4継で銅メダルを獲得!

陸上競技

 日本学生対校選手権(全カレ)2日目のきょうも、白熱したレースが数多く繰り広げられた。中でも花形種目の男子100メートル決勝では復活を果たした須田隼人(スポ3=神奈川・市橘)が6位入賞。そして男子4×100メートルリレー(4継)決勝では銅メダルを獲得した。現在男子対校トラック得点では首位・順大と9点差の4位。あすの決勝種目では少しでも多くの入賞を重ね、トラック優勝という目標を達成できるか注目が集まる。

★中澤が再び自己ベストを更新!

6位入賞を果たした中澤

 今シーズン何度も自己ベストを更新している中澤希緒(政経3=埼玉・早大本庄)。全カレ2日目は女子三段跳決勝に姿を見せた。中澤はファウルになるものの1回目から12メートルを越える大きな跳躍をみせ、今大会でも好調さをアピールする。そして3回目では勢いのある助走から躍動感のあるジャンプへとうまくつなぎ、早大新記録となる12メートル37をマーク。仲間たちにガッツポーズを見せ喜びをかみしめていた。中澤は3回目を終えた時点で3位と1センチ差の4位と表彰台を十分に狙える位置をキープしベスト8へ進出。決勝でも中澤は全ての試技でベストに近い記録を出し、攻めの姿勢を貫いた。最後の6回目に後続の選手に記録を抜かれるも、結果は6位。関東学生対校選手権(関カレ)に続き入賞を果たした。試合の度に進化を遂げる中澤。その成長ぶりはとどまるところを知らない。

(記事 本田京太郎、写真 副島美沙子)

★入賞逃すも、初の60メートル台へ

入賞に迫る投てきを見せた中川

 男子ハンマー投決勝には中川雄太(スポ3=近畿大和歌山)が出場。前日の予選で自己新をマークしていた中川は、決勝でもいきなり好調ぶりを見せつける。1投目で自己ベストとなる60メートル48センチを記録。これが自身初の60メートル越えとなった。正式記録を聞いた中川は大きなガッツポーズを見せて喜び、笑顔でスタンドの仲間に駆け寄った。このまま波に乗れば入賞も見えてくると思われたが2投目、3投目は痛恨のファウル。記録を伸ばすことはできない。3回の試技が終了した時点で9位となり、ここで競技を終えた。8位の選手とはわずか12センチ差。あと一歩のところで入賞を逃すこととなった。ベスト8には残れなかったものの、予選、決勝と次々に自己記録を更新し確かな成長を見せた中川。今大会の内容は今後に大きな可能性を感じさせる。早大フィールド部門の核として、さらなる飛躍に期待がかかる。

(記事 大庭開、写真 三井田雄一)

★復活の6位!

復調をアピールした須田

 今夏、北京で開催された世界選手権代表の大瀬戸一馬(法大)、長田拓也(法大)に加え、長らくレースから遠ざかっていたが、今大会が復帰戦となった桐生祥秀(東洋大)など、そうそうたるメンバーが顔をそろえた男子100メートル決勝。早大からは須田隼人(スポ3=神奈川・市橘)が出場した。前日に行われた予選および準決勝では、10秒4前後と安定したタイムで危なげなく決勝へと駒を進めた須田。決勝レースではキレのあるスタートを決め、並み居る実力者たちを相手に食らいつく走りを展開する。後半は昨年課題として挙げていたようにやや伸び悩んでしまい、前との差を埋めることはできなかった。だがケガから復帰し、久々のレースで6位入賞。見事対校得点に貢献した。来季、エースとして活躍するであろう須田の完全復活は、チームにとって好材料になったはずだ。今後は自己ベスト更新などを視野に、記録の安定が目標となるであろう。

(記事 菅真衣子、写真 副島美沙子)

★主力が復帰し銅メダル獲得!

表彰式で笑顔を見せた4継メンバー

 全体5位のタイムで通過した予選から、大幅にメンバーを変更して臨んだ男子4×100メートルリレー(4継)決勝。1走を任されたのはきょう男子110メートル障害で自己記録タイをマークし、好調な竹吉大記(スポ3=千葉・市船橋)だ。竹吉の落ち着いたスタートから流れるようにバトンを受け取ったのは、今季対校戦初出場の須田隼人(スポ3=神奈川・市橘)。各校のエースが集う区間で復活を示すような安定した走りを見せた。3走の橋元晃志(スポ3=鹿児島・川薩清修館)は素晴らしいコーナリングで順位を押し上げ3位に。アンカーは唯一の2年生であり、関東学生対校選手権(関カレ)入賞者の徳山黎(スポ2=神奈川・相洋)が務めた。背後からの東海大の猛追に競り勝ち、39秒52のタイムで見事銅メダルを獲得。関カレに続き今季の目標に掲げていた『優勝』
には届かなかったが、故障に苦しんだ須田、橋元の主力2人の復活を感じられるレースとなった。今季残されたリベンジの舞台は日本選手権リレーのみ。伝統ある早大のリレーの覇権を奪回するべく、両インカレでは立つことのできなかった表彰台の一番高い場所を目指す。

(記事 太田萌枝、写真 中村朋子)

★惜しくも対校得点獲得ならず

入賞にあと一歩及ばなかった柳(左)、平

  全カレ2日目の最終競技となった男子5000メートル決勝に、早大からは3人が出場した。中でも柳利幸(教4=埼玉・早大本庄)は、スタート直後から安定した走りを見せる。中盤に入ってからも第2集団で淡々とレースを進めていった。一方今回全カレ初出場となった平和真(スポ3=愛知・豊川工)は開始から快調で、先頭集団から離されることなくレースを展開する。そのまま3000メートル付近からは続く集団を引っ張る積極性を見せ、リズムを保ったまま終盤に突入した。ラスト1周を告げる鐘が鳴ると、両者共に決死のスパートを掛ける。しかし明大・牟田祐樹のスピードにはあと一歩及ばず、ゴール直前で抜かれてしまう。柳が9位、平が10位でフィニッシュし、入賞をあと一歩で逃した。悔しい幕切れとなった早大。しかし立ち止まっている暇はない。3次合宿や当面の目標である出雲全日本大学選抜駅伝が眼前に迫っている。今回の走りで得た反省を生かし、今後のさらなる向上を狙う。

(記事 齋籐直己、写真 菅真衣子)

関連記事

自己ベストの中村信が入賞!/第84回日本学生対校選手権(9/12)

結果

▽男子100メートル決勝

須田隼人(スポ3=神奈川・市橘) 10秒45(+0.5)(6位)

▽男子200メートル予選

愛敬彰太郎(スポ3=三重・桑名)    21秒52(+0.6)(3組6着)

徳山黎(スポ2=神奈川・相洋)     21秒58(-0.5)(5組4着)

橋元晃志(スポ3=鹿児島・川薩清修館) 21秒00(+0.2)(7組1着)

▽男子800メートル

予選

吉田貴洋(スポ4=和歌山・田辺) 1分55秒41(2組7着)

伊澤賢人(スポ4=栃木)     1分52秒28(3組4着)

田中言(スポ4=東京・早実)   1分52秒87(6組1着)

準決勝

伊澤賢人             1分52秒18(3組4着)

田中言              1分51秒19(6組2着)

▽男子5000メートル決勝

柳利幸(教4=埼玉・早大本庄) 14分07秒89(9位)

平和真(スポ3=愛知・豊川工) 14分08秒19(10位)

光延誠(スポ2=佐賀・鳥栖工) 14分38秒79(18位)

▽男子110メートル障害予選

竹吉大記(スポ3=千葉・市船橋) 14秒19(+0.8)(2組3着)

古谷拓夢(スポ1=神奈川・相洋) 13秒98(+0.3)(3組1着)

▽男子400メートル障害予選

中野直哉(スポ3=長野吉田)   51秒40(4組1着)

石田裕介(スポ2=千葉・市船橋) 51秒59(5組2着)

▽男子4×100メートルリレー決勝

早大(竹吉-須田-橋元-徳山) 39秒52(3位)

▽男子4×400メートルリレー予選

早大(愛敬-佐藤-加藤-中野) 3分07秒96(4組1着)

▽男子ハンマー投決勝

中川雄太 60メートル48(9位) 自己新記録

▽女子400メートル障害予選

長田彩楓(スポ3=早稲田佐賀) 62秒52(5組7着)

▽女子三段跳決勝

中澤希緒 12メートル37(6位) 自己新記録・早大新記録

▽女子七種競技決勝(1日目終了時点)

南野智美(スポ1=山口・西京)

200メートル   26秒82(-0.7) 727点

100メートル障害 14秒62(-0.5) 892点

走高跳       1メートル63     771点

砲丸投       10メートル20    543点 自己新記録

合計2933点(現在8位)

▽男子対校トラック得点(2日目終了時点)

1位 順大    29点

2位 日大    26点

3位 法大    23点

4位 早大    20点

▽男子対校得点(2日目終了時点)

1位 日大    61点

2位 順大    39点

3位 東海大   36点

7位 早大    20点

▽女子対校得点(2日目終了時点)

1位 立命館大  36点

2位 筑波大   35点

3位 九州共立大 25点

16位 早大   10点