第65回全日本学生男子王座決定戦 6月13・14日 静岡・つま恋リゾート彩の郷
アーチェリーの聖地・つま恋リゾートで2日間にわたり、大学日本一を決める全日本学生アーチェリー王座決定戦(王座)が開催された。早大アーチェリー部男子は、13日の予選にて1843点を獲得し、惜しくもシード権の獲得はならず全体10位で予選通過。続く14日の決勝ラウンドでは、初戦で山口大を6-2で下したものの、続く2回戦で拓殖大に敗北。悲願の初優勝には届かなかった。例年のリカーブ部門に加えて今年度初開催となったコンパウンドMIX部門では、小渕伊央利(スポ3=群馬・県太田)が関東学連選抜のメンバーとして出場。決勝ラウンドの初戦で青山学院大学と対戦し、131-134で惜しくも敗北した。

リカーブ部門に出場した男子代表の4選手

コンパウンドMIX部門に出場した小渕選手
夏の訪れを感じる汗ばむ陽気の中で行われた13日の予選ラウンド。去年の雪辱を果たすべく、早大男子からは山﨑聖史(社4=東京・芝)、野田慶一郎(スポ3=エリートアカデミー)、花垣伊里哉(創理2=東京・早大学院)、髙野喜晴(スポ1=東京・武蔵)の4人が出場した。予選ラウンドでは、各校の代表メンバー4人が72射ずつ射ち、その上位3人の合計得点で出場24校の順位が決まる。36射が終了した前半は、動きが少し噛み合わなかったという野田が伸び悩むも、309点でチームトップの個人35位で折り返す。後半は調子を上げた野田が326点、緊張がとけていつも通りの動きができたという山﨑が314点を獲得。野田が合計635点でチームトップの個人20位、山﨑が38位、花垣が51位、髙野が56位となった。早大は合計で1843点を獲得し、全体10位で予選ラウンドを終えた。

予選ラウンドで行射する髙野
14日の決勝ラウンドは、前日に比べて日差しが和らぎ、過ごしやすい気候の中行われた。出場24校が、前日の順位を基に振り分けられたトーナメントに沿って試合を行う。1セットにつき3人が2射ずつ射ち、その合計点が相手チームより高いと2ポイント、同じだと1ポイント、低いと0ポイントが入る。5ポイントを先取すると勝利となり、トーナメントを勝ち進む。早大は前日の予選で点数の高かった上位3人の野田、山﨑、花垣が選手として出場し、髙野はスコーパーとして参戦した。シード権を逃した早大は、初戦に山口大と対戦。第1セットこそ1点差で惜しくもセットを落とすものの、続く第2セット以降は安定した射で相手にポイント獲得を許さず、6-2で危なげなく勝利した。

笑顔で矢取りから戻る4選手
続く2回戦では予選7位の拓殖大と対戦。第1セットは同点で1-1となるも、「一本目当てて二本目を外してしまうという展開が3人それぞれあって、そこでどうしても息を合わせることができなかった」と山﨑が振り返るように、もどかしい展開が続く。スコーパーとして参加した髙野が「同じチームとして一緒に戦って勝ちたいという思い」で声をかける中、選手は奮闘するも、第2セットは1点差、第3セットは2点差の僅差で惜しくもセットポイントを落とし、1-5で敗北。最終的には全体11位で王座を終えた。

一番手として流れを作った花垣

最初で最後の出場となった山﨑

三番手を任された野田
王座に今年から新設されたコンパウンドMIX部門。コンパウンドはリカーブと弓の構造や射ち方などが異なり、また違った魅力を持つ。今大会では男子1名、女子1名で1チームとなり、リカーブ部門と同様、13日に1人72射の予選ラウンドが行われ、その順位をもとに14日の決勝ラウンドでトーナメント戦が行われた。決勝ラウンドは2人が2射ずつ射つラウンドを4回繰り返し、その最終合計点で勝敗が決定する。早大からの唯一の出場者である小渕は、点数が伸び悩み6人中個人6位で予選ラウンドを終える。続く14日の決勝ラウンド初戦では、青山学院大学と対戦。第1セット、第2セットで点差をつけられるも、第3セットは32ー29、第4セットは33ー30と追い上げを見せる。しかし惜しくも合計点で131ー134と及ばず、敗退した。

予選ラウンドで行射する小渕
悲願の王座制覇には届かなかった早大男子。それでも、応援団長の佐々木優太(社3=秋田南)や梅澤徹太主将(政経4=東京・攻玉社)を中心に、試合終了まで部員全員の活気あふれる声援が絶えなかった。「楽しかった」とも語った花垣の言葉の通り、会場には終始早稲田らしい明るい雰囲気が広がっていた。しかし、試合後には「本当に悔しい」と何度も口にした野田。王座制覇への道のりの険しさを改めて実感する大会となった。それでも「次の年は優勝を目指して頑張ります」「部員全員の面倒を見て、少しでも良い結果が出せるようにしていきたいと思っています」と次期主将として野田は前を向き、抱負を語った。65代から66代へと代替わりを迎えた早大アーチェリー部。今年の悔しさを糧に、悲願の王座制覇へ向けた新たな一年が始まる。

応援で盛り上げる選手たち

応援に徹する梅澤主将
(記事・写真 本谷理彩)
結果
リカーブ部門
▽予選ラウンド
山﨑 612点 38位
野田 635点 20位
花垣 596点 51位
髙野 590点 56位
早大 1843点 10位
▽決勝ラウンド
7位 早大
コンパウンド部門
▽予選ラウンド
小渕 599点 6位
関東学連選抜 1234点 5位
▽決勝ラウンド
5位 関東学連選抜
コメント
山﨑聖史(社4=東京・芝)
ーー王座を終えた今の心境
結果としては、どうしても悔いが残るものになってしまったんですけど、練習してきた成果っていうのは割とか出せたかなと思うので、そこに関しては後悔はないです。
ーー予選ラウンドを振り返って
前半は緊張してしまって身体にすごく力が入って、いつも通りのパフォーマンスが出せなかったのはすごく悔しかったです。後半はいつも通りの動きができて、自分としては今出せる実力は出し切れたと思っています。
ーー拓殖大との一戦を振り返って
一本目当てて二本目を外してしまうという展開が3人それぞれあって、そこでどうしても息を合わせることができなかったというのが、一番敗因かなとは思っています。
ーー今後の意気込み
競技自体は来年のインドアまで続けるので、大学生のうちに試合で650点以上、レッドバッチを取りたいなという思いがあります。
ーー後輩へのメッセージ
男子が王座出場するようになって、今年で直近で言うと2回目なんですけど、1回1回得られた学びというものがあると思うので、ぜひ66代ではそれを繋げて、王座優勝という結果を見せてほしいなと思っています。
野田慶一郎(スポ3=エリートアカデミー)
ーー王座を終えた今の率直な思い
もう本当に悔しいです。本当に悔しいですね。でも悔しいんですけど、僕たち男子チームとしての目標とかやってきたことは出した結果なので、もちろん個人個人のその競技力も足りないと感じましたし、また新たな課題も見つかったので、それを1年かけてまた、僕は最後になりますけど、次の年は優勝を目指して頑張ります。女子が結果を出す前で、男子がこうやって2年連続悔しい思いをするのは本当に悔しいですけど、自分たもちゃんとやれることをやった結果ですし、来年もそうやっていくしかないので、また1年間頑張りたいと思っています。
ーー予選ラウンドを振り返って
前半が、少し自分の中でシューティングのバランスが合わないまま競技が終わったんですけど、射ち方とか内容が悪いわけではなくて少し噛み合わないだけだったので、そのまま自分の意識することは変えずにやった結果、後半は点数が伸びて巻き返すことができて、予選の順位に貢献できたので良かったです。
ーー拓殖大との一戦を振り返って
全部僅差で負けてしまって、まあその一番、二番、三番と全員いえることなんですけど、でもやっぱ三番手の重圧っていうか大事な仕事なので、そこで1点高く射てればそのセットを取れた回もあったんで、本当に悔しい気持ちしかないです。さっき言った通りチームとしてはよくできて、でも個人的にはやっぱり悔しさが残る試合でした
ーー次期主将としての抱負
部の目標としては、女子もいい流れできているので、3年覇できるようサポートしながら、やはり個人的に目標もありますし、男子としてもこのままじゃ終われないので、本当に自分だけじゃなくてちゃんと後輩の面倒、後輩だけじゃなくて、男子部員全員の面倒を見て、少しでも良い結果が出せるようにしていきたいと思っています。部活の方針としては、メリハリをつけた部活にしたいなと思っていて、経験者だけではなくて、未経験者もいる部活なので、まずはアーチェリーという競技を始めてくれたことにも感謝して、楽しさを忘れないけれど、全国大会を2連覇している大学ということを誇りに、それに恥じないような練習や3連覇できるような練習内容、そこのメリハリをつけていけるような運営をしていきたいと思っています。
花垣伊里哉(創理2=東京・早大学院)
ーー王座を終えて
終わった感想としては、正直まず楽しかったですね。もちろん負けたことに対する悔しさも大きいんですけど、1回戦目に山口大学とやって、僕はすごい調子が悪くて、緊張が止まらなくて、パフォーマンスが落ちゃっていたんですけど、2回戦目の拓殖戦である程度あたりが戻ってきて、練習通りの雰囲気で最後までやれたことが、すごい楽しくて良かったと思いました。
ーー昨日の予選ラウンドは
あんまり緊張はしなくて、むしろ練習でやったことを出すということを念頭においてやっていたんですけど、やっぱり風がすごい吹く射場で風に惑わされ、あと同じ的の選手がすごい上手くて、そこに対する緊張感というのもあったので、満足の行く結果ではなかったんですけど、すごいいい経験にはなったなと思っています。
ーー対談で「チームの雰囲気を和ませられたら」とおっしゃっていましたが、それを発揮できた場面は
1回戦目から、エンジンかかるかどうかっていう出だしのところで、自分が当たらなかったからこそ、雰囲気を良くするということはできなかったところがあったんですけど、2回戦目の拓殖戦でそこは挽回できて、雰囲気をよくできたのかなと思って、そこはすごい良かったところかなと思います。
ーー今後の意気込み
王座選手として2日間、このつま恋で射った経験というのは、今現状数人しかわからないので、この経験を生かして、これから66代で始まる定期戦とか、また最後に迎える来年の王座に向かって、自分にできること、点数面でも雰囲気面でも貢献できるような選手になりたいなと思っています。
髙野喜晴(スポ1=東京・武蔵)
ーー王座を終えた今の心境
もう不完全燃焼で、とても悔しいです。
ーー初めての王座でしたが、まず予選ラウンドを振り返って
目標としてた、押し手と引き手で両方で射つっていうところは意識ができたんですけど、そこにばっかり目が行ってしまって、ちょっと柔軟性に欠けてたかなっていうところで、やっぱりミスの原因だったりに気づくのが遅かったことで、ちょっと点数が伸び悩んでしまって、そこは改善点かなって思います。
ーー決勝ラウンドはスコーパーとして臨まれたが、どのような思いでしたか
本当に応援はしていて、ワンチームで頑張ろうっていう話はしたんですけど、やっぱり射ちたかったなっていう思いはずっとあって。でもその射ちたかった気持ちは持ちながらも、同じチームとして一緒に戦って勝ちたいなっていう思いで、後ろからずっと声をかけていました。
ーー今後の意気込み
来年もこの場に立って、来年こそ団体で王座制覇できるように、まず今年の目標としては、インカレに出たりとか、点数は今一番目標としているところが650点なのでそこを更新したりということで、点数を意識しながら、あとはメンタル面や対応力なども上げていきたいと思います。
小渕伊央利(スポ3=群馬・県太田)
ーー王座を終えた今の心境
王座で初めてのコンパウンド導入ということもあって、できれば優勝して初代王者っていう形になりたかったんですけど、うまくいかなくて、負けてしまったっていう現実を受け止めつつも、女子の優勝っていうのはすごい嬉しくて、今その嬉しさの方が勝っているんですけど、たぶん帰ったらしょんぼりして練習すると思います。
ーーコンパウンド部門の創設について
嬉しい反面頑張んないとなっていうプレッシャーも感じていて、もともと僕がコンパウンドをやりたいって言ったのも、コンパウンドは見ていて楽しい、ほんわかやっている雰囲気が好きだったんですけど、そこからちょっとバチバチ要素も入ってきて。ただ今はそれに対しては徐々に慣れてきて楽しみな部分が大きくて、まだ発表はするかわからないんですけど、早稲田としてもコンパウンド強化していけたらなっていう流れになっているので、来年は早稲田として出る予定なので、それを狙っていきたいと思っています
ーー決勝ラウンドの青学大戦を振り返って
僕がターゲットパニックという症状を抱えていて、コンパウンドに転向してからアーチェリーがきっかけで、目を骨折してしまって。それから的を狙うという動作にトラウマが生まれちゃって、野球でいうイップスみたいな感じなんですけど、それに苦しんでいて、今回の試合は予選もうまくいかず、順位としても納得いかないんですけど、あと1年あるので、そこに向けて調整していきたいっていう気持ちを抱きながら、試合に挑んでいました。ただ、僕は3年生で来年もあるんですけど、今回ペアで組ませていただいた明治の方は4年生でラストチャンスの王座で、そこに対して僕がもうちょっと点数で貢献できたらよかったのかなっていう反省もあります。
ーー今後の意気込み
僕は去年はこの場にリカーブとして参加させていただいて、王座に出ていたんですけど、今年初めてコンパウンドで出て、正直リカーブの時に大きな挫折っていうのを感じたことがなかったんですけど、初めてアーチェリーの挫折を味わって、苦しいんですけど、1年あるっていう気持ちでやらないといい方向には進まないかなと思っていて。今ターゲットパニックを抱えていて、それがその他のアーチェリーのミスと違って結構短期間で治るっていうよりかはいつ治るかわからないし、治るかすらわからないみたいな症状なので、まあ治ると信じて頑張りつつ、来年も目指すのであれば、僕以外に女子の選手を早稲田から育てていくっていうことも踏まえると、僕一人ではなくて、本当にチームとして戦っていくっていうことを重視して、活動していきたいなと思っています。加えてコンパウンドを今やらせていただいていて、リカーブの人に対して何か貢献できる部分っていうと、応援と早稲田に対して何かを残すっていうその 2つかなと思ってるんですけど、応援は全力でやりますし、コンパウンドの流れがだんだん始まって、そこから早稲田からもうコンパウンドの実力のある人を出していくっていうことが、僕に何かできることかなと思っていて、そういうところで、この早稲田に貢献していきたいなって思ってます。
梅澤徹太(政経4=東京・攻玉社)