後半に離され筑波大にリベンジならず

女子バスケットボール

 関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)最終節は、筑波大と対戦した。序盤から点の取り合いとなり、お互い譲らず拮抗(きっこう)する展開が続く。しかし早大はドライブを中心に攻めるも高さのある筑波大のディフェンスに苦戦し徐々に失速。一方筑波大は内外のバランスが取れたオフェンスで着実に得点し、点差を離されてしまう。第4クオーター(Q)中盤、F川岸柚(スポ1=群馬・市太田)の活躍で点差を縮めるも、最後まで追いつけず80-99で敗戦。リーグ戦を勝利で締めくくることはできなかった。

 

中外両方で攻めるオフェンスで活躍した川岸

 序盤から早大は積極的な攻めの姿勢でリングへ向かう。筑波大は高さのある選手がそろう中、川岸がリバウンドからの得点を重ねる。しかし筑波大も精度の高いスリーポイントで対抗し互角の戦いとなる。第1Qは22-22と同点で終了した。第2QはG中山桂(スポ3=愛知・桜花学園)のスリーポイントでスタート。しかしドライブを中心に攻める早大は筑波大のディフェンスを崩せず、ターンオーバーが続いてしまう。筑波大がリードを奪ったが、第2Q終盤、G江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)とF江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)の連続得点で点差を縮め、40-41と1点ビハインドで前半を終えた。

 迎えた後半戦、果敢にシュートを狙うも決めきれず、相手の4連続得点を許してしまう。早大のタイムアウト後、中山が続けてスリーポイントを沈め、立て直す。しかし筑波大のペースのまま試合が進み3点を追いかけるかたちで最終第4Qへ。川岸がゴール下のシュートに加え、スリーポイントも沈めオフェンスで躍動し、チームを勢いづける。このままリードを奪いたいところだったが、相手の多彩なオフェンスを止めることができない。終盤の筑波大の連続得点で一気に離され、惜しくも敗戦した。

 

今試合も圧倒的な得点力を見せた江村

 前半は一進一退の戦いとなったものの、ドライブからの得点が中心の早大に対し、筑波大はインサイドでディフェンスを引き付けたところでアウトサイドから得点するなど、コートを広く使ったオフェンスで点を重ね、徐々に点差がついた今試合。オフェンスの多彩さで差をつけられてしまった。リーグ戦を勝利で終えることはできなかったが、12月には全日本大学選手権(インカレ)という今シーズンの集大成となる大会を控えている。桂蘭主将(スポ4=愛知・桜花学園)は「隙のない強いチームにしていきたい」と意気込んだ。

(記事 権藤彩乃、写真 濵嶋彩加、河野裕太)

関東大学女子リーグ戦 10月30日(vs筑波大)
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

22 18 23 17 80
筑波大 22 19 25 33 99

◇早大スターティングメンバー◇
G#3 フェスターガードヤヤ(スポ3=宮崎・小林)

G#21 中山桂(スポ3=愛知・桜花学園)

C#22 中野雛菜(スポ2=神奈川・東海大相模) 

G#23 江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)
F#32 江頭璃梨(スポ2=宮崎・小林)

コメント

桂蘭主将(スポ4=愛知・桜花学園)

――今日の試合を振り返っていかがですか

筑波大には前回も負けていて(筑波大は)かなり勢いにも乗っているチームなので、今回は勝ちに行こうと全員でも話し合ってきたのですが、相手(筑波大)が流れをつかみかけていた時に自分達がその流れを止められずに(筑波大に)そのままやられてしまったことが今回の大きな反省点ですね。みんなもよく頑張ってたのですが、チームとしてはもう一歩頑張らなければならなかったなと思いました。

――どんな話をして今日の試合に臨みましたか

今日がリーグ戦最後の試合なので、楽しみながら全員で勝ちに行って、笑顔で終わろうとみんなでたくさん声を掛け合いました。

――前半の良かったところを教えてください

筑波大は最近とても大きくて、強いチームなのですが、それでも全員で攻め続けて、ずっと食らいついて接戦のまま後半に持ち込めたのはとても良かったと思います。

――ハーフタイムの間にどんなことを話されましたか

まだまだ追いつく点差だったのでもっと全員で点差に追いつくようなプレーで攻め続けて、また同じやられ方で攻められているところがかなりあったので、そういった(筑波大の)プレーを一つ一つしっかりと止めて、(筑波大は)スリーポイントを決めるとすごく波に乗るチームなので、しっかりと止めながら自分達のバスケをしようと話しました。

――後半点が離された要因はなんだったと思いますか

筑波大に連続得点された時に止めることができず、さらに自分達が攻めあぐねてしまったことで、向こう(筑波大)にリズムをつかまれてしまったところが敗因になったかなと思います。

――リーグ全体を振り返って率直な気持ちをお聞かせください

チームとして良かったところも修正点もたくさん出ましたが、大事な拓大戦とかできちんと勝ち切れていたところもありましたし、東京医療保健大や白鴎大との対戦の時に自分達のプレーがうまくできなくて、落ちていってしまったところもあったのですが、その後の練習でしっかりミーティングをして全員でお互いの気持ちや、自分達がどういったプレーをしたいかということを話し合って、全員で成長することができたので、良かったことも悪かったことも含め、収穫の多いリーグになったと思います。

――これからインカレまでの期間をどう過ごされますか

監督からもお話がありましたが、ゲームに絡む人数が少ないことが課題点でもあるので、これから六大学(東京六大学対抗戦)を間に挟んでからインカレがありますが、他大学の強いチームと戦っていけるように、個々はもちろん全員がさらにレベルアップして、チームとしても共通理解やプレーなどを合わせながら隙のない強いチームにしていきたいと思います。

 

川岸柚(スポ1=群馬・市太田)

――チームとして今日の試合を振り返って

チームで事前にミーティングをして話し合ったセットとかは対応できたと思うんですけど、山田(葵、筑波大)さんにスリーを打たせてしまったりして、個人のそういう特徴にアジャストできなかったのが反省点です。

――個人としてはいかがですか

今日の試合は最初は緊張して外してしまったりもしたんですけど、先輩方に声をかけていただいたのでなんとか持ち直して、自分らしいプレーができたかなと思います。

――どんなことを求められてコートに入りましたか

中野(雛菜、スポ2=神奈川・東海大相模)さんのファールが少しかさんでしまったので、センターがいない分、自分がリバウンドと相手のセンターのディフェンスを頑張ろうという感じでのぞみました。

――ご自身のオフェンスのよかったところを教えてください

自分は相手に合わせてスリーポイントシュートとドライブを使い分けられるところが強みだと思っていて、今日はそこが両方とも発揮できたかなと思います。

――ディフェンスでの反省点を教えてください

相手の朝比奈(あずさ、筑波大)さんについたときに、途中までは頑張れたんですけど、最後のフィニッシュのところで抜かれてしまったので、フィジカルがまだまだ足りないと思います。

――今後の意気込みをお願いします

今日はスリーポイントを打つチャンスが何回かあったんですけど、外してしまうときがあったので、そこを磨くのと、ドライブのスピードをもっと出せるように頑張ります!