王座展望

庭球男子

 日本一を目指した戦いの火ぶたが切られる時がやってきた。全日本大学対抗王座決定試合(王座)があすから開幕する。今季の関東大学リーグ(リーグ)では2年ぶりに男女アベック優勝を果たした早大庭球部。関東第一代表として、有明の地で連覇への挑戦が始まる。

主将として、チームを率いる小堀

 リーグ12連覇を達成した男子部。近年は特に各大学の力が拮抗(きっこう)しており、ことしのリーグは波乱の幕切れとなった。ここ3年間の王座決勝で対戦していた慶大は王座出場を逃し、4勝1敗で関東第二代表として30年ぶりとなる王座出場を決めたのは明大。全日本学生選手権(インカレ)といった個人戦でも結果を残している4年生を中心としたチームだ。リーグでも最後のシングルスまで勝敗がもつれる展開となっただけに、王座で再び対戦することがあるとすれば白熱した試合となることが予想される。関西第一代表の関大をはじめ、他地区の大学も油断大敵だ。リーグでは接戦を制して5戦全勝となったが、上級生を中心に「まだまだ甘さがある」という声が聞かれた。「ひとりひとり役目は違うけど、全力を出し切ってやることでチームが良い方向に向かう」(小堀良太主将、スポ4=東京・大成)という言葉通り、チーム一丸となって臨むことが求められる。

単複ともにエースとしてもチームを引っ張る林

 一方の女子部はリベンジを果たしてのリーグ優勝となった。昨年は慶大に敗れ、2位という結果に涙をのんだ早大。今季はインカレでも上位に食い込む選手が多く、リーグでは強化してきたダブルスで全勝するなど、他大に良い意味でプレッシャーを与えてきた。「慶大に勝って、リーグ優勝することが第一目標」(林)という言葉通り、まずは一つの目標を達成した女子部。王座に向けても良いスタートを切った彼女たちを迎えるのは、関東第二代表として出場する筑波大だ。個々の実力が際立つチームであり、シングルスの本数が5本から3本へ減る王座ではさらに力を発揮してくるであろう。チーム力で勝負していくことがカギとなるに違いない。

応援でもチームを盛り上げていきたい

 いよいよ一年の集大成となる局面を迎えた。『このチームで王座優勝を』という思いの下、この一年間鍛錬に励んできた早大庭球部。選手だけでなく、応援やサポートが一体となった時、最高の瞬間を迎えることができるはずだ。王者としてのプライド、そして挑戦者としての気持ちを胸に、全員がひとつになって挑んでいく。

(記事 佐藤亜利紗、写真 佐藤亜利紗、熊木玲佳)

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日程

12日 開会式

13日 1・2回戦

14日 2回戦

15日 準決勝

16日 決勝

出場校一覧
男子 代表 女子
北大 北海道代表 北大
東北大 東北代表 富士大
信州大 北信越代表 金沢大
早大 関東第一代表 早大
明大 関東第二代表 筑波大
中京大 東海代表 中京大
関大 関西第一代表 関学大
近大 関西第二代表 関大
松山大 中国四国代表 岡山大
鹿屋体大 九州代表 福岡大