フルセットに持ち込むも、勝利を挙げられず入替戦へ

女子バレーボール

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)もついに最終戦を迎えた。ここまで8連敗の早大は、リーグ戦の集大成として何としても勝ちを収めたいと臨んだ順大との一戦。フルセットまで持ち込み接戦を繰り広げたが、セットカウント2-3(21-25、25-22、18-25、28-26、13-15)で最後まで白星で飾ることはできなかった。関根早由合副将(スポ4=神奈川・橘)は「出だしから攻めることができ最後惜しいところまでいけたが、勝ち切ることができなかったのが課題」と悔しそうな表情を浮かべた。

 第1セットは序盤から互角の戦いが続いた。ルーキーの森佳央理(スポ1=群馬・高崎女)の鋭いスパイクで連続得点を挙げるなど何とか相手に食らいつく。しかし、終盤に連続4失点を喫しこのセットを落としてしまう。気持ちを入れ替え臨んだ第2セットは4連続得点を挙げる好スタート。流れに乗った早大は及川香菜(スポ3=宮城・古川学園)がレフトからの華麗なスパイクを決めるなど積極的なプレーを見せ順調に点を重ねていく。このままの勢いでセットを奪取するとみえたが、中盤相手の猛攻に飲まれ8点差から一気に2点差まで詰められてしまう苦しい展開に。だが、平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)が最後は落ち着いて点を決め、何とか逃げ切りセットをものにした。

リーグ戦最後の試合でも、エースとして果敢にスパイクを放つ唐木

 続く第3セットは一進一退の展開が続くも終盤は完全に相手にリードを奪われ、18-25で失セット。後がなくなり迎えた第4セットは終始激しい攻防が繰り広げられた。苦しい中でも中川知香(スポ2=神奈川・橘)が何度もボールをつなぐなど意地を見せつけジュースにこぎつける。点の取り合いが続いたが、平山の連続ポイントでこのセットを取った。運命の最終セットは互いの意地のぶつかり合いで点を取り合うシーソーゲームになる。粘りに粘って必死に点差を広げまいという勝ちへの執念で10-10に。しかし、そこから相手の攻撃を止められずに競り負け、13-15という結果に終わった。

白熱したゲームで得点を挙げ、笑顔を見せる選手たち

 9連敗という悔しい結果で幕を閉じた秋季リーグ戦。1部の厳しさを身に染みて感じた一方で「リーグ戦の最初は個人個人でプレーしてしまうことが多かったが最後になるにつれてチームでやろうという意識が生まれた」と唐木沙彩主将(スポ4=千葉・柏井)が語るように、収穫も多い大会となった。昨季つかみ取った1部の座を譲らないよういざ入替戦に挑む。

(記事 網代祐希、写真 越智万里子)

セットカウント
早大 21-25
25-22
18-25
28-26
13-15

順大
スタメン
レフト 唐木沙彩(スポ4=千葉・柏井)
レフト 及川香菜(スポ3=宮城・古川学園)
センター 佐藤夢菜(文3=埼玉・狭山ヶ丘)
センター 森佳央理(スポ1=群馬・高崎女)
ライト 平山璃菜(スポ3=東京・文京学院大女)
セッター 芹澤友希(スポ2=茨城・土浦日大)
リベロ 中川知香(スポ2=神奈川・橘)

最終結果

10位 9敗

※1部リーグの下位2チームが、入れ替え戦に回る

※早大は1部リーグ10位のため、入れ替え戦では2部リーグ1位の国士舘大と対戦する

コメント

唐木沙彩主将(スポ4=千葉・柏井)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

勝てる試合だったと思うのですが、一人一人いろいろな気持ちを抱えながら試合した中で一つの頑張りとか雰囲気は良かったと思うので、入替戦につながる試合だったと思います。

――きょうは粘り強いレシーブが見られました

結構単調な攻撃が多かったので、ブロックの付き方とレシーバーとの兼ね合いがかたちにはまったときが多かったです。

――きょうは特に第2セットなど大量に連続失点する場面が何度か見られましたが、その原因をどのようにお考えでしょうか

そういうときは浮足立ってしまったり、仲間を信じられなくて目を合わせられなくなっています。ちょっとしたミスのあとの次取りにいこうというつながりの姿勢をもつことができなかったと思います。

――唐木選手にとっては最後のリーグ戦でしたが振り返ってみていかがですか

最後のリーグ戦だし勝ちがない中での最終戦だったので、すごいきょうは悔しかったのですが、後輩たちが助けてくれたところが多かったです。結果は負けてしまいましたが、チーム力の上がった試合だったと思います。

――今季成長した点とは何だとお考えでしょうか

リーグ戦の最初は自分たちに自信がなくて個人個人でやってしまうことが多かったのですが、最後になるにつれてチームでやろうという意識が生まれました。技術自体は上がっていないかもしれませんが、気持ち一つでここまで変わったと思うので、気持ちの部分が成長したと思います。

――入替戦に向けてどのような課題が見つかりましたか

2部の時や(1部昇格を決めた)入替戦のときはサーブで攻めれていたので、そのサーブを一人一人磨き直していきたいと思います。

――入替戦に向けて意気込みをお聞かせ下さい

入替戦では4年生も最後だと思うので、後輩にしっかり1部の舞台を残すという意味でしっかりと勝ちにいきたいと思います。

関根早由合副将(スポ4=神奈川・橘)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

8戦やってきて私たちワセダが1勝もできず入れ替え戦も決まっている中残り1戦となって、どうしても勝ちたいという気持ちがありました。最初の試合よりもだんだんとチームの調子も上がってきて良いかたちになっているのでそこまで気持ち的に引くこともなく出だしから攻めることができて最後惜しいところまでいったのですが、勝ち切ることができませんでした。そこが課題だなと思います。

――秋リーグ全体を振り返っていかがですか

念願の1部を春に勝ち取っったので1部の舞台で楽しんでバレーボールをすることをやってきました。一人一人の学年ごとの役割だったりいろいろな役割があるのでそれを全うしようと臨んだ秋リーグで、最初勝てなくて本当に苦しかったのですが、上り調子で来ているので入れ替え戦に向けていま良いかたちでいると思います。

――ブロックがよく決まっていた印象がありましたが、いかがですか

今回の秋リーグを通して自分の役割ができていなかったなというのがあって、自分が強みにしているのがやはりブロックなのでそういったところで機能していなかったのが課題でした。きょうは要所要所でブロックポイントがあり、ブロックポイントがあるとチームの雰囲気がよくなったり、1点ほしいところでブロックが助けになると思うので良かったと思います。

――最後のリーグ戦はいかがでしたか

勝てない試合ばかりでしたが2部で勝って楽しんでやるより1部で苦しんでのレベルの高い中でバレーボールをやれたことは誇りだと思います。4年生はリーグはこれで終わったのですが後輩に1部の場所を残してあげることが使命、宿命であると思うのでしっかり頑張っていきたいと思います。

――入れ替え戦はどこを修正してどのように臨みたいですか

おそらく春の入れ替え戦でやったチームとまた戦うことになります。いまビデオを撮ってもらったりしているのでそれを見て研究してチームで話し合って、戦っていきたいと思います。

及川香菜(スポ3=宮城・古川学園)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

順天はきのうの試合で負けていて、自分たちはいけるという流れがありました。ただ、順天はずっと春を1部で戦ってきて、自分たちは2部から上がってきて、ということを考えると、順天の方がミスが少なくて自分たちは大事なところでのミスが目立ってなかなか一点を相手より先に取ることができませんでした。そういうところがやはりもう少しいい試合ができたり、結果を出せたのではないかなと思います。

――きょうのプレーを見ていて、スパイクが強かったりサーブも攻めの姿勢が見られたのですが、その点についてはどのように考えていらっしゃいますか

きょうの試合はどうしても勝ちたくて、誰かが強気でいかないとみんながついてこないとは思っていました。レフトが決めないと他の選手も波に乗ってこられないので、そういう部分ではやはり自分のプレーというか役割を果たせたんじゃないかなと思います。

――チームとしては大量に連続失点する場面などがあったかと思うのですが、そういう場面についてはどのように考えていますか

この試合全部を通してなかなか自分たちが連続得点を取るということよりも相手に取られるということが多くて、でもやはりそういうところがずっと課題と言うか改善しなければいけないなと思っていました。先にリードされてしまうと自分たちも焦ってしまうというのもあるので、そういうところを改善してどうしたら連続得点が取れるのかというところを突き詰めてやっていかなければいけないなとは思います。

――それでは秋季関東大学リーグ戦を振り返ってみていかがですか

後半戦に向けてしっかり自分たちの流れやバレーができているので、来週に入れ替え戦を控えていますが、ここで得たものというのはとても自分たちにとって大きいものだと思っています。その得たものを自分たち、そしてチーム全体で習得して入れ替え戦で1部に残留したいなとは思います。

――いまお話にもありましたが、入れ替え戦に向けて改めて意気込みをお願いします

勝ち急ぐのではなくて、自分たちのバレーをすれば絶対勝てると思うので、まずは目の前の相手、しっかり一人ひとりが戦う姿勢を見せてきょうの自分たちのバレー、強い気持ちを全面に出して挑みたいと思います。