2026年関東学生テニスリーグ 9月14日 東京・有明テニスの森テニスコート
ここ数日の悪天候とは変わり、雲ひとつない快晴の下、熱戦が繰り広げられた明大戦。ここまでのリーグ戦を全勝で勝ち進む早大は、ダブルスを1勝1敗で終えると、シングルス3試合を終え、2勝3敗と追い込まれる展開に。だが、S4・網田永遠希(スポ2=山口・野田学園)、S1・小髙未織(スポ3=埼玉・浦和麗明)の両者のストレート勝ちの活躍で、4勝3敗の結果で勝利を飾った。
D2には、ここまでのリーグ戦で僅差の戦いをしながらもまだ勝利のない網田・玉木梨緒(スポ1=神奈川・白鵬女)ペアが登場。第1セット前半から威力のあるサーブを軸に、ボレーや相手の前衛の横を通すフォアハンドストロークなどでゲームを取っていく。5-3と第1セット獲得まで残り1ゲームとなったが、後藤苺衣(明大)・藤井梨奈(明大)ペアも意地を見せ、5-5へ持ち込まれる。窮地の展開となったが、気持ちを切らさずにセットポイントも網田のスマッシュボレーをたたき込み、7-5でこのセットを獲得。第2セットでは0-3と苦しい展開で試合が進んでいくが、勝利への執念を燃やす2人は4-5と追い上げる。だが、追い上げもここまでとなり、4-6でセットカウントは1-1に。勝負は第3セットの10ポイントタイブレークへ移った。網田のサービスエースなど序盤からテンポ良くポイントを獲得していくが、後藤・藤井ペアも食らいつく。最後は連続でポイントの奪取を許してしまい、7-10でこのセットを落とす。勝利まであと一歩と近づいたものの、惜しくも敗れてしまった。

ハイタッチをする網田(左)、玉木
D1には、田邑来未(スポ4=大阪・城南学園)・小髙ペアが出場。ここまでのリーグ戦のダブルスで全勝を誇る田邑・小髙ペアはこの日も好調さがうかがえる。序盤からサーブ、リターン、ボレーなど、どのプレーでも大学生トップクラスの実力を見せ、試合を進める。少し苦しい展開もあったが、「苦しい場面でもペアと声を掛け合い、ポイントごとに切り替えながら戦えたことが印象に残っています」と田邑が振り返ったように、2人の息のあったプレーで第1セットを6ー3で手にした。続く第2セットも「セカンドセットで中々ブレークが出来ずに接戦となりました」と小髙が語ったように、セット前半は拮抗(きっこう)した戦いになる。しかし、中盤から2人の本来の実力を発揮すると、相手ペアを圧倒する。波に乗る2人は第2セットも6ー3で勝利し、チームを勢いづける活躍を見せた。

言葉を交わす田邑(左)、小髙
3戦連続でS5での出場となった、山倉実桜(教1=東京・早実)。山倉は後藤とセンターを中心としたラリーをしながら、両サイドに振っていく展開を基本にゲームが進む。だが、連戦の疲労も顔色からうかがえる山倉は、左右に振ってくる後藤のボールを懸命に追いかけるも何とかボールを拾うことが精一杯の時間が続く。山倉は自身の脚をたたき、自分自身を鼓舞するが、厳しい状況は変わらずに1-6で最初のセットを後藤に取られる。続くセットも一時0-4と追い詰められていくが、冷静なプレーを見せ、相手のミスを誘発。きっちりと相手のミスを生かし、ポイントを取り、2-4と息を吹き返す。最後の一球まで必死のプレーを続けたが、後藤に力負けをしてしまい、3-6で敗北となってしまった。

ラリーを返す山倉
S4には、D2にも出場した網田が登場。網田は角度のついたキレのあるサーブや、ストレートとクロスを広角に打ち分ける精密なショットでゲームを取っていく。序盤から安定したゲームメイクで5-0と圧倒的なリードをつくる。次のゲームも華麗なプレーが光り、6-0のラブセットで第1セットを制した。第2セットも勢いに乗り、ゲームを奪取したいところだが、伝統校の明大も負けられないプライドから互いのサービスゲームをキープし合う局面が続く。勝負の分かれ目となったのは、4-4で迎えた前田樹花(明大)のサービスゲーム。終盤になっても、高い集中力を保っていた網田は前田の意表を突くショットでブレークを果たし、5-4とした。続く網田のサーブゲームもスピードのあるサーブが火を吹き、ラブゲームでこのセットを取り切った。D2の悔しさを晴らす圧巻のゲームとなった。

サーブを放つ網田
S3に伊東磨希(法2=東京・早実)が出場。伊東は1セット目前半から力強いストロークを武器にゲームを積み重ね、4-1と大きくリードを奪う。この勢いのまま、セットの先取を狙ったが、森下結葵(明大)の伊東を上回るパワフルなストロークが決まっていき、4-3、4-5と一気に4ゲーム連取される。逆転を許した伊東は、次のゲームを何としてもキープしなければならなかったが、森下の流れに飲まれ、4-6に。伊東はファーストセットを落としてしまった。セカンドセットでは、ウェアを変え、気持ちの一新を図った伊東。だが、0-3と森下の流れに押されてしまう。それでも、森下はコートの隅をついていくストロークなどでポイントを取る毎に、声を出し、感情を爆発させる。1ゲームを奪い、1-4と一矢報いたものの、最後まで流れていた明大ムードを払拭することができず、ストレートでの敗北となってしまった。

拳を突き上げ、喜びを表す伊東
S2には、田邑が登場した。田邑は序盤からボレーやドロップショットなどの巧みなネットプレーでポイントを取っていく。だが、佐藤弘夏(明大)も懸命のプレーを見せ、互いに譲らずゲームを取り合う一進一退の攻防が続く。田邑が「流れが相手に傾きそうな場面で、焦らず自分から仕かけてポイントを取り切れたところが大きかった」と試合後に語ったように、4ー3からのゲームをブレーク、キープで連続奪取し、6ー4で1セット目を手にする。続く2セット目はスライスショットを織り交ぜ、佐藤を翻弄(ほんろう)し、ポイントを積み重ねていく。4ー1とリードを奪った状態から4ー3まで追い詰められるが、「苦しい場面でどれだけ気持ちを切らさずにプレーできるかが重要だった」と最終盤も集中力を保ち、6ー3でダブルスに続き、勝利を果たした。

フォアハンドで返球する田邑
S1には、全日本学生室内テニス選手権大会(インカレインドア)でシングルス優勝を果たした、小髙が登場。小髙はコートを広く使ったプレーでD1でも戦った長谷川晴佳(明大)を圧倒していく。勝負が動いたのは、2ー3となった場面。「ファーストセットで2-3になってしまい、相手に流れがいきかけたところで粘り強く戦い、6-3で取る事が出来た事が勝因だった」と試合後に振り返ったように、インカレインドア王者の実力を遺憾無く発揮し、ここから連続でゲームを奪っていく。5ー3からの小髙のサービスゲームでもセットポイントを威力のあるフォアハンドで取り、6ー3で1セット目を獲得。2セット目は暑さやここまでのリーグ戦の疲労にも関わらず、小髙の力は圧巻のもの。要所でポイントを取り、粘りを見せる長谷川からゲームを獲得。5ー2で迎えた小髙のサービスゲーム。マッチポイントを強烈なクロスで決め、6ー2で勝利を飾った。

ガッツポーズをする小髙
早大はチームとして苦しい展開がありながらも、S1、S2の小髙、田邑の活躍で接戦を制した。全勝優勝へ残す戦いは亜大とのリーグ戦全勝対決のみとなった。田邑は「早稲田らしく、最後まで全力で戦って、優勝をつかみ取りたい」と、リーグ戦3連覇に向け、負けられない戦いへ全力を尽くすことを意気込んでくれた。
(記事 永尾早渡、写真 石川翔一、大竹瞭)
結果
◯早大4-3明大●
ダブルス
D1 ◯小髙未織・田邑来未 2-0(6-3、6-3) 長谷川晴佳・藤永萌花
D2 ●網田永遠希・玉木梨緒 1-2(7-5、4-6、7-10) 後藤苺衣・藤井梨奈
シングルス
S1 ◯小髙未織 2-0(6-3、6-2) 長谷川晴佳
S2 ◯田邑来未 2-0(6-3、6-3) 佐藤弘夏
S3 ⚫︎伊東磨希 0-2(4-6、1-6) 森下結葵
S4 ◯網田永遠希 2-0(6-0、6-4) 前田樹花
S5 ⚫︎山倉実桜 0-2(1-6、3-6) 後藤苺衣
コメント
田邑来未(スポ4=大阪・城南学園)
ーーリーグ戦は変則的な日程になっていますが、コンディションはいかがでしたか
変則的な日程ではありましたが、試合の合間の時間を大切にしながら、できるだけ良い状態でコートに立てるように準備してきました。試合が続く中でも、チーム全員で声を掛け合いながらコンディションを整えることができたと思います。
--全日本学生室内テニス選手権大会(インカレインドア)から得た収穫はありますか
インカレインドアを通して、苦しい場面でも自分から主導権を取りにいくことの大切さを改めて感じました。また、試合の中での判断力や、相手に合わせるだけではなく自分のテニスを貫くことも意識するようになりました。リーグ戦でも、その経験を生かして一つ一つのポイントを大切に戦いました。
--シングルス、ダブルスそれぞれで重要な場面となったゲームやポイントはどこでしたか
シングルスでは、流れが相手に傾きそうな場面で、焦らず自分から仕かけてポイントを取り切れたところが大きかったです。ダブルスでは、苦しい場面でもペアと声を掛け合い、ポイントごとに切り替えながら戦えたことが印象に残っています。どちらも、技術だけではなく、苦しい場面でどれだけ気持ちを切らさずにプレーできるかが重要だったと感じています。
--全勝優勝へ向けて、最終戦への意気込みをお願いします
最後のリーグ戦だからこそ、結果だけにとらわれず、全員が「このチームで戦えてよかった」と思えるような試合にしたいです。早稲田らしく、最後まで全力で戦って、優勝をつかみ取りたいです。
小髙未織(スポ3=埼玉・浦和麗明)
ーーリーグ戦は変則的な日程になっていますが、コンディションはいかがでしたか
連日の雨天順延により、いつ試合が出来るのかが分からず、(調整が)難しい状況でしたが、良い状態で試合に入る事が出来ました。また、試合のない日が少なかったこともあり、疲労が溜まっていましたが、入念にケアを行い試合に入る事が出来ました。
--インカレインドアから得た収穫はありますか
インカレインドアで結果を残す事ができ、非常に嬉しいです。今まで全国大会であまり勝つ事が出来ていなかったため、自分のテニスに少し自信を持つ事が出来ました。
--シングルス、ダブルスそれぞれで重要な場面となったゲームやポイントはどこでしたか
ダブルスでは、セカンドセットで中々ブレークが出来ずに接戦となりましたが、勝ち切る事が出来ました。シングルスでは、ファーストセットで2-3になってしまい、相手に流れがいきかけたところで粘り強く戦い、6-3で取る事が出来た事が勝因だったと思います。
--全勝優勝へ向けて、最終戦への意気込みをお願いします
最終戦は強敵となりますが、全員で勝利に向かって全力を尽くしたいと思います。そして、リーグ戦3連覇を出来るように頑張ります。