怒涛の追い上げを見せるも、デュースの末都留文科大に敗戦

女子バレーボール

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)6戦目、早大は都留文科大と対戦した。第1セットは終盤にブレークを重ねられ先取されたものの、続く2セットは多彩な攻撃で主導権を握る。最終セットは良いラリーの応酬となったが、セットカウント2-3(22-25、25-21、25-20、21-25、15-17)で敗戦した。

 秋重若菜(スポ2=大阪・金蘭会)が二段トスに見せかけたツーで相手の度肝を抜き、第1セットは幕を開けた。山下日和副将(社4=千葉・市船橋)、神庭有花(先理4=埼玉・市浦和)らMB陣のクイックがテンポよく決まるなど、良い入りとなったが、相手に細かなブレークを重ねられ逆転を許すと、つかず離れずで終盤へ。ブロック間を抜けるスパイクや、ブロックアウトでセットポイントを握られる。南里和(商2=東京・女子学院)のサーブで粘ったものの、22-25で先取された。

江戸川大戦でサーブを打つ中河

 続くセットの中盤では早大の惜しいミスが続き逆転されるが、神庭をおとりに中澤がミドルから決めると、その中澤のサービスエースで13-14に迫る。早大はブロックでワンタッチを確実に取りながら、柴田羽乃香(商3=東京・お茶の水女大付)、神戸彩有(文講3=長野・松本県ケ丘)らがつないで相手のアタックミスを誘った。再び中澤のサービスエースでセットポイントを握ると、秋重のクロススパイクでセットを取り返した。第3セットは最も流れが良く、早大らしさの出たセットであった。山下はリバウンドや軟打を織り交ぜた多彩な攻撃で長いラリーを続けると、最後はブロックで制した。柴田のサービスエースや、秋重のブロックポイントで早大はさらに勢いづく。ここで投入された中河果子(法1=東京・大妻)はサーブで崩すと、山下が鋭いダイレクトのアタックやクイックで魅せて5連続ポイントとする。神戸の献身的なレシーブもあり、この勢いのまま多彩な攻撃につなげると、25-20でセットを取った。

  取り切りたい第4セットは中盤までサイドアウトを取り合う展開となった。山下がクイックやブロードで相手を翻弄(ほんろう)すると、柴田のサービスエースを含む4連続ポイントもあり16-13と一歩前に出た。しかし、ブロックアウトを取られるなどして追い上げられると、相手のツーで同点に。やや流れが停滞し、このセットは取り返された。最終セットは、両者一歩も譲らず素晴らしいラリーの連続となった。L神戸を中心に粘り強いつなぎを見せたが、相手の4連続ポイントで6-10と後がない状態に。全員でつなぎ、秋重、中澤が怒涛の追い上げでデュースに突入。あと一歩のところまで迫ったが、最後は中澤が止められ悔しい敗戦となった。

神大戦でサーブを構える柴田

 惜しくもフルセットの末の敗戦となったが、「サイドに頼ってしまう」(南)と話していた今までの試合に比べ、特に第3セットではMB山下のブロードに加えライトからの強打、柴田のレフトなど、攻撃の多彩さが見えた試合だった。守備面でもブロックでワンタッチを取り、全員で攻撃につなげる良い流れが多く、確実に歯車がかみ合ってきている。次戦の相手、1部から降格してきた大東大は身長が非常に高いチーム。総当たりの最終カード、強敵相手に白星を挙げ、リーグ上位戦に向けて弾みをつけたいところだ。

(記事、写真 五十嵐香音)

※写真は当日のものではございません、申し訳ありません

セットカウント
早大 22-25
25-21
25−20
21−25
15−17
都留文科大
スタメン
レフト 中澤恵主将(スポ4=大阪・金蘭会)
レフト 柴田羽乃香(商3=東京・お茶の水女大付)
センター 山下日和副将(社4=千葉・市船橋)
センター 神庭有花(先理4=埼玉・市浦和)
ライト 秋重若菜(スポ2=大阪・金蘭会)
セッター 南里和(商2=東京・女子学院)
リベロ 神戸彩有(文講3=長野・松本県ケ丘)