43位 山本治輝 571点

77位 桑原駿 527点

83位 井上空 520点

97位 下村謙史朗 415点

コメント

井上空副将(創理3=東京・早大学院)

――今日の目標は

 インカレに出場できる点数というのを目標としていました。

――具体的な点数はありますか

 600点を取れば確実に行けるということだったのでそこを目指していました。

――今日のご自身を振り返って

 70㍍はまだムラがあって、今日は合わせられなかったという感じですね。2、3日前の点取りではもう少し取れていないので、波が合ってまだまだだという感じです。悔しいです。

――早大男子全体を振り返って

 個人戦なのですが、射ち終わってから集まって和気あいあいとしていたので、その点チーム力は前の代から良いものを引き継いでいると思います。

――結果面はいかがですか

 現状の実力が出たものなのかなと思います。妥当かなという感じです。

――副将として現在のチーム状況をどのように見ていますか

 雰囲気は前の代を継いで良い流れを汲めていると思います。点数は男子については今の4年生に力があって、そこが抜けたので、王座に向かって成長していかなければいけないなと思っています。

――今後への意気込みをお願いします

 今日で様々な課題が見つかったので、まずは来週の合宿で競技力を上げて強くなって、今後控えている練習試合、そして最後の王座まで全員で強くなりたいと思います。

中野勇斗(商4=東京・早大学院)

――今日を振り返って

 後半すごく点数が下がってしまって(笑)。4年生らしいといえばそうかなという試合でした。嬉しいとか悲しいとかはなく、ただただ楽しい試合でした。

――王座終わってからどのように過ごしていましたか

 もう燃え尽きてしまって、アーチェリーをやりたいという感情にもなりませんでした。王座が終わってから個選予選までずっとお休みしていて、個選予選前に少し練習しました。また予選後もしばらく休んで本選前にまた練習してという感じで、アーチェリーからは少し離れた生活をしています

――今のチームについてどのように見ていますか

 学年間の隔たりが僕ら以上にないなという風に感じています。試合中もすごくコミュニケーションを取っていましたし、下級生から上級生を持ち上げていくような雰囲気があるように思うのでそれはとてもいい事だなと思いました。

――インカレへの意気込みをお願いします

 まだ出られるかは分からないのですが、もし出られたら本当に最後(の試合)になると思うので、しっかり調整して、最後満足して楽しんだ試合ができるようにしたいと思います。

浦田大輔(基理4=東京・早大学院)

――今日の行射を振り返って

 とにかく暑くて(笑)。引退後のエンジョイみたいな感覚だったので、しんどかったのですが、無事72射を射ちきれてホッとしています。

――予選も本選もチームトップの得点でした

 そうですね。とても嬉しいです。

――本選では3位入賞を果たし、メダルを獲得されました

 あまり実感が湧かないのですが、素直に嬉しいです。引退した身で申し訳ないのですが(笑)。1位の戸松(大輔、日体大4年)選手はナショナルチームに入るような選手で、高校時代から憧れていたので同じ表彰台に立てて感慨深いです。

――技術的に振り返って

 途中風が吹いた時もあったのですが、エイムオフが上手くできたと思います。あとは引退して邪念とか欲がなくなって射ちやすかったです(笑)。

――時間をかけて射っていた印象がありましたが体力面はいかがでしたか

 本当にキツかったです(笑)。とりあえず時間内に6射射てればいいと思っていました。最後の方は残ってしまって苦しかったです(笑)。

――引退前と遜色ない成績でしたが引退して変わったことは

 週1、2回のペースで練習に行っているのですが、王座あたりの調子良かった感覚がそのまま続いていて、体力だけ落ちたという感じです。70㍍を射つことには問題ないかなと思います。

――インカレへの意気込みをお願いします

 まずは予選を突破できればいいなと思います。程よくアーチェリーを楽しめればいいと思います。