全日本学生選手権（インカレ）3日目は男女シングルス3回戦と男子ダブルス2回戦が行われた。男子シングルス3回戦では、同校対決に敗れた田中瑛大（スポ３＝神奈川・湘南工大付）と藤岡凌大（文構３＝東京・早実）の2人以外の５人の選手がベスト16入りを決めた。一方で男子ダブルス２回戦には３組が出場したが、池田朋弥（スポ３＝愛知・誉）・高畑里玖（社３＝兵庫・相生学院）組のみが勝ち上がる結果となった。女子シングルスは押川千夏（社４＝福井・仁愛女子）こそ敗れてしまったものの、他の４選手は勝利。４回戦進出を決めた。
★シングルス５選手が3回戦突破 ダブルスは明暗分かれる結果に（男子）
田中との同校対決を制した高畑
高畑里玖（社２＝兵庫・相生学院）と田中瑛大（スポ３＝神奈川・湘南工大付）の同士討ちは、高畑が一枚上手だった。「１度も勝ったことがありませんでした」という田中はリベンジの気持ちを抱いて臨んだが、激しいラリーの中で受け身になってしまう。リベンジかなわず高畑が勝利した。
緩急のついたストロークで勝利をつかみ取った小久保
小久保蓮（スポ４＝愛知・名古屋）は強打と回転を強くかけたショットを巧みに使い分け、第１セットを先取。第２セットを奪われたものの、冷静に試合の流れを読み取り、緩急のついたストロークで勝利をつかみ取った。予選から勝ち上がってきた藤岡凌大（文構３＝東京・早実）は先輩の丹下将太主将（教４＝東京・早実）と対戦。終始丹下がリードする展開となったこの試合。藤岡は今大会で確立できたという粘り強いプレースタイルで食らいついたが、軍配は丹下に上がった。ダブルス3回戦では田中瑛大・渡部将伍（教４＝東京・早実）組と吉野郁哉（スポ３＝兵庫・西宮甲英）・山口柚希（スポ２＝鹿児島・鳳凰）組がそれぞれ強豪相手に善戦したがあと一歩及ばなかった。池田朋弥・高畑里玖組は、16日に行われる予定だった2回戦がこの日に順延となっていた影響で連戦となったが、接戦を制して男子で唯一ダブルス４回戦進出を決めた。
★神鳥がフルセットの熱戦を制す 計４選手が４回戦進出（女子シングルス）
フルセットに及ぶ熱戦を制した神鳥
宮田萌芳（基理１＝東京・雙葉）は亜大の選手と対戦。相手はどんなコースに打っても返球してくる鉄壁の守備を誇る。それでも根気強く相手を走らせてポイントを重ね、ストレート勝ちを収めた。神鳥舞（スポ３＝東京・早実）は第１セットを先取するが、神鳥の鋭いストロークを利用した相手のカウンターが次々と決まり、第２セットを奪われる。ファイナルセットも激しい攻め合いが繰り広げられたが、最後まで強気な姿勢を崩さなかった神鳥が勝利を手にした。ここまで危なげなく勝ち上がってきた吉岡希紗（スポ４＝三重・四日市商）と勢いに乗るルーキーの金子さら紗（スポ１＝埼玉・浦和麗明）の2人はいずれもストレート勝ち。４回戦に駒を進めた。
（記事・写真 佐藤豪、横松さくら）
結果
男子シングルス
▽３回戦
○高畑里玖 [６-2、６-3] ●田中瑛大
◯丹下将太[６－１、６－２] ●藤岡凌大
◯池田朋弥[6-2、6-2] 狩行紀希(鹿屋体大)
◯渡部将伍[7-5、6-3]大矢祥生（愛知学院大）
◯小久保蓮 [6-4、3-6、6-1]手嶋海陽（日大）
男子ダブルス
▽１回戦
○池田朋弥・高畑里玖[６－２、７－６（10）] 田中翔・狩行紀希(鹿屋体大)
▽２回戦
●田中瑛大・渡部将伍[６－４、６－４] 藤原智也・下村亮太朗(慶大)
●吉野郁哉・山口柚希[４－６、６－２、３－10] 田口涼太郎・河野甲斐(近大)
◯池田朋弥・高畑里玖[７－６（３）、６－２] 守谷岳・田中佑(筑波大)
女子シングルス
▽３回戦
〇宮田萌芳 [6-2、6-2] 伊藤さつき（亜大）
〇神鳥舞 [6-4、2-6、6-1]塚田結（筑波大）
〇吉岡希紗 [６-4、6-3] 冨永栞（亜大）
〇金子さら紗 [6-3、6-3] 中島美夢（亜大）
●押川千夏[4-6、1-6] 吉川ひかる（亜大）
コメント
田中瑛大（スポ３＝神奈川・湘南工大付）
――今日の試合を振り返っていかがですか
同期の高畑との試合だったので勝ちたかったのですが、負けてしまって素直に悔しいです。
――同校対決ということで意識していたことはありましたか
高畑とは高校の団体戦の決勝などでも何度か対戦していて、１度も勝ったことがありませんでした。チャレンジャーの気持ちで臨もうとは思っていたのですが、やはり高畑の方が何枚も上手でした。
――今大会のシングルスでの収穫や反省点はありますか
やはり強敵と試合をしたら勝負強さだったりとか、簡単なミスが少なかったりとか、まだまだ詰めていけることがありました。僕はまた来年もあるので、来年に向けて頑張りたいと思います。
――ダブルスが残っていますが、そこに向けての意気込みをお願いします
ダブルスは渡部さんと組ませていただいていて、春関では２次予選から長い期間組んでもらっているので、感謝の気持ちを込めて全力でプレーしたいと思います。
藤岡凌大（文構３＝東京・早実）
――今回のインカレにはどのような意気込みで臨みましたか
まずは昨年の戦績を超えることを目指して臨みました。
――昨日まで連日のラリー戦でしたがご自身の戦いぶりは
予選から１試合１試合試合を重ねるたびにプレーの質も上がってきて、相手もタフになってきたのですが、その中でも自分の粘り強いプレースタイルを貫けたことはすごくよかったなと思います。
――今日の試合を振り返っていかがですか
相手が同校の先輩ということで、実力も相手の方が上でチャレンジャー側でしたが、自分のできることは全て出し切れたのかなと思います。
――今大会の収穫はありましたか
まず昨年の戦績を超えることができたことです。あとは、自分のプレースタイルが見えてきたことが収穫だと思います。
――今後へ向けての意気込みを聞かせてください
早稲田としてリーグ、王座と続いて行くので、まずはリーグで優勝して、王座17連覇できるように、メンバーとして出場することができたら、絶対に勝ちを持って帰りたいと思います。