男子部は絶好調!11人がベスト32入り

庭球男子

 全日本学生選手権(インカレ)本戦4日目。悪天候の影響で延期になっていた男子シングルス2回戦がついに行われた。早大からは1回戦を突破した2人を含め12人が登場。古賀大貴(スポ3=大分舞鶴)はフルセットの接戦の末に同学年の髙村烈司(関大3年)に敗れたが、その他11人が3回戦進出を決めた。明日は男子シングルス3回戦、男子ダブルス2回戦が予定されている。単複2試合を戦う選手も多く、いかにコンディションを整えられるかも勝敗を分けるポイントとなってくるだろう。

(記事 松澤勇人)

★粘り勝ちで初の3回戦進出

佐藤はラリー戦で優位に立った

 今大会、シードを獲得して2回戦から登場した佐藤祥次(スポ3=大分舞鶴)。柚木武(法大2年)との対戦の前に、「波に乗ってくると怖い選手なので、一球でも多く返していこう」と意識して試合に臨んだ。試合は序盤から相手のサーブが好調で、なかなかブレークをすることができない。しかし中盤に相手が足を痛めるアクシデントからサーブが不安定になり、その隙を突いた佐藤がラリー戦でポイントを重ね、7-5でファーストセットを奪った。勢いに乗った佐藤はそのまま堅実なプレーを続け、セカンドセットでは相手を寄せ付けず。ストレート勝ちで3回戦にコマを進めた。インカレでは自身初の3回戦に進んだ佐藤は次戦に向けて、「強い相手なんですけど頑張ってこれからレギュラー争いに食い込めるように、しつこくしつこくやって勝ちにいきたいと思います」と意気込みを述べた。持ち前の粘り強さを武器に、上位進出を狙う。

(記事 小原央、写真 佐々木一款)

★好調のサーブがさく裂!インカレでのシングルス初勝利を挙げる

サーブを放つ安上

 男子シングルスでは、安上昂志(スポ3=福岡・柳川)がうれしいインカレでのシングルス初勝利を収めた。この日の試合は本来2日前に行われる予定だったが、連日の雨の影響で順延が続いていた。調整が難しい状況ではあったが、「しっかり気持ちを入れて集中できた」という安上は、課題であった試合の出だしを見事にクリア。相手のミスにも助けられ、ファーストセットを6-3で先取する。しかし、セカンドセットでは調子を上げてきた相手に対応し切れない。一転して攻め込まれる展開になり、このセットを落としてしまった。勝負のファイナルセット。ここで光ったのが安上のサーブだった。ラケットを替えたことがきっかけで好調だと大会前に話していたサーブは、この日も健在。エースや相手のリターンミスでポイントを重ね、サービスキープを続ける。再三ブレークポイントを握りながらも決めきれずに迎えた第7ゲーム。ここでついにブレークに成功すると、このまま勢い付き、6-3でファイナルセットをものにした。  一昨年、昨年とインカレではシングルスでの勝利がなかった安上。まずは大会前に掲げていた『シングルス初勝利』の目標を達成し、笑顔を見せた。次戦の相手、中大のエース望月勇希は一般大会でも優勝経験のある強敵だ。「一番は試合を楽しむこと」。安上らしいはつらつとしたプレーで、シングルス2勝目を手にすることはできるか。

(記事 吉田優、写真 松澤勇人)

結果

▽男子シングルス2回戦

〇坂井勇仁主将6-4、7-6(7)山口雄矢(中京大)

〇古田伊蕗副将6-2、6-4伊藤竹秋(慶大)

〇齋藤聖真6-0、6(5)7、6-3清水一輝(中大)

●古賀大貴6-3、3-6、5-7髙村烈司(関大)

〇小林雅哉6-4、6(6)7、7-5相馬光志(福岡大)

〇佐藤祥次7-5、6-2柚木武(法大)

〇髙村佑樹6-1、6-0小野和哉(近大)

〇安上昂志6-3、4-6、6-3徳本翔(青学大)

〇木元風哉6-4、6-2島康輔(愛学大)

〇田中優之介7-6(4)、7-6(11)前﨑直哉(法大)

〇千頭昇平6-2、6-3藪巧光(法大)

〇藤井颯大6-2、6-3大門祐也(中京大)


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コメント

佐藤祥次(スポ3=大分舞鶴)

――今日の試合は佐藤選手にとって初めての試合でしたが、どのような気持ちで試合に入りましたか

向こう(相手)は身長がでかくてサーブが良いということだったので、すごい、波に乗ってくると怖い選手だったので、決められても一球でも多く返して向こうにちょっとでも疲れを出させるということで頑張ろうと思っていました。

――対戦相手の選手はパワーがあったと思うのですが、どういう対策を立てて試合に臨みましたか

サーブが速いので確実に返してからラリー戦で、それで向こうがエース決めるかミスをするか二択に絞って気にしないようにプレーしていました。

――次に第1セットは接戦になったと思うのですが、最終的には7-5で取りきりました。それは大きかったですか

そうですね。途中で相手が胸と足を痛めたということを知って、そこから向こうのサーブも落ちてきて、いずれチャンスが来ることを信じながらプレーして、5-5になったのが大きかったかなと思います。

――雨で試合が何度か中断しましたが、どのように試合への気持ちを切らさないように心がけていたこととかありますか

とりあえず冷めないように、体が冷えないようにすぐ着替えたり、軽く走るとか体が冷めないようにある程度の集中力を保ちながら、余計なことをせずに(笑)過ごしていました。

――昨年の佐藤選手が出場したインカレはシードではなかったのですが、今年はシードでの出場でした。何か昨年と変わった点はありますか

特にはないんですけれど、ちょっとずつコンスタントに関東で結果を残せるようになってきて、それが今回のシードという結果になったと思います。

――最後に次の試合の意気込みをお願いします

どっちが来ても強い相手なんですけど、頑張ってこれからレギュラー争いに食い込めるようにしつこくしつこくやって勝ちにいきたいと思います。

安上昂志(スポ3=福岡・柳川)

――まずはインカレでのシングルス初勝利おめでとうございます

ありがとうございます!初勝利できてうれしいです。

――試合をファーストセットから振り返っていただけますか

Cの1番コートは去年負けたコートだったので嫌だなってちょっと思っちゃったんですけど、最初相手のミスが多かったのもありますが、(自分は)ミスなく入れたので出だしはよかったかなと思います。でもセカンドセットになって相手の攻めが結構入ってきて守りになりすぎたなっていうのは感じています。コーチからも(ボールを)中に入れていけと言われていたんですが、セカンドで終わらせたかったです。でもファイナルは結構サーブがよくて、なかなかブレークはできなかったですけど、サービスでリズムが保てていたのでそこでなんとか勝てたかなと思います。

――7月に取材した際もサーブの調子がいいとおっしゃっていましたが、そこは大会まで変わらず続いていましたか

いいですね。よかったです。特にファイナルセットがしっかりファーストサーブも入って、サービスエースだったり相手のリターンミスだったりをたくさん取れたのでよかったです。

――今日の試合は本来2日前に予定されていた試合でしたが、調整は難しかったですか

会場で長時間待たされて結局(試合が)ない日があったので、試合はしていないけど疲れている部分はありました。でもその中でも今日はしっかり気持ちを入れて集中できました。出だしがよかったからなんとか勝てたかなって感じです。

――途中、雨での中断やインドアコートへの変更がありましたが、その影響はありませんでしたか

インドアの方がコート速度が速いので、僕にとってはよかったかなと思います。インドアだったからサーブがより入ったっていうのもあると思います。

――コートは7月の時点で苦手意識があるとおっしゃっていましたが、実際プレーしてみていかがでしたか

やっぱり球が遅くて弾むので、中途半端にポジショニングしているとなかなか力が入らないところで打たされてしまいます。得意ではないですけど、中に入って打つときはしっかり打ったり、下がるときはしっかり下がってやれば、なんとかなると思います。

――あす以降に向けてはいかがですか

シングルスは望月くん(勇希、中大3年)になるので、今までやったことがないので一番は試合を楽しむことですね。チャンスはあると思うので、しっかり自分のできることを一生懸命やって食らいついていければなと。ダブルスは相手は強いんですけど、そこはしっかり二人で話し合ってやれればいいなと思います。