充実の夏合宿を終えて、いよいよ開幕した関東大学対抗戦。5年振りの王座奪還へ――。『荒ぶる』への第一歩となる日体大を相手にした初戦、早大は前半から猛攻を見せ、トライを量産。大量リードを奪った後もリードに甘んじることなく、相手をシャットアウト。大量得点かつ完封勝利で幸先の良いスタートを切った。
先制トライを挙げ、チームに勢いをもたらした土肥
試合開始から相手を支配した。前半8分にWTB土肥将也(人4=東京・三鷹)のトライで先制すると、その後もピッチを広く使った攻撃で着実に得点を重ねていく。ブレイクダウンやタックルなどの接点でも強さを発揮し、相手を圧倒。終盤には立て続けに敵陣ゴール前でのスクラムから押し切るトライで追加点を奪い、31-0で前半を終える。後半に入っても攻撃の手を緩めず、SO小倉順平(スポ3=神奈川・桐蔭学園)の個人技によるゲインから連続トライを挙げ、主導権を渡さない。中盤にかけては攻めあぐねる時間帯を迎えるも、相手の足が止まり始めた終盤に入ると再び畳み掛け、トライを積み重ねた早大。終わってみれば11トライの猛攻で69-0と圧勝。対抗戦の初戦を飾った。
試合を通じてボールを支配し、攻め続けたきょうの試合。先発出場した選手たちもさることながら、SH平野航輝(スポ3=長崎南山)ら途中出場の選手たちもトライを挙げる活躍を見せており、赤黒の座を争う競争は一層、激しさを増している。このような高いレベルでのレギュラー争いが続くようであれば、個人としても、またチームとしても更なる成長を遂げていくだろう。だが、その一方で攻守両面でのミスが目立ち、攻め込みながらも決めきれない、相手にビッグゲインを許してしまうなど、流れを失いかねない場面も見受けられた。特にミスからチャンスを逸することの多かったオフェンスに関しては、「精度の問題」(プロップ垣永真之介主将、スポ4=東福岡)と課題は明確であり、今後の改善が求められるところである。
得意のステップワークで相手を翻弄(ほんろう)した小倉
とはいえ、ミスが多く見られた中でも大量リードに油断することなく、相手を無得点に抑えた早大。「評価できるのは失点を0に抑えられたこと」と後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)が試合後語るように、相手にビッグゲインを何本も許した中でも踏ん張りを見せたディフェンスの出来はきょうの試合の収穫と言えるだろう。次に迎えるは昨年の全国大学選手権で準優勝を果たした筑波大。大学ラグビー界屈指の攻撃力を持つ相手BK陣をどう封じ込めるか。対抗戦制覇に向け、まずは最初の関門を迎える。
(記事 八木和基、写真 西脇敦史、佐藤匠)
関東大学対抗戦 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | スコア | 日体大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
5 | 6 | T | 0 | 0 |
3 | 4 | G | 0 | 0 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
31 | 38 | 計 | 0 | 0 |
69 | 合計 | 0 | ||
【得点】▽トライ 垣永、大峯、金、黒木2、小倉、土肥、荻野、古賀、平野、廣野 ▽ゴール 小倉(6G)、間島(1G) | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大メンバー | |||
---|---|---|---|
背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 大瀧 祐司 | 文4 | 神奈川・横浜緑ケ丘 |
2 | 清水 新也 | スポ3 | 宮城・仙台育英 |
3 | ◎垣永 真之介 | スポ4 | 東福岡 |
4 | 大峯 功三 | スポ3 | 福岡・東筑 |
5 | 芦谷 勇帆 | スポ4 | 京都・伏見工 |
後半31分交代→19近藤 | |||
6 | 金 正奎 | 教4 | 大阪・常翔啓光学園 |
7 | 布巻 峻介 | スポ3 | 東福岡 |
後半17分交代→20古賀 | |||
8 | 黒木 東星 | スポ4 | 東福岡 |
9 | 岡田 一平 | スポ2 | 大阪・常翔学園 |
後半37分交代→21平野 | |||
10 | 小倉 順平 | スポ3 | 神奈川・桐蔭学園 |
後半27分交代→22間島 | |||
11 | 土肥 将也 | 人4 | 東京・三鷹 |
後半27分交代→23廣野 | |||
12 | 坪郷 勇輝 | 商4 | 東京・早実 |
13 | 飯野 恭史 | 商3 | 東京・早実 |
14 | 荻野 岳志 | 先理3 | 神奈川・柏陽 |
15 | 滝沢 祐樹 | 基理2 | 福島 |
リザーブ | |||
16 | 菅野 卓磨 | 教3 | 東京・早実 |
17 | 光川 広之 | スポ3 | 神奈川・公文国際 |
18 | 石川 敬人 | スポ2 | 茨城・茗溪学園 |
19 | 仲元寺 宏行 | 社2 | 広島・尾道 |
20 | 古賀 壮一郎 | 教4 | 福岡・筑紫 |
21 | 平野航輝 | スポ3 | 長崎南山 |
22 | 間島 陸 | 商4 | 東京・早大学院 |
23 | 廣野 晃紀 | 社4 | 東京・早実 |
※◎はゲームキャプテン、監督は後藤禎和(平2社卒=東京・日比谷) |
関東大学対抗戦Aグループ星取表(9月15日現在) | ||||||||
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筑波大 | 帝京大 | 明大 | 早大 | 慶大 | 日体大 | 青学大 | 成蹊大 | |
筑波大 | * | 10/20 14:00 秩父宮 |
10/6 14:00 熊谷 |
9/29 15:00 秩父宮 |
●12-20 | 11/3 14:00 ケーズ水戸 |
11/24 14:00 駒澤 |
11/10 14:00 熊谷 |
帝京大 | 10/20 14:00 秩父宮 |
* | 11/17 14:00 秩父宮 |
11/3 14:00 秩父宮 |
12/1 12:00 秩父宮 |
10/6 14:00 上柚木 |
9/23 13:00 新潟陸上 |
○92-0 |
明大 | 10/6 14:00 熊谷 |
11/17 14:00 秩父宮 |
* | 12/1 14:00 国立 |
11/3 12:00 秩父宮 |
10/20 12:00 秩父宮 |
○45-0 | 9/22 15:00 秩父宮 |
早大 | 9/29 15:00 秩父宮 |
11/3 14:00 秩父宮 |
12/1 14:00 国立 |
* | 11/23 14:00 秩父宮 |
○69-0 | 10/19 14:00 三ツ沢 |
10/13 14:00 熊谷 |
慶大 | ○20-12 | 12/1 12:00 秩父宮 |
11/3 12:00 秩父宮 |
11/23 14:00 秩父宮 |
* | 9/29 15:00 熊谷 |
10/13 14:00 秩父宮 |
10/20 14:00 熊谷 |
日体大 | 11/3 14:00 ケーズ水戸 |
10/6 14:00 上柚木 |
10/20 12:00 秩父宮 |
●0-69 | 9/29 15:00 熊谷 |
* | 11/16 14:00 三ツ沢 |
12/1 14:00 相模原麻溝 |
青学大 | 11/24 14:00 駒澤 |
9/23 13:00 新潟陸上 |
●0-45 | 10/19 14:00 三ツ沢 |
10/13 14:00 秩父宮 |
11/16 14:00 三ツ沢 |
* | 11/3 14:00 熊谷 |
成蹊大 | 11/10 14:00 熊谷 |
●0-92 | 9/22 15:00 秩父宮 |
10/13 14:00 熊谷 |
10/20 14:00 熊谷 |
12/1 14:00 相模原麻溝 |
11/3 14:00 熊谷 |
* |
※国立は国立競技場、秩父宮は秩父宮ラグビー場、熊谷は熊谷ラグビー場、駒沢は駒沢オリンピック公園総合運動場、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場、ケーズ水戸はケーズデンキスタジアム水戸、上柚木は上柚木公園陸上競技場、新潟陸上は新潟市陸上競技場、相模原麻溝は相模原麻溝公園競技場 |
関東大学対抗戦Aグループ順位表(9月15日現在) | |||||||||
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順位 | チーム | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失 | トライ |
1 | 帝京大 | 1 | 1 | 0 | 0 | 92 | 0 | 92 | 14 |
2 | 早大 | 1 | 1 | 0 | 0 | 69 | 0 | 69 | 11 |
3 | 明大 | 1 | 1 | 0 | 0 | 45 | 0 | 45 | 7 |
4 | 慶大 | 1 | 1 | 0 | 0 | 20 | 12 | 8 | 3 |
5 | 筑波大 | 1 | 0 | 0 | 1 | 12 | 20 | -8 | 2 |
6 | 青学大 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 45 | -45 | 0 |
7 | 日体大 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 69 | -69 | 0 |
8 | 成蹊大 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 92 | -92 | 0 |
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。 |
コメント
後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)
――本日の試合を振り返って感想をお願いします
今シーズンの初戦ということで、テーマとしては『ストリクト』、厳しいプレーをしようと試合に臨みました。ただこういう天候、ものすごくスリッピーな状態でミスがたくさん出てしまったのはある程度はしょうがないとしても、自分たちが犯したミスに対する反応や処理のところで後手に回って付け入る隙を多々与えたところは反省すべき点だと思います。得点があまり重ねられなかったのは、もともとことしのチームに関してはそれほど爆発的な得点力のあるチームではないので致し方ない部分もあるかなと。その中で評価できるのは、失点を0に抑えられたことだと思います。
プロップ垣永真之介主将(スポ4=東福岡)
――ラストシーズンの開幕戦でしたが、どのような気持ちで試合に臨みましたか
最後のシーズンなので、やれることをしっかりやろうと思って試合に臨みました。
――立ち上がり少し硬さがあったようにも見えました
ボールが滑るのもありましたし、そういう部分で少しつまずいたかなと思います。決して悪い入りではなかったと思います。
――特に後半は、チャンスを生かせなかった場面が目立ちました。何が原因だと思いますか
精度の問題だと思います。
――チームの雰囲気はいかがですか
ここ1週間は少しふわふわしていて、あまりいい雰囲気ではなかったです。あと2週間後に筑波大戦が控えているので、しっかりと気を引き締めて、いい雰囲気で練習に臨みたいと思います。
――この試合は『ストリクト』をテーマに掲げていたそうですが、どんな意味を持っていますか
何においても厳しくやろうというテーマなんですけど、あまり体現できなかったです。
――プレー面に関して、筑波大戦までに向けて修正すべき点は何ですか
粘りのディフェンスと精度にこだわったアタック。そこを徹底してやっていきたいと思います。
――次の筑波大戦に向けて一言お願いします
一戦も落とせないので、しっかりと課題に取り組んで、いいゲームができればと思います。
フランカー金正奎副将(教4=大阪・常翔啓光学園)
――開幕戦ということでどういった心境で臨みましたか
チャレンジャーという気持ちを持って臨みました。
――攻守で好プレーが光りました。ご自身の調子はいかがですか
個人的にはすごい調子が良いので、この状態を続けていきたいなと思っています。
――セットプレーを総括していかがですか
まあまだまだなんですけれども、セットプレーを安定させることはできたので、引き続きもっと精度を高めてやっていきたいと思います。
――フォローランがいつも以上に目立ちました。体力的に厳しい時間帯で心掛けていることは何ですか
まあキツいですけど、試合に出られない人の分までというか、そういった人の気持ちも汲んで、キツいときでも走ろうと心掛けています。
――次戦は筑波大戦です。注意すべき点はありますか
まず筑波大は個々が強いので。個の力でやられるとどうしようもないので、そこは注意しなければと思ってます。
――チームとして取り組むことは何ですか
いままでやってきたことの積み重ねなので、そこは変わらずにいつも通りやれたらいいなと思います。
プロップ大瀧祐司(文4=神奈川・横浜緑ヶ丘)
――きょうの試合を振り返っての感想をお願いします
きのうの試合でジュニア以下が明大に負けてしまって、悪い流れを払しょくしようというつもりでやりました。
――前半にはスクラムでトライを取る場面がありました。ルールも変わった中で、スクラムに関してはいかがですか
新ルールに適応できていると思います。
――69-0というスコアに関してはどう感じていますか
細かいミスやペナルティーが多かったので…。もっと(点数を)取れたなというわけじゃないんですけど、そういう部分は直していかないといけないですね。
――きょうの自身のプレーについてはどう思われてますか
まだまだ運動量が少ないというのと、キャリアーに行く回数を増やしていきたいです。
――次戦は筑波大との大一番です
練習から厳しくやって、絶対に勝ちたいと思います。
フッカー清水新也(スポ3=宮城・仙台育英)
――開幕戦をスタメンで迎えたお気持ちは
初めての対抗戦のスタメンでした。最初の方は緊張もあってラインアウトをミスしてしまうなど、チームのテンポを崩してしまいました。そういった点は反省ですね。
――入場時には感極まるような表情も見えました
もともと泣き虫なので(笑)。思いがこみあげて、あの場面では泣いてしまいましたね。
――69-0という結果はどのように見ていますか
自分も含めてミスが多かったので、次からはよりミスに厳しく臨んでいきたいです。
――スクラムからの得点もありましたがセットプレーの感触はいかがですか
相手も押す力がありましたし、上手く押したい方向に押せない場面が多かったです。お粗末なスクラムも見られたので、しっかり改善していかなければいけません。
――次戦の相手、筑波大の試合を見ての印象は
やはり個々の能力が高いチームですね。ワセダとしてはきょうのようなミスをなくし、ゴール前でのワンチャンスを生かしていきたいです。
ロック大峯功三(スポ3=福岡・東筑)
――対抗戦の初戦でしたが、どのような気持ちで臨みましたか
全国大学選手権の決勝まで12試合あるんですけど、その初戦ということで、勝って良いスタートを切れるようにと思って臨みました。
――試合を振り返っていかがですか
雨や汗のせいでミスが多くなったことはチームの反省点ですが、ディフェンスはタイトにできていたと思います。
――相手を0点におさえました
キックが多かったことと、こっちのアタックしている時間が長かったことがあってそうなったと思いますが、次の筑波大戦ではそのようには行かないと思うので、もっとタイトにやっていきたいです。
――合宿で練習してきたことはこの試合で出せましたか
そうですね、スクラムはすごく良かったと思います。
――最後に今後の意気込みをお願いします
次は筑波大なので、しっかりと勝って勢いをつけたいです。
ロック芦谷勇帆(スポ4=京都・伏見工)
――久しぶりの赤黒になりました
少し緊張しました。
――スタメンになることはわかっていましたか
先週、1週間前に(ことし)初めてAチームに上がりました。
――チームへの適合具合というのはどう感じましたか
本当に久しぶりで、適合はできているのかはわかりません。チームに迷惑をかけないように頑張りました。
――その中で個人的な出来はいかがでしたか
まだ全然走れていなかったです。
――きょうは完封試合でした
結果的にゼロで抑えられたことは良かったと思います。ただ、ミスに付け込まれて深く攻めいれられたシーンもあったので、そういうところを失くしていきたいです。
――ラインアウトの保持率も高かったです
相手が競ってこなかったということもあるので、あまりあてにはならないですね。
――ロックのポジション争いはどういった状況ですか
けっこう激しいです。もっとゲームフィットネスを上げていかなければならないと思います。
――対抗戦を通して、個人的に目標はありますか
久しぶりの公式戦で身体が慣れていないのかはわかりませんが、全然走れていないので、自分の持っているパフォーマンスをしっかりと発揮できるように頑張りたいです。
――筑波大戦に向けて意気込みをお願いします
筑波には昨年も負けていて、弱い相手ではないと思いますが、自分たちの持っている力を全て発揮できれば絶対に勝てると思うので、100%出せるように頑張ります。
フランカー布巻峻介(スポ3=東福岡)
――対抗戦の初戦でしたが、どのようなことを意識して試合に臨みましたか
この試合の入りが、これから戦っていく対抗戦の入りでもあったので、まず勝って良い形で終われるように頑張ろうと意識しました。
――完封勝利でしたが、ディフェンスが良かった結果でしょうか
こちらがボールを持つ時間が多かったので失点する機会も少なかったんですけど、ゴール前まで迫られてもみんな頑張ってディフェンスしたと思います。
――テンポの良い攻撃が続きましたが、アタックに関してはいかがですか
自分たちのテンポでいけそうだったところでミスをしてしまったこともあったので、そこを継続してできるように意識したいと思います。
――スクラムターンオーバーも何度か見られました。スクラムの手応えはいかがですか
良いところもあれば、ペナルティーも取られたし、悪いところもあったと思います。まずスクラムでの反則を減らして、アタックの時は良いボールを供給できるようにしたいと思います。
――スクラムの新ルールへの対応はできていますか
そうですね。どのチームも一緒なので、あまり気にしていません。
――チームとして、夏の練習の成果は試合に出ていましたか
まだ全然出し切れていないと思います。
――具体的に課題はどのようなものですか
まずはミスを減らすこと。その中でも弱気にならず、強気でどんどん攻めていくということですね。
――個人的に、夏の練習で布巻選手が成長したところはどこだと思いますか
フランカーをする機会が増えたので、少し余裕が出てきたかなという感じです。自分の仕事に一生懸命にはなるんですけど、周りにも気が配れるようになってきたと思います。
――CTBの時と比べて、体力面ではいかがですか
どっちもきついし、きつさのタイプが少し変わってくるんですけど、初めての経験なのでやはりきついですね。
――いまはチームとしてどのような練習をしていますか
夏合宿でやってきたことの精度を上げていくということです。何も難しいことはせずにやっています。
――次は筑波大戦ですが、いま筑波大の試合を見てどのような印象ですか
個人個人すごい選手はたくさんいますし、気が抜けない相手というか、楽しみな相手です。
――ではその筑波大戦に向けて意気込みをお願いします
やることは変わらないですし、筑波大戦まで2週間あるので、しっかり準備をして挑みたいと思います。
NO・8黒木東星(スポ4=東福岡)
――ラストイヤーの対抗戦が開幕ということですが、どのような意気込みで臨みましたか
長くて10試合程しかないですが、長い戦いの始まりだと思って、最初から全力でいこうという意気込みでした。
――きょうの試合は69ー0ということでしたが、いかがでしたか
ミスが多かったので、まだまだ伸びしろがあると思います。次は筑波大ですけど、楽に勝てる相手ではないので、きょうの反省を生かして、練習に繋げたいと思います。
――黒木選手自身はスクラムトライでの2トライがありましたが、振り返っていかがですか
FWの仲間が頑張ってくれたので。トライ出来たことは良かったと思います。
――守備では無失点ですが、いかがですか
取られなければ負けないので、0点というのは自信を持って、これからもノーペナルティー、ノースコアをこだわって頑張っていきたいです。
――ミスが多いというお話がありましたが、具体的な課題は何でしょうか
ボールを落とした時の反応だったり、ミスした後の処理、ミスをミスにしないというところをこれからもっと追求していきたいと思います。
――次の筑波大戦に向けて
筑波大は絶対冬に向けて帳尻を合わせてくると思うので、きょう慶大に負けてましたが(12ー20)、気を抜かずに1本1本全力でやっていきます。
SH岡田一平(スポ2=大阪・常翔学園)
――試合を振り返っていかがですか
きょうは対抗戦の初戦ということで、正直緊張していました。前半はそういうのもあって、ミスが多かったです。自分たちのやりたいことができずに、練習してきたことがうまく出なかったです。後半やり直そうとしたのですが、問題のミスがまだまだ改善できないところがあったので、それは反省ですね。でも最後は点差をひらくことができたし、とくに0点に抑えたことは修得です。2週間後の筑波大戦に向けて、もう一度引き締めて練習していきたいと思います。
――前半、ペナルティーが多かったのは、緊張が原因ということもあるのでしょうか
どうですかね。初戦でしたからね。日体大に厳しく来られてつけこまれていたというところですね。
――ご自身が課題としているパスやタックルについては、どう評価しますか
パスは相変わらずめちゃくちゃなところがありました。タックルについては、そういう場面は少なかったのですが、0点に抑えられたということは自分のSHとしての成果かなと思っています。これからは、自分からタックル入って声出して、いいディフェンスができればいいかなと思います。
――筑波大戦に向けて一言お願いします
筑波大戦は、一番近いターゲットとしています。2週間あるので、どうやったら勝てるかしっかりと研究し、みっちり練習して挑みたいと思います。
SO小倉順平(スポ3=神奈川・桐蔭学園)
――開幕戦でしたが、どのような意気込みでしたか
圧倒して勝とうという話をしました。
――それは実現できましたか
まだ甘い部分があって、厳しくやろうとしたのですが、前半特に全然できていなかったです。きのうも明大にBCDチームが全部負けていて、Aが打開しなければだめなのに、甘かったです。
――甘かったという部分を具体的に教えてください
ブレイクダウンを圧倒しようという話をしていたのですが圧倒仕切れず、ミスもすごい多かったです。
――ミスというのは具体的になんですか
BKが特に多かったのですが、例えばラインが浅いなど細かい所ですね。
――ゲームプランなどはありましたか
結局晴れちゃったんですけど、雨が降っていたらキックゲームをしようと言っていました。ぎりぎりになって晴れたので、いつも通りのことをしようという話しかしませんでした。
――ご自身のトライシーンを振り返っていかがですか
覚えていないです。
――コンバージョンキックの成功率は6/8でした
少し低いですね。どこからでも決められるようにならないといけないですね。決勝などではその2点が重要になるので。
――完封で勝利を収めたことについてはどう思いますか
それは良かったと思います。
――反省点はありますか
BKのミスが多くなったときに早く修正させることが重要で、周りのBKにどれだけ声をかけるかというのがあったのですが、結局最後までミスが続いたので、修正できるように練習から頑張っていきます。
――慶大対筑波大の試合をご覧になっていかがでしたか
筑波大はミスが多いなと思ったんですけど、2週間あれば全然変われると思うので、ビデオを研究します。
――次戦の筑波大戦に向けて一言お願いします
筑波大が強いことはわかっているなかで、きょう慶大も勝っていたので、良い意味で緊張して試合ができます。その緊張感を練習から心がけてやっていきたいと思います。
CTB飯野恭史(商3=東京・早実)
――この試合を振り返って、いかがでしたか
FWがすごく良かったのですが、BKというか特に僕やCTB陣を中心にミスが多くて、流れを断ち切ってしまう場面があって、これから先の相手だったら1個のミスなども負けにつながってしまうと思うので、そういった点では反省しかない試合でした。
――開幕戦でしたが、どのような気持ちで臨みましたか
特に気負うことなくいつも通りやろうと思ったのですが、まだちょっと緊張もあったのか、ハンドリングエラーなどの良くないプレーやもったいないミスが多かったです。
――夏合宿で取り組んだことを出せた実感はありましたか
ディフェンスなど、夏合宿でやってきて成果が出ている部分はあると思うのですが、出ていない部分ももちろんあるので、そういう部分は修正して改善していきたいです。
――この試合でのチームとして良かったところは、FWということですか
FWです。本当に何回も助けられました。スクラムトライも取ってもらったし、ミスをしてもFWが取り返してくれることが何度もあったので、そういった点では、もっとBKが底上げして筑波大戦に臨まないと勝てないかなと思います。
――この秋に向けて、意気込みをお願いします
試合に出続けることももちろんなのですが、出るだけではなくて勝ちに貢献できるようなプレーをして、日本一になったときにグラウンドに立っていたいなと思います。
WTB土肥将也(人4=東京・三鷹)
――初戦ということで、どのような意気込みで臨まれましたか
チームとして入りがすごく大事というのは言っていて、2週間後に筑波大との試合があるので、それに向けてしっかりいいゲームをしようという風にみんなで話して臨みました。
――完封勝ちを収めましたが、この結果についていかがですか
完封できたことは良かったんですけど、自分たちのミスによって相手につけ込まれてしまって、ピンチもあったので。ミスをミスにしないというか、自分たちがミスをした後の反応が悪かったなと思います。
――ご自身のトライシーンを振り返っていかがですか
相手の空いているギャップが見えていたので、そこを狙って走り込みました。先制トライを狙っていたので強気で行きました。
――バックスリーが連携してトライを奪う場面もありましたが、この連携には自信を持っていますか
そうですね。しっかり夏合宿から練習しているので。きょうも試合中相手の空いているところとかを話して、上手くBKで連携して(トライを)取れました。
――夏に帝京大に敗れてから強化した点はどこですか
規律面で反則をしないとかそういう意識や、ディフェンスやアタックなどをまた基礎から強化したのと、体のサイズアップのために筋トレもしっかりしています。
――次戦に向けて抱負をお願いします
出れたとしたら、筑波大さんとやるにあたってチームを勝利に導けるようなトライを取りたいと思っています。
WTB荻野岳志(先理3=神奈川・柏陽)
――対抗戦の初戦をどのような気持ちで臨みましたか
最後の試合まであっという間だと思うので、一試合一試合大事にやっていこうとチームで話しました。
――試合を振り返っていかがでしたか
雨が降ったこともあって、ミスが多かったです。ボールが滑ってしまったりして。ですが、自分たちがやってきたことが出せなかったという印象です。このようなコンディションは次戦でも考えられるので、両手でハンズキャッチしてミスをなくしていきたいと思います。
――前半はペナルティーが多かった印象ですが、その点はどうでしょうか
やはりミスとペナルティーが多かったせいで、トライが取りきれなかった場面が多かったです。チームでは『規律と集中力』を目標として掲げているので、そのあたりを次の筑波大戦で切り替えていけたらいいと思います。
――69-0というスコアをどのようにとらえますか
個人としてもう少しトライを取りたかったです。でも失点はゼロだったのでそこは良かったかなと。
――夏の合宿を経て個人的に成長したと思う所はありますか
バックスリーのキック処理を練習していたので、そこを次戦で出せたらいいなと思います。
――筑波大戦への意気込みを教えてください
個人的にはトライを取ること。チームとしては厳しい試合をして、ロースコアで粘り勝ちたいと思います。
FB滝沢祐樹(基理2=福島)
――試合の感想をお願いします
対抗戦の初戦ということで、気合いを入れて臨んで、結果として無失点に抑えられたことは良かったです。しかし雨の中の試合で滑るのも想定してやっていたのですが、思いのほか集中できずにボールをこぼすこともあったのでそこが反省点です。
――チームとしてやりたい試合はできましたか
厳しいディフェンスで相手の速いアタックに対応していこうということでしたが、ディフェンスのセーブのところからできないことがありました。次は筑波大戦なので、より厳しくディフェンスからゲームを作っていきたいです。
――個人の出来はいかがでしたか
自分は何もしていませんが、無失点に抑えることができたのはFBとして嬉しいです。
――先ほどディフェンスの課題を挙げられましたが、悪かった点は具体的にどのようなところですか
最後のほうに相手にボールをつながれたところでディフェンスラインに穴があいたり、こちらがバタバタしたところで穴を突かれたりしました。そのように相手に崩された時にいかに冷静になってディフェンスラインを作って厳しいダブルタックルでボールを取ってくることができるのかということがまだまだできていないので、そこを追究していきたいです。
――春から赤黒を着て試合に出場されていますが、夏を越えて変化した点などはありますか
春はあまり良い感じで試合に臨めていなくて、そのまま合宿を迎えてしまいました。しかし合宿では吹っ切って原点に戻り、1年生の気持ちでやっていこうと意識していてその点は良い方向に繋がったと思います。
――次戦は筑波大戦で本日より手ごわい相手との試合になりますが、意気込みをお願いします
筑波大にはここ最近負け続けていて、本当に悔しい思いをしているので、ことしこそは借りを返したいです。ディフェンスは厳しく、ダブルタックルやターンオーバーなどきょう慶大がしていた良いところを見習って筑波大戦に臨みたいと思います。
ロック近藤貴敬(スポ4=宮城・仙台育英)
――試合を振り返って感想をお願いします
僕は10分位しか出ていないのですが、Aチームのみんなが頑張ってくれたおかげで相手をシャットアウトすることができました。
――前半はペナルティーが多かったように見えましたが、いかがでしたか
厳しいゲームになるとペナルティーが命取りになってくるので、修正していかないといけないと思います。
――チームの調子はどうですか
初戦なので少し硬い部分もあったんですが、次の筑波大戦に向けてしっかりと仕上げていきたいです。
――日体大の攻撃はいかがでしたか
スピードのある仕掛けをしてくるときもありましたが、それをしっかり止められたので良かったと思います。
――筑波大戦に向けての意気込みをお願いします
次は筑波大戦ということなので、もし出ることができたら昨季負けた借りを返したいです。
SO間島陸(商4=東京=早大学院)
――試合の感想をお願いします
出場した時間は短かったですが、ある程度自分のイメージ通りにプレーすることができました。これから筑波大や帝京大などと対戦する時にも同じプレーをできるようにするのが課題ですね。
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか
キックの面では自分らしいプレーができたと思います。
――69-0という結果についてはどのように考えていますか
前半は苦しい時間帯がありましたが、この時間帯のプレーの精度を上げていく必要があると感じました。
――慶大が筑波大に勝利しましたが、どのように感じていますか
慶大はディフェンスやフィジカルの面がすごく良くて、例年と比べてもいいチームだと思います。早慶戦でもお互いにいい状態で試合に臨めたらいいですね。