ベスト8入りをかけた関東大学新人戦(新人戦)3回戦の相手は明大だ。出だしは必死に食らいついていた早大だったが、中盤から点差を離され58-77の完敗。実力の差がはっきり出た結果となった。
序盤から苦しい攻めが続いた。始めはG武津祐太郎(文構2=大分舞鶴)のスリーなどで応酬していが、第2クォーター(Q)からじわりじわりと両校の差は表れ始める。中でもサイズの差は歴然。高さのない早大はインサイドにおいてかなり不利な状況に立たされる。そのためセットオフェンスが苦しく、明大の激しいプレッシャーも相まって苦し紛れのシュートが目立った。シュート後もリバウンドを制圧されてしまい、セカンドチャンスをことごとく摘まれてしまう。また、ディフェンスでもインサイドのチェックで手いっぱいになり、外角からフリーのシュートを何発も浴びた。その結果、第2Q終了時点で22-40という18点ビハインドの劣勢を生むことになった。
第3Q、早大が流れを引き寄せにかかる。相手のディフェンスが緩んだ隙を突いてF木村晃大(スポ2=京都・洛南)のミドルシュートやG池田慶次郎(社1=東京・京北)の速攻で得点を重ねると、9点差まで詰め寄る。しかし、勢いもそこまで。第3Q残り6分ではわずか2点しか奪えず、再び点差が開く。「木村とか池田に攻めが集中していた」(F小林裕太郎、スポ2=新潟商業)と、後半は個に頼った単調なオフェンスばかりが印象的だった。最終Qに入っても早大が流れを取り戻すことはなく、58-77で試合終了。ベスト16で今大会を終えた。
前半の公式戦はこれで一段落。「あまり納得のいくシーズンではなかった」(池田)という言葉からわかるように、早大は不振が続いた。そして夏を乗り越えるといよいよ本格的なバスケットシーズンの到来だ。それまでには前半戦の苦い経験を糧に、しっかり課題と向き合っていくことが求められる。チームの立て直しを目指し、日々まい進してほしい。
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◆コメント
F木村晃大(スポ2=京都・洛南)
――きょうの敗因は何だと思いますか
新人戦のチームであまり練習してなかったというのもありますけど、個人のスキルやチーム力も完全に劣っていたのでそれで負けたと思います。
――サイズで劣る中どういうことを意識して臨みましたか
リバウンドと相手は高身長の選手が交代で出てくるので、やられるところは仕方ないと思うんですけど、まずはやっぱりリバウンドですね。
――ディフェンスでは皆川選手(明大)とのマッチアップでしたが
特徴とかは分かってるし苦手なタイプの選手ではないですけど、大きさとか強さは持ってるのでそこをケアしていこうと思いました。
――2試合を振り返って個人やチームとして何か収穫はありましたか
普段上級生がいるチームでは僕がガンガン攻めて勢いをもたらせたら良いと思ってるんですけど、今のチームでは2年生が上級生なので一本一本のプレーの質とかを高める必要があると思いました。
――前半戦の大きな試合はすべて終わりましたが、振り返っていかがだったでしょうか
最初の六大学は良かったんですがその後の京王電鉄杯やトーナメント(関東大学選手権)は良くなくて、結構きつかったんですけど早慶戦は勝てて今は良い感じで来てると思うんで残りの試合もしっかり戦って行きたいと思います。
F小林裕太郎(スポ2=新潟商業)
――きょうの試合を振り返って
ディフェンスとかリバウンドとかそういうところから頑張ろうということでこの大会に入って、ディフェンスの意識はできたと思うんですけど、そこばかりに気を取られてオフェンスがうまくいかなかったという感じですね。木村(晃大、スポ2=京都・洛南)とか池田(慶次郎、社1=東京・京北)に攻めが集中していたので、向こうのディフェンスもそういう風に対応してきて、ちょっと甘かったかなと。
――オフェンスが二人に偏ってしまっていた時は何を考えていましたか
いかなきゃいかなきゃとは思っていたんですけど、(攻撃範囲を)狭くしてしまった部分とかあって、そういうところを考えながらやっていかなきゃダメだなと反省してます。
――やはりサイズの差は大きかったですか
強くリングに向かっていきたかったんですけど、フィニッシュのところで向こうの高さを意識してしまいました。
――明大の外のシュートへの対策はしていましたか
明大はアウトサイドシュートのチームってわかっていたので止めようとはしていたんですけど、向こうのガードがうまく突破してきて、そこのカバーに出る時にやられてしまうという感じだったので…。もう少し僕らアウトサイドのディフェンスが、しっかり守っていたらよかったなと思います。
――秋からは後半戦が始まりますが、どのようにチームに貢献していきたいですか
まずはディフェンスですね。上級生の河上さん(宗平、人3=京都・洛南)と同じポジションなので、河上さんが攻撃を頑張ってくれる分、試合出た時に僕がディフェンスでチームに貢献したいと思います。
G池田慶次郎(社1=東京・京北)
――敗因はなんでしょうか
簡単なターンオーバーから相手にファーストブレイクを出されて、流れを持っていかれたというのが要所要所であって、自分たち(の流れ)の時間が来たときも簡単なミスから相手に流れを持っていかれてしまったので、そういうところですね。
――相手チームの高さに苦しむ場面が多く見られました。対策はなにかあったのでしょうか
具体的にはなくて、自分たちのバスケをしようということでした。
――攻め手を欠いた印象があったのですが
オフェンスが単調で、あんまりうまくいっていないのがディフェンスにも影響して、タイトなディフェンスができずに簡単なシュートを打たれてしまうという悪循環でした。
――初めての新人戦、収穫はありましたか
収穫という収穫はあまり得られなかったですね。
――これで春のシーズンが終了しました。ここまでを振り返っていかがですか
あまり納得のいくシーズンではなかったので、ここまで悪かったところを反省してしっかり秋に向けて切り替えて、個人的にもチームとしても悪いところは直し、いいところは伸ばしていきたいです。
――秋への課題は
個人では僕は上の位置でボールを持つことが多いので、そこでのターンオーバーは相手のファーストブレイクにつながってしまうのでそういうミスを減らすことと、あとはもっとタイトなディフェンスをすること、まあ全てですね。チームとしてはセットのオフェンスになったときに、決定打があることはあるんですが、パターンが少ないのでそれを増やすこと、あとはもっとパッシングでオフェンスにリズムを作ることが必要かなと思います。ディフェンスは全体的にアタッキングディフェンスというのを目標にやっているので、それを練習から意識してやっていきたいです。