桜美林大に昨年の雪辱 フルセットの激戦を制し開幕2連勝!

女子バレーボール

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ)の2戦目はライバルとの一戦。相手は、高さのある桜美林大だ。秋季リーグ前半戦で大きな意味をもつこの試合は第1セット、第2セットとテンポよく攻撃が決まり、連取に成功。その勢いのまま取り切りたいところだったが、後がない桜美林大の執念のプレーで、2セットを連続で落とした。フルセットにもつれ込んだ激闘の末、自分たちのバレーを貫いた早大が第5セットを取り、セットカウント3-2(25-16、25-21、19-25、17-25、15-10)で開幕2連勝を収めた。

※取材はリモートでおこなっております。

 第1セットは序盤から早大に流れがあった。いきなりの長いラリーの中、中澤恵(スポ3=大阪・金蘭会)が相手レシーブの間を突く技術の高さを見せる。藤井陽奈子(政経1=香川・高松一)のサービスエースが決まると6連続得点となり、8-2と差をつけた。中盤はサイドアウトを取り合う展開となったが、秋重若菜(スポ1=大阪・金蘭会)が敵陣アタックライン上に打ち込むクロスへのスパイクやブロックで攻守にわたって貢献し、21-11。さえたサーブレシーブが攻撃の安定につながり、相手に主導権を渡さないまま25-16で先取した。

秋重は厳しいマークの中でも得点を重ねた

 続く第2セットは、足のケガから復帰した山下日和(社3=千葉・市船橋)がクイックで相手を翻弄(ほんろう)し、5-2と順調な滑り出しで主導権を握る。しかし終盤、レシーブの乱れが厳しいトスワークを招き、4連続得点を許して20-20と同点に。この場面を打開したのは、頼れるエースだった。中澤がクロスへの速いサーブでサービスエースを獲得し23-20。相手の緩いボールを山下がブロックで仕留め、第2セットも奪った。第3セットは長いラリーで幕を開けた。これを桜美林大が制するとサービスエースも許し0-2。中盤も相手センターに3連続で決められ6-12と突き放される。流れを変えられないまま、20点にも先に到達された。一点が欲しい場面でピンチサーバーの南里和(商1=東京・女子学院)がノータッチエースを決め17-22としたが、反撃およばず19-25でセットを落とした。

秋季リーグ初の出場で躍動した山下(写真奥)

 桜美林大優位の流れは第4セットも続いたが、山下がブロックでワンタッチを取ると、自ら決めて12-12の同点に。後半、早大は中澤と秋重にボールを集めるも、的を絞られブロックに阻まれる。神戸彩有(文構2=長野・松本県ケ丘)が果敢にブロックカバーに身を投げ出すも、相手の連続得点が続いた。センターからクイックを決められ、このセットは16-25でセットカウント2-2。全てはファイナルセットに委ねられた。15点先取となる運命の第5セットは、1点目から秋重のサーブで崩す。レフトからの強打を神戸がまたもつなぎ、ボールを落とさないバレーで相手のミスを誘った。6-5の場面で再び南がピンチサーバーとして投入されると、スパイクレシーブでも貢献。上がったボールを秋重が強打して相手守備を崩し、橋本彩里(教3=東京・早実)がダイレクトで叩き込んで8-5とした。終盤は山下をおとりに中澤がセンターに切り込む時間差攻撃などで3連続得点とし、14-9。締めくくりも中澤がストレートに打ち込み、激戦に終止符を打った。監督、ベンチにいる選手、スタッフも拳を突き上げ、大きな一勝の喜びを全員で分かち合った。

 昨年の秋季リーグ代替大会でストレート負けを喫した桜美林大にフルセットで競り勝ったという結果は、早大にとって成長の証と言えるだろう。まだ2戦目ながら、この勝利の意義は間違いなく大きい。この勢いの衰えぬままに、スローガン『磨く』のもと課題を克服し、1部昇格という目標へ試合を重ねるごとに近づきたい。

(記事 五十嵐香音、平林幹太)

セットカウント
早大 25-16
25-21
19-25
17-25
15-10
桜美林大
スタメン
レフト 中澤恵(スポ3=大阪・金蘭会)
レフト 秋重若菜(スポ1=大阪・金蘭会)
センター 橋本彩里(教3=東京・早実)
センター 山下日和(社3=千葉・市船橋)
ライト 藤井陽奈子(政経1=香川・高松一)
セッター 橋本美久(社4=福島・郡山女大付)
リベロ 神戸彩有(文構2=長野・松本県ケ丘)