大迫自己ベスト更新も目標届かず

陸上競技

 兵庫リレーカーニバル初日はワセダから1万メートルに2選手が出場。ロンドン五輪参加A標準記録である27分45秒00を目標としていた大迫傑(スポ3=長野・佐久長聖)は、自己ベストを更新するも後半伸び悩み、記録突破はならなかった。一方の山本修平(スポ2=愛知・時習館)は組最下位でレースを終え、両者共に悔しい結果となった。

必死に前を追う大迫

 1日目のメインレース・グランプリ男子1万メートルは、ペースメーカーがつき記録を狙いやすい状況。27分台の記録を持つ外国人選手や、すでにA標準記録を突破している宮脇千博(トヨタ自動車)ら実力者が顔をそろえた。レース序盤、大迫はペースメーカーの後ろにぴたりとつけ集団前方の好位置をキープ。積極的な走りで一時は日本人トップに躍り出る。しかし5000メートルを過ぎたあたりで先頭から離されると、そのままずるずる後退。残り1000メートル付近でペースアップしてきた窪田忍(駒大)にかわされるも、ついていくことができない。それでも自己ベストを約9秒更新する28分26秒94でゴールしたが、試合後笑顔は見られなかった。

 アシックス・チャレンジ一般男子1万メートルに出場した山本は、最初の1000メートルこそ先頭をうかがう位置につけたものの、その後はラップを落とし次々と後続選手に抜かされる苦しい展開に。連戦の疲れもあってか最後までペースは上がらず、30分超えというベストからは程遠いタイムでレースを終えた。後半いかに持ちこたえられるかが今後の課題だろう。

苦しい走りとなった山本

 すでに3人が1万メートルのオリンピックA標準記録をクリアしているため、大迫がロンドン五輪の出場権を獲得するにはまずA標準を切ることが望まれる。その上で6月に行われる日本選手権で上位に食い込まなくてはいけないとなれば、その道は険しいと言わざるを得ない。しかし、きょうのレース前半で見せた積極的な走りに後半の粘りが加われば、活路は開けるはずだ。ワセダのエースは世界へ羽ばたけるか。大迫の挑戦は続く。

(記事 松岡文、写真 菅原理紗子)

結果

▽グランプリ男子1万メートル

大迫傑 28分26秒94(8位) 自己新記録

▽アシックス・チャレンジ一般男子1万メートル

山本修平 30分29秒22(28位)

コメント

名前大迫傑(スポ3=長野・佐久長聖)

——きょうのレースを振り返って

目標としていたタイムに届かなかったので、本当に残念です。

——序盤から積極的にレースを進めていましたが

でも後半伸びなかったので、だめなレースでした。

——調子はいかがでしたか

普通に練習してきました。

——きょうのレースのポイントは

記録を狙うレースだったので、流れに乗っていこうと思いました。

——7000メートルを過ぎたあたりで、前との差が開き始めましたが

あの時はきつかったです。

——監督やコーチからの指示などはあったのでしょうか

いえ、特になかったです。このレースに出るからにはきちんと記録を狙っていけということでした。

——次のレースはいつになりますか

現時点では未定なので、監督と相談して決めたいと思います。