粘り強さを見せるも大東文化大にストレート負け

女子バレーボール

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)が開幕した。初戦は春季リーグ戦3位の大東文化大と対戦。第1セットは相手の速さと高さのある攻撃に押されるも、第2セット目は守備が機能し、粘り強いプレーを見せる。しかし、最後まで点を取り切ることができず、セットカウント0-3(13―25、21―25、16―25)でストレート負けを喫した。

 第1セット、早大は先制を許すものの、秋重若菜主将(スポ3=大阪・金蘭会)がダイレクトアタックを叩き込み、すぐに追いつく。その後も序盤は点の取り合いとなったが、中盤以降は相手エースの強烈なスパイクと要所でのフェイントに翻弄され、長いラリーに競り負けるシーンが増えていく。じわじわと点差を広げられ、試合は神奈川大ペースに。さらに、12-16の場面から相手の正確に間を狙ったサーブに陣形を崩され、7連続失点を喫する。そのまま最後まで流れを取り返せず、第1セットを落とした。

サーブを打つ秋重

 第2セットは相手のドリブルで先制すると、秋重のスパイクや、西崎梨乃(スポ1=大阪国際滝井)のリバウンドから南里和(商3=東京・女子学院)のツーアタックに繋げるプレーなど、多彩な攻撃を駆使し、6連続得点を決める。しかし、ここからは拮抗した試合展開となる。ホールディング、フォアハンドと相次いで反則を取られる。また、相手の攻撃に守備が追いつくことができず、空いたところに攻め込まれる。ラリーが続き、崩されると、攻めてもブロックフォローに入れない場面も見られる。反撃したい早大もリベロ山崎葵(社2=岡山・就実)を中心に、粘り強くボールを拾い上げ、攻撃のチャンスを伺う。西崎の緩急のある攻撃などで一時は20-20と同点に持ち込むも、ミスが相次ぎ、このセットを21―25と僅差で落とした。

 後がない第3セットは秋重のレフトからの強烈なスパイクで幕を開ける。西崎、大松未羽(スポ1=沖縄・首里)の息の合った2枚ブロックでブロックポイントを取るなどし、9―7と一時優勢に。しかし、ここから相手の流れに持ち込まれる。スパイクやフェイント、2連続サービスエースで果敢に攻め込まれ、7連続失点。早大も秋重、西崎を中心に攻撃をするが、相手のブロックに阻まれる。そのまま流れを引き戻すことはできず、最後はスパイクがオーバーネット判定。16―25で白星スタートは逃した。

得点を決め、笑顔を見せる柴田羽乃香(商4=東京・お茶の水女子大付)

第1セット目こそプレーに固さは見られたものの、中盤以降は粘りのあるプレーで早大らしさを発揮することができた。夏を経て、自分たちで考えるプレーを意識している早大。ここからハードな試合スケジュールが待っているが、春季リーグや東日本大学選手権から「変わった姿を見せられるように」(山崎)、1試合ごとに成長していきたいところだ。

(記事・写真 町田知穂、星野有哉)

セットカウント
早大 13-25
21-25
16-25
大東文化大
スタメン
レフト 秋重若菜(スポ3=大阪・金蘭会)
レフト 神戸彩有(文構4=長野・松本県ヶ丘)
センター 徳山奈々美(スポ3=兵庫・加古川西)
センター 西崎梨乃(スポ1=大阪国際滝井)
ライト 大松未羽(スポ1=沖縄・首里)
セッター 南里和(商3=東京・女子学院)
リベロ 山崎葵(社2=岡山・就実)
コメント

秋重若菜主将(スポ3=大阪・金蘭会)

――今日の試合を振り返って

 気合いと気持ちにプレーが合ってなかったです。 相手は自分たちのスカウティング以上のプレーをやってきて、それに対して自分たちが柔軟に対応できなかったのが穴になって負けてしまったと思います。

――大東文化大には春季リーグ戦との違いを感じましたか

 あまり変わってなかったようなイメージですね。それ以上に自分たちが対応しきれなかったというのが大きいです。相手というより自分たちかなって思いますね。

――早慶戦が終わってからの夏の期間でどのようなことに取り組んでいましたか

 今日はやられてしまったのですが、前のボールを絶対に落とさない、オフブロッカーが前のボールをしっかり取りに行くということと、サーブをとても強化しています。サーブで崩して相手にハイセットをもらってというのをできるようにするために、サーブはスピードとコース、ゾーンのどこに打てるとか、そういうことをできるように意識して練習をしてきました。

――東日本大学選手権の際は2本目のつなぎというのが課題として挙がっていましたが、今日はいかがでしたか

 2本目のつなぎがすごく良くなって、課題がまた別のところで浮き彫りになってしまいまして。やっぱり前に落とされるボールとサーブが弱かったのが課題で挙がってきました。 2本目のつなぎはよくなったと思います。 成長ですね。

――秋重選手のディグが光っていましたがその点はいかがでしたか

 やっぱり落としたくない一心で上げていましたね。

――チームとしても以前ディグを課題として挙げられていましたが、今日はいかがでしたか

 全体的にベースポジションをちょっと変えたのですが、それがうまくハマっているので、前のボールは落とされていたのですが、それ以外のディグはすごいよかったというか、よくなったのではないかなと思います。

――今日浮き彫りになった課題を教えてください

 やっぱり前のボールですね。真ん中ばかり落とされちゃいましたね。 ブロックしてない選手が取りに行くというルールだったのですが、その約束事とかをうまくできなかったので、そこが修正点だと思います。

――明日の次戦への意気込みをお願いします

 勝ちたいですね。やっぱり悔しいので。今日できなかった真ん中に落とされたものはもっと滑れたと思っているので、明日はそこ修正して勝ちにいきたいと思います。

山崎葵(社2=岡山・就実)

――今日の試合をチームとして振り返って

 春リーグからたくさん試合はありましたが、早慶戦や早関戦とは違う雰囲気で、チームとして固くなってしまったと思います。

――ご自身のプレーはいかがでしたか

 これまで怪我をしていて、2年生にして初めての秋リーグだったので、緊張して固くなってしまいました。

――夏に重点的に取り組んだことはありますか

 部員みんなで1個ずつアイデアを出しあってここはどうするか、と自分たちで考えることを意識しました。あとは、サーブを強化しました。

――長いラリーが続く場面が多くありましたが、その中で攻守のかみ合いはいかがでしたか

 (相手の)春リーグの試合を見て対策していたのですが、相手にその上をいかれてしまいました。ブロックはしっかりと閉めて、レシーブの位置も対策では良かったと思っていても、真ん中を抜かれてしまいました。自分たちの対策とは違うことをやられた時の対応力がまだ足りていないと思うので、もっと臨機応変に、試合の中で改善しないといけないと思いました。

――守備の要として、守備面での課題はどのような部分にありますか

 真ん中に打たれたときに、自分はリベロだから、対応策を自分から発信しなければならなかったのですが、結局スタッフさんから言っていただいて、そこで対応した形になってしまいました。もっと早くから気づき、自分から声を出していきたいです。

――秋季リーグ戦の意気込みをお願いします

 今回は負けてしまいましたが、最下位だった春リーグから変わった姿を見せられるようにチーム一丸となって頑張っていきたいと思います。