延長戦にもつれる激闘 熱戦の末東京医保大に惜敗

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第74回関東大学女子リーグ戦 10月6日 拓殖大学八王子国際キャンパス

秋の肌寒さと共に2巡目を迎えた関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)。2勝7敗と苦しむ早大は節目の10戦目、東京医保大と対戦した。序盤、早大はシュートタッチが冴え渡り1Q(クオーター)をリードで終える。しかしC中野雛菜(スポ4=神奈川・東海大相模)がファウルトラブルに陥ると状況が一転。0-12のランを許し、逆転され前半を終える。ペースをつかみ直したい後半、F菊地実蘭(スポ2=愛知・桜花学園)が第3Qで12得点の活躍を見せるなどオフェンスで圧倒。リードを奪い試合終盤を迎える。しかし、第4Q残り18秒で追いつかれてしまい試合は延長戦へ。延長戦では随所に良いプレーは見られたものの、インサイドを支配されてしまい94-102で敗戦した。

スリーポイントシュートを放つ山宮

第1Q、早大は相手ディフェンスに苦しみ先行されるが、G山宮好葉(スポ2=東京成徳大)がシュートを決め続ける。さらにF西ファトゥマ七南(スポ3=千葉・昭和学院)とF菊地実蘭(スポ2=愛知・桜花学園)が立て続けにスリーポイントを決めると逆転に成功。2Qも早大ペースは変わらず、西がディフェンスとリバウンドで存在感を発揮。7点差までリードを広げた。しかし相手Cを封じ続けた中野が3つ目のファールを犯してしまうと状況は一転。バスケットカウントとスリーポイントを立て続けに決められ、0-12のランで逆転を許してしまい前半を終える。

ゴールを見据える菊地

追う立場となった早大は第3Q、G中村真都(教2=長崎西)や菊地がオフェンスで躍動する。ハイペースな展開の中、早大の「走るバスケット」が炸裂し逆転に成功。早大ベンチ、観客席のボルテージも最高潮に達した。リードで迎えた最終第4Q、中野が連続でファウルを犯してしまい無念の退場。C福王伶奈(スポ1=愛知・桜花学園)が活躍を見せるが、徐々にリードが縮まる嫌な展開。なんとか逃げ切りたい早大であったが、3点リード、残り18秒の場面で痛恨のバスケットカウントを与えてしまい同点に追いつかれる。勝ち越しを狙った菊地のシュートも外れ、試合は今季初の延長戦へ。勝負の5分間、早大は中村のフリースローで先制するものの、相手のドライブやセカンドチャンスポイントを止められない。西の得点で一矢報いるが、点差を広げられ94-102で試合終了。8点差で惜しくも敗れた。

相手の守備を掻い潜る中村

1巡目で惨敗を喫した強敵相手に激闘を演じた早大。その戦いぶりはチームとしての成長を感じさせるものであった。次戦は10戦全勝で首位をひた走る白鴎大との対戦。厳しい相手が続くが、本日のような力強いバスケットによるリベンジに期待したい。

(記事 石澤直幸、写真 田中瑠花)

第74回関東大学女子リーグ戦 10月6日(vs東京医保大)

1Q2Q3Q4QOT合計
早大2119271994
東京医保大1924172616102

♦早大スターティングメンバー♦
F#1 菊地実蘭(スポ2=愛知・桜花学園)
F#7 西ファトゥマ七南(スポ3=千葉・昭和学院)
G#13 山宮好葉(スポ2=東京成徳大)
F#35 衣川璃来(スポ2=埼玉栄)
C#66 福王伶奈(スポ1=愛知・桜花学園)

コメント
F江頭璃梨副将(スポ4=宮崎・小林)

――今日の試合を振り返って

 今日は相手に留学生がいて身長の高い選手も多いので、とにかく全員でディフェンスを頑張って「全員でリバウンドを取りに行こう、全員でボックスアウトしよう」という風にチームの中で話して試合に入りました。それが今までの試合の中で1番表現できてた試合だったと思うので、そのルーズボールやリバウンドに対する執着心はチーム全体としてとても良かったと思います。

――1巡目の対戦をうけてチームで話した対策は

 東京医保大が留学生とかのピックを使ってズレを作るタイプのチームなので、そのピックのところでズレが起きないようにディフェンスは右ドリブルを切って相手を左に行かせることを意識したり、チームで共通で認識してディフェンスをしました。 あとはピックに対して今まで下がってしまって相手に自由に振られていたのを、絶対にボールマンにプレッシャーをかけてついていき、ボールマンのところにショウする。そして周りが三線のタグを早めにするといったように練習してきたのが、今日はうまく連携していいチームディフェンスができていたと思います。

――今季初の延長戦でしたが、始まる前にチームで話したことは

 このまま行けば勝てそうなところで相手にシュートを決められて同点にされて結局延長になった時に、帰ってきた選手が少し落ち込み気味の雰囲気があったので、「攻め気があるチーム、ボールに対する執着心があるチーム、気持ちが最終的に強いチームが勝つんだよ。攻め続けよう、ボール取り続けよう、やり続けよう」という風にみんなで声をかけて入りました。

――個人のプレーを振り返って

 ここ最近思うようなプレーができてなくて、悔しかったり悲しい時間が続いていましたが、それでも気持ちを切らさずに、「自分がやるべきこと・やれることを全力でやる」と思って毎回の試合に入っていました。今日はファウルトラブルがあって、いつもより早めに名前を呼ばれました。しっかり走ったり、ボールを受け取ったら迷わずシュートに行くとか、ディフェンス頑張るとか、リバウンドに飛び込むとか、そういった誰にでもできることだけど、そこを一生懸命できたから少しは点数が取れたりプレータイムが伸びたと思うので、最終的にそれがリリさんがいたからチームが勝てたよねって言われるくらいの存在になれるように、あと2ヶ月あるのでしっかり練習を積み重ねていきたいと思います。

――次の白鴎大戦の意気込み

 白鴎大がおそらく今の関東バスケの中で1番強いチームだと思いますし、実際に戦うときにその圧だったり体の強さとかスピード感が本当にレベル高いなって感じます。けれどもそこに負けない粘り強いディフェンスとか、チームで守ったり、チーム全員で走ったりすれば絶対に戦える相手だと思うので、今日みたいにチームで決めたことを出てるメンバーももちろん、出ていないメンバーも含めて全員が意識して、一致団結して戦いに行きたいと思います。

F菊地実蘭(スポ2=愛知・桜花学園)

――今日の試合を振り返って

 試合が始まる前にミーティングで、「相手はリバウンドが強いチームだからボックスアウトを徹底しよう」という話がありました。いつもよりボックスアウトを表現できたので成果が見えた瞬間かなと思ったのですが、最後に集中力が欠けてしまったのが課題かなと思います。

――スコアラーとして活躍されました

 自分らしくプレーができたのでそこは良かったなと思います。

――速攻での得点が数多くありました

 ディフェンスからのブレイクという早稲田のスピード感のあるバスケットができている時は流れに乗れていると思うので、そういう時間が多いほどいい試合ができていると思います。だから悪い時もそういうスピード感のあるバスケットに持っていけるようにしたいと思います。

――クラッチタイムでスリーポイントを決めました

 シュートが当たっていたので自分が撃つと決めてセットオフェンスにしました。ノーマークになったのでチャンスだと思って撃って、入って良かったです。

――今後の意気込み

 まだリーグ戦も終わってないですし、最終的にはインカレ優勝に向けて毎日練習しているのでこの負けを無駄にすることなく次に繋げられるようにまた練習を頑張っていきます。