ディーンが決勝進出!

陸上競技

 9日に行われた男子やり投予選B組にはディーン元気(スポ3=兵庫・市尼崎)が登場。予選A組の試技が終わり、予選突破ラインの82メートル00を超えたのはアンドレアス・トルキルドセン(ノルウェー)など3人。予選突破ラインに届かずとも上位12人に入れば決勝に進むことができるが、80メートルオーバーの投てきを見せた選手も6人と、決勝進出へは少なくとも80メートルを超える投てきが必要な状況となった。

 ディーンの1投目は71メートル58。無風状態と決して良いコンディションではなかったものの、本来の実力とは程遠い結果に本人も舌を出し苦笑いを見せる。試技を終えると「いつもの悪い癖が出た」と振り返った。試合前の練習では調子が良かったため、落ち着いて基本に忠実に競技することを心がけ臨んだ2投目。倒れこみながら82メートル07の好記録をたたき出す。力強く右手人差し指を立て喜びを表すと、スタンドの田内健二コーチ(筑波大卒)と抱き合い安堵の表情を浮かべた。

 オリンピックという大舞台でしっかりと自身の力を発揮し、決勝進出を決めたディーン。しかし、目標は予選突破ではない。82メートル07は予選全体7位の記録。入賞、そしてメダルも見えてきている。12日の決勝では外国勢がさらに記録を伸ばしてくることが予想されるが、その中でも動じず、自己記録を塗り替えるディーンの快心の一投が見たい。

(記事 菅原理紗子)

結果

▽男子やり投予選B組

ディーン元気

1投目 71メートル58

2投目 82メートル08(全体7位) 決勝進出