本戦が終了!イベントも盛況

庭球男子

 三菱電機・早稲田大学フューチャーズ国際トーナメント(早稲田フューチャーズ)は大会終盤を迎え、単複決勝と各種イベントが行われた。シングルスで高橋悠介(日本)を破って優勝したのはMax Purcell(オーストラリア)、ダブルスでタイトルをもぎ取ったのは上杉海斗・仁木拓人組(日本)。イベントも盛況のうちに終わり、大学シリーズ第2週は終了した。

 単複決勝の前には、三菱全日本選手権優勝経験者でありデ杯出場経験もある石井弥起コーチのテニスクリニックが開催された。約20名の参加者やアシスタントの現役庭球部員、1日目には鈴木貴男プロも飛び入り参加。まずはストレッチで体をほぐすと、手出し練習で基本的な動きを確認する。球出しではアプローチショットからボレーを打ち込む練習を行い、石井コーチからは「相手が打った瞬間から球をよく見ること」など具体的なアドバイスも飛び出した。ラリー練習の後は、石井コーチと部員を相手にゲーム形式でのダブルス。好プレーを見せた参加者に周囲から拍手が送られるなど、終始和やかな雰囲気でレッスンが行われた。

参加者に指導する石井コーチ

 シングルスの表彰式後にはスマッシュ大会が行われた。2チームに分かれた現役部員と共に、決勝を戦った選手も参加。ミスをしたら抜ける、的を当てたらポイント獲得、残り人数分のポイントも加算といったルールの中、次々にスマッシュが打ち込まれる。Purcellや坂井勇仁(スポ2=大阪・清風)がスマッシュを的に命中させた。優勝したのは、残り人数でポイントを稼いだ高橋悠介チーム。見事優勝予想を的中させた参加者にはグッズがプレゼントされた。

スマッシュ大会に興じるPurcell選手

 スマッシュ大会後には、選手が記念撮影に応じた。サイン会を以て予選を含め9日間行われた早稲田フューチャーズが終了。グッズの売れ行きも好調だったようだ。この後は残りの大学シリーズが続き、いよいよ本格的に学生大会が始まる。「危機感を持ってやっていきたい」(渡邉隼ヘッドコーチ、平19スポ卒=静岡・庵原)。冬を越した学生たちの活躍を楽しみにしたい。

(記事 熊木玲佳、写真 松澤勇人)

運営陣とシングルス決勝を戦った選手たち

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渡邉隼トーナメントディレクター(平19スポ卒=静岡・庵原)

――まず大会を終えた今の率直な感想をお聞かせください

今大会は、去年もそうなのですが若手が活躍していて。フューチャーズを開催するに当たって若手の育成強化を兼ねているので、もちろん自分たちの大学生にも活躍してほしいのですが、日本の高橋選手(悠介)もそうですし今回優勝したPurcell選手とかも18歳なので、そういう選手が成長していくことが見えるのがこの大会を開催している意義があるなと感じました。

――今大会を通じて印象に残っている選手や試合はありますか

やはり高橋選手は先週の亜細亜フューチャーズ(亜細亜大学国際オープンテニス)も優勝されていたのでどういう意気込みで今大会に入ってくるのかなと思っていたら、初戦から隙のないプレーできょうの決勝まで残ってきているのは今後に注目したいです。また決勝戦は最後の最後まで緊張感が漂った素晴らしい試合だったので、特に目が離せない一戦だったかなと思います。

――早大選手も多く出場していましたが、予選から振り返っていかがでしょうか

4年生が三好や河野、岩崎などみんな自分たちの持ち場でひとつでも多く勝とうという意識がきちんとしていて、いい雰囲気にはなれているかなと思います。またエースである小林や島袋は言ってしまえばもう少し結果を出せたら良かったのかなと思っています。古田は去年から実力がついてきて今回一番結果が出せたというのは彼の努力の積み重ねが少し結果に表れてよかったかなと思います。

――運営としても去年から準備を進めていましたが、振り返っていかがでしょう

いろいろ新しいことをやりたいという学生の取り組みに対してOBの方もすごく寛大で、「やってみればいいんじゃないか」ということで。自分たちで自立してやるという意識は年々強くなっているなと思います。イベントもそうですが、YouTubeも去年までは業者さんにお願いしていたのを今回は器材だけを借りて、自分たちでセッティングして放映してというところまでできたので。ああやって放送することで会場に足を運べない人にも発信できるということと、さらにうまくなりたいという風にも彼らは言っていました。そういうところはどんどん取り入れていきたいですし、系列校のボーラーに手伝ってもらうということも早大にしかできないことなので、継続していきたいなと思いますね。

――今後も大学シリーズが続きますが、その後は学生大会が本格的に始まりますね

この大会はチャレンジ精神が強く出せるシリーズで、プロと戦える中で自分たちの力をどれだけ出せるかというところがあります。大学の中では我々を目標としている大学もたくさんありますし、その中でどういう風に自分たちの力を出して戦っていくかというのは違う気持ちになってくると思うので、そういう意味では学生たちとそこも踏まえて練習していかないとなと感じました。やはりライバルの慶大は上杉くん(海斗)がダブルスで優勝したりと実力も上げてきている中で自分たちもうかうかしていられないなと。危機感を持って取り組んでいきたいなと思います。