【連載】ソフトボール インカレ直前対談『FLY HIGH』第4回 田中宏二×服部耕太郎

特集中面

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第4回からは男子部の対談をお届けする。男子部第1弾はチームの元気印・田中宏二(人4=大分舞鶴)と守備職人・服部耕太郎(スポ4=東京・本郷)が登場。4年生最後の大会であるインカレに向けて、意気込みをうかがった。

※この取材は8月15日に行われたものです。

田中宏のプレーは堅実(服部)


笑顔で質問に答える服部

――まずは他己紹介をお願いします

田中宏 同期の服部耕太郎です。チームの運び屋として、車の運転スキルはもちろん、地元では葛飾が生んだ天才とも呼ばれていて、結構異色の経歴を持っているので、彼の素晴らしいプレーに注目していただきたいなと思います。

服部 何にも紹介になってないじゃん(笑)。同期の田中宏二です。彼も野球からソフトボール(へ競技変更)という異色の経歴を持つ方なんですけども、ソフトボールでもブイブイ言わせて、プライベートでもブイブイ言わせていて、街で出会ったら違う女を連れているみたいな。ですけど、ソフトボールはとても堅実で、まさかこんなやつがこんなことしているなんて、と思うようなプレーをしてくれる素晴らしい人材です。

――ソフトボールを始めた経緯を教えてください

田中宏 初めは野球のサークルに入っていて、コロナであまり活動がなかった時期に、中内(俊太朗、スポ4=東京・筑波大附)から勧誘を受けました。学食で俊太郎と拓郎(稲垣拓朗、スポ4=群馬・新島学園)と3人でご飯を食べた時に2人の人柄にひかれ、体験に来た時も先輩や同期がみんな優しく接してくれたので。自分のやりたいことが見つからない中で、部活にも興味があったので、2年生に上がるタイミングで入部しました。

服部 自分は中学の野球部で顧問をされていた先生が日体大のソフトボール部の方で、早稲田に入学しますって報告をした時に、1回ソフトボール部見てみれば、と提案されたのがきっかけで、そこから体験に行って先輩たちの人柄の良さに触れて入部しました。

――試合前のルーティーンがあれば教えてください

田中宏 気持ちを高ぶらせるために、ワールドカップの入場曲聞きます。自分が日本代表になった気分で毎試合戦っています。

服部 いいなそれ(笑)。僕は特にないんすけど、道具はちゃんと磨くようにしています。

――お2人のプライベートでの親交はありますか

田中宏 服部と殴り合いをしたいところではありますけど、ちょっと倫理的に良くないということで。服部とはよくゴルフに行くんですけど、こいつほんとにゴルフが下手くそで。ゴルフって普通は前に飛びますけど、こいつは真上に飛ぶんですよ(笑)。真上に飛んで1階のうまい人達にいっぱい迷惑かけているので、どうにかしてほしいなと思いますよ。あと卓球したりもします。

服部 日頃申し訳ないと思ってます。卓球はこいつ(田中宏)の方が下手です(笑)。

――趣味などはありますか

田中宏 同期に車を持っている人がいるので、それこそこの前の月曜日は向陽(齋藤向陽、社4=群馬・新島学園)、後輩の加藤(雅隆、先理2=愛知・名古屋)と3人で茅ヶ崎に行ったりしましたし、あとはサウナに行くのも好きなので、草加健康センターとか、有名な竜泉寺の湯とか、そういうところに行きます。

服部 自分はあまり外には出ないですけど、家で麻雀やったりゲームやったりしています。あとは授業期間とかは齋藤向陽が結構暇そうなので、一緒に銭湯に行ったりしましたね。いるまの湯が500円なのでおすすめです。


質問に答える田中宏

春季リーグは悔しい結果(田中宏)

――ここまでの戦いを振り返っていかがですか

田中宏 去年の秋に(関東大学選手権で)日体大に勝ってから、冬に入って一生懸命トレーニングをしてきた中で、春リーグであれだけ大差をつけられて負けたのは正直意外というか、悔しい結果でした。日体大とはそんなに力の差があるようには感じていないので、なんであんなに点差がついちゃうんだろうなとはずっと感じています。

服部 自分もこの春になってから大差で負けている記憶しかないので、ちょっと悔しい部分はありますし、インカレでなんとかしてやろうという気持ちはあります。

――個人のプレーを振り返っていかがですか

田中宏 3年時までは守備に自信がなくて、そもそもショートっていうポジションは野球の時からあまりやってこなかったので不安を抱えながらやっていました。今年に入ってからはある程度無難にこなしているというか、不安はなくなりました。攻撃面では、2番や5番といった中軸の大事な打順に置かせてもらっているので、バッティングの方でなんとか結果を出したいなと思います。

服部 自分は結構逆になるんですけど、なんか最近体動かねえなと(笑)。年かなって思いながら、守備でも1段体が落ちないというか、思ったより体が動いてないことを感じてきているので、あと1ヶ月持ってくれみたいな感じです。

――今までで思い出に残っている試合があれば教えてください

田中宏 2年時のインカレの日体大戦で代打で出させてもらったんですけど、日体大のエースから初球ヒットを打ったのが4年間の中で1番思い出に残っていて。自分がヒット打っこともそうですし、日体大相手に勝てるぞ、みたいな雰囲気でソフトボールやれたのが楽しかったし、この試合に限らず、あの年のインカレはみんなで頭のネジを外してぶっ飛んでいたので、あの雰囲気でまた戦いたいなって思います。

服部 自分もその記憶はすごいですけど、最近で言うとやっぱり(春季リーグの)中大戦は思い出に残っています。1点差で最終回負けている中、自分が打って同点にして、彼(田中宏)が(サヨナラ本塁打で)決めてくれたので、その2人がこの場にいるということも含めてこの試合が印象に残っています。

――今のチームの雰囲気はいかがですか

田中宏 インカレは1球で勝負が決まるので、その1球に対する厳しさを持っていこうという話をする中で、厳しい雰囲気は作りつつあると思います。このチームの良さは仲の良さというか、上下関係はありつつも学年の垣根を超えたつながりがあるところだと思います。練習終わってみんなでアイス食べたりとか、ご飯食べに行ったりとか、僕はそんな小さな幸せを日々感じながら生きております。

服部 最近田中宏二がよく言ってくれるんですけど、インカレでは1球のミスで負ける、という意識が必要で、それをしっかり意識して練習できていると思います。でも、仲が悪くなるわけでもないので、どんどんどんと(意見を)言ってほしいなと思います。


春季リーグ中大戦で同点の適時打を放った服部

集大成として良いところを見せたい(服部)

――インカレの目標はなんでしょうか

田中宏 優勝です。

――優勝という目標を達成するために、チームに必要なのはどんなことですか

田中宏 当たり前のプレー、例えばイージゴロをさばくとか、そういったところはチームとしてできていると思います。なので、例えば僕だったら三遊間の深い打球をアウトにするとか、球際の強さとか、バッティングだったら狙い球を1球で仕留めるとか、そういった勝負強さみたいなところを磨いていけば、日体大や国士舘大といったいわゆる全国のトップレベルのチームにも勝てるんじゃないかなと思っています。

服部 そうですね。ほぼ一緒です。

 ――今のチームの完成度は100点満点で表すとどのくらいですか

田中宏 これからの伸びしろ、成長への期待も込めて30点ぐらいで。あと70点分伸ばすことができれば勝てます。

服部 じゃあ甘めに70点ぐらいで。やっぱり守備よりは打撃面で相手を上回ることが必要です。齋藤向陽や玲弥(佐藤玲弥、社3=群馬・新島学園)が多分打ってくれると思うので、出塁組がどれだけ(塁に)出てランナーをためるかでインカレは決まると思います。

――インカレで個人として見てほしい強みがあれば教えてください

田中宏 多分4年生はみんな緊張すると思うんですけど、僕1人だけぶっ飛んでいて、試合中の掛け声も1人だけ訳わからないことを言っていると思います。そういうプレーじゃなくてボイスの部分を聞いていただけると、試合が10倍も100倍も楽しめるんじゃないかなと思います。

服部 打撃はあんまり機会がないと思うので、守備を見ていてください。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします

服部 最後の大会になるので、これからの人生でと部活という形でスポーツをやることはもうないと思うので、集大成としていいところを見せられればいいなと思います。また、チームとしては優勝できるよう頑張ります。

田中宏 僕も小学校からずっと部活をやってきて、それが終わるのが悲しいので、最後は勝って終わりたいなと思います。新チーム入ってからバッティングの方であんまり結果を残せていないので、あと1ヶ月いっぱいバットを振って、スイングにキレを出していきたいです。インカレでは齋藤向陽みたいにかっこいいサヨナラホームランを打っていっぱいパフォーマンスしたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 西本和宏、写真 田島凛星)

♦︎田中宏二(たなか・こうじ)写真左
大分舞鶴出身。人間科学部4年。注目ポイントは「試合中の掛け声」。元気な声、そしてプレーでチームを盛り上げます!

♦︎服部耕太郎(はっとり・こうたろう)
東京・本郷出身。スポーツ科学部4年。ソフトボールを始めたきっかけは、現在のライバル・日体大のOBである高校の先生の勧めだったそうです!