持ち味を発揮し、大東文化大を下す

女子バレーボール

 2試合続けてフルセットを制し、快進撃を見せる女子バレーボール部。現在ワセダと1位差のリーグ4位に付けている大東文化大と対戦した。試合は初めの2セットこそ拮抗(きっこう)するも、第3セット以降はほとんど逆転を許さず、大東文化大を圧倒。セットカウント3-1(25-21、23-25、25-18、25-13)で勝利し、開幕3連勝とした。

 ここまでフルセットの試合が続くワセダにとって、まずは先取したい第1セット。「ブロックがすごく良かったので、フェイントされてバタバタした」(黒木麻衣主将、スポ4=大阪国際滝井)と語るように、好調なブロック陣の裏をかいたフェイントで点差を詰められる。しかし相手にミスも目立ち、運良く第1セットを奪う。第2セットでは一転して大東文化大に猛攻される。6-13とリードを7点に広げられ、このセットを落としたかに見えた。だがここで諦めないのが今季のワセダだ。「慌てることなく最後までしっかりボールをつなぐことだけを頑張ろう」(黒木)。チームとしてやるべきことを見失わず、つなぐバレーで反撃。佐藤夢菜(文2=埼玉・狭山ヶ丘)のサービスエースで同点に追いついてみせた。惜しくもこのセットは落としてしまったが、選手たちは前を向き、次のセットに切り替えた。

試合の流れを変える活躍を見せた平山

 そして第3セット。9-9の場面、平山璃菜(スポ2=東京・文京学院大女)が出場すると、そこから試合の流れはワセダに。「トスが上がってきたら、とにかく思い切って打つ」(平山)。その意気込み通り、スパイクやフェイントを次々と決めていく。第4セットもワセダの独壇場だった。その原動力となったのは、唐木沙彩(スポ3=千葉・柏井)のサーブ。サーブで相手のレシーブを崩したところを、木暮美波(人4=群馬・高崎女)や平山のスパイクにより、着実に得点を重ねる。結果、12連続ポイントを奪い、大東文化大を圧倒した。

好サーブを連発した唐木

 「あくまで私たちは挑戦者」(黒木)。主将がそう語るように、開幕から3連勝中ではあるが、慢心はない。試合数をこなし、徐々にチームがスローガンに掲げる、『つながり』ができるようになってきた。あすの相手は2部リーグ1位の国士舘大だが、ひるむ必要がないということは選手たち自身がなによりも自覚しているだろう。自分たちのバレーができれば、勝利はおのずと見えてくる。挑戦者・ワセダの躍進はまだまだ続く。

(記事 谷口武、写真 和泉智也、谷口武)

セットカウント
早大 25-21
23-25
25-18
25-13

大東文化大
スタメン
レフト 唐木沙彩(スポ3=千葉・柏井)
レフト 及川香菜(スポ2=宮城・古川学園)
センター 関根早由合(スポ3=神奈川・橘)
センター 佐藤夢菜(文2=埼玉・狭山ヶ丘)
ライト 木暮美波(人4=群馬・高崎女)
セッター 黒木麻衣(スポ4=大阪国際滝井)
リベロ 中川美香(スポ4=神奈川・大和南)
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コメント

黒木麻衣主将(スポ4=大阪国際滝井)

――勝利されましたが、きょうの試合を振り返ってどうでしたか

序盤は相手のバタバタに自分たちが合わせてしまったために接戦になってしまいましたが、後半は自分たちのバレーができたと思います。上に行けば、相手に合わせていては勝てないので、そのあたりを改めて、自分たちのバレーをしていきたいです。

――秋季リーグ戦では敗れてしまった大東文化大が相手でしたが、何か特別な対策などはされましたか

データは取っていましたが、結局は自分たちのバレーをしようということでした。

――第2セットは惜しくも取られてしまいましたが、どうでしたか

序盤にサーブレシーブで崩されてからリズムが悪くなってしまいましたが、それも想定内ではありました。慌てることなく最後までしっかりボールをつなぐことだけを頑張ろうと、シンプルに思いっきりやり、追い付くところまではできたので、そこまでやられたというような感じはしなかったです。

――フェイントに苦しむ場面がありましたが

そうですね。ブロックがすごく良かったので、フェイントされてバタバタした場面もありましたが、あしたはそのようなことがないように、きょうまた話し合って改善していきたいなと思います。

――アタッカー陣が好調ですが、セッターとして心掛けていることは

まだコンビの合っていないところが結構ありますが、上がってきたボールを思いっきり打とうという気持ちでスパイクを決めてくれているので、私は一人一人が気持ちよく打てるように上げることだけを考えてやるようにしています。

――あすは現在リーグ1位の国士舘大戦ですが、意気込みをお願いします

相手が国士舘大だからと固くなるのではなく、あくまで私たちは挑戦者なので、思いっきりぶつかってやれることを全部出して、そういうバレーで相手に勝てるように頑張りたいと思います。

唐木沙彩(スポ3=千葉・柏井)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

自分たちはこの前の順大戦で相手のペースにのまれてしまって慌てるところがあったので、きょうは相手を自分たちのペースに引き込んでしっかりみんなで笑顔をつくってやっていこうと言っていました。そういう雰囲気で最後までいけたので一番いい試合だったと思います。

――サーブがよく決まっていましたが

自分自身前で貢献できず、後ろの3つでしっかり点を防ごうと思っていたので、サーブの部分でしっかり点を取ろうと思いました。

――第2セットは落としてしまいましたが振り返っていかがでしたか

第2セットは相手のサーブにやられて、相手の速い攻撃に対応できなくて落としたところがあったので、そこの自分たちのキャッチからの攻撃の精度をあげていけたらいいと思います。

――どういう意気込みでこのリーグ戦に臨まれていますか

絶対に全勝優勝をして1部に上がるということだけをみんなで考えてやっています。

――あす以降に向けての意気込みをお願いします

国士舘大はまず一番のヤマ場だと思うので、そこでしっかりと自分たちの持ち味であるつながりと笑顔をもってやっていきたいと思います。

平山璃菜(スポ2=東京・文京学院大女)

――きょうの試合を振り返って、いかがでしたか

立ち上がりは良かったのですが、第2セットを取られてしまったのは自分たちの詰めの甘さが出てしまったと思います。でも、3連勝できたことはあしたにも良い意味でつながると思います。

――途中出場となりましたが、なにを考えてコートに立たれましたか

流れを変える、または流れを加速させることができるように準備していました。

――きょうのプレーで特に意識した点はありますか

トスが上がってきたら、とにかく思い切って打つということです。

――スパイクが高確率で決まっていましたが調子はいかがですか

リーグ戦に入る前に、セッターとトスが合わなくてライトからセンターに変わったのですが、やることは一緒なので、これを継続させていきたいと思います。

――リーグ戦前にコンバートがあったのですか

はい。リーグ戦に入る前にはミドルをやり始めていました。

――チームとして、3連勝を飾りましたがチームの状態はいかがですか

ことしはスローガンとして『つながり』を掲げていて、きょねんよりもいい雰囲気で、プレーしていても『つながり』を実感できるので良い状態だと思います。

――逆に今後への課題はありますか

きょうの試合だと、フェイントに対応しきれていなかったので、相手の得意プレーなどを封じ込めていけるようにしなければならないと思いました。

――最後に今後の抱負をお願いします

自分が2年として、チームに置かれた立場を自覚して、全うしていきたいです。