関東学生トーナメント(春関)2日目にも、多くの早大勢が登場した。同士討ちやシード選手との対戦など、苦戦を強いられた試合も多かったが、女子シングルス7人、男子シングルス6人が3回戦に駒を進めた。男女ダブルスは初日に続き打ち切りが発生したが、新たに1組ずつが2回戦進出を決めた。
★女子シングルス
はじめに行われた女子シングルス2回戦には、初日に試合のなかった選手を含め、13人が出場した。うち3試合は早大同士の対決となった。
小畑莉音(スポ2=三重・四日市商)は迫力満点の試合を展開した。スマッシュでエースを決めるなど、序盤は順調に試合を進め、第1セットを6-3で先取する。しかし、体制を崩される場面が増え始め、続く第2セットは大きく崩れ1-6と追いつかれてしまった。運命の第3セットは忍耐力が試される試合となった。相手のミスショットを逃さず、何度も雄たけびを上げ、自らを鼓舞した。5-4でゲームを折り返すも、ここから小畑はラリーが続くと、相手の左右の打ち分けに翻弄(ほんろう)され、強打がアウトになることが多くなった。最後の打球のバックハンドは無情にもネットにはばまれ、終わってみれば5-7で敗北となった。渡辺優夢(社2=兵庫・相生学院)は第1セット第2セットともに2-3とリードを許すも、持ち前の体力を生かして形勢逆転、ストレート勝ちを決めた。
★男子シングルス
続いて男子シングルス2回戦が行われ、7人の選手が試合に挑んだ。
その中でも男子主将の藤岡凌大(文構4=東京・早実)の試合は波乱の幕開けとなった。序盤は左右に揺さぶられ、全く追いつかないケースが目立つ。第1セットは藤岡の良さを封じ込められていた試合であった。しかし第2セットに入り、その圧倒的な忍耐力でタイブレークを勝ち取ると、第3セットは藤岡の独壇場に。終盤は笑顔が増え、相手がネットにボールをかけて試合が終わった。そのあと登場した高畑里玖(社4=兵庫・相生学院)もフルセットまでもつれ込む大逆転劇を見せた。試合開始直後はライン際を狙うもオーバーしてしまう球がしばしば見受けられた。しかしロングラリーでも集中力を切らさない。徐々に追いつき、第2セットは7-5で獲得した。その後は厳しいコースもなんなく弾き返す冷静な判断力がさえ渡り、流れを渡さなかった。
★女子ダブルス
女子ダブルスは前日日没中断となった1回戦が行われた。当初は3試合行われる予定であったが、今日も日没で中断となってしまい1試合のみが完遂された。
シングルスで悔しい思いをした小畑であったが、ダブルスではそのうっぷんを晴らすかのようなプレーを連発した。序盤から強いストロークを積極的に打ち出し、それに応えてかペアの河野瑞生(文構3=東京・早実)も力強いショットを連発した。中盤やや崩れたものの、最後のファイナル10ポイントタイブレークはその見事なコンビネーションで10ー3と相手を寄せ付けない強さを見せた。
★男子ダブルス
男子ダブルスも女子ダブルスと同じく前日日没により中断となった1回戦が行われ、藤岡・三田組が登場した。激しい攻防を繰り広げ、お互いが相手の隙を見て攻撃的なアタックを仕掛けるなど、アグレッシブな試合展開となった。またお互いを鼓舞しあうことも多く、その雰囲気の良さを覗かせた。
これからの大会は猛者ぞろいとなる中、面白い試合が見られることは間違いないだろう。早大の選手からは明日以降も目が離せない。
(記事・写真 大日結貴、田島璃子)
結果
女子シングルス
▽2回戦
○神鳥舞[6-2、6-2]●小林杏菜
○斎藤優寧[6-3、6-3]●萩原真美
○梶野桃子[6-3、6-4]●平田葵
○渡辺優夢[6-3、6-4]稲葉梨莉(駒大)
●河野瑞生[0-6、0-6]吉本菜月(筑波大)
○宮田萌芳[6-1、6-0]田村瑞姫 (駒大)
○金子さら紗[6-4、6-2]松田光(立大)
●小畑莉音[6-3、1-6、5-7]大坪花(東京国際大)
●森岡きらら[1-6、1-6]西尾萌々子(筑波大)
○田邑来未[6-2、6-2]櫻田しずか(筑波大)
男子シングルス
▽2回戦
○藤岡凌大[1-6、7-6(5)、6-2]矢崎斗弥(法大)
○田中瑛大[6-1、6-4]大森翔太(中大)
○池田朋弥[4-6、6-1、7-5]原田悠仁(法大)
○高畑里玖[4-6、7-5、6-3]片山楓(日大)
●鈴木蒼平[4-6、4-6]高木翼(慶大)
○山口柚希[6-1、6-1]青木響真(日大)
○永山寛基[6-4、6-0]守谷岳(筑波大)
女子ダブルス
▽1回戦
○河野瑞生・小畑莉音[6-0、3-6、10-3]渡辺寧々 ・井上あんず(山梨学院大)
男子ダブルス
▽1回戦
○藤岡凌大・三田陽輝[6-3、6-2]手塚有莉・植田涼太(東京国際大)