桜美林大に悔しいストレート負け 糧にして再び前へ

女子バレーボール

 合計で7試合が行われる予定の代替大会も、折り返しとなる4試合目。スクールカラーの似た桜美林大との対決に、今大会で初めて白いユニフォームを纏って臨んだ。粘って一点を取りにいきたい早大だったが、相手の高さを生かした厳しいマークと幅広い攻撃の前に攻めあぐね、セットカウント0-3(18-25、17-25、15-25)でストレート負けを喫し、代替大会の成績は2勝2敗となった。

 第1セットは二度の連続失点が響いた。序盤はレフトの中澤恵(スポ2=大阪・金蘭会)とライトの植松知里(文構4=香川・高松第一)を中心に得点を重ねるが、12-12としてからミスが絡んだ4連続失点で12-16。流れを変えたい早大はセンターに吉内文(スポ4=山口)を投入し、失点を断ち切った。植松のサービスエースなどで17-18まで追い上げるも、ここで井上裕利惠主将(スポ4=岡山・就実)のスパイクがシャットアウトされると流れが相手に傾く。今までの試合で無かった、ローテーションの反則をとられるなど6連続失点でセットポイントとされ、18-25でセットを落とした。

初戦から献身のレシーブを続ける梨本

 第1セット終盤の悪い流れを打開したい第2セット序盤は、村山果菜の速攻で先制して3-0。しかし、この場面もミスが出て相手を勢いづけてしまった。高いセンターを擁する桜美林大はトスを幅広く振り分け、8-10から一気に9-20とされる。その後橋本美久(社3=福島・郡山女大附)のサーブが冴え、好ラリーを制すなど5連続得点で16-22とするも、許したリードはあまりに大きかった。最後はレシーブの乱れからドリブルをとられ、17-25でセットを連取された。一矢報いたい第3セットだったが、防戦一方の展開を強いられる。センターを意識させられたことでレフトからの強打を拾いきれず、ジャッジのミスも絡んで6-12。中澤がバックアタックで連続失点を断ち切り、井上が難しいトスを打ち切る場面もあったが、ブレイクこそ奪えず点差は徐々に広がった。終盤に吉内や植松ら4年生が気迫のスパイクを打ち込むも、反撃及ばずこの試合で最少得点の15-25。悔しいストレート負けで、戦績は4試合を終えて2勝2敗となった。

試合後の円陣

 セッターとして攻撃を支える橋本美久は「目指してきた早稲田のバレースタイルがまだ何も出せなかった」と語る。「やられて終わってしまった」。試合後に組まれた円陣では、普段寡黙な馬場泰光監督(平8人卒=京都・洛南)がチームを叱咤した。それを見つめる選手らの顔には悔しさがにじんだ。このチームにとって最初で最後のリーグ戦は、残すところあと3戦。敗戦の苦汁は二度嘗めた。コートで喜びを分かち合い、有終の美を飾るために、再び顔を上げて次週の連戦へと向かってほしい。

(記事、写真 平林幹太)

セットカウント
早大 18-26
17-25
15-25

桜美林大
スタメン
レフト 中澤恵(スポ2=大阪・金蘭会)
レフト 井上裕利惠(スポ4=岡山・就実)
センター 橋本彩里(教2=東京・早実)
ライト 村山果菜(教4=東京・国際)
ライト 植松知里(文構4=香川・高松第一)
セッター 橋本美久(社3=福島・郡山女大附)
リベロ 梨本未央(社4=東京・駒場)
コメント

吉内文(スポ4=山口)

――試合が終わって率直なお気持ちは

自分も含めてコートに4年生が多く入っているのに、プレーや雰囲気づくりで引っ張れませんでした。そこが敗戦に繋がったのかなと思います。また今日はレフトが結構ブロックに捕まっていた中で、自分自身コートに入ったからには得点を決めなければいけなかったと感じています。

――相手は上手くワンタッチを取ってきた印象ですが、決まらないといった感覚はありましたか

向こうのブロックがしっかりレフトをマークしていて、攻めたいのに攻めきれないという感覚がありました。あとは自分たち自身のジャッジのミスだとか、フォローが繋ぎきれなかったりというのが、チームの流れを悪くしていたのかなとは思います。

――今の時点で課題や改善点と感じている部分は

大事なところで出てしまうミスというのが、先週に比べるとすごく多かったのかなと思います。また、いつもいつもレフト頼みというところも自分たちの良くないところだと思うので、自分がしっかりライトから決めきれるようにしていきたいです。

――今後への意気込みをお願いします

このチームでできる試合も残り3戦になってきましたが、まだ自分たちのバレーができた試合というのは本当に少ないと思います。残り3戦は相手がどうこうという以前に自分たちのバレーができるように、平日しっかりと調整していきたいです。

橋本美久(社3=福島・郡山女大附)

――率直な感想をお聞かせください

ストレート負けという結果は結果であるんですけど、自分たちが目指してきた早稲田のバレースタイルがまだ何も出せなかったなという風に感じています。やられて終わってしまったなという感じです。

――ご自身のプレーは振り返っていかがですか

今日はレフトのめぐ(中澤)と裕利惠さん(井上)にブロックが必ず二枚つくということが分かっていました。なので、そこばかりにならないようにセンターとライトをしっかり使っていくことが目標でした。ですがキャッチが返って来なかったり、点差が離れたりすると焦ってレフトばかりになってしまいました。誰かに任せきりにせずチーム全体で勝ちにいく、みんなで点を取りにいくというのが早稲田なんですけど、それができなかったなと感じます。

――先週と今週のゲームを比べると違いはありましたか

先週も背の高いチームが相手で、同じようにブロックもしっかり飛んできました。自分たちの技術には大きな変化がないぶん、今週は気持ちの面で押されてしまって最後まで点を取りに行くとか、ちょっとしたボールをしっかり上げるとか、細かい部分ができていなかったなと思います。

――改善すべきと感じる点はありますか

誰かに任せきりにしない、レフトだけに頼らないトス回しをすることです。トス回しはチームの攻撃の雰囲気にも繋がってくるのでアタッカー一人ひとりが、自分が決めるんだと思ってくれるようなトスを上げたいです。

――来週は連戦となります。今後に向けて一言

背が高くないぶん、繋いで繋いで最後粘って決めきるというのがこのチームなので、しっかりレシーブを繋いで決めきれるように、気持ちの面で負けないように頑張っていきたいと思います。