関東大学2部リーグ戦(リーグ戦)においてここまで首位を守ってきた早大。きょうの第9節では同率で首位に並ぶ日体大と対戦した。入れ替え戦出場に向けて大きな意味を持つこの試合は、序盤から気持ちのこもった好プレーを両チームが見せた。そんな中で早大がペースを握りリードを奪うと、勝負どころできっちりとシュートを沈める。追い上げられる時間帯もありながらも一度も逆転を許さなかった早大はリードを守り切り、80-66でこの重要な1戦を制し、首位で前半戦を折り返した。
第1クオーター(Q)序盤は早大より一回り大きい日体大にリバウンドを制圧され、早大はなかなかペースをつかめない。しかし、「とにかく自分たちはリバウンドのところをやらないと勝てない」(G池田慶次郎主将、社4=東京・京北)と語ったように、徐々にリバウンドをチーム全員で奪い始める。C宮脇隼人(スポ3=京都・洛南)のオフェンスリバウンドからの得点などで活気づいたチームは少しずつ点差を縮めていく。すると第1Q終盤にはSF澁田貴大(スポ3=東京・京北)のスリーポイントで逆転。いいかたちで第1Qを終える。良い流れで迎えた第2Qは相手の大きなプレーヤーを試合から完全にシャットアウト。逆に早大がリバウンドを確保する。また、リーグ戦の好調の要因である堅固なディフェンスがしっかりと機能し、相手に自由を与えない。結果として10点差をつけて前半を折り返した。
ベンチから出場し、活躍を見せた河合
しかし相手は強豪・日体大。簡単な試合を許してはくれない。第3Q、攻撃に迷いの見られる早大はその隙を突かれて3点差にまで詰め寄られる。しかし「我慢しきれたという部分はすごく成長している」(澁田)と試合後振り返ったように、しっかりと相手のミスに付け込んで堅実に得点し逆転を許さない。そして2点差という僅差で迎えた第4Q、主将池田が躍動する。7点差とリードを広げたゲーム中盤、連続スリーポイントを沈めリードを13点に広げると、2試合連続のブザービーターを含めてこのQだけでなんと4本のスリーポイントを沈める。主将の活躍で波に乗った早大は結局このQ12点差をつけ快勝。見事重要な1戦で白星を挙げた。
勝負どころでシュートを沈めた池田主将
この試合に勝利し、首位でリーグ戦を折り返した早大。しかし、「きょねん2周目で一気に負け越した悪いイメージもある」(G河合祥樹、スポ3=京都・洛南)と述べたように、昨年の早大は後半戦で失速し入れ替え戦出場を逃している。1部復帰のためには前半戦続けてきたような早大らしいバスケを継続することがカギとなるだろう。悲願達成へ、早大バスケ部は後半戦も歩みを止めない。
(記事 秋間勇人、写真 藤巻晴帆)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません。
第91回関東大学2部リーグ戦 10月3日(vs日体大) | |||||
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1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | |
早大 |
21 | 16 | 12 | 31 | 80 |
日体大 | 16 | 11 | 20 | 19 | 66 | ◇早大スターティングメンバー◇ |
G#34 池田慶次郎主将(社4=東京・京北) G#7 石原卓(スポ2=東京・京北) SG#21 南木俊樹(社2=東京・早実) SF#8 新川敬大(スポ2=東京・京北) C#38 宮脇隼人(スポ3=京都・洛南) |
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◇主なスコアリーダー◇ | |||||
得点 池田慶次郎主将:21得点 リバウンド 新川敬大:11リバウンド アシスト 石原卓、河合祥樹:3アシスト |
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コメント
G池田慶次郎主将(社4=東京・京北)
――この試合を振り返っていかがですか
3ピリを除いて1試合を通して相手の強い部分をしっかりと抑えて、自分たちの強い部分を出せたので、勝ちという嬉しい結果になったかなというように思っていて、3ピリのところは自分たちのターンオーバーから流れをわたしちゃってというところがあったので、そこを除けばよかった試合かなと思います。
――ガードもリバウンドを取ろうという意識は高かったように感じましたが
今週1週間日体大のために相手を想定してとにかくリバウンドのところをやらないと自分たちは勝てないと思っていたので、特にセンターは相手のビックマンを抑えてガードが取りに行くというようなかたちでチーム全員でリバウンドへの意識というのは心がけて試合に臨みました。
――第3Qはオフェンスも積極性を失ってしまったようにも見えましたが
前半よかった分守りに入ってしまうじゃないですけど、勢いが無くなってしまう時間帯があって、そこでターンオーバーが続いて相手の流れになってしまったので、あしたからの試合は40分間通して勢いを持ったプレーをしていきたいなと思います。
――重要な場面でスリーポイントシュートを決めましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
前半からシュートタッチがいいなという実感があって、最近相手の状況を見ないでアタックしまくっててセンターに潰されちゃっていたので、きょう思い切って外を狙っていこうかなと思っていたので、それが結果をして入ったのでよかったかなと思います。
――きょうで前半戦が終わり8勝1敗ですが、この結果はどう捉えていますか
大東大には負けてしまったんですけど、その試合は自分たちのプレーが本当にできなくて負けてしまった試合だったので、2週目はそのようなことがないようにしっかり自分たちのバスケットを見直すというのと、きょねんも1週目いい成績で折り返したんですけど、後半戦で失速してしまったというのがあるので、ここでまたチーム一丸となって、気を引き締めて頑張っていきたいなと思います。
――大会始まる前には「チームとしてリーグ戦の中で成長したい」というお話ありましたが、成長が見られる点はありますか
1試合1試合通して我慢できる時間帯が多くなったなという実感があって、それはチームのみんなも実感としてあるので、崩れそうなときでもコートの中、外、ベンチから、応援席からみんなで声を出して我慢できるようになったと思うので、そこをもっともっと伸ばしつつもっともっと自分たちのバスケを磨いていければいい結果がついてくるんじゃないかなと思います。
――キャプテンの目線から見てチームの状態は
非常にチーム一人一人がチームに対しての思いというかしっかり自分の役割というのを把握して確実に遂行してくれているので、本当に頼もしく思いますし、調子悪い人がいたりしたら4年生中心に声掛けたりしているので、一つのチームにまとまっている感じがすごく強くていいチームだなと思うので、ここからもっともっといいチームになってみんなでいい結果を残したいなと思います。
――あしたから2巡目の対戦が始まります。相手も対策を練ってくるとは思いますが、後半戦への意気込みは
相手が対策練ってきて自分たちの強いポイントというのを抑えてくるとは思うんですけど、それでも自分たちのやってきたバスケットというのを貫いてそれを上回るようじゃないと2週目というのをきついと思うので、もう一回自分たちのバスケットを見直したいと思います。
F國枝健太(社4=東京・早大学院)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
きょうは本当に1週目の最終戦で相手も日体大ということで、すごく大事な試合だったんですけれど、40分間通して全員が気持ちを出して勝ちにこだわってできたかなと思います。
――試合前にはどんなお話をされましたか
きょうに関しては内容というよりは1点でも多く点を取って勝とうということを全員で意識していたので、本当にみんな気持ちを入れていこうという話はしていました。
――相手はサイズのあるチームでしたが対策はありましたか
やはりフィジカル面や高さの面ではどうしてもやられてしまう部分っていうのは実際にあったんですけど、それを踏まえてもみんなで我慢できたかなと。40分間我慢しきれたからここまで抑えられたのかなと思います。
――國枝選手自身もあまりサイズのない中で4番ポジションをされていますが意識している部分はありますか
僕に関しては体も無いですし身長の方も無いので、本当に気持ちで補う部分が大きいと思うんですけど、そういった部分ではきょうは気合入れて、それが上手く空回りせずに体現できていたので、自分自身としてもチームみんなとしても気持ちを出せていたのがそのままプレーに生かせたかなというのは思います。
――この試合に勝ったことで前半戦は8勝1敗という結果で折り返しとなりますが、この結果はどう捉えていますか
そうですね、大東大戦で1敗してしまいましたけれども、ことしはそこから崩れずにそのあとも連勝を重ねることができたので、2周目にすごく良い流れでつなげられたかなと思います。
――1巡目良い結果を残せた要因は何だと考えていますか
すごくいろいろと要因はあると思うんですけど、やっぱりことしは1軍2軍がなくなってチーム全員で戦おうという意識がすごく強くなったので、きょうの試合を含めてコートの上に出ている5人と、あとはベンチにいるメンバーや応援席応援してくれているメンバーとスタッフの全員含めて40分間戦い抜こうという意識ができたのかなと思います。
――後半戦の意気込みをお願いします
最後本当に泣いても笑ってもラスト1周なので、4年生が率先して引っ張っていって戦い抜いていきたいなと思います。
G河合祥樹(スポ3=京都・洛南)
――きょうの試合を振り返ってみていかがですか
この一週間で日体大のために想定して練習し、対策をしてきたので、1Qから4Qまで自分たちが練習で描いてきたバスケを、そのままできたと思います。
――リーグ戦を首位で折り返しましたが、どんな心境ですか
1周目を1敗で終わったのでホッとしている面もありますが、きょねん2周目で一気に負け越したという悪いイメージもあるので、リーグ戦の折り返し1試合目であるあしたの試合では、きょうの勝利は忘れて、気持ちを前に向けてやっていきます。
――残り9試合ですが、それに向けたチームの目標はありますか
1周目で大東大に自分たちのバスケができず負けたんですけど、他の試合を振り返ってみると、自分たちのバスケをしていれば、どこにでも勝てるという自信がついたと思うので、残り9試合全てしっかりとワセダのバスケをして、必ず勝つことが目標です。
――きょうの試合ディフェンスで目立っていましたが、心掛けていたことはありますか
控えとして出てきたことで、疲れていない状態でしたので、自分にできることは、ディフェンスなど目一杯にプレーすることだと思ったので、それを意識しました。
SF澁田貴大(スポ3=東京・京北)
――この試合どのようなモチベーションで臨まれましたか
お互い1敗同士でこの試合に勝てば入れ替え戦などを考えた時に今後大きい試合になるので、チーム全員で絶対勝つぞという気持ちで臨みました。
――試合を振り返っていかがですか
対日体大としてプラン通りの試合ができたのですが、離せるところで離し切れなかったり、少し課題はあったのですが我慢しきれたという部分はすごく成長していると思います。
――出だしはいかがでしたか
第1Qもそうですし、第3Qの初めもあまり良くなかったなと思います。難しいのですが、そこはディフェンスから我慢して頑張るというのを続けて、控えで出てくる人たちが流れを変えるというのも役割の一つだと思うので、チーム全体の問題として考えています。
――背の高い選手が相手でしたがディフェンスで意識されたことは
ポストに入ってからの練習もしましたし、まずその前のディフェンスの(ポストに)入れさせないという練習もしました。入れたら入れたでポストに入った時の約束事というのをチームで今週もしっかり確認してやってきたので、それがうまくできたと思います。
――オフェンスでは外からのシュートなどは意識されましたか
リングにアタックしていくという部分で、相手が大きい選手でも小さい選手がアタックしていくことによってファウルが貰えたり、ブロックされてもマイボールになるチャンスはありますから、中に攻めないで外回しでシュートを打っても確率が悪いだけなので、やはり中にアタックしていくことが大事だと思います。
――ここまでリーグ戦8勝1敗ですがいかがですか
ここから2巡目に入るのでスカウティングもたくさんされていますし、警戒されるところというのもあると思うのですが、ワセダのバスケットをしっかりやっていけばいい結果になると思います。