女子部の奪還を目指す戦いがついに幕を開けた。団体戦の学生日本一を決める全日本大学対抗王座決定試合(王座)が2年ぶりに開幕し、第3シードの早大は9日に初戦を迎えた。相手は北海道代表の北海学園大。実力的に早大が格上という状況の中、快勝して勢いに乗りたいところだ。その結果は全ての試合で大差のストレート勝ちを収めて全勝。王座奪還に向けて早大は好スタートを切った。
シングルスの1勝目を持ち帰った安藤
「自分たちのペースを乱さずにどっちもできた」(杉田主将)というように、ダブルスはどちらもストレート勝ちを収めた。王座出場校決定トーナメント(トーナメント)では3試合全てで勝利を持ち帰った石川琴実(社3=神奈川・白鵬女)、神鳥舞(スポ2=東京・早実)組はトーナメントの決勝に続いてのD1での出場。その実力をしっかり発揮して第1、第2セットともに相手に1ゲームしか与えずに勝利した。吉岡希紗(スポ3=三重・四日市商)、前田優歩(社3=沖縄尚学)組はこのペアで試合に出るのはトーナメントの準決勝以来。第2セットこそ相手に盛り返されかけたが、順当に1本をもたらした。
ダブルスに続いてシングルスもテンポもよく勝利を重ねた。S3の押川千夏(社3=福井・仁愛女)は序盤からゲームを連取。ところどころで決め球のミスはあったが、ラリー力で違いを見せつけて6-1、6-1で勝利した。安藤優希(スポ3=東京・日出)も6-1、6-1で快勝。序盤はラリーが続くポイントが続いたが、第1セット中盤からは力強いストロークで次々とポイントを奪った。最後の試合になったS1の神鳥も高速で決着をつけた。相手の浅い球を左右に速いストロークを打っていきポイントを重ねた。第2セットで1ゲームを取られたが、6-0、6-1で圧勝となった。
神鳥は1時間もかからずに試合を決めた
北海学園大戦は見事全勝で準決勝進出を決めた。全試合で与えたゲーム数が少なく、快調なペースでの勝利だった。初戦を突破し、準決勝の相手は第2シードの姫路大。2014年の創部ながら、メキメキと実力をつけて今大会は関西第一代表として臨んでいる。「チャレンジーとして思いきり向かっていきたい」(杉田主将)。強敵相手だがやることは変わらない。悲願の王座奪還に向けてまずは第一の山場を迎える。
(取材 山床啓太)
結果
〇早大 5―0 北海学園大
▽女子ダブルス
D1〇 石川琴実・神鳥舞 [6-1、6-1] 高橋祐奈・有吉千宙
D2○ 吉岡希紗・前田優歩 [6-1、6-3] 坂尻若菜・田巻日菜乃
▽女子シングルス
S1〇 神鳥舞 [6-0、6-1] 有吉千宙
S2○ 安藤優希 [6-1、6-1] 坂尻若菜
S3○ 押川千夏 [6-1、6-1] 田巻日菜乃
コメント
杉田栞主将(社4=埼玉・山村学園)
――今日が王座の初戦でしたが初戦に入るにあたって選手に意識してもらっていたことはなんですか
(3年生以下は)初めての王座で、私たち4年も全然記憶がない状態で来たので、わからないことがわからないくらい(笑)、混乱の中で準備とかも手間取ってしまったりして。選手も集中力を保つのが難しそうだなと思ったので、一本一本気持ちを入れてプレーしてくださいと言いました。
――ダブルスの試合を振り返っていかがですか
自分たちのプレーができていたかなと思っていましたが、やはり初戦というところもあって周りの試合とかも気になってしまったりして。環境もそうですしコートのサーフェスに慣れるのにも時間がかかっているなという印象でしたが、やりづらい相手に対しても自分たちのペースを乱さずにどっちもできたかなと思います。
――シングルスの方は振り返っていかがですか
シングルスもかなりいいペースで3試合進められて。自分のプレーに完璧を求めて途中で心が乱れたりとかそういう選手もいたりしましたが、精神状態を安定させてしっかり集中してこれまでやってきたことを全て自信に変えて思いきりやってきてね、と伝えてみんな思いきってできていたかなと思います。
――明後日の準決勝に向けて意気込みをお願いします
かなり結構厳しい相手になると思いますが、やはりそこを目指してそこに勝利するためにこれまで頑張ってきたので、必ず決勝戦に進出できるように次の試合もチャレンジーとして思いきり向かっていきたいと思います。