早大の粘りのプレーでインカレ好発進!

男子バスケットボール

 今年もこの季節がやってきた。1年の集大成をコートの上で表現する全日本大学選手権(インカレ)。初日であるきょうは大阪学院大との一戦に臨んだ。第3クオーター(Q)まで互いに譲らない接戦となったが、最終Qにはワセダの持ち味である粘り強さで点差をつけ72-58で勝利し、好発進を切った。

 第1Q、相手に先制点を許すが、G森井健太(スポ4=京都・洛南)が連続で5点を返し主将の意地を見せる。続いてC富田頼(スポ3=京都・洛南)がゴール下の力強いプレーで得点。さらにF濱田健太(社4=福岡第一)のスリーポイントや森井のアシストによるF中谷誠人(商3=東京・早実)のゴールで得点を重ねる。しかし全国の大学が集まる大会とあって、なかなか点差をつけることができず、16-15で第1Qが終了した。続く第2Q、序盤からG石原卓(社4=東京・京北)がドライブで切り込みゴール下で得点。G長谷川暢(スポ3=秋田・能代工)も得意のドライブやアシストを決める。さらにC岡野佑紀(スポ3=愛知・千種)のリバウンドや森井のアシストが得点につながるが、相手はスリーポイントを中心に応戦する。残り3秒で石原がスリーポイントのファウルをもらい、フリースローを2本決め、3点差で前半を折り返した。

最後の大会に臨む石原

 後半戦、第3Qが始まってすぐに濱田がスリーポイントを沈める。その後も森井、富田の速いパス回しでC小室悠太郎(スポ1=石川・北陸学院)がゴール近くで得点するなど良いプレーが見られるが、相手のアウトサイドシュートを防げず、48-49と逆転されて第3Qが終わってしまう。しかし最終Q、ワセダのバスケをみせる。まず濱田が立て続けにスリーポイントを決めてリズムをつかむと、石原がディフェンスでパスカットをし相手のアンスポーツマンライクファウルを誘う。相手は先のクオーターに引き続きアウトサイドで攻撃を仕掛けるが早大のディフェンスが上をいく。富田がゴール下でのパワープレーにより10得点を挙げると残り2分で11点差と勝利が目前に。流れをつかんだ早大は最後まで点差を守り切り72-58で初戦を無事に勝利で飾った。

濱田のプレーがチームを救った

 「あしたはディフェンスのプレッシャーを緩めずに自分たちの流れにもっていって、もっとシンプルにプレーができたら」と濱田が語るように、今後の試合もディフェンスから流れをつかむワセダのバスケで勝ち進んでくれるだろう。

(記事 阿部かれん、写真 下長根沙羅)

第69回全国大学選手権
   1Q 2Q 3Q 4Q 合計

早大

16 15 17 24 72
大阪学院大 15 13 21 58
◇早大スターティングメンバー◇
G#18 森井健太主将(スポ4=京都・洛南)
G#15 森定隼吾(商3=岡山・倉敷青陵)
C#26 富田頼(スポ3=京都・洛南)
F#27 濱田健太(社3=福岡第一)
C#41 小室悠太郎(社1=石川・北陸学院)
◇主なスコアリーダー◇
得点  富田頼、濱田健太:22得点
リバウンド  富田頼:10リバウンド
アシスト  森井健太:5アシスト
コメント

F濱田健太(社3=福岡第1)

――春のトーナメントでは初戦敗退している中、初戦への入り方への意識は

個人個人色々準備してきたと思うんですけど、僕は目の前の一戦に集中して、やっていくことを意識していて、今日は入りがトーナメントの時のような良くない流れになった中で、僕はいい流れで入っていけたので、周りにディフェンスからもう一回頑張っていこうと声出して伝えて立て直せていったかなと思います。

――第3Qまでリードを許しましたが、チームとして緊張感という部分はありましたか

逆転に僕は第3Qまで緊張感を感じなくて。どこか勝てると思っているんだろうなという雰囲気があったので、そこはもう一回春を思い出してディフェンスを頑張っていこうと声をかけました。

――第4Qはいい時のバスケットができたという風に感じていますか

やっぱり僕達はディフェンスから速攻に繋げて点を重ねていくスタイルなので、そのスタイルが出せている時は流れが来たのかなと思ったので一気に行きました。

――それはスリーポイントの所でということでしょうか

スリーポイントは入る時もあれば入らない時もあるので…ただ、きょうは出だしからシュートタッチが良かったので、積極的に狙っていこうとは思っていました。

――トーナメントの対戦表にはどんな印象を持っていますか

関東のチームと一回戦二回戦で当たらない中で、どんなチームか分からない相手に対してもディフェンスのプレッシャーをかけ続けて速攻という自分達の形が出せればどこにでも勝てると思っています。順当に行くと大東大と当たることになるので、そこはリーグ戦も含め何回もやりあった相手なので手の内も知ってますし、ここも自分達のスタイルをいかに長く出せるかという所の勝負だと思っています。でも、先を見すぎてトーナメントで負けてしまったので、一戦一戦戦っていって、勢いに乗って行ければいいかなという考えです。

――あしたの試合はどういった試合にしていきたいですか

あしたは関東にはあまりない小さいチームが相手なのでトランジションを武器にしてくると思うんですけど、こちらもディフェンスのプレッシャー緩めずに自分達の流れに持ってこれるようにして、きょうは思い切りの悪いプレーばかりだったので、もっとシンプルにできたらいいんじゃないかなと思いました。