【連載】インカレ直前特集『Let Waseda Reign Again』 第1回 田中優之助×清水映里

庭球男子

 連載第1回に迎えるのは、個人戦、団体戦ともに活躍を見せる田中優之介(スポ1=埼玉・秀明英光)、清水映里(スポ1=埼玉・山村学園)だ。ここまでのシーズンの自己評価、高校との違い、初めてのインカレを前にした心境――。大型ルーキーらは時に笑顔で、時に真剣に、自らの思いを語ってくれた。

※この取材は7月27日に行われたものです。

「春関は悔しさが残った」(清水)

ここまでのシーズンを振り返る清水

――まず関東学生トーナメント(春関)を振り返っていただきたいと思います。田中選手はシングルスでベスト4という戦績でしたが、どう捉えていますか

田中 最初はベスト4まで勝てるとは思っていなかったので勝ててうれしいのですが、欲を言えばベスト4まで上がったので優勝したかったなというのもあります。ダブルスは結構上位を目指して頑張っていたのですが1回戦敗退というかたちになって、でもコンソレで勝ててインカレ予選の切符は手に入れることができたので、インカレで頑張りたいなというのが今の気持ちです。コンソレは負けたら終わりなので少し固くなった部分もあったのですが、ペアの千頭(昇平、スポ1=愛知・誉)とも話し合ってコンソレの中で勝ち切れたというのが良かった点かなと。

――清水選手はいかがでしょうか

清水 シングルスは本戦から始まってシードもついていたので上位を目指すことを目標に試合に入っていたのですが、3回戦ですぐ負けてしまって、納得のいく試合もできず悔しさが残ってしまいました。ダブルスは切り替えてペアの大矢さん(希、スポ3=愛知・名古屋経大高蔵)のサポートもあった中で優勝することができて良かったかなと思うのですが、シングルスで勝つことが一番の目標なので。春関はあまり納得のいくような結果は残せなかったかなと思います。

――亜大の1年生・松田美咲さんが優勝したのも悔しさの一因でしたか

清水 そうですね。ずっと一緒に埼玉で戦ってきて、いきなりチャンピオンになってしまったので(笑)。ちょっとあれは悔しかったですね・・・。

――その次には早慶対抗試合(早慶戦)がありました。お二人とも単複で2勝を挙げましたが、振り返っていかがでしょうか

田中 僕は初日ダブルス2に出させていただいて、雨が降った早慶戦でインドアで、ギャラリーがとてもたくさんいたのですごく緊張していたのですが、ペアの坂井さん(勇仁、スポ3=大阪・清風)が大事なところでエースを取って「おらあ!」みたいな、テニス面でもメンタル面でも引っ張ってくれたので、僕はのびのびと試合することができました。結果インカレチャンピオンだった慶大のダブルス(逸崎凱人・畠山成冴組)に勝つこともできたし、その流れでシングルスもいけたので、僕の中では早慶戦も良かったなと思います。

清水 単複出させていただきましたが、初日のダブルスは出られると思っていなくて、しかもあまり練習していなかった細沼さん(千紗主将、スポ4=東京・富士見丘)との試合で。初めての早慶戦ですし、田中も言っていたのですがインドアということですごくギャラリーが多くて、今までで一番緊張した試合でもありました。応援してくださった先輩方とか、初めてベンチコーチが入った試合でもあったので、リラックスも段々できて。細沼さんのリードもあっていいかたちで試合を運ぶことができて、初日を終えられました。2日目はシングルス1に出させていただいて、プレッシャーもあったのですが先に先輩方が勝利を決めてくださって、私は試合だけに集中することができました。春関とは違って早慶戦はすごくいい思い出ができたかなと(笑)。

一同 (笑)

――高校までの団体戦と雰囲気、緊張感の違いはありますか

田中 僕の高校はそんなに部員数が多くなくて、どちらかと言うと僕らの方が少なくて相手の高校の方が多いという感じだったので、自分たちの方が応援が多いことは励みになりました。あと、高校の時までは絶対出られる立場だったのですが、ワセダはみんな強いので頑張らないと出られないというか、逆に頑張って出たいという方が強かったので、その前の練習から集中して入ることができました。試合に出たかった人たちも応援してくれていたので、恥じないようばプレーをしなくては、と自分をさらに追い込めたかなと思います。

清水 私の高校は人数も多かったのですが、楽しみが多い感じの学校だったので(笑)、勝ちに対するこだわりとかはあまりなくて。早慶戦は一本一本のプレッシャー、何も無駄にできない緊張の中でずっと戦っていたので、雰囲気は高校とは全然違いました。ベンチコーチも的確なアドバイスをしてくださって試合を運ぶことができて、先輩方がたくさん応援してくださっているのでプレッシャーはあったのですがすごく励みにもなったし、私一人の力ではなくて違う場面でビデオを撮ってくれたりスコアをつけてくれたり審判をしてくれたりという、全員で戦っているんだなと感じた団体戦だったかなと思います。

――ここまで個人戦、団体戦とありましたが、大学に入ってから一番印象に残っている試合はありますか

田中 僕は春関の逸崎さんとの試合です。僕がファーストセットを取ってセカンドもアップしていたのに自分のダブルフォルトから逆転されて、すごく落ちていて。ファイナルセットも0-3で大きくリードを離されていたのですが、部員の先輩方が「頑張れ、あきらめるな」みたいなことを言ってくれてそこから持ち直した感じがあるので、あの試合は忘れられない試合になりました。応援の力ってこんなにすごいんだ、と。

清水 私は早慶戦のシングルス1で出させていただいて、しかも相手はインカレベスト8の押野さん(紗穂、慶大)ということで、春関で悔しい思いもあったので、その試合は絶対勝ちたいなと思っていました。勝てたことがまずうれしいですし、部にも貢献できたこともうれしかったですし。

――ダブルスについてお聞きします。改めて、千頭選手や大矢選手とのコンビネーションはいかがですか

清水 ダブルスは二次予選から始まったので、最初は本当に迷惑をかけてしまってすみませんという場面があったのですが、逆に二次予選からだったからこそコミュニケーションがたくさん取れて相性も良くなって、だんだんプレーも良くなっていきました。あとは高校の時にあまりダブルスをやっていなくて本当に初心者から始まったダブルスだったので(笑)、まさか大矢さんと組ませていただけるとは、という感じで・・・。すごくメンタル的にも技術的にも学ばせていただくことが多くて感謝です(笑)。

田中 僕も千頭と組むとは思っていなくて。最初の練習ではあまりうまくいっていない場面もあったのですが、徐々に良くなっていったと思って・・・いたのですが(笑)。本当に足を引っ張ってしまって1回戦で負けてしまって、二人で反省し合ってその後のコンソレで勝ててインカレ予選までつながったことが二人の中で大きくて、これからまた頑張ろうと。

――お二人はシングルスの方が好きですか

田中・清水 (笑)

清水 大学入って分からなくなっちゃった(笑)。

田中 楽なのは・・・。

田中・清水 シングルス。

清水 ダブルスも嫌いじゃない・・・。

田中 僕は高校の時からダブルスの方が成績残していて、結局あんまりうまくないのですがダブルスの方が勝っちゃっているので(笑)。どっちなんだろうっていう。

清水 大学入ってダブルスの方が結果を残し始めてしまったので・・・。

一同 (笑)

――ここまで単複で見つけている課題を教えてください

田中 僕の場合シングルスではファーストセットの出だしが悪くて、いつも先に落としてセカンドセットから挽回(ばんかい)という場面が多くて、インカレとか夏の暑い場面になったらそういうのは無駄な体力を使うと思うので、ファーストセットからしっかり取りにいく・・・。いつも取りにいってるんですけど(笑)、無駄なミスがあるのでファーストからしっかりしぶとくいきたいなと思っています。ダブルスに関しては最近ペア任せになっているところがあるので、僕からもしっかり決めにいって。足を引っ張らないように足を引っ張らないように、という感じになっているので、自分のプレーができるようにならないとなと思います。

――春関はフルセットで勝ち上がる試合が多かった印象ですが、接戦は得意ですか

田中 得意かは分からないですけど勝ってます(笑)。

一同 (笑)

田中 フルセット強いんかな?

清水 強いんじゃん?いつも勝つじゃん、ちゃんと。強いんだよ。

――清水選手はここまでで見つけている課題はありますか

清水 技術面ではいろいろあるのですが、メンタル面ではミスをした後に落ち込んでしまったり引きずってしまったりというのがあって。そういう部分が見えてしまった時にうまく切り替えられない自分がいて、練習の中でも直そうとしていてだんだん良くなってきていたのですが、インカレや団体になった時にそこを突かれてしまうとやはりだめだなと自分の中で思っているので、悪くなった時にも早く切り替えられるようにしたいと思っています。ダブルスでは大矢さんが前で決めて私が後ろでしっかり守るというのが基本的なかたちなのですが、それだけやっていても難しい部分があるので、前でもしっかり動けるようにというのが今の課題です。

――大学生の試合で、ジュニアや高校の時までとの違いはありますか

清水 大学生は基本的に粘り強い人が多くて、ジュニアの頃に決まっていたところが全然決まらなかったので春関の時とかは「あれ?あれ?」という感じになってしまっていました。だんだん練習の中で自分も粘り強くなれた部分もあると思いますし、ダブルスをやっているおかげでちょっとずつボレーもできるようになってきて(笑)、ストロークに頼りすぎても通用しないかなと思ったので、ネットプレーも増やしつつプレーしていくことが大事なのかなと思いました。

田中 清水も言っていたように、大学で最初に感じたのはやはり粘り強い。足が速いしコースの突き方もいやらしいところに打ってくるというのが最初は嫌でしたね。あと高校の頃は僕が打ったら力で勝っていた場面も結構あったのですが、大学生は力もついてくるのでそういう勝ち方がもうできなくなりました。僕も力だけに頼らず考えて試合をやらなくてはいけないなと思います。

――そんな中でも入学してからいいスタートダッシュを切ることができたのではないかと思いますが、要因としては何を挙げますか

田中 要因かは分かりませんが、みんなは3月末に入寮するのですが僕は2月末で1カ月くらい早く入寮して、高校のクラブは球出しばかりだったのでこのレベルの高い先輩方とずっと打ってもらっていたことかなと思います。

清水 私も田中と同じで2月くらいから練習に行っていて、内容などもクラブとの変化はあったのですが慣れるのも早くて、その中で春関を迎えられました。それがあったのかなと思います。

仲の良い同期

笑いの絶えない和やかな対談となった

――大学生活にはもう慣れましたか

田中 たぶん慣れました。

――仕事はきついですか

田中 僕は同期が多いので回ってくる回数とかも少なくて全然大丈夫ですね、まだ。

清水 女子はフリーでも仕事があるので、(人数が)少ないからみんなやらなくてはいけないのですが、ちょっと・・・。

一同 (笑)

田中 言えないの(笑)?

清水 「ああああ」ってなる時はありますね。でもみんなやっているのでそこは・・・。6月前半くらいまでは慣れなかったので、きついなと思っている時期はありました。

――高校はスクール中心でしたか

田中・清水 スクール中心でした。

清水 仕事なんか一個もなかった(笑)。

――同期はどのような学年ですか

清水 すごく仲がいいと思う。どう?

田中 男女も仲がいいし。

清水 女子も仲がいいです。

田中 男子も強い弱い関係なしにみんな仲がいいし、僕は好きです。

清水 私も好きです(笑)。

一同 (笑)

――よく話す先輩はいますか

田中 僕は同じ寮の先輩とかに良くしてもらっています。髙村さん(佑樹、スポ2=千葉・東京学館浦安)とか坂井さんとか齋藤さん(聖真、スポ3=神奈川・湘南工大付)とか。

清水 私は幅広くお話しさせていただいて・・・(笑)。スポ科の先輩が中心ですね。男子の先輩とかも結構気軽に声を掛けてくださって。岩崎さん(歩副将、スポ4=神奈川・湘南工大付)とか。いじられます。大学に入ってウエートをしっかり始めたので結構がっちりしてきて、体型のこととかをいじられます。

――小林雅哉選手(スポ2=千葉・東京学館浦安)とはスクールが一緒ですね

清水 そうなんですよ!すぐいじってきます、顔が丸いとか言ってくるんですけど。でも丸くなったんですよ、雅哉さんも。

一同 (笑)

清水 だから言い返したりとかして。仲良くさせていただいています。

――個人戦で気合を入れたい時に着る勝負ウェアはありますか

清水 私は蛍光のピンクピンクが。ダブルスの時にこれを着ていこうと言っていたらどんどん勝って優勝したので、それが勝負ウェアかなと思います。

田中 青のズボンに白のウェアが何となく好きです。特に理由はないですけど、青青の組み合わせは正直あまり好きじゃなくて(笑)。青と白ですね。

――お互いの印象をお聞きしたいのですが、初めてお二人が会ったのはいつですか

田中 高2くらいからしゃべるようになったよね?

清水 いやあ、あんまりしゃべってなかったよ。だって「優之介くん」って呼んでたもん。

田中 高3くらい?

清水 高3、国体の時くらい。

田中 国体から吹き始めたね。

清水 埼玉で一緒だったので。それまであまりしゃべってなかった。

田中 ずっと怖いって言われていて。

清水 すごく怖いイメージがあって、つんつんって感じで。国体に行ったら「何だ結構いい人じゃん」って、がらっと印象が変わりました。

田中 (大学で)同期かー、とか言って。木元(風哉、社1=埼玉・早大本庄)と僕らと松田で、僕ら3人ワセダだったので「アウェーじゃん」とか言って(笑)。

清水 仕事とかも結構ちゃんとやってくれるんですよ。男子とかめんどくさいってよく言うんですけど、(田中選手は)自分から率先してよくやってます。

田中 おこぼれをもらっています。LINEとかで「これできる人いますか?」ってくるんですけど、これ絶対誰もやらないなっていうのがあったら。

清水 もう率先して、「じゃあ俺いく」みたいなことを言ってくれて、私はケータイを見ながら「ありがとうございます!休ませていただきます!」って(笑)。

一同 (笑)

――清水選手の印象はいかがですか

田中 仕事とかはあまり女子とは一緒にならないのですが、性格的にはこういう変な感じなので、接しやすいというのもあるのですが、一つ言うと授業中寝過ぎっていう。

清水 言わないでー(笑)。

田中 気づいたら「あれ?」、起きたと思ってまた見たら「あれ?」って(笑)。

清水 載せるんですよ、それを。インスタのストーリーに。

田中 載せたら怒られたらしいです。

清水 隼さん(渡邊ヘッドコーチ、平19スポ卒=静岡・庵原)に、「お前寝てるだろ」って(笑)。それ(ストーリー)を見たのか分からないんですけど、タイミング的にちょうどその時で。

田中 先輩とかが見せたんじゃないですかね。

清水 ほら言われちゃったじゃん、とか言って(笑)。

田中 でも寝る方が悪くないですか?

清水 いや、この方もちゃんと受けてる時はそんなにないですよ。

田中 僕机とかで寝られないんですよ。だから先生の話はきっと耳には入ってます。頭に入ってるかどうかは分からないですけど(笑)。

――単位は取れそうでしょうか

清水 きょうやっとテストが終わって、2人とも。自信がある教科があまりない・・・。

田中 まだ1年の春学期なのでどのくらいで単位がくるか正直理解できていなくて。4つくらい落としているんじゃないかという不安はありますね。

――部内の推しメンはいますか

田中 僕の推しメンは同期の長倉謙信(スポ1=静岡)ですね。何かおもしろいんですよ。僕がインスタ始めさせたんですけど、紹介のところも「早稲田大学庭球部エース」みたいな僕が作って。ストーリーとかも「俺イケメン」とか書いて載せたり。

清水 長倉謙信・・・。

田中 取られた?

清水 取られた(笑)。米原(さくら、スポ1=埼玉・秀明英光)かなあ。埼玉でずっと一緒で仲良くて。いろいろと雑なんですけど先輩から注意を受けるとすごく萎えていたり、喜怒哀楽がすごく激しくて(笑)。女子で唯一のスポ科の同期で一緒に授業受けたりもしているので、いろいろ相談したり。私の心の支えです。

「本当に優勝したいと思っているので、勝ちにこだわりたい」(田中)

田中は1年目から頂点を目指す

――1、2週間ほどでインカレを迎えますが、今の心境はいかがですか

清水 予想以上にインカレまであっという間で、もう1週間かという感じが今の気持ちです。でも春関よりは自分もレベルアップしているところがあるかなという自信はあるので、どうなるかは分からないのですが一戦一戦戦っていきたいなとは思います。

田中 緊張はあまりしていないのですが、1年生だからと言ってのびのびするわけではなく、本当に優勝したいと思っているので、勝ちにこだわりたいなと思っています。

――お二人とも最近フューチャーズやJOPで優勝していますが、今の調子はいかがですか

田中 やっぱりダブルス・・・(笑)。(昭和の森国際男子オープンで坂井選手とダブルス優勝)

一同 (笑)

田中 坂井さんが言うには僕と組むとめっちゃ強くなるらしくて、ダブルスはほぼ坂井さんのおかげという気がしているので・・・。僕は調子は普通くらいですね。本当にもう坂井さんが強すぎて。

清水 私も悪くもなく良くもなく、普通・・・。

一同 (笑)

清水 でも普通でいられるから安心感もあって、良すぎても悪すぎても不安だし、このまま普通を保ちつつ。大矢さんとのダブルスは公式戦で負けたことがないので、自信にしつつあまり足を引っ張らないように、ダブルスは楽しみながら頑張りたいなと思っていて。今の調子を維持できるように頑張りたいと思います。

――重点的に練習しているところはありますか

清水 私はフォアとバックの打ち方を変えるようにしていて、バックのテイクバックの時にバランスが崩れることが多いので、軸をずらさないように引くというのをずっと隼さんとかにも見ていただいて球出しから練習しています。結構安定してきていますね。ストロークは重点的にやっているかなと思います。

田中 僕は試合するにつれてワンパターンというか、一定のテンポで試合をしてしまうので、エッグボールとかスライスとか、緩急を意識して練習しています。ボレーも練習しているんですけど下手くそだったので、今は諦めて(笑)。

――岐阜のコートでプレーしたことはありますか

田中・清水 ないです。

――先輩方から特徴などは聞いていますか

田中 遅くて跳ねると聞いたので、エッグボールとかが大事になってくるかなと。

――相性はいいと思いますか

清水 私はスピン系なので跳ねるのは好きかなとは思います。

田中 僕もそんな感じです(笑)。

――田中選手は予選からということでスタミナも重要になってくると思います

田中 たぶん大丈夫だと思います。ダブルスは僕的に体が疲れるというよりは頭が疲れる方が多いなという感じなので、休憩しつつ頑張っていきたいです。

――勝ち進む上でカギになってくるのはどういった部分でしょうか

田中 先ほども言ったのですが、無駄なポイントを落としすぎない。しめられるところでしめておかないと、2セットで終わらせてくる人と3セットずっとやっている人だと疲労も違ってくると思うので、2セットで終わらせられるようにしなくてはなと思います。

清水 田中が言っていたことが本当にその通りなのですが、初戦から取れるところはどんどん取って無駄なゲームを取らせないようにすることと、ワセダからもたくさんインカレに出る方がいるので、自分でできるケアはしっかり自分でやっていくことが大事なのかなと思います。

――意識している選手はいらっしゃいますか

田中 中大の望月選手(勇希)ですね。フューチャーズもシングルスでこの前優勝していて自信もついていると思いますし、去年準優勝だったのでことしは優勝狙ってくるのかなという感じがあります。強いというのは分かっているので。島袋さん(将、スポ2=三重・四日市工)も春関優勝して最近もフューチャーズなどで連続してベスト8とかに入っているので、そういう人たちがいる中で自分がどう勝っていくかが大事になってくるかなと思います。

清水 ワセダの先輩方はもちろんなのですが、牛島さん(里咲、筑波大)と森崎さん(可南子、筑波大)とですね。この前対抗戦があって森崎さんには負けてしまったので、もし当たったらリベンジしたいなと思っています。あとは春関の時に先輩と当たって気負いしてしまったところがあったので、後輩だからといって下からいくのではなく、勝ちにいけるようにしたいなと思っています。

田中 宣戦布告じゃん(笑)。この記事見たら「おっ」って。

清水 そういうことじゃないんだよ、分かる(笑)?田中すごいんですよ、先輩と当たった時もガッツある感じで。こういうことしたいな、っていう、そういうこと!

――では、インカレでのご自身のシングルスのアピールポイントを教えてください

田中 春関の時は変にミスが多いところがあったので、しっかりミスを減らしつつ自分から打ちつつ、という。「春関の時はあそこでミスしてたりスライスになったりしてたのに」というところでも、弱点を克服じゃないですけど、できるようになっていると思います。

清水 私も春関が終わって3カ月間大学の練習でフットワークが鍛えられたので、振られてもバランスが崩れないようなフットワークに近づいたのではないかなと思っています。フットワークですかね、どうでしょう(笑)?あとフォアを見てほしいです!

――ダブルスでは他のペアに負けない強みを教えてください

清水 役割がしっかりしていて、私が後ろでばんばん打って大矢さんがしっかり決めてくださるのが一番の強みです。私が打ちたい打ちたいとなってきたときも大矢さんが止めて冷静にさせてくださるところがあって、私の良さを引き出してくれますし私がいきすぎた時にしっかり止めてくださるので、大矢さんにしっかりついていくようにしたいと思います。

田中 僕は春関チャンプみたいに分かっていないんですけど(笑)。最近ちょっと思ったのは、いいか悪いか分からないのですが、1年生同士で勢いはあるなと。二人ともなめくさっているので(笑)、点を取ったら「カモン!」とか大きな声で叫んだり・・・。自分たちで上げていかないと逆に弱いと思うので、いいところを二人で引き出しつつ頑張っていきたいと思います。

――最後に、インカレへの意気込みと目標をお聞かせください

田中 ダブルスは春関も1回戦で負けているので深追いせず自分たちのプレーができればいいなと思っていて、シングルスでは春関で悔しい思いをしたので優勝したいという気持ちはあります。みんな強いので、そこにどう向かっていくかがカギになってくると思います。しっかり頑張っていきたいです。

清水 ダブルスは春関チャンピオンになりましたが(笑)、関西とか地方も強いと思いますし、あまりチャンピオンということを意識せずチャレンジャー精神を持って戦いたいなと思っています。できれば優勝してみたいな・・・と思っております。シングルスは春関が本当に悔しくて、早慶戦は勝ったのですがその悔しさがまだ残っているので、優勝したいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 石﨑開、熊木玲佳、吉田優)

初めての対談でもいろいろなお話を聞かせてくださったお二人。1年生の仲の良さが伺えました!

◆田中優之介(たなか・ゆうのすけ)(※写真左)

1999年(平11)3月3日生まれ。身長178センチ、体重70キロ。埼玉・秀明英光高出身。スポーツ科学部1年。今季の主な実績は、関東学生トーナメントシングルスベスト4。全日本学生ランキングシングルス17位(2017年6月付)。最近のブームはスマホゲームの「クラッシュ・ロワイヤル」。プレイヤーのランキングの指標であるトロフィー数は先輩たちより多いものの、直接対決ではまだ勝てていないそうです

◆清水映里(しみず・えり)

1998年(平10)5月28日生まれ。身長160センチ。埼玉・山村学園高出身。スポーツ科学部1年。今季の主な実績は、関東学生トーナメントダブルス優勝。全日本学生ランキングシングルス19位、ダブルス21位(2017年6月付)。最近「笑ったら元気が出ることに気づいた」という清水選手。お笑い芸人の動画を見て大声で笑い、元気をチャージするようです。岐阜でも笑顔で元気に勝ち進んでほしいですね!