ストレート負けも手ごたえを感じた一戦 

女子バレーボール

 春季リーグ戦も早いもので総当たり最終戦。1勝5敗とそろそろ2勝目を手中に収めたい早大は、この日気合十分に都留文科大との一戦に臨んだ。現在リーグ3位のチームであったが臆することなく、1セット目からチームの雰囲気も良好で幸先の良いスタートを切った早大であった。しかし要所での小さなミスが積み重なり1セット目を落とす。次セット以降は守備を乱され終盤追い上げを見せたものの、セットカウント0―3(19-25、12―25、21―25)でまたも悔しいストレート負けを喫した。

 

※5/6の試合に関しては、報道の受付がないため写真の掲載はございません。ご了承ください。

 第1セットの幕開けは大松未羽(スポ1=沖縄・首里)のリベロから奪ったサービスエースだった。そのままサーブで敵陣のレシーブを乱しミスを誘う。だが、相手もミスを取り戻すためブロックをかわした速攻やコースを突くスパイクなどを確実に決めてくる。早大もブロックの後ろに落ちるかと思われたフェイントを神戸彩有(文構4=長野・松本県ヶ丘)が拾い上げ、敵の速攻に対しては徳山奈々美(スポ3=兵庫・加古川西)がしつこくブロックでワンタッチを取りに行くなど粘り強いプレーで6―7と両者譲らなかった。その後も一進一退のシーソーゲームが繰り広げられ15-16とする。しかし、ここから連続のサーブミスやお見合いなど、要所でのミスがあり19―25でこのセットを逃す。

  切り替えたい第2セット。開始直後、センターから攻撃をクロスに決められたが、西崎梨乃(スポ1=大阪国際滝井)がライトから鋭いスパイクを決め、秋重若菜主将(スポ3=大阪・金蘭会)がレフトからスパイクをたたきこみ、取り返す。だが、敵もライン際を攻めるサーブやクロス方向に鋭く決まるスパイクなどで簡単に点を取らせない。1セット目は決まったサーブやスパイクにも順応され始め、堅い守りに苦戦する。5―12と引き離され、クイックのコンビミスなども生まれ徐々に自陣の雰囲気が悪くなったところでタイムアウト。タイムアウト明けの大事な場面、西崎のAクイックや中河果子(法2=東京・大妻)のスパイクなどで4連続得点を奪い、9―12とする。ここから追い上げていきたい早大であったが、レセプションを崩され攻撃の体制が整えられず、一気に6点を失う。その流れのまま、最後はAクイックをライン際に決められ、12―25で2セット目を落とす。

 後がない第3セット。序盤から自陣のブロッカー陣がスパイクを遮り、相手も跳ね返ったボールをカバーしてもう一度攻め直すといった激烈を極める攻防が繰り広げられたが、中々そのラリーを制することは出来ず3―10と大きくリードを奪われる。だが、こちらも負けじと秋重の強烈なスパイクや大松の速攻などで果敢に攻め込み3点をもぎ取る。その後1点の取り合いで食らいついて行ったが序盤の7点差は大きかった。終盤ブロックがはじいた球を神戸が必死に拾ってつなげるなど執念のプレーも見られたが簡単にブレイクを許してもらえず、そのまま敗戦。選手たちの表情にも悔しさがにじんだ。

 確かにストレート負けという点においては課題が多くのしかかる試合であったが、内容を振り返るとこれまでには無かった確かな手ごたえを感じたはずだ。Aパスが上がらなくても、10センチボールを浮かせられればつなげる力を持っているところに早稲田の強さはある。明日から下位リーグではあるが、その粘り強さとつなぎを武器に全力で戦い抜いて勝利を掴んでほしい。

(記事 帖佐梨帆)

セットカウント
早大 19-25
12-25
20−25
大東文化大
スタメン
レフト 秋重若菜(スポ3=大阪・金蘭会)
レフト 中河果子(法2=東京・大妻)
センター 徳山奈々美(スポ3=兵庫・加古川西)
センター 西崎梨乃(スポ1=大阪国際滝井)
ライト 大松未羽(スポ1=沖縄・首里)
セッター 南里和(商3=東京・女子学院)
リベロ 神戸彩有(文構4=長野・松本県ヶ丘)
コメント

神戸彩有(文構4=長野・松本県ヶ丘)

――今日の試合を振り返って

 本日の試合は総当たり戦の最後の試合でしたが、負けてしまいとても悔しかったです。 相手の粘り強いレシーブやブロックアウトの攻撃に対して対応できなかったところや、自チームでのミスの差が出てしまったのではないかと思います。

――今日の試合は前戦と比べてフェイントカバーなど粘り強いプレーが多く見受けられました

 先週の試合は上手くいかなくなってしまった時に足が動かなかったり、人任せにしたプレーが多く出てしまったりしていました。そのため今週の練習ではディグ練習で足を動かす練習を多く行うなど全員で追い込んでやりました。その結果もあり、先週よりかはフォローが上がるなど自分が取るという意識が出てきたのではないかと感じています。

――逆に2セット目のみ大差をつけられましたが、要因はどういうところにあると思いますか

  相手の粘り強いレシーブによってスパイクが決まらなくなってしまったり、サーブで乱せなくなってしまったりで点数を取ることができなかったことが点差が開いてしまった要因の一つであると思います。

――今日は多くの収穫や課題が見つかったのではないかと思いますが個人としてはいかがですか

 フォーメーションを先週と変えての試合であったため、いつもの動きとの変化に苦戦しました。なかなか思うように上がらない場面もありましたが、しっかり位置取を確認し、最後まで追う姿勢など、自分がミスしてもチームを鼓舞する姿勢を絶やさず最上級生として頑張りたいと思います。

――明日からの試合に向けての意気込み

 明日からは下位リーグでの試合となりますが、負けられない戦いになるため、全員で心を一つにして元気に粘り強くプレーして勝てるように頑張ります。