筑波大に完敗 早大に与えられた苦しい試練

女子バレーボール

 この試合で6試合目となり、春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)も折り返しを迎える。苦しい戦いが続いている早大は、女子1部リーグでもトップクラスの高さを誇る筑波大と対戦した。迫り来る高いブロックを突破したとしても、レシーブで拾われ決めきれない展開が続く。早大も相手のテンポの速い速攻に食らいつき、簡単に決められない粘りのバレーを見せるも、セットカウントは0−3(16−25、14−25、14−25)。またもや女子1部リーグ、そして筑波大の高い壁に跳ね返されてしまった。

 これまでの雪辱を果たすべく、選手たちのコートへ向ける視線は熱い。試合前から冷めやまぬ熱気の中迎えた第1セット。早大は斎藤友里(社1=千葉・敬愛学園)のクロスに打ち込むスパイク、植松知里(文構2=香川・高松第一)の意表を突くツーアタックで上々の立ち上がりを見せる。良いスタートを切った早大だったが、筑波も反撃を開始する。高さに定評のある筑波大だが、この試合で早大に猛威を奮ったのはサーブだった。サーブを上げることができても、Aパスが思うように返らない。連携でのミスもあり、点差は徐々に離れていく。なかなか攻撃を組み立てられない中、中盤、富澤結花(スポ3=東京・文京学院大女)が躍動する。高い打点から繰り出される筑波大のスパイクを1枚ブロックで止めると、レフトから強烈なスパイクを敵陣へ打ち込み、流れを早大へ引き戻す。しかし、筑波大は強かった。左右に速いトスが行き交うダイナミックなバレーで終盤には連続得点を奪われ、16−25でこのセットを落とす。

チームをまとめ上げる森

 なんとか巻き返した第2セット。斎藤が攻撃の口火を切る。そこに富澤のコースに打ち分けるスパイク、さらにはこれまでの試合を経て、連携の精度が上がって来たことを証明する森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)のパイプ攻撃が決まり、反撃を見せる。だが、度重なる連続失点が痛い。ブロックの脇を抜き、決まったかのように思われたスパイクが次々に拾われてしまう。そのボールを相手に確実に決められ、流れはこのセットも筑波大に傾く。要所でサービスポイントも奪われ、このセットも取ることができない。続く第3セットでは、第2セット終盤から流れを変えるべくコートに上がった橋本美久(社1=福島・郡山女大附)と斎藤の一年コンビのクイックが決まるなど、収穫はあったものの中盤に6連続失点を喫し、悔しいストレート負け。選手は唇を噛み締めた。

苦しい体勢ながらレセプションを上げる井上

 先週の敗戦から気持ちを新たに迎えた筑波大戦。結果は力の差が表れる完敗だった。試合の中で得点後の喜び方を走り回る形に変えるなど、選手全員が士気を高めるため、そして試合に勝つために必死にもがき続けている。苦しんでいる時こそ成長があり、それを乗り越えた先には必ず勝利が待っている。戦っている舞台は、大学バレーの最高峰である春季関東大学1部リーグ戦。強敵を相手に成長を続けている以上、今後の早大女子バレーボール部に期待せずにはいられない。

(記事 遠藤伶、写真 舩山真衣)

セットカウント
早大 16-25
14-25
14-25

筑波大
スタメン
レフト 森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)
レフト 富澤結花(スポ3=東京・文京学院大女)
センター 村山果菜(教2=東京・国際)
センター 斎藤友里(スポ1=千葉・敬愛学園)
ライト 井上裕利恵(スポ2=岡山・就実)
セッター 植松知里(文構2=香川・高松第一)
リベロ 河治えみり(社2=北海道・旭川実業)
コメント

森佳央理(スポ4=群馬・高崎女)

――今日の試合を振り返って

負けが続くと雰囲気がどうしても落ちてしまっている部分があるので、そこをどうにかしなければいけないっていう感じですね。

――得点を取った後の喜び方がこれまでの試合と変わりましたが

雰囲気を変えるために、一点取った後に大喜びしようということで、走り回るようにしました。

――筑波のサーブに苦しめられた印象がありました

どういうサーブが来るかっていうのはわかっていたんですけど、試合になるとやっぱりAパスがなかなか返りませんでした。Aパスが返らないとコンビが組み立てられなくて、相手に良い形で切り返されてしまう悪循環に陥ってしまいました。

――一方、ディグが先週から改善されたように見えました

元々一発で決められるようなチームではないので、何回も何回も粘って、上がってきたチャンスをものにするっていうチームなのは変わりません。だけど、その我慢して我慢してたまに来るチャンスをものにできず、相手に先に決められてしまっている感じです。

――明日の日体大戦に向けて

雰囲気が悪くなってしまっても、試合はやって来るので、みんなが一回気持ちを切り替えないといけないです。雰囲気がよくなるには、内容、結果がついてこないといけないと思うから、そこでしっかり自分たちのつなぎのバレーが出来るようにして行かないといけません。また、プレーしているのはコートに入ってる6人だけど、サポートをしてくれている仲間や、応援してくださっている人たちの思いも汲んで、コートに立っている6人が責任を持ってプレーしていかないといけないです。